成分名 |
ジベカシン |
適応症状 |
敗血症/深在性皮膚感染症/慢性膿皮症/外傷・熱傷及び手術創等の二次感染/扁桃炎/急性気管支炎/肺炎/慢性呼吸器病変の二次感染/膀胱炎/腎盂腎炎/腹膜炎/中耳炎 など |
簡易説明 |
「ジベカシン」はアミノ糖を含む配糖体抗生物質の総称であるアミノグリコシド系の抗生物質の一つで、敗血症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、中耳炎などの治療に用いられます。
日本では、Meiji Seikaファルマがパニマイシンの商品名で販売しています。
「ジベカシン」はジベカシンに感性の黄色ブドウ球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・レットゲリ、緑膿菌に対して強い抗菌活性を持ちます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/皮膚科/呼吸器科/泌尿器科/耳鼻咽喉科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
パニマイシン注射液50mg 462円/管(薬価)
パニマイシン注射液100mg 705円/管(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2007年8月認可 |
国内のジェネリック認可 |
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関連製品(先発薬) |
パニマイシン注射液50mg 【製薬メーカー:Meiji Seikaファルマ】
パニマイシン注射液100mg【製薬メーカー:Meiji Seikaファルマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
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効果・作用 |
「ジベカシン」はアミノ糖を含む配糖体抗生物質の総称であるアミノグリコシド系抗生物質で、細菌のタンパク合成を阻害して、成長、分裂、増殖を妨げる効果を持ちます。
細菌は生命維持や増殖に必要なタンパク質合成が必要で、タンパク質合成をリボソームという器官で行うのですが、そのリボソームは30Sと50Sというサブユニットに分かれています。
「ジベカシン」はリボソーム30Sサブユニットに作用することで、タンパク質合成を阻害することで細菌の増殖を抑えて殺菌的に作用します。
「ジベカシン」はジベカシンに感性の黄色ブドウ球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・レットゲリ、緑膿菌に対して強いに抗菌活性を持ち、白色~黄白色の粉末で、水に極めて溶けやすく、エタノールにほとんど溶けない特徴があります。
使用にあたっては、「厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き」を参照して、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、「ジベカシン」の投与が適切と判断される場合に投与します。
「ジベカシン」の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐために、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめることが推奨されています。 |
使用方法 |
▼用法用量
[筋注の場合]
・成人にはジベカシンとして、1日量100mg(力価)を1~2回に分け、小児にはジベカシンとして、1日量1~2mg(力価)/kgを1~2回に分け、それぞれ筋肉内注射します。
[点滴静注の場合]
・成人にジベカシンとして、1日量100mg(力価)を2回に分け、100~300mLの補液で希釈し、30分~1時間かけて点滴静注します。なお、いずれの場合も年齢や症状により適宜増減します。
▼関連する使用上の注意
・本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめてください。
・腎障害のある患者には、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用してください。 |
副作用 |
副作用発現状況の概要について、全国の医療機関より寄せられた筋注での症例報告32,446例中副作用発現は、334例(1.03%)でした。その種類は神経系(0.22%)、腎(0.18%)、肝(0.07%)、皮膚(0.24%)、消化器(0.14%)、疼痛(0.12%)、その他(0.06%)でした。(パニマイシン注射液及び注射用パニマイシンの副作用頻度調査終了時)
点滴静注の市販後使用成績調査の結果は、全国852施設より寄せられた症例報告9,320例中副作用発現症例数は、126例(1.35%)で、副作用発現件数は163件でした。
主な副作用は、肝臓・胆管系障害(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)49例、泌尿器系障害(腎機能障害、BUN上昇、血中クレアチニン上昇等)34例、皮膚・皮膚付属器官障害(発疹等)17例、消化管障害(下痢等)15例でした。(パニマイシン注射液及び注射用パニマイシンの再審査終了時)
重大な副作用
▼ショック(0.1%未満)
ショックを起こすことがあります。観察を十分に行い、症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行ってください。
▼急性腎障害等の重篤な腎障害(0.1%未満)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあります。定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止して適切な処置を行ってください。
▼眩暈、耳鳴、難聴(0.1%未満
眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
その他の副作用
・発疹等
・紅斑、浮腫性紅斑、そう痒、発熱等
・腎機能障害(BUN、クレアチニンの上昇等)
・浮腫、蛋白尿、血尿、カリウム等電解質の異常
・AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDHの上昇等
・下痢等
・悪心・嘔吐、食欲不振等
・貧血、好酸球増多等
・ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
・注射局所の疼痛又は硬結(筋肉内注射時)
・頭痛、口唇部のしびれ感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■本人又はその血族がアミノグリコシド系抗生物質による難聴又はその他の難聴のある患者
本人又はその血族がアミノグリコシド系抗生物質による難聴又はその他の難聴のある患者は難聴が発現又は増悪するおそれがあります。投与しないことを原則としますが、特に必要とする場合には慎重に投与してください。
■腎障害のある患者
腎障害のある患者は高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化するおそれがあります。また、第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがあります。慎重に投与してください。
■肝障害のある患者
肝障害のある患者は肝障害を悪化させるおそれがあります。慎重に投与してください。
■重症筋無力症の患者
重症筋無力症の患者は神経筋遮断作用があります。慎重に投与してください。
■高齢者
高齢者は腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあります。また、第8脳神経障害、腎障害等の副作用があらわれやすいことや、ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがあります。用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。
■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないことが望ましいです。動物実験で新生児に第8脳神経障害が報告されています。
■小児等への投与
低出生体重児、新生児における筋肉内注射での安全性は確立していません。
また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児における点滴静注での安全性は確立していないので、これらの患者には点滴静注で使用しないでください。
上記にあてはまる方は、ジベカシンを使用する事が出来ない可能性があります。 ジベカシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・腎障害を起こすおそれのある血液代用剤(デキストラン、ヒドロキシエチルデンプンなど)
・ループ利尿剤(エタクリン酸、フロセミド、アゾセミドなど)
・腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤(バンコマイシン、エンビオマイシン、白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン)など)
・麻酔剤
・筋弛緩剤(ツボクラリン、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物、トルペリゾン、A型ボツリヌス毒素など)
・腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、アムホテリシンBなど)
上記を使用している方は、ジベカシンを使用する事が出来ない可能性があります。 ジベカシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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