成分名 |
カナマイシン |
適応症状 |
肺炎/子宮付属器炎/深在性皮膚感染症/中耳炎/骨髄炎/膀胱炎/腎盂腎炎/百日咳/慢性呼吸器病変の二次感染/感染性腸炎/表在性皮膚感染症/リンパ管・リンパ節炎/外傷・熱傷及び手術創等の二次感染/乳腺炎/扁桃炎/急性気管支炎/淋菌感染症/肺結核及びその他の結核症 など |
簡易説明 |
「カナマイシン」はアミノ糖を含む配糖体抗生物質の総称であるアミノグリコシド系抗生物質で、1957年にストレプトマイセス・カナマイセティカス (Streptomyces kanamyceticus ) から発見されました。
「カナマイシン」は日本で最初に見つかった抗生物質になります。
日本では、Meiji Seikaファルマがカナマイシンの商品名で販売しています。
「カナマイシン」は有機化学による全合成が可能ですが、微生物を使った工業的な生合成によって生産されています。
「カナマイシン」はグラム陰性菌である大腸菌、プロテウス属、セラチア属、クレブシエラ属の非耐性菌に対して特に抗菌活性を持ちます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/呼吸器科/消化器科/循環器科/外科/呼吸器内科/呼吸器外科/胃腸科/外科/肛門科/耳鼻咽喉科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
カナマイシンシロップ5%「明治」6.7円/mL(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1974年発売 |
国内のジェネリック認可 |
- |
関連製品(先発薬) |
カナマイシンカプセル250mg「明治」 【製薬メーカー:Meiji Seika ファルマ】
カナマイシンシロップ5%「明治」 【製薬メーカー:Meiji Seika ファルマ】
カナマイシンドライシロップ20%「明治」 【製薬メーカー:Meiji Seika ファルマ】
硫酸カナマイシン注射液1000mg「明治」【製薬メーカー:Meiji Seika ファルマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
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効果・作用 |
「カナマイシン」は日本で最初に発見された抗生物質で、1957年に日本の細菌学者である梅澤 濱夫によって発見されました。
「カナマイシン」はアミノ糖を含む配糖体抗生物質の総称であるアミノグリコシド系抗生物質で、塩基性・可溶性であり、酸素依存性に細胞膜から細菌細胞内へ輸送されて、真正細菌のリボソームに作用することで蛋白質の合成を阻害します。
「カナマイシン」は抗菌力が強くて殺菌的であり、なおかつ抗菌スペクトルが広い特徴を持っており、特に大腸菌、プロテウス属、セラチア属、クレブシエラ属の非耐性菌に対して強い抗菌活性を持ちます。
「カナマイシン」は体内に吸収されにくいので、腸の感染症以外の病気に用いられることはありません。
副作用は少ないですが長期間にわたって服用する場合は、念のため腎障害や難聴に注意してください。
また「カナマイシン」は決められた飲み方を守り、コップ1杯ほどの十分な水で飲んでください。
感染性腸炎への使用にあたっては、「厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き」を参照して、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、「カナマイシン」の投与が適切と判断される場合に投与します。
「カナマイシン」の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐために、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめることが推奨されています。 |
使用方法 |
▼感染性腸炎での用法用量
・成人1日2g~4g(力価)を4回に分割経口投与します。小児には1日体重1kg当り50mg~100mg(力価)を4回に分割経口投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。
▼肺結核及びその他の結核症での用法用量
・成人1日2g(力価)を朝夕1g(力価)ずつ2回筋肉内注射します。週2日使用するか、または1日1g(力価)ずつ週3日使用します。また必要に応じて局所に投与します。ただし、高齢者(60歳以上)には1回0.5~0.75g(力価)とし、小児あるいは体重の著しく少ないものにあっては適宜減量します。なお、原則として他の抗結核薬と併用します。
▼その他の場合
成人1日1g~2g(力価)を、小児には1日体重1kgあたり30mg~50mg(力価)を1回~2回に分けて、筋肉内注射します。また必要に応じて局所に投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。
▼関連する使用上の注意
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐために、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめてください。 |
副作用 |
副作用発現状況の概要について、全国の医療機関より寄せられた症例報告11,224例中2,252件(20.1%)で副作用が確認されており、その主な種類は聴覚障害を含む第8脳神経障害(9.3%)、腎障害(1.4%)、注射部位の疼痛・硬結(1.8%)、発疹(0.5%)等となっています。
重大な副作用
▼耳鳴、難聴、眩暈等の第8脳神経障害(主として蝸牛機能障害)
耳鳴、難聴、眩暈等の第8脳神経障害(主として蝸牛機能障害)があらわれることがあります。観察を十分に行って、これら症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合は、慎重に投与してください。
また、急性腎障害等の重篤な腎障害(0.1%未満)があらわれることがあります、定期的に検査を行うなど観察を十分に行って、異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼ショック(0.1%未満)
ショックを起こすことがあります。観察を十分に行って、胸内苦悶、呼吸困難、心悸亢進、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
・腎機能障害(BUN、クレアチニンの上昇等)、浮腫、蛋白尿、血尿、カリウム等電解質の異常
・ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
・注射局所の疼痛又は硬結
・一過性の頭痛、口唇部のしびれ感
・発疹、紅斑、そう痒感
・好酸球増多、白血球減少
・下痢
・食欲不振
・頭痛、めまい、ふらつき、運動失調、興奮、抑うつ、構音障害
・徐脈
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■腎障害のある患者
腎障害のある患者は腎障害が増悪するおそれがあります。慎重に投与してください。
■腸管に潰瘍のある患者
腸管に潰瘍のある患者は腸管からの吸収が増加することがあります。慎重に投与してください。
■高齢者
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがあります。慎重に投与してください。
■経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者はビタミンK欠乏症状があらわれることがあります。観察を十分に行い慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、カナマイシンを使用する事が出来ない可能性があります。 カナマイシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・麻酔剤
・筋弛緩剤(ツボクラリン、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物、トルペリゾン、A型ボツリヌス毒素など)
上記を使用している方は、カナマイシンを使用する事が出来ない可能性があります。 カナマイシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
よくある質問 |
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