バラシクロビル

成分名

バラシクロビル塩酸塩

適応症状

単純疱疹/帯状疱疹/水痘/性器ヘルペスの再発抑制/造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制

簡易説明

単純ヘルペスや水疱瘡、帯状疱疹ウイルスのDNA複製を阻害し、ウイルスの増殖を抑えます。
ヘルペスウイルスに対して有効的な「アシクロビル」が有名ですが、バラシクロビルはアシクロビルの構造を少し変化させ腸からの吸収を改善した化合物になります。

処方可能な診療科目

皮膚科/内科/泌尿器科/婦人科/性病科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:500mg約375.70円/(薬価)
顆粒の目安     :約391.10円(薬価)
薬代後発薬1錠の目安:500mg約155.40円~194.40円(薬価)
後発顆粒の目安   :約155.40円~203.90円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2000年10月販売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

バルトレックス錠【製薬メーカー:GSKファーマ】
バルトレックス顆粒【製薬メーカー:GSKファーマ】

関連製品(ジェネリック)

バルシビル/セントレックス/バラシクロビル錠/バラシクロビル顆粒/バラシクロビル粒状錠

効果・作用

▼バラシクロビルの作用
抗ウイルス薬の効果は、単純ヘルペス・水痘・帯状疱疹ウイルスのDNA合成を阻害し増殖を抑制します。
また単純ヘルペスウイルス感染症の発症抑制、性器ヘルペスの再発抑制にも使用されます。
抗ウイルス薬のヘルペス抑制効果は非常に高く臨床試験データでは85%以上の人に有効とされました。
そして抗ウイルス薬は症状を発症してから服用するまでの期間が短ければ短い程、症状に高い効果を発揮します。
発症初期段階のうちにウイルスの増殖を止める事ができれば病変の形を最小限に抑制することも可能です。
抗ウイルス薬はウイルスを抑制する効果はあっても、病変を治療する効果はないためヘルペスウイルス治療において最も重要なのが、早期治療を行い病変を最小限に抑制することになります。

▼ヘルペスウイルスが発症してしまう原因
ヘルペスの原因であるウイルスは約100種類ありますが、人体に感染するウイルスは8種類になります。
感染したウイルスにより発症する場所や症状が異なってきます。
ヘルペスウイルスは世界中に普通に存在しているウイルスでほとんどの人が口唇ヘルペスに感染しており、日本人の70~80%の人が感染していると言われています。
以前は親族間の頬ずりやキス、同じ食器での食事などで1~4歳までの間にほとんどの人が感染していました。
そのため幼少期にウイルスの抗体を持ち大人になって再発しても重症化することは稀であると言われていました。
しかし、近年の核家族化や衛生面の改善で10歳の抗体保有率が6人に1人にまで減少し大人になってから感染してしまうと重症化してしまうケースが多くなりました。

【口唇ヘルペスの発症原因】
初感染のあとヘルペスの症状がおさまってもヘルペスウイルスが死滅したわけではありません。
ウイルスは神経節に潜んでいて疲労、風邪、紫外線、ストレスなど免疫力が低下していると再発しやすいです。
また女性の場合は月経前に再発することも多いと言われています。

【性器ヘルペスの発症原因】
性器ヘルペスの初感染は主に性行為が原因といわれ、皮膚や粘膜からの感染になるので風邪のように空気感染や飛沫感染はしないです。
また性行為以外でも、パートナーが口唇ヘルペスを持っていてオーラルセックスで性器に感染したり、自分の口唇ヘルペスを手で触ったあと性器に触れたりすることでも性器ヘルペスを発症する可能性もあります。
その他の原因としてはウイルスがついたタオルや洋式便器からウイルスがうつるケースも考えられます。

【水痘・帯状疱疹の発症原因】
一度、水疱瘡にかかるとほとんどの人は神経の中にウイルスが長く潜伏した状態になっています。
疲労、風邪、紫外線、ストレスなど免疫力が低下しているとウイルスが活発になり神経を伝わって皮膚に症状があらわれ水ぶくれをつくりそれが帯状疱疹になります。
水疱瘡にかかったことのある人なら誰でも帯状疱疹になる可能性はありますが、水疱瘡になったことがない人でも帯状疱疹になる可能性もあります。
胎児期に発症したり、生後ワクチンを接種することでも感染し水痘・帯状疱疹ウイルスが神経の中に潜んでいることが多いと言われています。
全身どこにでも発症し、特に50代~70代の方に発症する事が多いですが何歳の人にでも発症するといわれています。

使用方法
副作用

バラシクロビルの副作用
頭痛/眠気/腹痛/下痢/悪心/腹部不快感など

バラシクロビルには、副作用が起こる可能性があります。
バラシクロビルを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

■バラシクロビル副作用(重度)
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
▼アナフィラキシーショック
気持ち悪い、冷や汗、顔面蒼白、手足の冷え、手足の痺れ、じんましん、全身発赤、顔の腫れ、喉の腫れ、呼吸困難、目眩、血圧低下、意識が遠のくなど
▼汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、播種性血管内凝固症候群、血小板減少性紫斑病
のどの痛み、頭痛、鼻・歯ぐき・皮下の出血など
▼急性腎不全
尿量減少、むくみ、頭痛など
▼精神神経症状
意識がうすれる、幻覚、けいれんなど
▼中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群
高熱、紅斑・水疱、結膜充血など

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■バラシクロビルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(バルトレックス錠の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼バルトレックス錠の添加物
・結晶セルロース
・クロスポビドン
・ポビドン
・ステアリン酸マグネシウム
・ヒプロメロース
・酸化チタン
・マクロゴール400
・ポリソルベート80
・カルナウバロウ

【使用に注意が必要な方】
①腎障害のある方
②高齢者の方
③妊娠中・授乳中の方

上記にあてはまる方は、バラシクロビルを使用する事が出来ない可能性があります。
バラシクロビルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

【併用禁忌薬】
バラシクロビルとの併用禁忌薬は特にありません。
【併用注意薬】
プロベネシド/シメチジン/ミコフェノール酸/モフェチル/テオフィリン

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
性器ヘルペスの再発を防ぐにはバラシクロビルを飲み続けなければいけないのでしょうか?

ヘルペスウイルスは一度完治したと思っても体内にウイルスが残ってる事が多く、過度なストレスや体調の変化などが原因で再発することがあります。その中でも再発しやすいのが性器ヘルペスです。 性器ヘルペス再発予防のためにはバルトレックス500㎎を1日1錠を約2ヶ月~1年間服用し続けてください。

市販で売ってる頭痛薬を服用してますが、バラシクロビルとの併用は大丈夫ですか?

一般的に薬局で販売がされている鎮痛剤は、ボルタレン、バファリン、ロキソニン、イブプロフェンなどでございますが併用は成分的には問題はありません。

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