成分名 |
バルニジピン塩酸塩 |
適応症状 |
腎実質性高血圧症、高血圧症、腎血管性高血圧症 |
簡易説明 |
バルニジピン塩酸塩は高血圧症に対する薬です。バルニジピン塩酸塩はL型カルシウムチャネルと呼ばれる部位に選択的に結合し、カルシウムイオンの流入をブロックすることで、血管収縮を抑制する作用を示します。これによって、血管が拡張され血液の通りもスムーズになり高血圧の症状改善や合併症の予防に対して効果を発揮することができます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/循環器内科/腎臓内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~2,000円
薬代1カプセルあたりの目安:5mg約26円/10mg約43円/15mg約62円
薬代後発薬1カプセルの目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:1992年9月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ヒポカ5mg/10mg/15mgカプセル(LTLファーマ) |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
バルニジピン塩酸塩は、カルシウムチャネルブロッカーの一種であり、高血圧治療に使用されます。バルニジピン塩酸塩の主要なメカニズムは、カルシウムチャネルと呼ばれるチャネルをブロックする作用によるものです。
高血圧は、心臓が血液を押し出す際の圧力(収縮期血圧)が高くなり、心臓が休む際の圧力(拡張期血圧)が高くなる状態を指します。高血圧が引き起こされる原因は多岐にわたりますが、主な原因は血管の収縮、血管の狭窄、血液量の増加などがあげられます。前述の通り血圧をコントロールする要因は様々ですが、カルシウムイオンという物質はそれらに大きく影響しています。カルシウムイオンは、血管平滑筋細胞内に存在し、血管が収縮する時に重要な役割を果たしています。血管収縮を引き起こす刺激が発生すると、カルシウムイオンはL型カルシウムチャネルを通って細胞内に流入し、収縮を引き起こします。バルニジピン塩酸塩は、このL型カルシウムチャネルに選択的に結合し、カルシウムイオンの流入をブロックすることで、血管収縮を抑制する作用を示します。これによって、血管が拡張され血液の通りもスムーズになり高血圧の症状改善や合併症の予防に対して効果を発揮することができます。 |
使用方法 |
・成人(15歳以上)の場合:バルニジピン塩酸塩として10~15ミリグラムを1日1回朝食後に服用してください。1日5~10ミリグラムから服用をスタートし、医師の判断の元必要に応じて適宜増量、減量します。 |
副作用 |
重大な副作用
次に挙げるような重大な副作用が引き起こされる可能性があります。服用中は健康状態を常に意識し、万が一体調の悪化を感じた場合には服用を中止、または医療機関を受診するなど適切な処置を行ってください。
・アナフィラキシー
※全身潮紅、呼吸困難、血管浮腫、じんましんなどのアナフィラキシーが引き起こされる可能性があります。
・過度の血圧低下
※過度な血圧低下によるめまい、ふらつき、浮遊感などの症状が引き起こされる可能性があります。
・肝機能障害、黄疸症状
※ALT、AST、γ-GTPの上昇などを伴った肝機能障害や黄疸症状が引き起こされる可能性があります。
その他の副作用
次に挙げるような重大な副作用が引き起こされる可能性があります。服用中は健康状態を常に意識し、万が一体調の悪化を感じた場合には服用を中止、または医療機関を受診するなど適切な処置を行ってください。
・腎臓系: クレアチニン上昇、BUN上昇、尿酸値の上昇、頻尿
・口腔系:歯肉肥厚
・肝臓系:ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇
・精神神経系:頭重感、ふらふら感、頭痛、めまい、しびれ感
・過敏症:発疹、発赤、かゆみ、そう痒感、光線過敏症
・循環器系:浮腫、顔面潮紅、ほてり、鼓動が速くなる、動悸、むくみ、脱力感、胸部圧迫感、脈倦怠感、が速くなる
・消化器系:胸やけ、嘔吐、嘔気、便秘、下痢
・血液系:好酸球の増加
・その他:耳鳴り、CK値の上昇、血清コレステロール値の上昇、女性化乳房
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・バルニジピン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ヒポカカプセル(5mg/10mg/15mg)はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ヒポカカプセル(5mg/10mg/15mg)の有効成分
バルニジピン塩酸塩
▼代表薬の添加物
白糖、ヒプロメロース、マクロゴール、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリソルベート80、エチルセルロース、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、酸化チタン、ゼラチン
・妊婦または妊娠している可能性のある方
※妊婦または妊娠している可能性のある方は服用することができません。
※動物実験(ラット):出生児において発育抑制が認められたというデータがあります。
使用に注意が必要な方 ・重篤な腎機能障害をお持ちの方
※血圧の低下に伴って腎機能がさらに悪化する可能性があります。
・重篤な肝機能障害をお持ちの方
※バルニジピン塩酸塩は肝臓で分解されるため血液中の濃度が高くなる可能性があります。
・授乳している方
※授乳している方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ服用してください。
※動物実験(ラット):バルニジピン塩酸塩が乳汁中に移行してしまうというデータがあります。
・小児
※小児などを対象としている有効性および安全性を指標とした臨床試験が行われていません。
・高齢者
※高齢者は一般的に薬の分解、排泄などの生理機能が低下しているため、減量するなど注意をしながら服用してください。バルニジピン塩酸塩は少ない量から服用をスタートし、症状を十分に観察しながら慎重に服用してください。
上記にあてはまる方は、バルニジピン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 バルニジピン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・その他の血圧降下作用を持つ薬
※薬理学的に類似した成分の場合相加作用によって血圧降下作用がさらに増強する可能性があります。
・シメチジン
シメチジンによってCYP3A4が阻害され、バルニジピン塩酸塩の血液中の濃度が上昇します。結果としてバルニジピン塩酸塩の作用が強まる可能性があるので必要に応じ減量してください。
・ジゴキシン
※バルニジピン塩酸塩は腎臓においてジゴキシンが体外へ排泄されるプロセスをブロックしてしまいます。結果として、ジゴキシンの作用が増強され、ジゴキシン中毒症状(嘔吐、徐脈、嘔気、めまい、不整脈など)が引き起こされる可能性があります。必要に応じてジゴキシンを減量してください。
※フェニトインによってCYP3A4が誘導され、バルニジピン塩酸塩の分解が促進されます。結果としてバルニジピン塩酸塩の作用が弱まる可能性があるので必要に応じ増量してください。
・フェニトイン
※バルニジピン塩酸塩のタンパク結合率が高いため、血液中でタンパク結合競合により、遊離型フェニトインが上昇し、フェニトイン中毒症状が引き起こされる可能性があります。必要に応じフェニトインを減量してください。
・リファンピシン
※リファンピシンによってCYP3A4が誘導され、バルニジピン塩酸塩の分解が促進されます。結果としてバルニジピン塩酸塩の作用が弱まる可能性があるので必要に応じ増量してください。
・HIVプロテアーゼ阻害剤(サキナビル、リトナビルなど)
※上記の成分によってCYP3A4が阻害され、バルニジピン塩酸塩の血液中の濃度が上昇します。結果としてバルニジピン塩酸塩の作用が強まる可能性があるので必要に応じ減量してください。
・マクロライド系抗生物質(エリスロマイシンなど)
※上記の成分によってCYP3A4が阻害され、バルニジピン塩酸塩の血液中の濃度が上昇します。結果としてバルニジピン塩酸塩の作用が強まる可能性があるので必要に応じ減量してください。
・アゾール系抗真菌薬
※上記の成分によってCYP3A4が阻害され、バルニジピン塩酸塩の血液中の濃度が上昇します。結果としてバルニジピン塩酸塩の作用が強まる可能性があるので必要に応じ減量してください。
・グレープフルーツジュース
※グレープフルーツジュースによってCYP3A4が阻害され、バルニジピン塩酸塩の血液中の濃度が上昇します。結果としてバルニジピン塩酸塩の作用が強まる可能性があるので必要に応じ減量してください。
上記を使用している方は、バルニジピン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 バルニジピン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
バルニジピン塩酸塩に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
ヒポカ【ヒポカ 添付文書】 |
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