レセルピン

成分名

レセルピン

適応症状

<アポプロン錠0.25mg/アポプロン散0.1%>
・本態性高血圧症、腎性などの高血圧症
・ほかの降圧剤と併用している悪性高血圧
・フェノチアジン系薬物の使用困難な統合失調症

<アポプロン注0.3mg/アポプロン注0.5mg/アポプロン注1.0mg>
・高血圧性緊急症(子癇、高血圧性脳症、脳出血発作等)
・フェノチアジン系薬物の使用困難な統合失調症

簡易説明

レセルピンは錠剤、注射剤、散剤があり、統合失調症や降圧効果を期待して投与される薬剤です。本剤は、交感神経終末でのカテコールアミンを減少させることで降圧作用を示すとされています。また、鎮静作用としては、セロトニンやカテコールアミンを遊離させ、再取り込みを阻害することで効果を示しますが、作用の発現はゆっくりとしており、長時間にわたって持続します。第一三共が販売していましたが、現在は販売を中止しています。

処方可能な診療科目

内科/精神科など

健康保険の適応

現在販売されておりません。

病院で処方してもらう時の費用目安

現在販売されておりません。

厚生労働省による認可、または発売年月日

現在販売されておりません。

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

アポプロン錠0.25mg【製薬メーカー:第一三共】
アポプロン散0.1%【製薬メーカー:第一三共】
アポプロン注0.3mg/アポプロン注0.5mg/アポプロン注1.0mg【製薬メーカー:第一三共】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

海外での使用実績

ヨーロッパやアメリカなどほとんどの世界各国で販売されています。
剤形は錠剤がメインで、チアシド系薬剤との複合薬として扱われていることが多いです。

効果・作用

レセルピンは、中枢鎮静作用と血圧降下作用をもつ薬剤です。そのため、統合失調症や高血圧の症状改善を目的に投与されております。本剤は中枢や末梢に存在しているのアドレナリン作動性神経の伝達物質を貯めておく顆粒に結合し、長時間とどまることがわかっています。交感神経機能の回復には投与を中止した後でも数日~数週間は必要とされています。本剤は人間で交感神経機能阻害作用がみつけられた初めての薬剤です。
本剤は、動物での試験結果がインタビューフォームに記載されており、高血圧が自然に発症したラットと腎性高血圧ラットに本剤1kgあたり0.1mg を腹腔内投与したところ、5 時間後をピークとして降圧作用を示しました。また降圧作用は、高血圧が自然に発症したラットの方で強く認められました。
静穏作用を検討する動物実験も実施しており、ウサギにレセルピン 0.1~0.2mg/kg 以上を皮下注もしくは静脈内投与したところ、鎮静効果が示されました。
ウサギにレセルピン 0.5~1mg/kg を皮下注した場合、約 2 時間後に鎮静状態となることが認められています。サルにレセルピン 0.3mg/kg を皮下注した場合、2 時間後から自発的な運動が減少し、以後数時間にわたり鎮静状態となりました。しかしこれらの症状は、注射後 15 時間でほぼ回復していました。
持続時間移管しては外国人のデータで検討しており、高血圧性緊急症時、レセルピンを 1~2mg 筋肉内投与した場合の降圧効果発現時間は約2 時間ほど、降圧持続時間は 4~12 時間ほどでした。

使用方法

<アポプロン錠0.25mg/アポプロン散0.1%>
・降圧を目的とする場合、1 日0.2〜0.5mgを 1回から3 回に分けて経口投与します。血圧が下降し、安定化した場合は維持量として 1日0.1〜0.25mgとし、経口投与します。
・‌鎮静を目的に使用する場合、1 日0.2〜 2 mgから開始し、患者の反応をみながら増減します。
症状や年齢によって適宜増減が可能です。

<アポプロン注0.3mg/アポプロン注0.5mg/アポプロン注1.0mg>
・降圧を目的とする場合、1回0.1〜0.5mgを 1日 1〜2 回皮下もしくは筋肉内注射します。重症あるいは速効を期待する場合は 1回0.5〜2.5mgとします。
・鎮静を目的とする場合、1回0.3〜2.5mgを 1 日 1 〜 2 回皮下もしくは筋肉内注射します。
症状や年齢によって適宜増減が可能です。

副作用

主な副作用
主に、悪夢や発疹、頭痛やめまい、徐脈、胃潰瘍、倦怠感などがあげられます。
項目別の発現頻度は以下の通りです。

精神神経系・・悪夢/眠気/性欲減退/神経過敏/めまい/頭痛等(5%以上もしくは頻度不明)、全身振戦(0.1~0.5%未満)、錐体外路症状(0.10.5%未満)
過敏症・・発疹等(5%以上もしくは頻度不明)
循環器・・徐脈(5%以上もしくは頻度不明)、浮腫(0.10.5%未満)
消化器・・胃潰瘍/口渇/下痢/食欲不振/悪心・嘔吐/軟便(5%以上もしくは頻度不明)
その他・・鼻閉/倦怠感(5%以上もしくは頻度不明)、呼吸困難/体重増加(0.10.5%未満)

重大な副作用
重大な副作用として、頻度不明ですがうつ状態が報告されています。自殺に至る重篤な症状をきたす場合もありますので、投与を中止するなどもし症状があらわれた際は検討してください。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■レセルピンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼アポプロンの有効成分
レセルピン
▼代表薬の添加物
・アポプロン錠0.25mg
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、黄色 5 号、ステアリン酸マグネシウム
・アポプロン散0.1%
乳糖水和物、軽質無水ケイ酸
・アポプロン注
DL-メチオニン、プロピレングリコール、リン酸

・以前、レセルピン、はラウオルフィア・アルカロイドを使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
・うつ病やうつ状態、または以前うつ病やうつ状態になったことのある方は、症状が重篤化する恐れがあるので使用できません。
・消化性潰瘍や潰瘍性大腸炎の方は胃酸分泌が亢進して症状悪化をきたす恐れがあるため使用できません。
・電気ショック療法を受けている方は、重篤な反応を起こすことがあるため使用できません。
・妊婦もしくは妊娠している可能性のある女性

使用に注意が必要な方
・高齢者
・消化性潰瘍や潰瘍性大腸炎に以前なったことのある方は再発する恐れがあるため使用には注意をしてください。
・てんかんなどの痙攣性疾患もしくは以前かかったことのある方は痙攣の閾値を低下させる恐れがあるため使用には注意をしてください。
・腎不全のある方は血圧低下に対する順応性が不良になる可能性があるため使用には注意をしてください。
・気管支喘息もしくはアレルギー性疾患に以前かかったことのある方は過敏症を増強させてしまう恐れがあるため使用には注意をしてください。

上記にあてはまる方は、レセルピンを使用する事が出来ない可能性があります。
レセルピンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
<ジギタリス製剤、、キニジン>
不整脈、徐脈があらわれる恐れがあります。
<交感神経遮断薬(グアネチジン/ベタニジン等)>
徐脈、起立性低血圧、うつ状態があらわれる恐れがあります。
<ドパミン作動薬(レボドパ/ドロキシドパ等)>
ドパミン作動薬の効果を減らしてしまう恐れがあります。
<抗コリン性抗パーキンソン病薬(トリヘキシフェニジル等)>
抗コリン性抗パーキンソン病薬の作用を増強することがあります。
<β遮断薬>
本剤もしくはβ遮断薬の副作用リスクが上昇してしまい、徐脈や過度の鎮静が起こる可能性があります。
<抗うつ薬>
抗うつ薬や本剤の降圧効果が弱まってしまう可能性があります。
<モノアミン酸化酵素阻害薬>
併用することで興奮や血圧上昇があらわれる恐れがあります。
<全身麻酔薬(バルビツール酸誘導体など)>
低血圧や徐脈があらわれるおそれがあります。

上記を使用している方は、レセルピンを使用する事が出来ない可能性があります。
レセルピンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

レセルピンに関する
よくある質問
自動車の運転はしても大丈夫ですか?

眠気や脱力感を起こす可能性があるので、本剤を服用中の方は自動車の運転などの危険が伴う行為はさせないようにご指導ください。特に本剤使用初期は可能な限り避けてください。

適用上の注意

【上記引用元:レセルピン錠 レセルピン散 医薬品インタビューフォーム】

本剤を長期間投与したデータはありますか?

臨床ではなく、非臨床(動物)で行った試験において、103週間1日1kgあたり0.25㎎以上を投与したところ、雄で副腎髄質の褐色細胞腫の発生増加が確認されたとの報告があります。

その他の注意

【上記引用元:レセルピン錠 レセルピン散 医薬品インタビューフォーム】

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。