成分名 |
ポリエンホスファチジルコリン |
適応症状 |
慢性肝疾患における肝機能の改善、脂肪肝、高脂質血症 |
簡易説明 |
ポリエンホスファチジルコリンは多価不飽和脂肪酸製剤と呼ばれるもので、成分としては大豆から抽出したレシチンになります。レシチンの働きには、脂質二重層を形成・脂質の吸収を助ける・情報伝達物質の材料・脂肪肝の改善・神経細胞のミエリン鞘の主成分などがあります。レシチンは脂質代謝を正常にして血清中のコレステロールを低下させ、HDLコレステロールを増やし、脂質異常症の改善が認められております。また同様に肝臓の細胞を保護する作用も認められており、慢性肝疾患における肝機能の改善、脂肪肝の患者に用いられております。
ポリエンホスファチジルコリンは主に高脂質血症を治療する目的で使用されますが、高脂質血症とは血清総コレステロール値、またはLDLコレステロール値とトリグリセリド値のいずれか、あるいは両方が増加した状態のことを呼びます。高脂血症で注意しなくてはいけないのは、自覚症状もないため、そのままにしておくと、動脈硬化が進み、将来的には心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などを起こしやすくするためと言われております。 |
処方可能な診療科目 |
内科/循環器内科/消化器科/肝臓内科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
疾患によって治療方針・検査項目がことなります。
病院によっても若干前後しますがおおよそ以下の通りですが、検査する項目が多ければさらに加算されます。血液検査検査、エコー検査等がございます。詳細に関してはかかりつけの病院でご確認ください。
診察料としては3500円~5000円
検査料としては2200円~
薬剤料としては1300円(30日分)[EPLカプセル250mgとして換算]~
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2007年8月31日製造販売承認
2007年12月21日薬価基準収載
1969年3月1日発売 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
国内において先発医薬品の収載はありません。 |
関連製品(ジェネリック) |
EPLカプセル250mg【製薬メーカー:アルフレッサファーマ株式会社】 |
効果・作用 |
糖や蛋白質、脂質などの代謝を調整することにより肝機能を改善し、コレステロールの異化・排泄障害の正常化などの作用を示し、血液の流れをよくし、血液中の脂質を低下させます。
通常、慢性肝疾患における肝機能の改善、脂肪肝、高脂質血症の治療に用いられます。
作用機序は以下
1)生体膜の形態と機能を調整し、酵素の細胞外逸脱を是正し、細胞内酵素活性を維持します。
2)疾患時に細胞内で起こる脂質代謝異常を改善し、その結果、糖代謝、蛋白代謝、排泄機能等の各種細胞機能を改善するものと考えられています。
3)脂質代謝、蛋白代謝の改善を通じて、血中リポ蛋白分画を改善します。
4)コレステロールの代謝回転を調整し、コレステロールエステル比の改善、コレステロールの異化・排泄障害の正常化等の作用を有します。
5)血管内膜損傷による血管弾性の低下を改善します。
6)血管透過性の異常亢進を抑制します。
7)血液凝固系の亢進に対する正常化作用を有します。
1.血清脂質異常に対する改善効果
高脂質血症に対する3種の二重盲検比較試験(1日1500mg)において、本剤の有用性が認められている。
2.血清リポ蛋白代謝異常の正常化
高脂質血症並びに低HDL‐コレステロール血症において、本剤投与(1日1500mg)により、HDL‐コレステロール、アポ蛋白Aの有意な増加傾向、VLDL・LDL‐コレステロール/HDL‐コレステロール比の有意な減少傾向が認められている。
3.肝疾患に対する効果
慢性肝炎に対する二重盲検比較試験(1日1500mg)において、自・他覚所見の改善、肝機能の有意の改善が認められ、また、慢性肝炎において、本剤投与(1日1500mg)により、肝生検組織所見の有意な改善又は改善傾向が認められている。
『薬物動態』
日本人でのデータはありません。
健常成人(外国人)に3H、14C-ジリノレオイルグリセロホスフォコリン1gを経口投与した場合、両者の放射活性の90%以上が小腸から吸収されます。経口投与されたホスファチジルコリンの50%はリゾレシチンとして吸収され、他の50%はグリセロホスフォコリン又はホスフォコリンに異化されて門脈を経て吸収されるものと考えられます。全血及びリポ蛋白分画での観察では、リゾレシチンとグリセロホスフォコリンの大部分は小腸粘膜内で再エステル化され、ホスファチジルコリンとして血液中に取り込まれることが認められています。3H及び14Cの糞便中、尿中の放射活性は、それぞれ投与量の2±0.7%と4.5±1.5%、6±0.8%と1.2±0.4%である。 |
使用方法 |
ポリエンホスファチジルコリンとして、通常成人1回 500mg を 1日3 回経口投与します。
飲み忘れた場合は、気がついた時に1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間が近い場合は、忘れた分は飲まないで1回分を飛ばしてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。 |
副作用 |
主な副作用
『過敏症』
発疹等(0.1%未満)
『消化器』
下痢(軟便)、胃部不快感、腹部膨満感、悪心等(0.1~5%未満)
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
「主成分」
ポリエンホスファチジルコリン
「添加物」
トコフェロール酢酸エステル、トコフェロール、ヒマワリ油、ダイズ油、ゼラチン、グリセリン、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、流動パラフィン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチン、大豆レシチン
妊婦または授乳中の患者
上記にあてはまる方は、ポリエンホスファチジルコリンを使用する事が出来ない可能性があります。 ポリエンホスファチジルコリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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