成分名 |
ピルメノール塩酸塩水和物 |
適応症状 |
頻脈性不整脈(心室性)の状態で、その他の抗不整脈薬が使用できない、または無効の場合 |
簡易説明 |
心臓は拡張と収縮を絶えず繰り返すことで全身に血液を送りこみます。これの一連の動きにはナトリウムやカリウムなどの「イオン」の動きが大きく関係しています。心臓の細胞において、様々なイオンが流入したり流出したりすることで電気的な信号が発生し心臓が収縮・拡張します。一連の流れの内、ピルメノール塩酸塩水和物はナトリウムとカリウムをブロックすることで不整脈への効果を発揮します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/循環器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~2000円
薬代1カプセルあたりの目安:50mg 57.3円
薬代1カプセルあたりの目安:100mg 98.6円
薬代後発薬1錠の目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
※病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
※「薬代1カプセルあたりの目安」はピメノールカプセル50㎎/100㎎の薬価で算出しています。
※診察費は3割負担で算出しています。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:1994年12月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ピメノールカプセル50㎎/100㎎(ファイザー) |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
ピルメノール塩酸塩水和物は不整脈(脈が乱れてしまい正常に全身に血液を送り出すことができない状態)に対して使用する薬です。
心臓は拡張と収縮を絶えず繰り返すことで全身に血液を送りこみます。これの一連の動きにはナトリウムやカリウムなどの「イオン」の動きが大きく関係しています。心臓の細胞において、様々なイオンが流入したり流出したりすることで電気的な信号が発生します。そしてこの電気的な信号によって心臓が収縮・拡張します。
心臓は基本的に「マイナスイオン」の状態となっています。このマイナスイオンの状態から電気的な信号が発生するためには、最初にプラスイオンであるナトリウムが心臓の細胞に流入してくる必要があります。ナトリウムが入ってくることで心臓の細胞はマイナスからプラスの状態へと変換されます。その後、今度はプラスイオンであるカリウムが心臓の細胞から外へ放出されます。プラスイオンのカリウムが出ていくため、今度はマイナスの状態に傾きます。そして時間が経つと最初の状態へ戻り、この繰り返しで心臓は収縮と拡張を連続的に繰り返しています。
一連の流れの内、ピルメノール塩酸塩水和物はナトリウムとカリウムをブロックすることで不整脈への効果を発揮します。 |
使用方法 |
成人(15歳以上):ピルメノール塩酸塩水和物として1回100ミリグラムを1日2回服用する。
※年齢や症状によって、医師の判断のもと適宜増量、減量することがあります。 |
副作用 |
・血液系:血小板の減少、リンパ球の増加、好中球の減少、好酸球の増加
・循環器系:脚ブロック、徐脈、QT延長、動悸、胸部不快感、心室性期外収縮
・腎臓系: BUNの上昇、クレアチニンの上昇
・肝臓系: ビリルビンの上昇、ALT(GPT)の上昇、γ-GTPの上昇、ALPの上昇、LDHの上昇、AST(GOT)の上昇など
・泌尿器系:排尿障害、尿がでない、尿量減少、排尿困難
・視覚器系:複視、霧視
・精神神経系:眠気、頭重感、頭痛、めまい、ふらつき、不眠、手足のしびれ
・消化器系:腹痛、胃腸の不快、悪心、口の渇き、嘔吐、下痢、食欲不振、胸やけ、お腹のハリ、口内炎、便秘
・過敏症:じんましん、発疹
・その他:口の中の苦味、疲労感、全身倦怠感、血糖値の上昇、気分不快感、ほてり
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・「うっ血性心不全」の治療中の方
※うっ血性心不全が悪化する可能性があります。また、不整脈を引き起こされる可能性があります。
・高度の「洞房ブロック」、高度の「房室ブロック」を治療中の方
※「洞房ブロック」、「房室ブロック」がさらに悪化する可能性があります。
・尿が貯まる疾患をお持ちの方
※尿が出にくい状態がさらに悪化する可能性があります。
・「閉塞隅角緑内障」を治療中の方
※眼圧が上昇してしまい、症状が悪化する可能性があります。
・ピルメノール塩酸塩水和物に過敏症の経験をお持ちの方
・モキシフロキサシン、バルデナフィル、トレミフェンクエン酸塩、アミオダロンを服用中の方
使用に注意が必要な方 ・高度の「心拡大」の状態の方
※心不全が引き起こされる可能性があります。また、不整脈が悪化する可能性があります。
・「基礎心疾患(弁膜症、心筋梗塞、心筋症など)」を治療中の方
※心不全を引き起こされる可能性があります。また、不整脈が悪化する可能性があります。
・「開放隅角緑内障」を治療中の方
※開放隅角緑内障が悪化する可能性があります。
・「刺激伝導障害(洞房ブロック、房室ブロック、脚ブロックなど)」を治療中の方
※洞房ブロック、房室ブロック、脚ブロックがさらに悪化する可能性があります。
・肝臓機能の障害が重篤な方
※ピルメノール塩酸塩水和物の血液中の濃度に影響する可能性があります。
・著しい「洞性徐脈」を治療中の方
※洞性徐脈が悪化し、洞房ブロックに移行してしまう可能性があります。
・血液中のカリウム値が低下傾向にある方
※心電図の異常が引き起こされる可能性があります。
・糖尿病を治療中の方
・腎臓機能の障害が重篤な方
・高齢者
※肝臓や腎臓の機能が低下していることが多く、副作用が引き起こされる可能性があります。
・授乳中の方
※動物実験(ラット):ピルメノール塩酸塩水和物が母乳中に移行しました。
・妊娠している方
※妊娠している方、または妊娠している可能性のある方には、治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ服用できます。
・小児
※使用経験がなく、安全性が確立していません。
上記にあてはまる方は、ピルメノール塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ピルメノール塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・ジゴキシン
※ジゴキシンの血液中の濃度が上昇し副作用が引き起こされる可能性があります。
・糖尿病治療薬(インスリン、スルホニル尿素系薬剤など)
※低血糖が引き起こされる可能性があります。
・「QT延長」を引き起こすことが認められている薬剤(スパルフロキサシンなど)
※QT延長作用の増強が引き起こされる可能性があります。
・リファンピシン
※ピルメノール塩酸塩水和物の血液中の濃度が低下する可能性があります。
上記を使用している方は、ピルメノール塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ピルメノール塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・バルデナフィル/レビトラ/モキシフロキサシン/アベロックス/アミオダロン/アンカロン/トレミフェンクエン酸塩/フェアストン
※QT延長、心室性頻拍(トルサードポワンツを含む)が引き起こされる可能性があります。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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