カプトプリル

成分名

カプトプリル

適応症状

悪性高血圧
腎血管性高血圧症
腎性高血圧症
本態性高血圧症

簡易説明

ACE阻害薬と呼ばれる系統の薬です。体内にある「アンジオテンシンII」という血圧を上げる物質の生成を血圧を抑えます。これにより、体の血管が広がり、また水分や電解質が調整されます。主に悪性高血圧や腎血管性高血圧症などの治療に使用されます。また、心臓や腎臓などを保護する効果も期待できます。心不全や糖尿病のある人に向いてます。

処方可能な診療科目

内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:12.5mg約11.4円/25mg約12.4円/18.75mg27.1円
薬代1細粒あたりの目安:1g5%約22.9円
薬代後発薬1錠の目安:12.5mg約5.7円/25mg約5.9円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 1983年2月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:アルフレッサファーマ】
カプトリル錠12.5mg/25mg
カプトリル細粒5%
カプトリル−Rカプセル18.75mg

関連製品(ジェネリック)

カプトプリル錠12.5mg/25mg「KN/JG/日医工/沢井製薬」【製薬メーカー:小林化工/長生堂製薬/日医工/沢井製薬】
カプトプリル細粒5%「日医工」【製薬メーカー:日医工】

効果・作用

降圧剤で、ACE阻害薬という種類に属します。血管収縮作用や副腎皮質からアルドステロンという物質を分泌させる「アンジオテンシンII」という物質の生成を抑える作用があります。この作用により血圧の上昇を抑制することが可能になります。主に悪性高血圧や腎血管性高血圧症などの治療に使用されます。

▼作用機序
アンジオテンシン変換酵素を抑制します。アンジオテンシンIIの生成を抑えることで、末梢血管を拡張し、総末梢血管抵抗を下げて降圧作用をあらわします。また、アルドステロンの分泌を抑え、軽度のナトリウム排泄作用をあらわします。

▼特徴
効果の高いACE阻害薬と呼ばれる系統です。安全性も高く、高血圧の治療に第一選択として選ばれます。心不全や糖尿病のある人に向きます。
糖尿病を改善させる作用があります。血糖、尿酸、脂質などに影響しません。
年齢を問わず広く用いることができます。
長生きについても、長期臨床試験により証明されており、「心不全や腎不全、糖尿病性腎症」においても、有効性が示されてます。
空咳が生じる事がありますが、逆手にとって誤嚥予防に用いられることもあります。
即効性に優れてますが、作用時間が短いです。

▼ACE阻害薬による空咳
アンジオテンシンⅡの産生に関係するアンジオテンシン変換酵素ですが、この酵素はブラジキニンの分解にも関係してます。ブラジキニンは痛みを感じさせる「痛み物質」で、ACE阻害薬を投与すると、アンジオテンシンⅡの産生が抑制され、血圧が下がります。同時に、ブラジキニンの分解まで抑制されてしまい、濃度が高くなってしまいます。その結果、副作用として空咳が起こるので注意が必要です。

▼他のACE阻害薬
エースコール
タナトリル
レニベース
コバシル

使用方法

成人に1日37.5~75mgを3回に分割経口投与してください。
※年齢、症状により適宜増減します。
※重症例においても1日最大投与量は150mgまでとしてください。

副作用

主な副作用
カプトプリルには、副作用が起こる可能性があります。
カプトプリルを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

白血球減少、好酸球増多、BUN上昇、血清クレアチニン上昇、発疹、発熱、皮膚そう痒、味覚異常、頭痛、めまい、食欲不振

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

血管浮腫、呼吸困難、顔面腫脹、舌腫脹、声門腫脹、喉頭腫脹、腹痛、腸管血管浮腫、汎血球減少、無顆粒球症、急性腎障害、ネフローゼ症候群、高カリウム血症、天疱瘡様症状、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、心停止、アナフィラキシー、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、剥脱性皮膚炎、錯乱、膵炎

その他の副作用
悪心、嘔吐、下痢、AST上昇、ALT上昇、血清カリウム値上昇、黄疸、息切れ、低血糖、貧血、血小板減少、蛋白尿、蕁麻疹、光線過敏症、頭重感、眠気、胃部不快感、γ-GTP上昇、ALP上昇、LDH上昇、肝障害、起立性低血圧、動悸、胸痛、胸部不快感、レイノー様症状、咳嗽、脱力感、筋肉痛、口渇、口内炎、歯痛増強、知覚異常、嗄声、四肢のしびれ感、顔面潮紅、抗核抗体陽性

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■カプトプリルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方カプトリルは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼カプトリの有効成分
カプトプリル
▼代表薬の添加物
結晶セルロース、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファー化デンプン、リン酸水素カルシウム水和物、タルク、ステアリン酸マグネシウム

妊婦/授乳者
高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
過敏症
血管浮腫
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた血液透析施行中
遺伝性血管浮腫
後天性血管浮腫
特発性血管浮腫
薬剤による血管浮腫
デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中
トリプトファン固定化PVAを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中
ポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中
妊娠中の重症高血圧症
アリスキレンフマル酸塩投与中
高カリウム血症
両側性腎動脈狭窄
片腎で腎動脈狭窄
手術前24時間

使用に注意が必要な方
重篤な腎障害
血清クレアチニン値が3mg/dLを超える
SLE
血液透析中
厳重な減塩療法中
光線過敏症
重症高血圧症
重篤な肝機能障害
重篤な自己免疫疾患
手術前24時間
消化性潰瘍
腎機能障害
腎疾患
腎障害
全身性エリテマトーデス
造血障害
脳血管障害
免疫異常
免疫抑制剤投与中
血清カリウム値が高くなりやすい
コントロール不良の糖尿病

上記にあてはまる方は、カプトプリルを使用する事が出来ない可能性があります。
カプトプリルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
トリアムテレン
カリウム補給剤
塩化カリウム
降圧利尿剤
トリクロルメチアジド
ヒドロクロロチアジド
アロプリノール
リチウム製剤
炭酸リチウム
交感神経遮断剤
グアネチジン硫酸塩
ニトログリセリン
アンジオテンシン2受容体拮抗剤
非ステロイド系抗炎症剤
カリジノゲナーゼ製剤
免疫抑制剤
インスリン製剤
経口血糖降下剤

上記を使用している方は、カプトプリルを使用する事が出来ない可能性があります。
カプトプリルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
アリスキレンフマル酸塩

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

カプトプリルに関する
よくある質問
高カリウム血症を患ってるのですが、この薬を使用しても大丈夫ですか?

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。

添付文書カプトリル錠

【上記引用元:アルフレッサファーマ株式会社】

重症の高血圧を患ってる場合、服用するときの注意点はなんですか?

少量より投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある。

添付文書カプトリル錠

【上記引用元:アルフレッサファーマ株式会社】

参考元一覧 添付文書カプトリル錠【アルフレッサファーマ株式会社】
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