ルセオグリフロジン水和物

成分名

ルセオグリフロジン水和物

適応症状

2型糖尿病

簡易説明

ルセオグリフロジン水和物は、SGLT2阻害薬の1つで、2014年に大正製薬から製造、販売されている2型糖尿病の治療薬です。尿から糖分を排出することで、血糖値を下げます。腎臓の近位尿細管での糖の再吸収をおさえることで、過剰な糖分を尿中へ排出させる作用があります。インスリン作用に依存しない作用機序を持つ経口血糖降下剤です。

処方可能な診療科目

糖尿病内科/内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:2.5mg161.2円/5mg約240円
薬代フィルム1枚あたりの目安:161.2円/5mg約240円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:2014年5月【ルセフィ錠2.5mg/5mg】

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

ルセフィ錠2.5mg/5mg【製薬メーカー:大正製薬】
ルセフィODフィルム2.5mg【製薬メーカー:大正製薬】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

ルセオグリフロジン水和物は、大正製薬が日本国内で創薬・開発した選択的SGLT2(ナトリウム・グルコース共輸送体2)阻害作用を有する2型糖尿病治療薬です。
SGLT2は、腎臓の近位尿細管においてグルコースの再吸収を担う輸送体であり、ルセフィ錠は、SGLT2を選択的に阻害することによって、血中の過剰なグルコースを尿中に排泄させ、血糖低下作用を示す新規作用機序の経口血糖降下薬です。
ルセフィ錠は、腎近位尿細管におけるグルコースの再吸収阻害により血糖低下作用を示すという作用機序から、インスリンとは関係なく作用しますので、効きすぎによる低血糖を起こしにくいと考えられています。また、ブドウ糖を体外に排出させるので、体重減少効果も期待できます。

単独でやや弱くなるので、他の糖尿病治療薬と併用することがあります。
インスリン注射薬をふくめ、α-グルコシダーゼ阻害薬・チアゾリジン薬・スルフォニル尿素薬・速効型インスリン分泌促進薬・ビグアナイド薬などすべての糖尿病治療薬との併用が可能です。
長期的な予後改善効果も期待できそうです。同類薬(SGLT2阻害薬)の大規模長期試験において、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの発症リスク減少、心不全による入院率低下、心血管死や全死亡の有意な減少が認められています。

日本国において、2008年に開発を開始、2013年4月に医薬品製造販売承認申請を行い、2014年3月に「2型糖尿病」の効能・効果で製造販売承認を取得しております。
ルセフィODにつきましては、2022年2月に追加承認されています。
ルセフィ ODフィルムは、薄いシート状の薬です。
口腔内で唾液などの水分により速やかに溶けるため、より服薬しやすくなり患者の状況に応じた服用が可能となります。

使用方法

通常、成人にはルセオグリフロジンとして2.5mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与してください。
なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら5mg1日1回に増量することができます。

副作用

主な副作用
膀胱炎/性器カンジダ症/尿路感染/性器感染/赤血球増加症/体位性めまい/浮動性めまい /頭痛/低血圧/便秘/下痢
ルセオグリフロジン水和物の注意すべき副作用
低血糖/腎盂腎炎/脱水/口渇/多尿/頻尿/血圧低下/膀胱炎/性器カンジダ症/尿路感染

重大な副作用
低血糖/腎盂腎炎/脱水/口渇/多尿/頻尿/血圧低下/低血糖症状/フルニエ壊疽/敗血症/外陰部壊死性筋膜炎/会陰部壊死性筋膜炎/敗血症性ショック/脳梗塞/血栓・塞栓症/ケトアシドーシス/糖尿病性ケトアシドーシス

その他の副作用
胃食道逆流性疾患/腹痛/腹部膨満/発疹/湿疹/筋痙縮/陰部そう痒症/倦怠感/血中ケトン体増加/尿中β2ミクログロブリン増加/尿中白血球陽性/尿中アルブミン陽性/CRP増加/白血球数増加/ヘマトクリット増加/ヘモグロビン増加/尿中ケトン体陽性/尿細菌検査陽性/尿中血陽性/尿中蛋白陽性/尿中赤血球陽性/NAG増加/眠気/回転性めまい/悪心/嘔吐/腹部不快感/皮膚そう痒症/蕁麻疹/亀頭包皮炎/脱力感/空腹/体重減少/血中クレアチニン増加

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ルセオグリフロジン水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(ルセフィ錠2.5mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
・ルセフィ錠2.5mgの有効成分
1錠中ルセオグリフロジンとして2.5mg
・ルセフィ錠2.5mgの添加物
乳糖水和物/結晶セルロース/デンプングリコール酸ナトリウム/ヒドロキシプロピルセルロース/ステアリン酸マグネシウム/ヒプロメロース/酸化チタン/マクロゴール400/カルナウバロウ/軽質無水ケイ酸
・過敏症
・重症感染症
・重症ケトーシス
・重篤な外傷
・手術前後
・糖尿病性前昏睡
・糖尿病性昏睡
・1型糖尿病
・重度腎機能障害
・透析中の末期腎不全
・eGFR15mL/min/1.73㎡以上29mL/min/1.73㎡以下
・妊婦・産婦

使用に注意が必要な方
・栄養不良状態
・過度のアルコール摂取
・感染症
・飢餓状態
・食事摂取不良
・腎機能障害
・体液量減少
・脱水
・低血糖
・尿閉
・脳下垂体機能不全
・排尿困難
・激しい筋肉運動
・不規則な食事摂取
・副腎機能不全
・乏尿
・無尿
・尿路感染
・利尿剤併用
・食事摂取量不足
・中等度腎機能障害
・インスリン分泌能低下
・性器感染
・血糖コントロールが極めて不良
・インスリン製剤減量
・インスリン製剤中止
・過度な糖質摂取制限
・eGFR30mL/min/1.73㎡以上59mL/min/1.73㎡以下
・重度肝機能障害<Child-Pugh分類ClassC>
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
・高齢者
・虚弱者(衰弱者を含む)
投与に際する指示
・尿閉
・排尿困難
・乏尿
・無尿
・高齢者
・妊婦・産婦

上記にあてはまる方は、ルセオグリフロジン水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
ルセオグリフロジン水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
利尿剤/スルホニルウレア系薬剤/GLP-1アナログ/インスリン製剤/糖尿病用薬/ビグアナイド系製剤/チアゾリジン系薬剤/DPP-4阻害剤/α-グルコシダーゼ阻害剤 /速効型食後血糖降下剤

上記を使用している方は、ルセオグリフロジン水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
ルセオグリフロジン水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ルセフィをダイエット目的で飲みはじめて1週間経ったのですが、体重が減るどころか少し増えてました。前よりも、食べる量が増えたということはありません。考えられる理由はなんですか?

1週間ではまだ変化はないかと思います。少なくとも1ヵ月ほどは様子を見て頂いてもいいでしょう。食事はバランスよく、適度な運動も必要です。
あと、元々が肥満の方のお薬ですので、専門の医師・薬剤師へ相談することをお勧め致します。

現在、糖尿病で服薬治療しています。
インシュリン注射はしてなくて、メトホルミンとルセフィのみです。
献血は難しいでしょうか?

糖尿病治療薬(インシュリン、経口血糖降下剤)を服用してると原則として献血できません。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。