成分名 |
バゼドキシフェン酢酸塩 |
適応症状 |
閉経後骨粗鬆症 |
簡易説明 |
閉経後骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療に用いられる薬です。
閉経後には女性ホルモンの分泌が低下し、骨の代謝のバランスが崩れます。それを正常に近づけ、骨量の低下を改善し、骨折の危険性を減らします。
SERM(Selective Estrogen Receptor Modulater:選択的エストロゲン受容体調整薬)と呼ばれる新しいタイプの骨粗鬆症治療薬です。 |
処方可能な診療科目 |
整形外科/内科/婦人科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:20mg76.2円
薬代後発薬1錠の目安:20mg37.2円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
ビビアント錠20mg販売開始:2010年10月 |
国内のジェネリック認可 |
国内のジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
ビビアント錠20mg【製薬メーカー:ファイザー】 |
関連製品(ジェネリック) |
バゼドキシフェン錠20mg【製薬メーカー:沢井製薬】 |
効果・作用 |
バゼドキシフェン酢酸塩は、選択的エストロゲン受容体調整薬(SERM:Selective Estrogen Receptor Modulater)と呼ばれる新しいタイプの薬です。
骨やコレステロール代謝に対しエストロゲン(卵胞ホルモン:女性らしさをつくるホルモン)に似た作用を示す一方、乳房や子宮のエストロゲン受容体では反対の作用を示します。
骨粗鬆症は、破骨細胞による骨を壊す過程(骨吸収)と骨芽細胞による新しい骨を作る過程(骨形成)のバランスが崩れることで、骨がもろくなってしまう病気・症状です。
体内においては、女性ホルモンのエストロゲンは骨の代謝に関わっています。特に女性は閉経後、エストロゲンの分泌が急激に減少することによって骨代謝のバランスが崩れ、骨形成が骨吸収に追いつかなくなった結果、骨がもろくなってしまい、転倒などによる骨折の危険性が高くなります。
本剤は、骨のエストロゲン受容体に選択的に作用し、閉経によるエストロゲン分泌の低下によってバランスが崩れた骨代謝を調整することで、骨量の低下を改善する効果をあらわします。同類の薬としては、ラロキシフェン(エビスタ)が有名ですが、背骨以外の手足の骨折予防効果については、ラロキシフェンをしのぐ有効性が示されています。
乳房に対し抗エストロゲン作用を示すので、副効用として乳がんの予防効果が期待できます。ラロキシフェンにおいては、エストロゲン受容体陽性の乳がん発生を1/10に抑制したという報告があります。
骨粗鬆症は、特に高齢の方、女性に多い症状です。背骨の骨折(圧迫骨折)がおこりやすくなり、背骨が曲がったり、身長が低くなるといった症状がみられます。
骨粗鬆症になると、背骨の骨折以外にも、転倒などの些細なことで、足の付け根(大腿骨近位部)や、手首、腕の付け根(上腕骨近位端)を骨折しやすくなります。骨粗鬆症による骨折が原因で要介護状態や寝たきりになる確率が高くなり、本人の身体的・経済的負担だけでなく、家族にも大きな負担をかける可能性があります。
日本には約1000万人以上の患者がいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。 |
使用方法 |
通常、バゼドキシフェンとして、1日1回20mgを服用します。
※服用の際の注意事項
・必ず指示された服用方法に従って下さい。
・飲み忘れた場合は、気が付いた時にできるだけ早く飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は忘れた分は飲まないで1回分をとばしてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
・誤って多く飲んだ場合は、医師または薬剤師に相談して下さい。
・医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないで下さい。 |
副作用 |
重大な副作用
静脈血栓塞栓症/深部静脈血栓症/肺塞栓症/網膜静脈血栓症/表在性血栓性静脈炎/下肢の疼痛/浮腫/突然の呼吸困難/息切れ/胸痛/急性視力障害 等
その他の副作用
霧視・視力低下等の視力障害/発疹/蕁麻疹/そう痒症/血管拡張(ほてり)/腹痛/口渇/口内乾燥/貧血/ALT(GPT)上昇/AST(GOT)上昇/傾眠/線維嚢胞性乳腺疾患/筋痙縮(下肢痙攣を含む)/関節痛/耳鳴/末梢性浮腫/過敏症/トリグリセリド上昇 等
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■慎重投与
・経口エストロゲン療法にて顕著な高トリグリセリド血症の既往のある患者〔本剤服用により血清トリグリセリド上昇がみられることがあります。なお、本剤の臨床試験において、トリグリセリド300mg/dL の患者には投与されていません。〕
・腎機能障害のある患者〔安全性が確立されていません。〕
・肝機能障害のある患者〔血中濃度が上昇するおそれがあります。〕
使用に注意が必要な方 ・深部静脈血栓症/肺塞栓症/網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者〔副作用として静脈血栓塞栓症が報告されており、このような患者に投与するとこれらの症状が増悪することがあります。〕
・長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者〔長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)に入る前に本剤の投与を中止し、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないで下さい。〕
・抗リン脂質抗体症候群の患者〔本症候群の患者は静脈血栓塞栓症を起こしやすいとの報告があります。〕
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔本剤投与中に妊娠した場合、胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを、事前に説明しておいて下さい。本剤投与中に妊娠した場合は、直ちに本剤を中止して下さい。妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。非臨床試験の結果から、妊婦に本剤を投与した場合、胎児に悪影響を及ぼすおそれがあります。〕
・授乳婦〔本剤がヒト母乳中へ移行するかどうかは不明です。〕
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
上記にあてはまる方は、バゼドキシフェン酢酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 バゼドキシフェン酢酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
|
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |