アカルボース

成分名

アカルボース

適応症状

糖尿病による食後過血糖の抑制

簡易説明

糖尿病による食後過血糖を改善するために服用する医薬品です。
食後の急激な血糖値の上昇を抑え、腸から炭水化物の吸収を遅らせる効果があります。
その作用から、α-グルコシダーゼ阻害薬や食後過血糖改善剤と呼ばれています。

処方可能な診療科目

内科/糖尿病内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~3000円程度
新薬1錠あたりの目安:50mg18.6円 100mg32.7円(薬価)
後発薬1錠あたりの目安:50mg10.8円 100mg19.2円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1993年12月販売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリック有り

関連製品(先発薬)

グルコバイ【製造メーカー:バイエル】/グルコバイOD【製造メーカー:バイエル】

関連製品(ジェネリック)

アカルボース「沢井」/アカルボース「武田テバファーマ」/アカルボース「辰巳」/アカルボース「日医工」/アカルボース「日新」/アカルボース「日本ジェネリック」/アカルボース「ビオメディクス」/アカルボース「ファイザー」/アカルボース「陽進堂=第一三共エスファ」/アカルボースOD「武田テバファーマ」/アカルボースOD「ファイザー」

効果・作用

アカルボースは、α-グルコシダーゼ阻害薬、食後過血糖改善剤などに分類され、糖尿病による食後過血糖を改善するための医薬品です。
人の体には、大切な栄養源として血液中にブドウ糖が存在していますが、このブドウ糖は多すぎると身体に悪影響を与えてしまいます。
そのため、膵臓から作られるインスリンというホルモンの働きで、血液中のブドウ糖の濃度を調整し、エネルギー源として体内に蓄えるという働きがありますが、糖尿病を発症している方の場合、何らかの原因によりインスリン分泌量の低下や、作用そのものが弱くなってしまい、血糖値が高い状態が慢性的に続くことで様々な合併症を発症してしまいます。
血糖値は、α-グルコシダーゼという酵素により摂取された糖分がブドウ糖に分解され、血管に吸収されることにより上昇しますが、アカルボースには食後の急激な血糖値の上昇を抑える作用があります。
アカルボースには、α-グルコシダーゼを阻害する働きがあり、消化管からの糖の吸収を遅らせることにより、食後の血糖値の上昇を穏やかにします。
その作用により、インスリン分泌のタイミングが近くなり、インスリンが効果的に作用するため食後高血糖を抑制します。
また、体重を増やしにくいことも一つの特徴としてあり、ダイエット目的としてクリニックなどで処方していることもあります。

使用方法

アカルボースとして、成人では通常1回100mgを1日3回、食直前に経口服用します。
ただし、1回50mgより服用を開始し、忍容性を確認したうえ1回100mgへ増量することもできます。
なお、年齢、症状に応じ適宜増減します。

副作用

【重い副作用】
「低血糖」
力の抜けた感じ/ふるえ/さむけ/動悸/冷や汗/強い空腹感/頭痛/不安感/吐き気/目のちらつき/イライラ/眠気/ぼんやり。さらに重くなると、異常な言動、けいれん、昏睡(意識がなくなる)
「腸閉塞」
お腹の張り/ゴロゴロ/オナラが増える/繰り返す腹痛/持続する腹痛/嘔吐
「肝臓の重い症状」
だるい/食欲不振/吐き気/発熱/発疹/かゆみ/皮膚や白目が黄色くなる/尿が茶褐色
「重い肝硬変例における高アンモニア血症の悪化」
便秘/眠気/もうろう/混乱/けいれん/意識がうすれる

【その他の副作用】
お腹の張り/ゴロゴロ/オナラ/排便回数増加/軟便/下痢/腹痛/便秘/吐き気/吐く/食欲不振/肝機能値の異常

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

「服用してはいけない場合」
・重症ケトーシス
・糖尿病性昏睡または前昏睡
・重症感染症、手術前後、重い外傷
・本剤の成分に対するアレルギーの前歴
・妊婦または妊娠の可能性がある人

「慎重に服用すべき場合」
・他の糖尿病薬の服用中
・開腹手術の前歴
・腸閉塞の前歴
・胃腸障害
・重い肝機能障害/腎機能障害
・ロエムヘルド症候群
・重度のヘルニア
・大腸の狭窄/潰瘍
・高齢者

併用禁忌薬

併用をしてはいけない薬は特にありません。
併用する薬がある場合は、念のため処方医・薬剤師に報告して下さい。

よくある質問
低血糖になった場合はどうすればいいですか?
必ずブドウ糖を摂取して下さい。
砂糖やあめ玉では不十分です。低血糖が起こった場合は早めに主治医にご相談下さい。
飲み忘れた場合はどうすればいいですか?
もし食事中に思い出した場合は、食事中に服用して下さい。
食後の服用では効果が弱くなってしまいます。
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