イプラグリフロジンL-プロリン

成分名

イプラグリフロジンL-プロリン

適応症状

1型糖尿病
2型糖尿病

簡易説明

スーグラ錠は、日本国で開発されSGLT-2阻害剤として国内ではじめて承認を取得した、糖尿病治療薬です。
腎臓で糖を再吸収するSGLT2(ナトリウム依存性グルコース輸送担体)を阻害することで、過剰な糖を尿と一緒に排出させて血糖値を下げるお薬です。
通常、1型糖尿病および2型糖尿病の治療に用いられます。

処方可能な診療科目

糖尿病内科/内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~5000円程度
スーグラ錠25mg1錠あたり 121円(薬価)
スーグラ錠50mg1錠あたり 180.9円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2014年 4月【発売開始年月日】

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

スーグラ錠25mg【製薬メーカー:アステラス製薬】
スーグラ錠50mg【製薬メーカー:アステラス製薬】

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

スーグラは、はじめは2型糖尿病のみに使用可能でしたが、1型糖尿病に対しても使用可能となっております。
2型糖尿病治療は、最も大切なのは食事療法と運動療法です。
通常、食事・運動療法を2~3カ月続けても血糖値が下がらない場合、薬物療法が開始されます。一方、1型糖尿病ではインスリンの補充療法が中心的です。
糖尿病治療薬にはいくつかの種類があります。年齢や肥満の程度、合併症、肝・腎機能等によって使い分けられています。
スーグラは、国内初のSGLT2阻害薬です。
SGLT2阻害薬は尿に糖を出すことで血糖を下げる飲み薬です。
SGLT2阻害薬は、SGLT2(ナトリウム依存性グルコース輸送担体)を選択的に阻害することで、尿細管でブドウ糖が血液にもどらないようにしてブドウ糖を尿に排泄させる働きがあります。この作用により、血糖が下がります。また、糖とともに水分も排泄されるため、尿の量が増えます。
多くの糖尿病治療薬(α-グルコシダーゼ阻害薬以外)は、血糖を下げるのに、インスリンの分泌や作用を介してますが、SGLT2阻害薬はインスリンと関係なく血糖を下げる薬です。
そのため、単独投与なら低血糖のリスクは低く、体重減少も期待できるのが特徴です。
初の1型糖尿病に使用できるSGLT2阻害薬(インスリンと併用して使用する)です。
DPP-4阻害薬の登場から5年が経過しました。DPP-4阻害薬は主に空腹時血糖を下げますが、SGLT-2阻害薬は全体的に下げます。今後の2型糖尿病の薬物療法において新たな選択肢が増えたといえます。罹病期間が比較的短い肥満患者に適しているといわれています。

使用方法

2型糖尿病:通常、成人は1回1錠(イプラグリフロジンとして50mg)を1日1回朝食前または朝食後に服用します。効果が不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1日1回2錠(100mg)まで増量されることがあります。
1型糖尿病:通常、成人はインスリン製剤との併用において、1回1錠(イプラグリフロジンとして50mg)を1日1回朝食前または朝食後に服用します。効果が不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1日1回2錠(100mg)まで増量されることがあります。
いずれの場合も、重い肝機能障害があると低用量から服用する場合があります。必ず指示された服用方法に従ってください。
飲み忘れた場合は、忘れた分を服用せずに、1回とばして翌日の朝に飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。

副作用

主な副作用
頻尿/貧血/糖尿病網膜症/便秘/下痢/胃炎/胃食道逆流性疾患/上腹部痛/腹部膨満/齲歯/悪心
■スーグラ錠の注意すべき副作用
低血糖/腎盂腎炎/脱水/口渇/多尿/血圧低下/貧血/糖尿病網膜症/便秘

重大な副作用
低血糖/腎盂腎炎/脱水/口渇/多尿/血圧低下/低血糖症状/フルニエ壊疽/敗血症/外陰部壊死性筋膜炎/会陰部壊死性筋膜炎/敗血症性ショック/ショック/脳梗塞/血栓・塞栓症/ケトアシドーシス/糖尿病性ケトアシドーシス/アナフィラキシー

極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
◇◇
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

その他の副作用
体重減少/空腹/倦怠感/肝機能異常/脂肪肝/膀胱炎/鼻咽頭炎/外陰部膣カンジダ症/細菌尿/ケトーシス/筋痙縮/糖尿病性ニューロパチー/浮動性めまい/体位性めまい/頭痛/感覚鈍麻/尿管結石/腎結石症/陰部そう痒症/上気道炎症/湿疹/発疹/蕁麻疹/薬疹/皮膚そう痒症 /高血圧/尿中β2ミクログロブリン増加/血中ケトン体増加/尿中β?NアセチルDグルコサミニダーゼ増加/尿潜血陽性/尿中アルブミン/クレアチニン比増加/尿中ケトン体陽性/尿中α1ミクログロブリン増加/尿量増加/眼瞼浮腫/嘔吐/顔面浮腫/脱力感/筋肉痛/背部痛

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■スーグラ錠を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(スーグラ錠25mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼スーグラ錠25mgの有効成分
イプラグリフロジンL-プロリン 32.15mg(イプラグリフロジンとして25mg)
▼スーグラ錠25mgの添加物
D-マンニトール/結晶セルロース/デンプングリコール酸ナトリウム/ヒドロキシプロピルセルロース/ステアリン酸マグネシウム/ヒプロメロース/マクロゴール/酸化チタン/タルク/黄色三二酸化鉄
▼スーグラ錠50mgの有効成分
イプラグリフロジンL-プロリン 64.3mg(イプラグリフロジンとして50mg)
▼スーグラ錠50mgの添加物
結晶セルロース/デンプングリコール酸ナトリウム/ヒドロキシプロピルセルロース/ステアリン酸マグネシウム/ヒプロメロース/マクロゴール/酸化チタン/タルク/三二酸化鉄/黒酸化鉄

・過敏症
・重症感染症
・重症ケトーシス
・重篤な外傷
・手術前後
・糖尿病性前昏睡
・糖尿病性昏睡
・重度腎機能障害
・透析中の末期腎不全
・妊婦・産婦
【慎重投与】
・重度肝機能障害
【投与に際する指示】
・尿閉
・排尿困難
・乏尿
・無尿
・重度肝機能障害

使用に注意が必要な方
・栄養不良状態
・感染症
・飢餓状態
・食事摂取不良
・腎機能障害
・体液量減少
・脱水
・低血糖
・尿閉
・脳下垂体機能不全
・排尿困難
・激しい筋肉運動
・不規則な食事摂取
・副腎機能不全
・乏尿
・無尿
・るいそう
・尿路感染
・利尿剤併用
・食事摂取量不足
・中等度腎機能障害
・インスリン分泌能低下
・性器感染
・血糖コントロールが極めて不良
・インスリン製剤減量
・インスリン製剤中止
・過度な糖質摂取制限
・過度にアルコールを摂取
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
・高齢者
・虚弱者(衰弱者を含む)

上記にあてはまる方は、イプラグリフロジンL-プロリンを使用する事が出来ない可能性があります。
イプラグリフロジンL-プロリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
糖尿病用薬:
インスリン製剤/スルホニルウレア剤/チアゾリジン系薬剤/ビグアナイド系薬剤/α-グルコシダーゼ阻害剤/速効型インスリン分泌促進剤/GLP-1受容体作動薬/DPP-4阻害剤/等
血糖降下作用を増強する薬剤:
β-遮断薬/サリチル酸剤/モノアミン酸化酵素阻害剤/フィブラート系薬剤/等
血糖降下作用を減弱する薬剤:
副腎皮質ホルモン/甲状腺ホルモン/等
利尿作用を有する薬剤:
ループ利尿薬/サイアザイド系利尿薬/等

上記を使用している方は、イプラグリフロジンL-プロリンを使用する事が出来ない可能性があります。
イプラグリフロジンL-プロリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
スーグラやフォシーガなどをダイエット目的での使用について聞きたいのですが、健康な人が使用するとどうなるのでしょうか?肥満体型でなくとも痩せるのでしょうか?

スーグラやフォシーガは、薬の作用によって1日あたり約400キロカロリーのブドウ糖が尿中へ排出されるため、減量効果があることが報告されています。
肥満治療として処方しているクリニックもありますが、保険適応が無いため、自費診療になります。
通常体型の方でも、理論的には減量効果があります。ただ、極端な減量はおすすめできません。
スーグラは、尿とともに糖を体外に排出するので、脱水の恐れや低血糖といった副作用があります。また、ケトアシドーシスという命に関わる副作用に注意してください。

スーグラ錠を飲むタイミングについて。減量目的の服用方法は朝食の前か後だと聞きましたが、朝ごはんたべないことが多いですがいつ飲めばいいですか?たべなくても朝に飲んだほうがいいですか?昼食時にのんだらいいですか?

朝にヨーグルト1つなど少しでも食事をとって、服用しましょう。

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医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。