インダパミド

成分名

インダパミド

適応症状

高血圧(本態性高血圧症)

簡易説明

インダパミドはいわゆる利尿薬で尿量を増やすことで血圧を下げるお薬です。
現在日本国内で製造販売されている利尿薬は「バソプレシン受容体阻害薬・ループ利尿薬・K保持性利尿薬・サイアザイド系」大きく4つに分類されているなかで、インダパミドはサイアザイド系(チアジド系)に分類されています。
インダパミドは利尿薬中でも、腎尿細管再吸収など利尿作用が弱めで主に降圧剤として使用されています。

処方可能な診療科目

内科/循環器科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~5000円程度

【新薬の目安】

テナキシル錠1mg/11.1円
テナキシル錠2mg/21.2円
ナトリックス錠1mg/10.1円
ナトリックス錠2mg/17.5円

※病院によって差が有ります。薬代の他に、初診料・診察料・検査料等が必要。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1985年 2月発売開始【ナトリックス錠1mg/2mg】
1990年 12月発売開始【テナキシル錠1mg/2mg】

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

ナトリックス錠
テナキシル錠

関連製品(ジェネリック)

フルパミドSR

効果・作用

インダパミドは主に遠位尿細管での水分やナトリウムイオンの再吸収を抑えることにより、体外に尿としてナトリウムイオンや水分を排泄する作用によって、体内の過剰な水分が排泄されます。
遠位尿細管とは腎臓の尿細管ことで(集合管・近位尿細管・遠位尿細管・ヘンレループ)4つに分類されている1つになります。
インダパミドが作用するのは遠位尿細管になり、遠位尿細管にはクロールイオン(Cl-)やナトリウムイオン(Na+)を血液の中に再吸収する場所を、インダパミドはこれらの場所を阻害することでナトリウムイオン(Na+)が腎臓から血液中に再吸収されるのを抑えることで、水の再吸収を抑制し尿から余計な水分を体から排泄することで体中の循環血量が低下することで血圧を低下させてくれます。
その他にも、むくみ・肝臓・腎臓・心臓・肺疾患に伴う「浮腫」などを改善する薬としてインダパミドは使われる利尿剤です。
利尿薬の中ではチアジド(サイアザイド)系利尿薬に分類されており、チアシド系利尿薬は遠位尿細管のNa+/Cl-共輸送担体を阻害し、Na+・H2Oの再吸収を抑制してくれる作用があります。
チアジド系利尿薬は他の利尿薬に比べて利尿効果が弱いですが、降圧作用が強く出ます。
利尿作用が弱いといってもループ系利尿薬で効果が出難い方に効果的に利尿作用があることもあります。
インダパミドの特徴と致しましは、ループ系利尿薬よりも利尿作用が弱いですが作用時間は長く、1日1回の投与によって24時間に渡り降圧効果を得られる為、日本では本態性高血圧と指定されています。
使用に関しても少量であれば、副作用はほとんど出ることがありませんが、飲み始め初期の体のだるさは、使用していくうちに徐々に慣れてきます。
また、インダパミドはサイアザイド系の利尿剤にくらべて、低カリウム血症の副作用が少ないとされており、糖尿病の発症・増悪も少ないと推測されています。

使用方法

・通常成人1日1回2mgを朝食後に経口投与する。
・使い始めは少量から投与を開始して徐々に増量していく。年齢や症状により適宜増減する。

副作用

主な副作用
眩暈、高尿酸血症、代謝異常、高血糖症、低クロル性アルカローシス、総コレステロール上昇、過敏症、BUN上昇、クレアチニン上昇、悪心

重大な副作用
嘔気、脱力感、中毒性表皮壊死融解症、倦怠感、低カリウム血症、中毒性表皮壊死症、皮膚粘膜眼症候群、スティーヴンス・ジョンソン症候群、多形滲出性紅斑、紅斑、そう痒、粘膜疹、食欲不振、低ナトリウム血症、嘔吐、痙攣、不整脈意識障害

その他の副作用
めまい、だるさ、ふらつき、吐き気、けん怠感、尿酸値の上昇、糖尿病の悪化、血糖値の上昇、発疹、かゆみ、湿疹、紅斑、光線過敏症、痛風の悪化(発作誘発)

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・無尿の患者
・急性腎不全の患者
・体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している方
・チアジド系薬剤又はその類似化合物(スルフォンアミド誘導体)に対して過敏症の既往歴のある方
・デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者

使用に注意が必要な方
・糖尿病の方
・痛風の方
・腎臓病の方
・肝臓病の方
・高カルシウム血症の方
・高齢の方

上記にあてはまる方は、インダパミドを使用する事が出来ない可能性があります。
インダパミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
バルビツール酸誘導体/あへんアルカロイド系麻薬/アルコール/昇圧アミンノルアドレナリン等/ツボクラリン及びそ
の類似作用物質/降圧作用を有する薬剤/ジギタリス剤/糖質副腎皮質ホルモン剤/グリチルリチン製剤/リチウム/糖尿病用剤/非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)

上記を使用している方は、インダパミドを使用する事が出来ない可能性があります。
インダパミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
デスモプレシン酢酸塩水和物/ミニリンメルト(男性における夜間多尿による夜間頻尿)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
インダパミドとは何ですか?

インダパミドは、チアジド(サイアザイド)系利尿薬に分類れる利尿薬で、利尿作用が他の利尿薬に比べて弱いですが作用時間は長く、1日1回の投与で24時間利尿作用を得られます。

ループ系利尿薬とチアジド(サイアザイド)系利尿薬の併用はできますか?

ループ系利尿薬を長期間使用していると利尿効果がなくなってしまう場合もございます。その場合、チアジド(サイアザイド)系利尿薬を併用することで効果的な利尿効果が期待できます。

副作用はいろいろあるみたいですが、どの様な副作用が出やすいといったものはあるのでしょうか?

インダパミドは副作用があまり出にくいとされておりますが、副作用はあります。
主な副作用としては(眩暈・高尿酸血症・代謝異常・低クロル性アルカローシス・総コレステロール上昇・高血糖症・過敏症・BUN上昇・クレアチニン上昇・悪心)この他にも重度の副作用もありますが、臨床試験では全体の5.1%の患者さんに副作用が発生し、主なものはデータはコチラになります。
倦怠感14件(0.2%)・嘔気(0.3%)・高血糖(0.3%)・眩暈(0.4%)・低カリウム血症(1.3%)・高尿酸血症(1.7%)

利尿剤を飲むことでの、むくみ改善のメカニズムが知りたいです。

腎臓の尿細管では原尿(尿)に含まれる電解質や水分などを血液中に戻す再吸収が行われており、インダパミドは尿細管、主に遠位尿細管での水分やナトリウムイオンの再吸収を抑えることで尿としてナトリウムイオンや水分を体外へ排泄することで、むくみの原因の過剰な水分を体外に排泄することで、むくみの改善が期待できます。

インダパミドの関連製品のナトリックス錠とテナキシル錠とありますが、それぞれ製薬会社はどちらになりますか?

・ナトリックス錠は住友ファーマ株式会社でコチラは2005年に大日本製薬と住友製薬が合併して大日本住友製薬株式会社として誕生し2022年4月1日に社名を「住友ファーマ株式会社」変更し現在に至ります。

・テナキシル錠はアルフレッサファーマ株式会社でコチラは、大阪市中央区に本社を置くアルフレッサホールディングス傘下の医薬品等製造会社で、元々は1920年にフィリピン・マニラに医薬品・医療機器等の現地輸入販売業として中島茂商店を設立したのが始まりです。

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