成分名 |
カンデサルタンシレキセチル |
適応症状 |
1999年の時点で高血圧症、腎実質性高血圧症が認められ、その後2005年にはアンジオテンシン変換酵素阻害剤の投与が適切でない場合における慢性心不全(軽症~中等症)の適応が追加されました。 |
簡易説明 |
カンデサルタンシレキセチルは持続性アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤と呼ばれる医薬品です。アンジオテンシンⅡの中でもAT1受容体と選択的に結合し、産生経路にかかわらずAⅡの生理作用をトータルに抑制します。1日1回の服薬で24時間安定して軽症から重症までの血圧のコントロールが可能です。承認当初は高血圧症及び腎実質性高血圧症のみの適応でしたが、その後の研究により軽症から中等症における慢性心不全の適応を取得しました。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/脳神経外科内科/泌尿器科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:2mg約25円/4mg約41円/8mg約76円/12mg約100円
薬代後発薬1錠の目安:2mg及び4mg共に約10円/8mg約15円/12mg約45円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1999年3月12日に製造販売が承認され、5月7日には薬価基準に収載されブロプレス錠の薬価が決定しました。
その後ひと月遅れる事6月7日に新しい高血圧治療薬としてブロプレス錠が発売となりました。 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
ブロプレス錠2/4/8/12【製薬メーカー:武田テバ薬品株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
※国内
カンデサルタンOD錠2mg/4mg/8mg/12mg「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
カンデサルタンOD錠2mg/4mg/8mg/12mg「EE」【製薬メーカー:エルメッド株式会社】
カンデサルタンOD錠2mg/4mg/8mg/12mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品株式会社】
カンデサルタンOD錠2mg/4mg/8mg/12mg「明治」【製薬メーカー:MeijiSeikaファルマ株式会社】
カンデサルタンOD錠2mg/4mg/8mg/12mg「KN」【製薬メーカー:小林化工株式会社】
口腔内崩壊錠を発売しているのは上記5社になります。
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「DSEP」【製薬メーカー:第一三共エスファ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「FFP」【製薬メーカー:共創未来ファーマ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「JG」【製薬メーカー:日本ジェネリック株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「EE」【製薬メーカー:エルメッド株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「あすか」【製薬メーカー:あすか製薬株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「アメル」【製薬メーカー:共和薬品工業株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「ケミファ」【製薬メーカー:日本ケミファ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「サンド」【製薬メーカー:サンド株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「タナベ」【製薬メーカー:ニプロESファーマ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「ツルハラ」【製薬メーカー:鶴原製薬株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「三和」【製薬メーカー:株式会社三和化学研究所】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「日医工」【製薬メーカー:日医工株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「日新」【製薬メーカー:日新製薬株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「明治」【製薬メーカー:MeijiSeikaファルマ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「杏林」【製薬メーカー:キョーリンリメディオ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「武田テバ」【製薬メーカー:武田テバファーマ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「NIG」【製薬メーカー:日医工岐阜工場株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「TCK」【製薬メーカー:辰巳化学株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「YD」【製薬メーカー:株式会社陽進堂】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「トーワ」【製薬メーカー:ニプロ株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「ニプロ」【製薬メーカー:シオノケミカル株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「オーハラ」【製薬メーカー:大原薬品工業株式会社】
カンデサルタン錠2mg/4mg/8mg/12mg「KN」【製薬メーカー:小林化工株式会社】
普通上を発売しているのは上記24社になります。
※海外
アタカンド4mg/8mg/16mg【製薬メーカー」:アストラゼネカ社】
カンデサルタン4mg/8mg/16mg【製薬メーカー:マイラン社】
アポカンデサルタン錠8mg【製薬メーカー:Apotex】 |
海外での使用実績 |
アメリカ及びイギリス等で発売されています。 |
効果・作用 |
カンデサルタンシレキセチルは高血圧症、腎実質性高血圧症、アンジオテンシン変換酵素阻害剤の投与が適切でない場合における慢性心不全(軽症~中等症)にたいして効果のある医薬品になります。
カンデサルタンレキセチルはプロドラックです。その作用機序は、生体内で吸収過程において速やかに加水分解され、活性代謝物であるカルデナリンとなり、主に血管平滑筋のアンジオテンシンⅡタイプ1受容体においてアンジオテンシンⅡと拮抗し、その強力な血管収縮作用を抑制する事によって生じる末梢血管抵抗の低下によります。さらに、AT1受容体を介した副腎でのアルドステロン遊離に対する抑制作用も降圧作用に一部関与していると考えられています。
ATⅡがATⅡタイプ1受容体に作用する為には、ATⅠから変換酵素によりATⅡへと変換される必要があります。この変換酵素を直接抑制する事でもカンデサルタンシレキセチルと同じような作用を示します。大きな違いとしてアンジオテンシン変換酵素はブラジキニンを不活性物質にする作用を持ちますが、このアンジオテンシン変換酵素を阻害してしまうとATⅡへの変換を抑えるとともにブラジキニンを不活性物質に変換する事を抑制し、ブラジキニンによる生体への副作用が現れやすくなります。例えば空咳等が代表的な例とし挙げられます。
カンデサルタンシレキセチルはアンジオテンシン変換酵素に直接作用しないためブラジキニンから不活性物質への反応には影響せずに強力な降圧作用を示します。 |
使用方法 |
【高血圧症】
ブロプレス錠2/4/8/12が保険適応として使用可能です。
成人に使用する場合
通常成人においてはカンデサルタンシレキセチルとして1日1回4~8mgを経口投与し、必要に応じて12mgまで増量する事が認められています。但し、腎障害を伴う場合においては、1日1回2mgから投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する事が認められています。
小児に使用する場合
1歳以上6歳未満の小児には1日1回0.05~0.3mg/kgを経口投与する。6歳以上の小児には1日1回2~8mgを経口投与し、必要に応じて12mgまで増量する事が認められています。但し、腎障害を伴う場合においては低用量から投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する事が認められています。
【腎実質性高血圧症】
ブロプレス錠2/4/8/12が保険適応として使用可能です。
通常、成人においては1日1回2mgから投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する事が認められています。
【慢性心不全(軽症~中等症)】
ブロプレス錠2/4/8が保険適応として使用可能です。
通常、成人においては1日1回4mgから投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する事が認められています。なお、原則として、アンジオテンシン変換酵素阻害剤以外による基礎治療は継続する事とされています。 |
副作用 |
重大な副作用
1)血管浮腫
2)ショック、失神、意識消失
3)急性腎障害
4)高カリウム血症
5)肝機能障害、黄疸
6)無顆粒球症
7)横紋筋融解症
8)間質性肺炎
9)低血糖
※いづれも頻度不明になります。但し慢性心不全の場合は、失神、意識消失及び急性腎障害は0.1~5%未満となります。
その他の副作用
高血圧症及び慢性心不全の場合においてその他の副作用は異なります。。
発生頻度は以下の通りです。
【高血圧症の場合】
1)過敏症
発疹、湿疹、蕁麻疹、掻痒、光線過敏症(0.1~5%未満)
2)循環器
めまい、ふらつき、立ち眩み、動悸、ほてり(0.1~5%未満)
期外収縮、心房細動(0.1%未満)
3)精神神経系
頭痛、頭重感、不眠、眠気、舌の痺れ感(0.1~5%未満)
四肢の痺れ感(0.1%未満)
4)消化器
悪心、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、心窩部痛、下痢、口内炎(0.1~5%未満)
味覚異常(0.1%未満)
5)肝臓
AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γーGTPの上昇(0.1~5%未満)
6)血液
貧血、白血球減少、白血球増多、好酸球増多、血小板減少(0.1~5%未満)
7)腎臓
BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿(0.1~5%未満)
8)その他
倦怠感、脱力感、鼻出血、頻尿、浮腫、咳、血中カリウム上昇、総コレステロール上昇、血中CK(CPK)上昇、CRP上昇、血中尿酸上昇、血清総蛋白減少(0.1~5%未満)
低ナトリウム血症、腰背部痛、筋肉地位(0.1%未満)
【慢性心不全の場合】
1)過敏症
発疹、掻痒(0.1~5%未満)
2)循環器
立ち眩み、低血圧、ふらつき(5%以上)
眩暈、徐脈、動機、期外収縮、ほてり(0.1~5%未満)
3)精神神経系
頭痛、眠気、不眠、頭重感、痺れ感(0.1~5%未満)
4)消化器
悪心、心窩部痛、便秘、胃潰瘍、口渇、味覚異常、嘔吐、食欲不振、胃部不快感(0.1~5%未満)
5)肝臓
γーGTP上昇(5%以上)
ALT(GPT)、AST(GOT)、LDH、ALーPの上昇(0.1~5%未満)
6)血液
貧血(5%以上)
白血球減少、好酸球増多、白血球増多、血小板減少(0.1~5%未満)
7)腎臓
BUN、クレアチニンの上昇(5%以上)
蛋白尿(0.1~5%未満)
8)その他
血中カリウム上昇、血中尿酸上昇、血中CK(CPK)上昇(5%以上)
倦怠感、脱力感、咳、浮腫、視覚異常、総コレステロール上昇、低ナトリウム血症、血清総蛋白減少(0.1~5%未満)
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■カンデサルタンシレキセチルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ブロプレス錠2/4/8/12はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ブロプレス錠2/4/8/12の有効成分
カンデサルタンシレキセチル
▼代表薬の添加物
・トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール6000、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、黄色5号
2)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
3)アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(但し、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
使用に注意が必要な方 1)両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
2)高カリウム血症の患者
3)腎障害のある患者
4)肝障害のある患者
5)薬剤過敏症の既往歴のある患者
6)高齢者
上記にあてはまる方は、カンデサルタンシレキセチルを使用する事が出来ない可能性があります。 カンデサルタンシレキセチルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 1)カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン等)、エプレレノン、カリウム補給剤
2)利尿剤(フロセミド、トリクロルメチアジド等)
3)アリスキレンフマル酸塩
4)アンジオテンシン変換酵素阻害剤
5)リチウム
6)次の薬剤により併用治療されている場合
(1)アンジオテンシン変換酵素阻害剤及びβ遮断剤
(2)ループ利尿剤及びカリウム保持性利尿剤
7)非ステロイド性消炎鎮痛剤・COX-2選択的阻害剤(インドメタシン等)
上記を使用している方は、カンデサルタンシレキセチルを使用する事が出来ない可能性があります。 カンデサルタンシレキセチルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬は報告されていません
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
カンデサルタンシレキセチルに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【武田テバ薬品株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】 |
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |