トピロキソスタット

成分名

トピロキソスタット

適応症状

痛風/高尿酸血症 など

簡易説明

「トピロキソスタット」は、体内でプリン体から尿酸を生成する酵素を阻害し、尿酸生成を抑えて高尿酸血症を改善したり、痛風発作などを予防する薬で、痛風、高尿酸血症の治療に用いられる薬です。
日本では、三和化学研究所がウリアデックの商品名で販売しており、また、富士薬品がトピロリックの商品名で販売しています。
「トピロキソスタット」は、尿酸の生合成をおさえて、体内や尿中の尿酸を減らすことから、尿酸産生過剰型の人や、尿路結石を合併している人に向いた薬です。
痛風関節炎や痛風結節のほか、まだ症状がない無症候性高尿酸血症(8~9mg/dL以上)の治療にも用いられます。

処方可能な診療科目

内科/循環器科/消化器科/糖尿病・代謝内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ウリアデック錠20mg 16.8円/錠(薬価)
ウリアデック錠40mg 30.5円/錠(薬価)
ウリアデック錠60mg 45.1円/錠(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2013年9月認可

国内のジェネリック認可

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関連製品(先発薬)

ウリアデック錠20mg【製薬メーカー:三和化学研究所】
ウリアデック錠40mg【製薬メーカー:三和化学研究所】
ウリアデック錠60mg【製薬メーカー:三和化学研究所】
トピロリック錠20mg【製薬メーカー:富士薬品】
トピロリック錠40mg【製薬メーカー:富士薬品】
トピロリック錠60mg【製薬メーカー:富士薬品】

関連製品(ジェネリック)

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効果・作用

「トピロキソスタット」は、体内でプリン体から尿酸を生成する酵素を阻害して、尿酸生成を抑えて高尿酸血症を改善したり、痛風発作などを予防する薬です。
高尿酸血症では血液中の尿酸の濃度が高い状態にあり、痛風などの因子となったり、慢性腎臓病などとの関連性も示唆されています。
尿酸はプリン体が肝臓で代謝されることにより生成され、プリン体から尿酸への代謝を促す酵素にキサンチンオキシダーゼ(XO)というものがあり、XOを阻害すると尿酸の生成が抑えられます。
「トピロキソスタット」は、XOへの阻害作用をあらわし、プリン体から尿酸への代謝を抑えて、体内での尿酸の生成を阻害することで、高尿酸血症や痛風などの病態を改善する効果が期待できます。

使用方法

▼用法用量
・成人にはトピロキソスタットとして1回20mgより開始し、1日2回朝夕に経口投与します。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量します。維持量は通常1回60mgを1日2回とし、患者の状態に応じて適宜増減しますが、最大投与量は1回80mgを1日2回とします。

▼用法及び用量に関連する注意
・尿酸降下薬による治療初期には、血中尿酸値の急激な低下により痛風関節炎(痛風発作)が誘発されることがあります。本剤の投与は1回20mgを1日2回から開始し、投与開始から2週間以降に1回40mgを1日2回、投与開始から6週間以降に1回60mgを1日2回投与とするなど、徐々に増量してください。なお、増量後は経過を十分に観察してください。

▼薬剤交付時の注意
・PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導してください。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがあります。

副作用

重大な副作用
▼肝機能障害(2.9%)
AST、ALT等の上昇を伴う肝機能障害(重篤な肝機能障害は0.2%)があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

▼多形紅斑(0.5%未満)
多形紅斑があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

その他の副作用
・口内炎
・下痢、悪心、腹部不快感
・ALT増加、AST増加
・γ-GTP増加
・LDH増加、血中ビリルビン増加、Al-P増加
・血中トリグリセリド増加
・血中アミラーゼ増加、血中K増加、血中リン増加
・痛風関節炎
・四肢痛、四肢不快感、血中CK増加
・関節痛、関節炎、血中CK減少
・筋肉痛
・β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加、α1ミクログロブリン増加
・尿中β2ミクログロブリン増加、β2ミクログロブリン増加
・尿中アルブミン陽性、血中クレアチニン増加、尿中血陽性、頻尿、尿中赤血球陽性、尿中蛋白陽性
・発疹
・白血球数増加、白血球数減少、単球百分率増加
・めまい、しびれ
・口渇、血圧上昇、異常感
・浮腫、倦怠感

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。

■メルカプトプリン水和物又はアザチオプリンを投与中の患者
メルカプトプリン水和物又はアザチオプリンを投与中の患者は、骨髄抑制等の副作用を増強する可能性があります。アザチオプリンの代謝物メルカプトプリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、メルカプトプリンの血中濃度が上昇することがアロプリノール(類薬)で知られています。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性があることから、投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■重度の腎機能障害のある患者
重度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していません。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■肝機能障害患者
肝機能障害のある患者(ALT又はAST100IU/L以上)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していません。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されています。

■授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されています。

■小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していません。

■高齢者
高齢者は一般に生理機能が低下していることから、経過を十分に観察しながら、慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、トピロキソスタットを使用する事が出来ない可能性があります。
トピロキソスタットを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・ワルファリン
・ビダラビン
・キサンチン系薬剤(テオフィリンなど)
・ジダノシン

上記を使用している方は、トピロキソスタットを使用する事が出来ない可能性があります。
トピロキソスタットを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・メルカプトプリン水和物(ロイケリンなど)
・アザチオプリン(イムラン、アザニンなど)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「トピロキソスタット」は飲み合わせや食べ合わせで気をつけることはありますか?

「トピロキソスタット」は、白血病の薬のメルカプトプリン(ロイケリン)と免疫抑制薬のアザチオプリン(イムラン、アザニン)の代謝を著しく阻害し副作用を増強する可能性があることから、これらとの併用は避けてください。

「トピロキソスタット」は子供にも使えますか?

小児等を対象とした臨床試験は実施していません。

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