ロフラゼプ酸エチル

成分名

ロフラゼプ酸エチル

適応症状

神経症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害および心身症(胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎、過敏性腸症候群、自律神経失調症)における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害

簡易説明

ベンゾジアゼピン系に分類される抗不安薬です。
当時の抗不安薬は依存性の強さが問題になっていましたが、これを解決するために作用時間の長いロフラゼプ酸エチルが作られました。
作用時間が非常に長く、副作用も少ないため1日1回の服用で効果が持続し、依存性も低い薬です。
GABAの効果を高め、脳の興奮を抑えてくれる働きがあります。

処方可能な診療科目

内科/精神科/心療内科など

健康保険の適応

健康保険適用

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料の目安:1,000~2,000円
薬代の目安:
 メイラックス錠1mg/12.4円(Meiji Seikaファルマ)
 メイラックス錠2mg/19.5円(Meiji Seikaファルマ)
 メイラックス細粒1%/158.4円(Meiji Seikaファルマ)
 ロフラゼプ酸エチル錠1mg「トーワ」/5.9円(東和薬品)
 ロフラゼプ酸エチル錠2mg「トーワ」/9.3円(東和薬品)
 ロフラゼプ酸エチル錠1mg「SN」/5.9円(シオノケミカル)
 ロフラゼプ酸エチル錠2mg「SN」/9.3円(シオノケミカル)
 ロフラゼプ酸エチル錠1mg「サワイ」/5.9円(沢井製薬)
 ロフラゼプ酸エチル錠2mg「サワイ」/9.3円(沢井製薬)
 ロフラゼプ酸エチル錠1mg「日医工」/5.9円(日医工)
 ロフラゼプ酸エチル錠2mg「日医工」/8.7円(日医工)
病院によって差があり、薬代の他に初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1989年1月発売

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

メイラックス錠1mg(Meiji Seikaファルマ)
メイラックス錠2mg(Meiji Seikaファルマ)
メイラックス細粒1%(Meiji Seikaファルマ)

関連製品(ジェネリック)

ロフラゼプ酸エチル錠1mg「トーワ」(東和薬品)
ロフラゼプ酸エチル錠2mg「トーワ」(東和薬品)
ロフラゼプ酸エチル錠1mg「SN」(シオノケミカル)
ロフラゼプ酸エチル錠2mg「SN」(シオノケミカル)
ロフラゼプ酸エチル錠1mg「サワイ」(沢井製薬)
ロフラゼプ酸エチル錠2mg「サワイ」(沢井製薬)
ロフラゼプ酸エチル錠1mg「日医工」(日医工)
ロフラゼプ酸エチル錠2mg「日医工」(日医工)

効果・作用

ベンゾジアゼピン受容体に作用し、リラックス効果のあるGABAの働きを強めて脳の活動を抑えてくれます。
本剤はプロドラッグと呼ばれています。プロドラッグとは、身体に吸収され、肝臓で分解されることによって効果を発揮する薬のことを指します。
肝臓で分解されるとデスアルキルフルラゼパムという物質ができ、これが効果を発揮します。
活性代謝産物と呼ばれ、これがベンゾジアゼピン受容体にくっつくと、GABAがGABA受容体にくっつきやすくなり、脳内でGABAが作用して興奮や不安などを抑えてくれるという作用機序です。
本剤は、抗不安作用・催眠作用・筋弛緩作用・抗けいれん作用という4つの作用があります。
即効性があり、作用時間が長いという特徴があります。
抗不安薬作用が最も強く、1日1回の服用で効果が長く続くので、依存性が低いです。
また、肝臓から脳へダイレクトに作用が届くので、比較的副作用も少ないといわれています。
催眠作用はやや弱いとされていますが、夜に服用したとしても、作用時間が長いために日中まで眠気やふらつきが残ることがありますので注意が必要です。
本剤を毎日服用していると、体が薬に慣れてきます。
血中濃度が服薬開始からある程度上昇し、その後変動が少なくなって血中濃度が安定します。
血中濃度が安定するということは、不安になりにくい土台ができているということです。
そのため、定期的な血中濃度の測定が重要です。
作用時間が長いため、1日の最大量は2mgまでとされています。

使用方法

ロフラゼプ酸エチルとして2mgを1日1~2回に分割経口投与します。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減します。

副作用

主な副作用
眠気・ふらつき・倦怠感・口渇・γ-GTP上昇・眩暈・頭がボーッとする・肝機能障害・ALT上昇・AST上昇・LDH上昇がみられます。

重大な副作用
薬物依存・痙攣発作・譫妄・振戦・不眠・不安・幻覚・妄想・離脱症状・刺激興奮・錯乱・呼吸抑制がみられることがあります。

その他の副作用
過敏症、発疹、構音障害、脱力感、便秘、頭痛、言語障害、舌のもつれ、しびれ感、霧視、味覚倒錯、健忘、いらいら感、複視、耳鳴、嘔気、食欲不振、腹痛、下痢、胃痛、口内炎、胸やけ、心窩部痛、貧血、好酸球増多、白血球減少、頻尿、残尿感、皮膚そう痒感、易疲労感、筋弛緩、発赤、性欲減退、ウロビリノーゲン陽性、冷感、いびきなどがみられることがあります。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ロフラゼプ酸エチルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、メイラックス錠1mg/2mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼メイラックス錠1mg/2mgの有効成分
日局ロフラゼプ酸エチル1mg/2mg
▼メイラックス錠1mg/2mgの添加物
乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム

■他に使用できない方
・過敏症の既往歴のある方
・急性閉塞隅角緑内障の方
・重症筋無力症の方

使用に注意が必要な方
・心障害のある方
・肝障害、腎障害のある方
・脳に器質的障害のある方
・高齢者
・乳児、小児、幼児
・衰弱者
・中等度または重篤な呼吸不全のある方

上記にあてはまる方は、ロフラゼプ酸エチルを使用する事が出来ない可能性があります。
ロフラゼプ酸エチルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・中枢神経抑制剤
 -フェノチアジン誘導体(クロルプロマジン塩酸塩等)
 -バルビツール酸誘導体(フェノバルビタール等)
・モノアミン酸化酵素阻害剤
・シメチジン
・アルコール(飲酒)
・四環系抗うつ剤(マプロチリン塩酸塩等)

上記を使用している方は、ロフラゼプ酸エチルを使用する事が出来ない可能性があります。
ロフラゼプ酸エチルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬は報告されていません

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
車の運転などには支障があるのでしょうか?

催眠作用も出てくる薬のため、日中に眠気や注意力・集中力・反射運動能力の低下等がみられる可能性も十分に考えられます。そのため、できる限り運転や機械の操縦は控えたほうが良いと、添付文書にも記載されています。長時間運転しなければいけないなどの特別な理由があれば、医師へ相談して対処法などを考えていくことをおすすめします。

処方量より多く服用してしまった場合、どうすればいいですか?

過剰投与の主な作用は、過度の傾眠です。ときに昏睡状態を引き起こします。必ず過剰投与を防ぐような対策等が必要です。万が一過剰に服用してしまった場合、周囲の人が必ず医師へ連絡をします。医師からの指示もあると思いますが、呼吸、脈拍、血圧の観察を行うとともに、胃洗浄、輸液、気道の確保等の適切な処置を行うために救急車を要請することもあります。家族の理解なども必要になってくるかもしれませんが、まずは自身で日ごろから気を付けましょう。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。