成分名 |
メチルフェニデート塩酸塩 |
適応症状 |
注意欠陥/多動性障害(AD/HD)など |
簡易説明 |
メチルフェニデート塩酸塩は、脳内の神経伝達機能を改善するはたらきがあり、注意力の散漫や衝動的で落ち着きがないなどの症状を改善する薬で、病的な眠気を起こす「ナルコレプシー」に適用するほか、徐放錠を「注意欠陥/多動性障害」の治療に用います。
脳の神経を活性化させてハッキリ目覚めさせる作用があることから、医師が確定診断したナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気の治療に用いられます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/神経科/神経内科/脳神経内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程度
薬代1錠あたりの目安:18mg約344円/27mg約381円/36mg約410円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【コンサータ錠18mg/コンサータ錠27mg】
販売開始年月 : 2007年12月
【コンサータ錠36mg】
販売開始年月 : 2014年5月 |
国内のジェネリック認可 |
現在国内でのジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
コンサータ錠18mg【ヤンセンファーマ】
コンサータ錠27mg【ヤンセンファーマ】
コンサータ錠36mg【ヤンセンファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
リタリン【ノバルティスファーマ】 |
海外での使用実績 | メチルフェニデート塩酸塩は2000年4月に米国で認可されている1日1回服用の徐放性のメチルフェニデート製剤です。 |
効果・作用 |
メチルフェニデート塩酸塩は、脳内の神経伝達機能を改善するはたらきがある薬です。
注意力の散漫や衝動的で落ち着きがないなどの症状を改善するはたらきがあり、病的な眠気を起こす「ナルコレプシー」に適用するほか、徐放錠を「注意欠陥/多動性障害」の治療に用います。
脳の神経を活性化させてハッキリ目覚めさせる作用があることから、医師が確定診断したナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気の治療に用いられます。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)は脳内の神経伝達物質であるドパミンやノルアドレナリンが不足したり神経伝達の調節異常が生じることによって、注意力の散漫や衝動的で落ち着きのない行動などの症状があらわれるとされています。
脳内の神経細胞はシナプスという部位を介して神経回路を形成していて、シナプス前終末から神経伝達物質が遊離(放出)され、神経後シナプスへ情報が伝達されて、遊離された神経伝達物質の一部は「再取り込み」といって神経前終末へ回収されます。
再取り込みにはトランスポーターと呼ばれる物質などが関わっており、ドパミンあるいはノルアドレナリンの再取り込みを抑えることで、これら神経伝達物質の働きを強めることが期待できます。 |
使用方法 |
▼用法用量
[18歳未満の患者]
18歳未満の患者にはメチルフェニデート塩酸塩として18mgを初回用量、18mgから45mgを維持用量として、1日1回朝経口投与します。増量が必要な場合は、1週間以上の間隔をあけて1日用量として9mg又は18mgの増量を行います。なお、症状により適宜増減しますが、1日用量は54mgを超えないようにしてください。
[18歳以上の患者]
18歳以上の患者にはメチルフェニデート塩酸塩として18mgを初回用量として、1日1回朝経口投与します。増量が必要な場合は、1週間以上の間隔をあけて1日用量として9mg又は18mgの増量を行います。なお、症状により適宜増減しますが、1日用量は72mgを超えないようにしてください。 |
副作用 |
重大な副作用
剥脱性皮膚炎/広範囲皮膚潮紅/皮膚浸潤/強い皮膚そう痒/狭心症/悪性症候群/Syndrome malin/発熱/高度筋硬直/CK上昇/脳血管障害/血管炎/脳梗塞/脳出血/脳卒中/肝不全/肝機能障害/急性肝不全など
その他の副作用
麦粒腫/中耳炎/血小板減少症/季節性アレルギー/体重増加不良/食欲亢進/チック/不安/睡眠障害/抑うつ気分/過覚醒/気分変動/精神病性障害/激越/妄想/幻聴/緊張/神経過敏/うつ病/抜毛/怒り/無感情/歯ぎしり/リビドー減退/頭痛/浮動性めまい/振戦/傾眠/体位性めまい/鎮静/ジスキネジー/自律神経失調/錯感覚/緊張性頭痛/ドライアイ/アレルギー性結膜炎/結膜充血/近視/眼そう痒症/難聴/耳痛/回転性めまい/頻脈/徐脈/上室性期外収縮/ほてり/高血圧/血圧変動/呼吸困難/咳嗽/アレルギー性鼻炎/上気道炎症/喘息/鼻漏/咽頭紅斑/口渇/下痢/腹痛/嘔吐/腹部不快感/口内乾燥/口内炎/便秘/上腹部痛/消化不良/腹部膨満/異常便/歯肉腫脹/発疹/蕁麻疹/湿疹/脱毛症/ざ瘡/アトピー性皮膚炎/多汗症/皮膚そう痒症/接触性皮膚炎/筋緊張/関節痛/筋痙縮/筋痛/四肢痛/頻尿/精巣上体炎/陰茎癒着/勃起不全/倦怠感/易刺激性/胸部不快感/疲労/無力症/悪寒/胸痛/蛋白尿/CK増加/尿中ケトン体陽性/QT延長/血圧上昇/拡張期血圧上昇/脈拍異常/異常Q波/白血球数減少/好中球数減少/好酸球数増加/血中アミラーゼ増加/ALT増加/AST増加/肝機能異常/血中ビリルビン増加/トリグリセリド増加/血糖増加/血中尿素増加/血中尿酸増加/尿潜血/足骨折/手骨折/上気道感染/副鼻腔炎/白血球減少症/汎血球減少症/血小板減少性紫斑病/アナフィラキシー反応/過敏症反応/耳介腫脹/水疱/表皮剥脱/攻撃性/感情不安定/落ち着きのなさ/幻視/多弁/気分動揺/涙ぐむ/錯乱状態/失見当識/幻覚/躁病/パニック発作/リビドー亢進/自殺念慮/自殺企図/吃音/痙攣/精神運動亢進/大発作痙攣/嗜眠/霧視/複視/散瞳/視覚障害/期外収縮/上室性頻脈/心室性期外収縮/レイノー現象/紅斑/咽喉頭疼痛/斑状皮疹/筋攣縮/持続勃起症/異常高熱/心雑音/ALP増加/肝酵素上昇/血小板数減少/白血球数異常など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■メチルフェニデート塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、コンサータにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼コンサータの有効成分
メチルフェニデート塩酸塩
▼代表薬の添加物
・ポリエチレンオキシド200K、ポリエチレンオキシド7000K、酢酸セルロース、ヒプロメロース、塩化ナトリウム、ポビドン、乳糖水和物、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、酸化チタン、コハク酸、トリアセチン、黄色三二酸化鉄、ステアリン酸、マクロゴール400、黒酸化鉄、ジブチルヒドロキシトルエン、リン酸、カルナウバロウ
■過度の不安、緊張、興奮性のある患者
過度の不安、緊張、興奮性のある患者は、中枢神経刺激作用により症状を悪化させることがあるため使用できません。投与しないでください。
■閉塞隅角緑内障の患者
閉塞隅角緑内障の患者は、眼圧を上昇させるおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
■甲状腺機能亢進のある患者
甲状腺機能亢進のある患者は、循環器系に影響を及ぼすことがあるため使用できません。投与しないでください。
■不整頻拍、狭心症のある患者
不整頻拍、狭心症のある患者は、症状を悪化させるおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
■運動性チックのある患者、Tourette症候群又はその既往歴・家族歴のある患者
運動性チックのある患者、Tourette症候群又はその既往歴・家族歴のある患者は、症状を悪化又は誘発させることがあるため使用できません。投与しないでください。
■重症うつ病の患者
重症うつ病の患者は、抑うつ症状が悪化するおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
■褐色細胞腫のある患者
褐色細胞腫のある患者は、血圧を上昇させるおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
■モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者
モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者には使用できません。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■てんかん又はその既往歴のある患者
てんかん又はその既往歴のある患者は、痙攣閾値を低下させ、発作を誘発させるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■高血圧、心不全、心筋梗塞を起こしたことのある患者
高血圧、心不全、心筋梗塞を起こしたことのある患者は、血圧又は心拍数を上昇させるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■患者の心疾患に関する病歴、突然死や重篤な心疾患に関する家族歴等から、心臓に重篤ではないが異常が認められる、若しくはその可能性が示唆される患者
患者の心疾患に関する病歴、突然死や重篤な心疾患に関する家族歴等から、心臓に重篤ではないが異常が認められる、若しくはその可能性が示唆される患者は、本剤の投与を検討する場合には、投与開始前に心電図検査等により心血管系の状態を評価してください。
■脳血管障害(脳動脈瘤、血管炎、脳卒中等)のある患者又はその既往歴のある患者
脳血管障害(脳動脈瘤、血管炎、脳卒中等)のある患者又はその既往歴のある患者は、これらの症状を悪化又は再発させることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■精神系疾患(統合失調症、精神病性障害、双極性障害)のある患者
精神系疾患(統合失調症、精神病性障害、双極性障害)のある患者は、行動障害、思考障害又は躁病エピソードの症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■薬物依存又はアルコール中毒等の既往歴のある患者
薬物依存又はアルコール中毒等の既往歴のある患者は、慢性的乱用により過度の耐性及び様々な程度の異常行動を伴う精神的依存を生じる可能性があります。慎重に投与してください。
■心臓に構造的異常又は他の重篤な問題のある患者
心臓に構造的異常又は他の重篤な問題のある患者は、因果関係は確立していないが、本剤の投与による突然死の報告があります。観察を十分に行い、慎重に投与してください。
■高度な消化管狭窄のある患者
高度な消化管狭窄のある患者は、本剤は消化管内でほとんど変形しない錠剤であり、本剤の服用により、まれに閉塞症状が報告されています。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましいです。
■授乳婦
授乳しないことが望ましいです。ヒトでメチルフェニデートが、乳汁中に移行するとの報告があります。
■小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していません。
■高齢者
高齢者は一般に生理機能が低下していることから、慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、メチルフェニデート塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 メチルフェニデート塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・昇圧剤
・クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
・抗痙攣剤
フェノバルビタール
フェニトイン
プリミドン
・三環系抗うつ剤
イミプラミン等
・選択的セロトニン再取り込み阻害剤
フルボキサミン
パロキセチン
セルトラリン
エスシタロプラム
・選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
アトモキセチン
・クロニジン
・アルコール
・リスデキサンフェタミン
上記を使用している方は、メチルフェニデート塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 メチルフェニデート塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・MAO阻害剤
セレギリン
(エフピー)
ラサギリン
(アジレクト)
サフィナミド
(エクフィナ)
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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