ベンラファキシン

成分名

ベンラファキシン

適応症状

うつ病、うつ状態、社会不安障害、全般性不安障害、パニック障害など

簡易説明

ベンラファキシンはSNRIというカテゴリーに分類されている抗うつ剤になります。SNRIとはセロトニン・ノリアドレナリン再取り込み阻害薬の事を指します。セロトニンによる不安など、ノルアドレナリンによる意欲低下などを改善する精神症状の治療薬になります。
主にセロトニンを増加させていき、ノルアドレナリンの作用を強めていく作用になります。
うつ病や不安障害への効果が高いお薬になります。日本での適応症状はうつ病やうつ状態の治療で処方されています。

処方可能な診療科目

精神科、心療内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約2,500円~約7,000円
薬代1錠あたりの目安:75ml約250.2円(薬価)
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2015年

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

イフェクサー【ファイザー】

関連製品(ジェネリック)

イフェクサーXR【シプラ】、ベンリフト【トレント】

効果・作用

ベンラファキシンは脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害する作用をするSNRIと呼ばれるお薬になっています。それによって濃度が上がり、神経伝達が良くなる効果があります。するとセロトニン増加により不安を緩和して、ノルアドレナリン増加で意欲向上の効果があります。
ベンラファキシンはセロトニンとノルアドレナリンの神経にだけ作用し、その他の受容体には作用しない為、これまでの抗うつ剤のような口が渇いてしまう、便秘になってしまう、などの副作用が軽減されています。
日本よりも以前から使用されている海外ではベンラファキシンの適応が幅広くなっており、うつ病・うつ状態だけではなく、全般性不安障害や社会不安障害、パニック障害にも適応がされています。
また、早く効果が出てくるという特徴や多少の痛みを軽減する効果も報告されています。

使用方法
ベンラファキシンの初期用量は1日37.5mgから始めます。
1週間後から1日75mgを1日1回食後に服用します。症状によって1日の限度容量は225mgを超えないように増減します。
増量に関しては1週間以上の間隔を空けて1日容量で75mgずつにします。

副作用

ベンラファキシンは三環系の抗うつ剤と比較して副作用が抑えられていますが、胃腸症状や頭痛、目眩、眠気または不眠などの症状が現れやすいものになります。
▼主な副作用
・吐気
・食欲不振
・便秘
・下痢
・口渇
・眠気または不眠
・頭痛
・目眩
・イライラ
・頻脈
・動悸
・血圧上昇
・頻尿
・肝機能異常
・体重増加または減少
・発疹
・痒み
などがあげられます。
稀ですが重い副作用が出た場合は速やかに医師への診断を受けてください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

・過去にベンラファキシンの服用によりアレルギー症状が出てしまった方
・重い肝臓病や重い腎臓病の方は使用に適していません。
・妊娠中は慎重に服用しなければいけません。妊娠や出産を予定している女性は事前に医師との相談をしてください。治療の効果がリスクを上回ると判断された場合のみの使用ができます。
・車の運転など、眠気を催したり、集中力、注意力や反射神経が鈍ってしまう場合がある危険性がある為、服用は避けてください。

併用禁忌薬

▼併用注意薬
・セレギリン(エフピー)
・炭酸リチウム(リーマス)
・トリプタン系頭痛薬(イミグランなど)
・トラマドール(トラマール、ワントラム、トラムセット)
・L-トリプトファン含有製剤(アミノ酸製剤、経腸成分栄養剤など)
・セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)
・アスピリン(バイアスピリン)
・クロピドグレル(プラビックス)
・ワルファリン(ワーファリン)(プラザキサ)などの抗血栓薬
・ロキソプロフェン(ロキソニン)
・ジクロフェナク(ボルタレン)などの解熱・鎮痛薬
・ハロペリドール(セレネース)
・リスペリドン(リスパダール)
・シメチジン(タガメット)
・クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)
・イトラコナゾール(イトリゾール)
・抗エイズウイルス薬のプロテアーゼ阻害薬(ノービア、カレトラ、レイアタッツ、プリジスタ、レクシヴァ、スタリビルド)
上記を使用されている方は使用できません。

よくある質問
ベンラファキシンを配合したイフェクサーは新しいお薬なんですか?

イフェクサーは日本では2015年に認可が降りていて国内では新しいお薬ですが、最初は1993年にスイスで発売開始されており、現在では世界90ヶ国で認可が降りている歴史のあるお薬になります。

飲み始めの副作用で胃腸症状がありますが、対処法はありますか?

はい、飲み始めの吐き気や下痢などの胃腸症状が起きる場合がありますが、胃腸薬などでの対処が可能になっています。

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