成分名 |
テトラベナジン |
適応症状 |
ハンチントン病に伴う舞踏運動 |
簡易説明 |
中枢神経に存在するモノアミン小胞トランスポーターのひとつであるVMAT2を選択的に阻害しセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンによる神経伝達を抑制する作用があります。神経の異常な興奮を抑制し、自分ではコントロールできない手足や、顔の過剰な動きを改善する働きがあります。主に、ハンチントン病に伴う舞踏運動の治療に使用されております。 |
処方可能な診療科目 |
内科/精神科/心療内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約10,000円~
薬代1錠あたりの目安:1錠12.5mg約402.1円/錠
※病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
高額療養費制度の対象になるため患者の年齢、所得水準によっても異なってきます。
指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。性症は指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 2013年2月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
コレアジン錠12.5mg【製薬メーカー:アルフレッサファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
Xenazine tablet 12.5mg/25mg(NDA)【製薬メーカー:Lundbeck Pharmaceuticals LLC】
Tetrabenazine tablet 12.5mg/25mg(ANDA)【製薬メーカー:Ajanta Pharma USA Inc./Apotex Corp./Bionpharma Inc./Dr. Reddys Laboratories Inc/Golden State Medical Supply, Inc./Lupin Pharmaceuticals, Inc./Oceanside Pharmaceuticals/Slate Run Pharmaceuticals, LLC/Sun Pharmaceutical Industries, Inc./TAGI Pharma, Inc.】
Tetrabenazine tablet, coated 12.5mg/25mg(ANDA)【製薬メーカー:Camber Pharmaceuticals, Inc.】 |
効果・作用 |
テトラベナジンは、ハンチントン病に伴う舞踏運動に効果があります。脳に作用し、異常な興奮や、コントロールできない手足や顔の過剰な動きを改善します。
▼作用機序
テトラベナジンは中枢神経系前シナプスでは、モノアミン小胞トランスポーター2を選択的に阻害することにより、神経終末のモノアミン類を涸渇させます。抗舞踏運動作用は、主病変部位である線条体で、ドパミンを涸渇することによるものであると推察されます。テトラベナジンの活性代謝物であるβ-HTBZまたは、α-HTBZも、同程度のヒトVMAT2阻害作用を示しました。
テトラベナジンは、ラット脳内のモノアミンを涸渇し、作用は2時間持続しました。モノアミン涸渇作用は線条体ドパミンに対して最も選択性が高かったです。
HTBZは、ウシ副腎髄質クロム親和性顆粒細胞膜上の[3H-HTBZ結合部位に対して、同程度の親和性及び選択性を示しました。また、ヒト脳において、黒質緻密部、青斑核、背側縫線核での結合が高かったです。
▼ハンチントン病
遺伝性に発病し、運動機能や認知機能に影響を及ぼす進行性の神経変性疾患です。精神症状、舞踏運動、認知障害、不随意運動 、行動異常などを生じます。症状はいつのまにか始まり、ゆっくり進行します。舞踏運動とは、体が自分の意志がないのに動いてしまう運動の一つのことで、脳の特定の部分である大脳基底核や大脳皮質が萎縮してしまうために生じます。
▼ハチントン病の原因
日本においては、人口10万人あたり0.7人と欧米の1/10です。30歳くらいで発病される人が多く、男女差はほとんどありません。優性遺伝の病気なので両親のどちらかが同じ病気であることがほとんどです。遺伝性の病気なので、食べ物や、生活様式との関連はありません。第4染色体に局在している遺伝子に正常には見られない変化が生ずることで発症することがわかりました。
・医薬品製造元のメーカー発表
・厚生労働省などの役所機関
・論文(大学の記事など) |
使用方法 |
成人には1日量12.5mgから経口投与を開始し、以後症状を注意しながら1週毎に1日量として12.5mgずつ増量し、維持量を定めてください。
※症状により適宜増減しますが、1日最高投与量は100mgとします。また、1日量が25mgの場合1日2回投与してください。また、1日量が37.5mg以上の場合は、1日3回に分けて投与してください。1回最高投与量は37.5mgとしてください。
(用法及び用量に関連する注意)
投与するにあたり「用法用量」に従い、低用量から始めてください。
抑うつ症状、アカシジアまたは、パーキンソニズム等の発現について十分観察してください。忍容性をみながら慎重に増量し、患者ごとに適切な維持量を定めてください。
CYP2D6阻害作用がある薬剤投与中の方、または遺伝的にCYP2D6の活性が欠損している方、CYP2D6の活性が低い方では、活性代謝物の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすいおそれがあるので注意が必要です。投与後、忍容性に問題がない場合にのみ少しづつ増量するなと、使用者の状態を観察し、慎重に投与してください。 |
副作用 |
主な副作用
テトラベナジンには、副作用が起こる可能性があります。
テトラベナジンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
CK上昇、傾眠、パーキンソニズム、アカシジア、不眠症、睡眠障害、落ち着きのなさ、気力低下、鎮静、便秘、AST上昇
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
うつ病、うつ状態、自殺念慮、自殺企図、悪性症候群、Syndrome malin、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗、発熱、白血球増加、血清CK上昇、ミオグロビン尿、腎機能低下
その他の副作用
ALT上昇、プロラクチン上昇、疼痛、LDH上昇、体重増加、怒り、下痢、頭痛、すくみ現象、認知障害、クレアチニン上昇、月経異常、血小板数減少、γ-GTP上昇、熱感、転倒、体重減少、過敏症、発疹、そう痒、激越、不安、錯乱、失見当識、神経過敏、平衡障害、運動緩慢、めまい、ジストニー、振戦、口渇、嚥下障害、悪心、嘔吐、流涎過多、疲労
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■テトラベナジンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方コレアジンは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼コレアジンの有効成分
テトラベナジン
▼代表薬の添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム
妊婦/授乳者
過敏症
自殺企図
自殺念慮
MAO阻害剤投与中
MAO阻害剤投与中止後2週間以内
レセルピン投与中
レセルピン投与中止後3週間以内
不安定なうつ状態
不安定なうつ病
重篤な肝機能障害<Child−Pughスコア10以上>
使用に注意が必要な方 高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
CYP2D6の活性が低い
遺伝的にCYP2D6の活性が欠損
CYP2D6阻害作用を有する薬剤投与中
QT延長
自殺企図
自殺念慮
重篤な腎機能障害
低カリウム血症
低マグネシウム血症
不整脈
栄養不良状態を伴う身体的疲弊
脱水を伴う身体的疲弊
先天性QT延長症候群
著明な徐脈
うつ状態
うつ病
肝機能障害<重篤な肝機能障害を除く>
CYP2D6の活性が低い
遺伝的にCYP2D6の活性が欠損
CYP2D6阻害作用を有する薬剤投与中
上記にあてはまる方は、テトラベナジンを使用する事が出来ない可能性があります。 テトラベナジンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 モノアミン酸化酵素阻害剤
セレギリン
ドパミン拮抗剤
フェノチアジン系薬剤
ブチロフェノン系製剤
メトクロプラミド
ドンペリドン
エタノール摂取
中枢抑制剤
肝薬物代謝酵素CYP2D6を阻害する薬剤
パロキセチン
キニジン
QTを延長する薬剤
クロルプロマジン
ハロペリドール
レボドパ
血圧降下剤
アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
上記を使用している方は、テトラベナジンを使用する事が出来ない可能性があります。 テトラベナジンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 MAO阻害剤
レセルピン
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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