成分名 |
スピペロン |
適応症状 |
統合失調症 |
簡易説明 |
スピペロンは、ブチロフェノン系の定型抗精神病薬です。
脳内のドパミンに対して抑制作用をあらわし、統合失調症を始めとする様々な精神病の症状(幻覚、妄想、不安、緊張、興奮)を改善します。
向精神作用は強力ですが、副作用も多いことから、現在は殆ど使用されていません。 |
処方可能な診療科目 |
精神科/心療内科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適用 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:0.25mg2.9円/1mg15.2円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:2001年7月17日「スピロピタン錠0.25mg」 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
スピロピタン錠0.25mg/1mg【製薬メーカー:サンノーバ】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
スピペロンは、ハロペリドールを元に作られたブチロフェノン系の定型抗精神病薬※①です。
効能は主に統合失調症であるが、非定型精神病に対する作用や、興奮状態を鎮める鎮静作用が強力なことから躁病などの治療にも使用されています。主に、妄想や幻覚をおさえる作用が強いとされます。
精神疾患以外にも、薬物中毒や更年期障害に伴う精神症状の治療対しても使用されています。
脳内のドーパミンD2受容体を遮断することにより、ドーパミン神経の過剰な活動により発言する統合失調症の陽性症状を抑制します。
※①抗精神病薬は、統合失調症の治療の中心となる薬です。
主として脳内のドーパミン神経の活動を抑えることにより、幻覚や妄想、考えをうまくまとめられない、気持ちをうまく表現できない、意欲がわかないなどの症状を改善し、また再発を防ぐ効果があります。
■統合失調症とは
統合失調症の統合とは、思考や行動、感情などをまとめていく能力のことです。
この能力が損なわれるのが統合失調症で、考えや気持ちがまとめられなくなり、日常生活に支障をきたす疾患です。
統合失調症の症状は「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つにわけられます。
スピペロンは、陽性症状を抑制する効果があります。
【陽性症状】妄想/幻覚/思考障害
【陰性症状】感情鈍麻/思考の貧困/意欲の欠如/自閉
【認知機能障害】記憶力低下/注意力・集中力低下/判断力低下 |
使用方法 |
最初の1週間は、スピペロンとして1日0.5~1.5mg服用してください。
以降は、次第に成分量を増量しスピペロンとして1日1.5~4.5mg服用してください。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減いてください。 |
副作用 |
主な副作用
スピペロンには、副作用が起こる可能性があります。
スピペロンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
筋強剛、アカシジア、静坐不能、パーキンソン症候群、手指振戦、流涎、不眠、眠気、倦怠感、便秘、肝障害
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
悪性症候群、Syndrome malin、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗、発熱、白血球増加、血清CK上昇、ミオグロビン尿、腎機能低下、高熱が持続、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害、腸管麻痺、食欲不振、悪心、嘔吐、著しい便秘、腹部膨満、腹部弛緩、腸内容物うっ滞、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、SIADH、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、無顆粒球症、白血球減少、肺塞栓症、深部静脈血栓症、静脈血栓症、血栓塞栓症、息切れ、胸痛、四肢疼痛、浮腫
その他の副作用
ジスキネジア、痙攣性斜頸、顔面攣縮、頸部攣縮、後弓反張、眼球回転発作、眼調節障害、そう痒、眩暈、頭痛、頭重、興奮、口渇、鼻閉、排尿障害、血圧降下、心電図変化、QT間隔延長、T波変化、錐体外路症状、口周部不随意運動、不随意運動、角膜混濁、水晶体混濁、角膜色素沈着、過敏症、発疹、下痢、腹痛、体重増加、月経異常、乳汁分泌、高プロラクチン血症、女性型乳房、焦躁感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・昏睡状態の方
・バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある方
・重症の心不全の方
・パーキンソン病の方
・ブチロフェノン系化合物に対し過敏症の既往歴のある方
・アドレナリンを投与中の方
■スピペロンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方スピロピタン錠0.25mgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼スピロピタン錠0.25mgの有効成分
スピペロン
▼代表薬の添加物
・黄色5号
・カルナウバロウ
・結晶セルロース
・合成ケイ酸アルミニウム
・小麦粉
・ステアリン酸
・ステアリン酸カルシウム
・精製白糖
・ゼラチン
・タルク
・沈降炭酸カルシウム
・トウモロコシデンプン
・乳糖水和物
・白色セラック
・ヒドロキシプロピルセルロース
・ポビドン
・ポリビニルアルコール(部分けん化物)
・ミツロウ
使用に注意が必要な方 ・心 血管疾患、低血圧又それらの疑いがある方[一過性の血圧降下があらわれる可能性あり]
・てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある方[痙攣閾値を低下させる可能性あり]
・不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の方[抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告あり]
・肝機能障害の方[病状悪化の可能性あり]
・妊婦
・授乳婦
・小児
・高齢者
(1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
(2)本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
(3)抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。 スピロピタン錠 【上記引用元:医薬品インタビューフォーム】
上記にあてはまる方は、スピペロンを使用する事が出来ない可能性があります。 スピペロンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・中枢神経抑制剤 バルビツール酸誘導体など
・リチウム
・抗ドパミン作用を有する薬剤 ベンザミド系薬剤(メトクロプラミド、スルピリド、チアプリドなど)、ドンペリドンなど
・タンドスピロンクエン酸塩
・ドパミン作動薬 レボドパ製剤(ブロモクリプチンなど)
【飲食物との相合作用に注意してください】
アルコール[薬の効き目が強くなる可能性あり]
上記を使用している方は、スピペロンを使用する事が出来ない可能性があります。 スピペロンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・アドレナリン(アナフィラキシーの緊急治療場合を除く)[アドレナリンの作用が逆転し重篤な血圧降下を起こす可能性あり]
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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