チアプリド塩酸塩

成分名

チアプリド塩酸塩

適応症状

特発性ジスキネジア
脳梗塞後遺症のせん妄/徘徊/精神興奮/攻撃的行為の改善
パーキンソニズムのジスキネジア

簡易説明

ベンザミド系の第1世代抗精神病薬で、神経に興奮性の刺激を伝達するドパミンの働き抑制します。心の不調や不安感、神経の高ぶりを鎮め、心を落ち着かせる効果があります。口をもぐもぐしたり、手のふるえや顔のけいれん、手足や体の異常な動きを抑えるのにも使用されます。また、脳梗塞後にみられる精神の興奮、うろうろ歩きまわるなどの症状を改善する効果もあります。ジスキネジア(不随意運動)にも有効です。

処方可能な診療科目

内科/精神科/心療内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:1錠25mg約15.8円/g
薬代1細粒あたりの目安:1細粒10%約26.7円/g
薬代後発薬1錠の目安:1錠25mg約7.9円/錠
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 1987年6月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:日医工】
グラマリール錠25mg/50mg
グラマリール細粒10%

関連製品(ジェネリック)

チアプリド錠25mg/50mg「日新/テバ/日医工/JG/サワイ/日医工/」【製薬メーカー:日新製薬-山形/武田テバファーマ/日医工ファーマ/長生堂製薬/沢井製薬】
チアプリド細粒10%「JG/サワイ/日医工」【製薬メーカー:長生堂製薬/沢井製薬/日医工ファーマ】

効果・作用

神経に興奮性の刺激を伝達するドパミンの働きを抑制することで「顔のけいれん、手のふるえ」などの症状を抑制する薬です。また、脳梗塞後遺症に伴う精神障害を改善したり、脳梗塞の後にみられる徘徊や精神の興奮を抑えるのにも使用されます。チアプリド塩酸塩は「D2受容体遮断薬」という種類の薬になります。「ベンザミド系の第1世代抗精神病薬」と呼ばれることもあります。

▼作用機序
ドパミン受容体、とりわけD2受容体に選択的な遮断作用を示すことにより、ジスキネジア及び脳血管障害性疾患に伴う問題行動を抑制するものと考えられます。17~23時間ほど経過すれば体内から大部分の薬が排泄されるようになります。

▼特徴
抗精神病薬を長期間服用することで、治療が難しくなる遅発性ジスキネジアを発症することがあります。他にも、アカシジアやジストニアなどの症状を生じることがあります。チアプリド塩酸塩は、抗精神病薬を長期間服用することで、治療が難しくなる遅発性ジスキネジアを治療することも期待できます。

▼効果発現時間
内服薬として投与したとき、血中濃度が最高値に到達する時間は「約1.8時間」です。また、半減期は「5.75時間」です。服用して1時間以内に作用し、

▼パーキンソン病にあらわれるジスキネジアとは
パーキンソン病を発症すると、色々な症状や合併症があらわれます。パーキンソン病とは、脳の中にあるドパミン神経が脱落して消える原因不明の病気です。症状としては、体を動かす機能に障害があらわれます。ゆっくりと進行し、治ることはなく、年齢層は50歳以上に多く、40歳以下は若年性パーキンソン病と呼ばれます。ジスキネジアとは、パーキンソン病の薬が効きすぎることによって生ずる不随意運動のことです。自分では止められない、または止めてもすぐに無意識に体が動いてしまう症状のことです。

▼同効薬
セレネース(一般名:ハロペリドール)、ドグマチール(一般名:スルピリド)、リスパダール(一般名:リスペリドン)、セロクエル(一般名:クエチアピン)、ジプレキサ(一般名:オランザピン)、エビリファイ(一般名:アリピプラゾール)

・医薬品製造元のメーカー発表
・厚生労働省などの役所機関
・論文(大学の記事など)

使用方法

成人1日75~150mgを3回に分割経口投与してください。
※年齢、症状により適宜増減します
【パーキンソニズムに伴うジスキネジアの患者の場合】
1日1回、25mgから投与を開始することが望ましいです

(用法用量の注意)
〈効能共通〉
チアプリド塩酸塩は、腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、低用量から投与をするなど注意しながら投与してください。
〈脳梗塞後遺症にともなう、攻撃的行為/精神興奮/徘徊/せん妄の改善の場合〉
投与期間は、臨床効果または副作用の程度を考慮しながら決定しますが、投与6週で効果が認められない場合には投与を中止してください。

副作用

主な副作用
チアプリド塩酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
チアプリド塩酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

筋強剛、頻脈、発熱、不整脈、胸内苦悶、血圧上昇、血圧低下、錐体外路症状、パーキンソン症候群、振戦、運動減少

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

昏睡、痙攣、悪性症候群、Syndrome malin、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、血圧変動、発汗、白血球増加、血清CK上昇、ミオグロビン尿、腎機能低下、高熱が持続、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害、QT延長、心室頻拍、Torsades de Pointes

その他の副作用
流涎、耳鳴、姿勢障害、歩行障害、ジスキネジア、言語障害、咬痙、アカシジア、乳汁分泌、女性化乳房、月経異常、眠気、不眠、不安、焦燥、抑うつ、ほてり、ぼんやり、そう痒感、性欲亢進、めまい、ふらつき、口渇、頭痛、頭重、脱力感、倦怠感、しびれ、排尿障害、尿失禁、悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振、便秘、口内炎、下痢、AST上昇、Al-P上昇、胃部不快感、貧血、ALT上昇、過敏症、発疹、眼調節障害、ジストニア、嚥下障害、食欲亢進、腹部膨満感、黄疸

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■チアプリド塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方グラマリールは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼グラマリールの有効成分
チアプリド塩酸塩
▼代表薬の添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、マクロゴール6000、沈降炭酸カルシウム、タルク、カルナウバロウ

妊婦/授乳者
プロラクチノーマ
プロラクチン分泌性下垂体腫瘍

使用に注意が必要な方
高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
QT延長
褐色細胞腫
重篤な循環器障害
腎機能障害
低カリウム血症
栄養不良状態を伴う身体的疲弊
脱水を伴う身体的疲弊
著明な徐脈

上記にあてはまる方は、チアプリド塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
チアプリド塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
QTを延長する薬剤
ハロペリドール
ベンザミド系薬剤
メトクロプラミド
スルピリド
フェノチアジン系薬剤
クロルプロマジン
ブチロフェノン系製剤
ハロペリドール
ベンザミド系薬剤
メトクロプラミド
スルピリド
フェノチアジン系薬剤
クロルプロマジン
ブチロフェノン系製剤
ハロペリドール
ドパミン作動薬
レボドパ
中枢抑制剤
バルビツール酸誘導体
麻酔剤
エタノール摂取
アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>

上記を使用している方は、チアプリド塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
チアプリド塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
生活する上で注意することはありますか?

服用中の飲酒、ふらつきがあるときの運転はお控えください。

グラマリール錠25mg

【上記引用元:日医工株式会社】

副作用の初期症状としてはどのようなものがありますか?

筋肉のこわばり、嚥下困難、意識が完全に消失、筋肉が発作的に収縮、胸痛、動悸などがあげられます。

グラマリール錠25mg

【上記引用元:日医工株式会社】

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。