成分名 |
炭酸リチウム |
適応症状 |
躁病
躁うつ病の躁状態 |
簡易説明 |
怒りっぽい、寝なくても元気、よくしゃべるなど、行動を抑制することで躁病などの改善や抗うつ薬などの作用を補助する薬です。躁病は気分が高揚している躁状態が続き、異常に元気などの症状があらわれます。炭酸リチウムは、中枢神経に作用することで、感情の高まりや行動を抑制し、気分を安定化、気分の浮き沈みを抑える作用があります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/心療内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:1錠100mg約9.9円/錠
薬代後発薬1錠の目安:1錠100mg5.9円/錠
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 1980年2月 |
国内のジェネリック認可 |
国内のジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
リーマス錠100/200【製薬メーカー:大正製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
炭酸リチウム錠100/200「ヨシトミ/アメル/フジナガ/大正」【製薬メーカー:全星薬品工業/共和薬品工業/藤永製薬/トクホン】 |
効果・作用 |
▼薬理作用
躁病は躁状態(気分が高揚している状態)が続き、異常に元気(不眠)だったり、すぐ起こる、おしゃべりが止まらないなどの症状があらわれる状態のことです。躁病の症状を鎮めてくれるのが「炭酸リチウム」です。作用機序かはまだ完全に解明されてませんが、複合的に中枢神経に作用し感情の高まりや行動を抑制し、気分を安定化する作用があるとされてます。炭酸リチウムは、躁病だけでなく、抗うつ薬と併用することにより抗うつ薬の効果を高める働きがあるので、うつ病などにも使用する場合があります。
▼働き
安定薬は、躁病以外の精神症状にも効果があり、一般的な抗うつ薬が効かない治療抵抗性のうつ病、重いうつ症状をともなう月経前不快気分障害などにも利用される場合もあります。
▼特徴
眠気やけん怠感を起こすことが少なく、自然な感じで躁症状を改善いたします。
※過量服用によるリチウム中毒に注意が必要です。
基本的に躁状態のときに使用しますが、例外として、難治なうつ病に使用されることがあり「リチウムによる効果増強療法」など呼ばれることもあります。
▼躁病の特徴は?
ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。 躁状態になると、自分が偉大な人間だと感じられる、眠らなくても活発に活動する、どんどんとアイデアが浮かぶ、買い物やギャンブルなどで散財するといったことがみられます。 |
使用方法 |
・成人は、通常1日400~600mgより開始し、1日2~3回に分割経口投与してください。
※以後3日もしくは1週間毎に、1日通常1200mgまでの治療量に漸増すること。改善がみられたならば症状を観察しながら、維持量1日通常200~800mgの1~3回分割経口投与に漸減してください。
※年齢、症状により適宜増減してください。
「用法及び用量に関連する注意」
・過量投与による中毒を起こす事があるので、投与初期、もしくは用量を増量したときには維持量が決まるまでは「1週間に1回」、維持量の投与中には「2~3ヵ月に1回」をめどに、血清リチウム濃度の測定結果に基づきトラフ値を評価しながら使用してください。
※血清リチウム濃度を上昇させる要因が認められる場合(食事摂取量不足及び水分摂取量不足、脱水を起こしやすい状態、非ステロイド性消炎鎮痛剤の併用等のリチウムの血中濃度上昇を起こす可能性がある薬剤の併用等)や中毒の初期症状が認められる場合には、血清リチウム濃度を測定してください。
(1)血清リチウム濃度が1.5mEq/Lを超えたとき→臨床症状の観察を十分に行い、必要に応じて減量もしくは、休薬等の処置をしてください。
(2)血清リチウム濃度が2.0mEq/Lを超えたとき→過量投与による中毒を起こすことがあるので、減量もしくは休薬してください。 |
副作用 |
主な副作用
めまい、ねむけ、言語障害、頭痛、不眠、脳波異常、基礎波の徐波化、知覚異常、記憶障害、焦躁感、失禁
重大な副作用
ミオクローヌス、リチウム中毒、副甲状腺機能亢進症、食欲低下、嘔吐、下痢、消化器症状、振戦、傾眠、錯乱、中枢神経症状、運動障害、運動失調、運動機能症状、発熱、発汗、全身症状、昏睡、急性腎障害、電解質異常、腎性尿崩症、全身けいれん、嘔気、悪性症候群、Syndrome malin、無動緘黙、多尿、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、筋肉障害、CK上昇、横紋筋融解症、洞不全症候群、高度徐脈、多飲、間質性腎炎、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症、甲状腺炎、意識障害、可逆性の認知症様症状、周期性同期性放電、PSD
その他の副作用
苦味、悪寒、耳鳴、頭蓋内圧亢進、皮膚そう痒感、口渇、食欲不振、胃部不快感、腹痛、便秘、唾液分泌過多、胃腸障害、心電図異常、皮疹、血圧低下、ブラックアウト発作、情動不安、せん妄、不整脈、肝機能異常、脱力感、白血球増多、排尿困難、乏尿、頻尿、腎機能異常、甲状腺機能異常、血中TSH上昇、血中TSH低下、乾癬悪化、血糖上昇、血中遊離T3上昇、血中遊離T3低下、血中遊離T4上昇、血中遊離T4低下、甲状腺131I摂取率増加、TSH分泌反応増大、緊張亢進、緊張低下、腱反射亢進、筋攣縮、倦怠感、浮腫、体重増加、体重減少、性欲減退、一過性暗点、末梢循環障害、蛋白尿、非中毒性甲状腺腫、粘液水腫、甲状腺中毒症、甲状腺中毒症状が増悪、運動過少、舞踏病様アテトーシス、毛嚢炎、下肢潰瘍、毛髪乾燥、粗毛化、脱毛、乾癬、脱水、味覚異常
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 妊婦/授乳者
新生児/乳児/幼児/小児
下痢
重篤な心疾患
食塩制限
腎障害
脱水状態
てんかん
脳波異常
発汗
発熱
リチウムの体内貯留
■炭酸リチウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方リーマスは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼リーマスの有効成分
炭酸リチウム
▼代表薬の添加物
D-マンニトール/トウモロコシデンプン/ヒドロキシプロピルセルロース/ヒプロメロース/ステアリン酸マグネシウム/硬化油/酸化チタン/ポリビニルアルコール(部分けん化物)/カルナウバロウ/パラフィン/ショ糖脂肪酸エステル/ポリソルベート80/軽質無水ケイ酸
使用に注意が必要な方 高齢者
Brugada症候群
Brugada型心電図
注意
異常な感受性
肝障害
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能低下症
心疾患
腎障害
脱水
脳器質的障害
水分摂取量不足
食事摂取量不足
Brugada症候群
Brugada型心電図
リチウムの血中濃度上昇を起こす可能性がある薬剤の併用
血清リチウム濃度を上昇させる要因が認められる
中毒の初期症状が認められる
非ステロイド性消炎鎮痛剤の併用
上記にあてはまる方は、炭酸リチウムを使用する事が出来ない可能性があります。 炭酸リチウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 向精神薬
フェノチアジン系薬剤
ブチロフェノン系製剤
利尿剤
チアジド系薬剤
ループ利尿剤
ACE阻害剤
マレイン酸エナラプリル
アンジオテンシン2受容体拮抗剤
ロサルタンカリウム
非ステロイド系抗炎症剤
ロキソプロフェン
メトロニダゾール
カルバマゼピン
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
フルボキサミンマレイン酸塩
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
塩酸ミルナシプラン
ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤
ミルタザピン
ハロペリドール
麻酔用筋弛緩剤
スキサメトニウム塩化物水和物
上記を使用している方は、炭酸リチウムを使用する事が出来ない可能性があります。 炭酸リチウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
炭酸リチウムに関する よくある質問 |
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