成分名 |
ネモナプリド |
適応症状 |
統合失調症など |
簡易説明 |
ネモナプリドは、主に脳内のドパミンに対して抑制作用をあらわす薬で、幻覚・妄想・不安・緊張・興奮などの症状を改善することから、統合失調症の治療に用いられます。
脳のドーパミン受容体を遮断することで、ドーパミン神経の過剰な活動により発現する陽性症状をおさえるはたらきがあり、とくに陽性症状によい効果が期待できます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/精神科/脳神経内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程
薬代1錠あたりの目安:3mg約16円/10mg約50円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月 : 1991年5月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:LTLファーマ】
エミレース錠3mg
エミレース錠10mg |
関連製品(ジェネリック) |
なし |
効果・作用 |
ネモナプリドは、主に脳内のドパミンに対して抑制作用をあらわします。
幻覚・妄想・不安・緊張・興奮などの症状を改善することから、統合失調症の治療に用いられる薬です。
脳のドーパミン受容体を遮断することで、ドーパミン神経の過剰な活動により発現する陽性症状をおさえるはたらきがあり、とくに陽性症状によい効果が期待できます。
統合失調症は感情や思考をまとめることが上手くできなくなってしまい、幻覚、妄想、会話や行動の障害、感情の障害、意欲の障害などがあらわれます。
統合失調症では脳内の神経伝達物質のドパミンなどの働きに異常が生じて、脳内のドパミンが過剰になっており、ドパミンが作用する受容体の中でも特にドパミンD2受容体は統合失調症に関わるとされています。
本薬は主にドパミンD2受容体を阻害することなどにより、脳内のドパミンの働きを抑制して、主に統合失調症における陽性症状の改善作用をあらわします。また、同じく統合失調症の治療薬である非定型抗精神病薬に比べて、一般的にドパミン抑制作用が強いとされ陽性症状の顕著な改善が期待できる一方で、ドパミン抑制作用による錐体外路症状や高プロラクチン血症などがあらわれたり、統合失調症における感情の鈍麻や意欲減退などの陰性症状を強めたりする場合があります。 |
使用方法 |
・成人にはネモナプリドとして1日9mgから36mgを食後に分割経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減しますが、1日60mgまで増量することができます。 |
副作用 |
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
重大な副作用とされているものは以下になります。
無顆粒球症/白血球減少/肝機能障害/黄疸/AST上昇/ALT上昇/LDH上昇/肺塞栓症/深部静脈血栓症/静脈血栓症/血栓塞栓症/息切れ/胸痛/四肢疼痛/浮腫/悪性症候群/Syndrome malin/無動緘黙/強度筋強剛/頻脈/血圧変動/発熱/白血球増加/血清CK上昇/血清CPK上昇/ミオグロビン尿/腎機能低下/高熱が持続/意識障害/呼吸困難/循環虚脱/脱水症状/急性腎障害など
その他の副作用
アカシジア/静坐不能/発汗/口周部不随意運動/不随意運動/遅発性ジスキネジア/不眠/不安/傾眠/眠気/過剰鎮静/興奮/無力症/うつ状態/知覚異常/脱力倦怠感/焦燥感/イライラ感/頭痛/めまい/ふらつき/口渇/尿閉/月経異常/乳汁分泌/霧視/血圧低下/心悸亢進/Al?P上昇/γ?GTP上昇/便秘/嘔気/嘔吐/食欲不振/発疹/貧血/体重増加/痙攣発作/躁状態/血圧上昇/徐脈/心電図変化/食欲亢進/下痢/体重減少など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■昏睡状態の患者、又はバルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患
昏睡状態の患者、又はバルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者は、本剤の作用が過度にあらわれるおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
■パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者
パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者は、錐体外路症状が悪化するおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者
心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者は、心電図変化、血圧低下等があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者は、痙攣閾値を低下させることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊症状のある患者
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊症状のある患者は、悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすいです。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者
不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者は、抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されています。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■肝機能障害患者
肝機能障害患者は、肝機能障害を悪化させるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましいです。
■授乳婦
投与中は授乳しないことが望ましいです。
■小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していません。
■高齢者
高齢者は一般に肝機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがあるため慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、ネモナプリドを使用する事が出来ない可能性があります。 ネモナプリドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)
ペントバルビタールナトリウム等
・アルコール(飲酒)
上記を使用している方は、ネモナプリドを使用する事が出来ない可能性があります。 ネモナプリドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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