成分名 |
リスデキサンフェタミンメシル酸塩 |
適応症状 |
小児期におけるAD/HD
小児期における注意欠陥/多動性障害 |
簡易説明 |
注意欠陥・多動性障害(略称:ADHD)は、精神的な発達障害の一つで、学齢期の子供に多くみられます。
多動性・衝動性が顕著にあらわれ、集中力や注意力が欠如したり、学校での集団生活や学業にも支障となります。成長とともに症状は軽くなりますが、大人になって完全になくなることはありません。リスデキサンフェタミンメシル酸塩は、落ち着きをとりもどしたり、注意力を高たり、多動性障害・注意欠陥の治療に使用されます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/小児科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠25mgあたりの目安:約661.1円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 2019年12月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
ビバンセカプセル20mg/30mg【製薬メーカー:塩野義製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
【製薬メーカー:Takeda Pharmaceuticals America, Inc.】
Vyvanse capsule 10mg/20mg/30mg/40mg/50mg/60mg/70mg(NDA)
Vyvanse tablet, chewable 10mg/20mg/30mg/40mg/50mg/60mg(NDA) |
効果・作用 |
中枢神経刺激薬に分類されるADHD治療薬です。注意力の散漫や衝動的で落ち着きがないなどの症状を改善する効果があります。ドパミン・ノルアドレナリン再取り込み阻害・遊離促進薬とされます。主成分が体内で活性体のd-アンフェタミンに加水分解されてから効果があらわれます。d-アンフェタミンの急激な血中濃度上昇が抑制されるため、血中濃度の維持とともに、効果の持続性が期待できます。中枢刺激薬は、非中枢刺激薬とともにADHDに対する第一選択として選ばれます。脳内のドパミンあるいはノルアドレナリンの働きを強めたり、これら神経伝達物質のシグナル伝達を改善する作用などをあらわします。
▼作用機序
リスデキサンフェタミンはプロドラッグです。活性体であるd-アンフェタミンは、ノルアドレナリントランスポーターまたは、ドパミントランスポーターに対する妨害作用、脳内シナプトソームからのノルアドレナリンまたは、ドパミンの遊離作用、モノアミン酸化酵素Aに対する阻害作用を示します。前頭前皮質または、線条体における細胞外ノルアドレナリンまたは、ドパミン濃度を増加させることによりシグナルを調節している可能性が示唆されてます。しかし、AD/HDの治療効果における詳細な作用機序は不明となってます。
▼薬理作用
注意欠陥・多動性障害は、脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドパミンが不足したり、神経伝達の調節異常が、注意力の散漫や衝動的で落ち着きのない行動などの症状があらわれます。
脳内の神経細胞は「シナプス」を介して神経回路を形成しており、シナプス前終末から神経伝達物質が遊離され、神経後シナプスへ情報が伝達されます。遊離された神経伝達物質の一部は「再取り込み」といって神経前終末へ回収される。再取り込みにはトランスポーターなどが関係してます。ドパミンまたは、ノルアドレナリンの再取り込みを抑制されることで、神経伝達物質の働きを増強することが期待できます。
▼ADHDとは
発達水準からみて不相応に注意を持続させることが困難であったり、落ち着きがない、行動の抑制が困難であるなどといった特徴が持続的に認められ、それにより日常生活に困難が起こっている状態のことです。
特性としては、「不注意」「多動性・衝動性」があげられます。
不注意⇒話しかけても聞いていないようにみえる、物事をやり遂げられない、忘れ物やなくし物が多い、など
多動性・衝動性⇒じっとしていられない、質問が終わる前に答えてしまう、手足をそわそわ動かしている、など
他の注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬
コンサータ
ストラテラ
インチュニブ
ビバンセ |
使用方法 |
小児には30mgを1日1回朝経口投与してください。
症状により、1日70mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として20mgを超えない範囲で行うこと
【用法用量に関連する注意】
投与量は必要最小限となるよう、慎重に観察しながら調節してください。
高度腎機能障害のある方(GFR30mL/min/1.73㎡未満)は、1日用量として50mgを超えて投与しないでください。
※透析患者もしくは、GFR15mL/min/1.73㎡未満の患者は、さらに低用量の投与を考慮してください。増量に際しては状態を十分に観察してください。
不眠が生じることがあるので、就寝時間等を考慮し、午後の服用は避けてください。 |
副作用 |
主な副作用
リスデキサンフェタミンメシル酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
リスデキサンフェタミンメシル酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
頻脈、不眠、頭痛、めまい、食欲減退、悪心、腹痛、下痢、嘔吐、体重減少、発疹
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
ショック、アナフィラキシー、顔面蒼白、呼吸困難、そう痒、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、心筋症、精神的依存
その他の副作用
血圧上昇、動悸、易刺激性、チック、眠気、感情不安定、不安、激越、振戦、怒り、便秘、口内乾燥、腹部不快感、疲労感、過敏症、蕁麻疹、血管浮腫、レイノー現象、多弁、リビドー減退、うつ病、不快気分、多幸症、歯ぎしり、自傷性皮膚症、精神病性障害、躁病、幻覚、攻撃性、落ち着きのなさ、精神運動亢進、痙攣、ジスキネジア、味覚異常、霧視、散瞳、好酸球性肝炎、多汗症、胸痛、びくびく感、発熱、勃起不全
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■リスデキサンフェタミンメシル酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ビバンセは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ビバンセの有効成分
リスデキサンフェタミンメシル酸塩
▼代表薬の添加物
結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、カプセル本体中:ゼラチン、酸化チタン、黄色5号、赤色3号
妊婦/授乳者
薬物治療を18歳未満で開始した患者において18歳以降も継続して本剤を投与(18歳〜)
褐色細胞腫
過度の不安
過敏症
緊張
甲状腺機能亢進
興奮性
重篤な心血管障害
閉塞隅角緑内障
薬物乱用
Tourette症候群
運動性チック
モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤投与中
モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤投与中止後2週間以内
薬物治療を18歳未満で開始した患者において18歳以降も継続して本剤を投与
使用に注意が必要な方 高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
心血管障害
痙攣発作
血管炎
高血圧
高度腎機能障害
心血管障害
脳血管障害
脳卒中
脳波異常
不整脈
透析
精神病性障害
双極性障害
精神系疾患
脳動脈瘤
心臓に重篤ではないが異常
通常量の本剤を服用していた精神病性障害の既往がない
通常量の本剤を服用していた躁病の既往がない
うつ症状
GFR15mL/min/1.73㎡未満
GFR30mL/min/1.73㎡未満
高度腎機能障害
透析
うつ症状
GFR15mL/min/1.73㎡未満
GFR30mL/min/1.73㎡未満
上記にあてはまる方は、リスデキサンフェタミンメシル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 リスデキサンフェタミンメシル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 尿アルカリ化剤
炭酸水素ナトリウム
メチルフェニデート
尿を酸性化する薬剤
アスコルビン酸
セロトニン作用薬
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
三環系抗うつ剤
重曹(炭酸水素ナトリウム)
ビタミンCを含むもの<アセロラ、パセリ、緑茶、グァバ、海苔 など>
上記を使用している方は、リスデキサンフェタミンメシル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 リスデキサンフェタミンメシル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 モノアミン酸化酵素阻害剤
セレギリン塩酸塩
ラサギリンメシル酸塩
サフィナミドメシル酸塩
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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