成分名 |
パリペリドン |
適応症状 |
統合失調症 |
簡易説明 |
気持ちの高ぶりや不安感をしずめ、停滞した心身の活動を改善する働きがあります。統合失調症にかぎらず、強い緊張感、不安感や抑うつ、躁状態などいろいろな精神症状に使用されることがあります。
「統合失調症」は、脳の情報伝達系の調子が悪くなる病気で、現実を正しく認識できなくなったり、感情のコントロールができなくなる、幻聴や幻視、妄想を生じます。インヴェガは、脳内の情報伝達系の混乱を改善する効果があります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/精神科/心療内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:3mg約255.1円/錠
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 2011年1月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。(海外のみ) |
関連製品(先発薬) |
インヴェガ錠3mg/6mg/9mg【製薬メーカー:ヤンセンファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
INVEGA tablet、extended release1.5/3/6/9mg (NDA)【製薬メーカー:Patriot Pharmaceuticals、LLC/Janssen Pharmaceuticals、Inc./ANI Pharmaceuticals、Inc./Actavis Pharma、Inc./American Health Packaging/Amneal Pharmaceuticals LLC/Archis Pharma LLC/Lupin Pharmaceuticals、Inc./Major Pharmaceuticals/Mylan Institutional Inc./NorthStar RxLLC/Sun Pharmaceutical Industries、Inc./Tris Pharma Inc】 |
効果・作用 |
抗ドーパミン作用と抗セロトニン作用をあわせもつ非定型抗精神病薬(第2世代抗精神病薬)で、脳内の情報伝達系の混乱を治療するのに効果があります。セロトニンとドーパミンの2つの神経伝達物質を抑制する作用があります。この作用により統合失調症の陽性症状(妄想・幻覚・興奮)と陰性症状(無感情・自閉・意欲低下)の両方を改善します。統合失調症に使用する抗精神病薬の定型抗精神病薬と比較した場合、高プロラクチン血症や、パーキンソン症候群などの副作用への懸念が少ないとされています。有効成分のパリペリドンは、多用されているリスペリドンの活性代謝物になります。また、作用時間が長いのが特徴の一つです。
▼作用
脳内のセロトニン5-HT2受容体やドパミンD2受容体に拮抗作用があります。これにより、陽性症状、意欲の障害などを改善します。ドパミンとセロトニンの両方の受容体へ拮抗作用をあらわすことから、SDA(Serotonin-Dopamine Antagonist:セロトニン・ドパミン拮抗薬)と呼ばれることもあります。
▼薬理作用
統合失調症は感情のコントロールや思考をまとめることができなくなり、幻覚症状や被害妄想、会話や行動の障害、意欲の障害などが生じます。統合失調症では脳内の神経伝達物質である、ドパミンの働きが過剰になっている状態で、幻覚症状、妄想、思考の混乱などの陽性症状があらわれます。統合失調症には、感情欠乏や意欲減退などの陰性症状も生じ、脳内神経伝達物質のセロトニンの5-HT2A受容体を阻害することで改善が期待できます。
▼代表的な非定型抗精神病薬
リスパダール
ゼプリオン水懸筋注、ゼプリオンTRI水懸筋注
ルーラン
ロナセン |
使用方法 |
成人にはパリペリドンとして6mgを1日1回朝食後に経口投与してください。
※年齢、症状により1日12mgを超えない範囲で適宜増減します。
※増量は5日間以上の間隔をあけて1日量として3mgずつ行ってください。
【用法用量に関連する注意】
軽度腎機能障害患者(クレアチニン・クリアランス50mL/分以上80mL/分未満)の場合
1日用量として3mgから開始し、1日用量は6mgを超えないようにしてください。
※リスペリドンの活性代謝物であり、併用により作用が増強するおそれがあるため、リスペリドンを含有する経口製剤との併用は避けてください。
※投与量は必要最低限となるよう慎重に観察しながら調節してください。 |
副作用 |
主な副作用
便秘、血中プロラクチン増加、トリグリセリド増加、不眠症、錐体外路障害、体重増加、CK増加、ジスキネジア、鼻咽頭炎、咽頭炎、鼻炎
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
肝機能障害、AST上昇、CK上昇、ミオグロビン尿、ALT上昇、息切れ、不随意運動、γ-GTP上昇、不整脈、心房細動、心室性期外収縮、高血糖、低血糖、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、低血糖症状、白血球減少、悪性症候群、Syndrome malin、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、静脈血栓症、胸痛、血圧変動、発汗、発熱、白血球増加、血清CK上昇、腎機能低下、高熱が持続、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、口周部不随意運動、血栓塞栓症、麻痺性イレウス、腸管麻痺、嘔吐、著しい便秘、腹部膨満、腹部弛緩、腸内容物うっ滞、悪心を不顕性化、嘔吐を不顕性化、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、食欲不振、悪心、SIADH、低ナトリウム血症、急性腎障害、遅発性ジスキネジア、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、筋肉痛、脱力感、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、脳血管障害、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、黄疸、横紋筋融解症、高血糖悪化、糖尿病悪化、口渇、多飲、多尿、頻尿、無顆粒球症、肺塞栓症、深部静脈血栓症、四肢疼痛、浮腫、持続勃起症
その他の副作用
肺炎、腟感染、皮膚真菌感染、鼻出血、口内乾燥、アナフィラキシー反応、過敏症、白癬感染、脂肪腫、白血球数増加、血小板数増加、好酸球数増加、好塩基球数増加、貧血、脾腫、ヘモグロビン減少、血中鉄減少、ヘマトクリット減少、好中球百分率増加、好酸球百分率増加、リンパ球数増加、季節性アレルギー、眼精疲労、結膜炎、高プロラクチン血症、多飲症、過食、アカシジア、頭痛、セルフケア障害、不安、血中コレステロール増加、皮膚そう痒症、γ-GTP増加、てんかん、皮膚乾燥、血中ブドウ糖増加、電解質失調、食欲亢進、食欲減退、高脂血症、高コレステロール血症、低蛋白血症、総蛋白減少、皮膚炎、脂漏性皮膚炎、血中電解質異常、血中インスリン増加、インスリンCペプチド増加、精神症状、激越、初期不眠症、睡眠障害、自傷行動、自殺企図、攻撃性、幻覚、抑うつ症状、落ち着きのなさ、リビドー減退、パーキンソニズム、ジストニー、浮動性めまい、体位性めまい、感覚鈍麻、運動緩慢、パーキンソン歩行、前立腺炎、易刺激性、鎮静、構音障害、構語障害、AST増加、健忘、精神的機能障害、末梢性ニューロパシー、注視麻痺、眼部不快感、不快感、回転性めまい、耳鳴、心電図QT補正間隔延長、徐脈、洞性徐脈、洞性頻脈、動悸、心拍数増加、心電図QT延長、心電図異常、高血圧、誤嚥、嚥下性肺炎、間質性肺疾患、胃腸障害、下痢、胃不快感、上腹部痛、鼻閉、咳嗽、流涎過多、頚部痛、尿失禁、腹痛、下腹部痛、筋骨格硬直、背部痛、胃炎、逆流性食道炎、胃潰瘍、痔核、歯痛、歯肉炎、上室性期外収縮、起立性低血圧、口唇炎、口内炎、舌痛、ALP増加、ALT増加、肝機能検査異常、LDH増加、脂肪肝、血中ビリルビン増加、湿疹、顔面感覚鈍麻、発疹、皮膚剥脱、ざ瘡、紅色汗疹、耳痛、耳管障害、寝汗、逆むけ、全身性蕁麻疹、血管浮腫、四肢痛、関節痛、関節周囲炎、椎間板突出、筋痛、排尿困難、蛋白尿、尿潜血、尿閉、無月経、不規則月経、月経困難症、乳房痛、乳汁漏出症、射精障害、胸部不快感、末梢性浮腫、低体温、薬剤離脱症候群、体温上昇、体温低下、腸管虚血、齲歯、血圧上昇、体重減少、血中尿酸増加、尿糖陽性、血圧低下、血中尿素減少、女性化乳房、勃起不全、血中クレアチニン増加、グリコヘモグロビン増加、尿中ウロビリン陽性、転倒、自殺既遂、被害妄想、糖尿病、気道感染、悪夢、幻聴、妄想、自殺念慮、身体妄想、睡眠時遊行症、筋緊張亢進、大発作痙攣、失神、嗜眠、運動過多、後弓反張、会話障害、舌麻痺、頭部動揺、疲労、眼球回転運動、霧視、房室ブロック、洞性不整脈、左脚ブロック、右脚ブロック、低血圧、虚血、咽喉頭疼痛、鼓腸、舌腫脹、嚥下障害、腹部不快感、筋痙縮、筋固縮、筋骨格痛、筋拘縮、斜頚、神経因性膀胱、乳房分泌、性機能不全、無力症
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■パリペリドンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方インヴェガは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼インヴェガの有効成分
パリペリドン
▼代表薬の添加物
塩化ナトリウム、カルナウバロウ、酢酸セルロース、三二酸化鉄、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸、ヒドロキシエチルセルロース、ポビドン、ポリエチレンオキシド200K、ポリエチレンオキシド7000K、マクロゴール4000、ヒプロメロース、酸化チタン、黒酸化鉄注、マクロゴール400
■他に使用できない方
妊婦/授乳者
過敏症
昏睡状態
中枢神経抑制剤の強い影響下
リスペリドンに対し過敏症
中等度から重度腎機能障害
アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>
クレアチニン・クリアランス50mL/分未満
クレアチニン・クリアランス50mL/分未満の腎機能障害
使用に注意が必要な方 高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
肝機能障害
痙攣性疾患
高血糖
自殺企図
自殺念慮
脱水状態
低血圧
てんかん
糖尿病
パーキンソン病
肥満
不整脈
栄養不良状態を伴う身体的疲弊
脱水を伴う身体的疲弊
先天性QT延長症候群
軽度腎機能障害
心・血管系疾患
長期臥床
糖尿病の危険因子を有する
高度消化管狭窄
レビー小体型認知症
不動状態
クレアチニン・クリアランス50mL/分以上80mL/分未満
投与に際する指示
軽度腎機能障害
上記にあてはまる方は、パリペリドンを使用する事が出来ない可能性があります。 パリペリドンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 リスペリドンを含有する経口製剤
中枢抑制剤
バルビツール酸誘導体
エタノール摂取
ドパミン作動薬
血圧降下剤
カルバマゼピン
バルプロ酸
QTを延長する薬剤
アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
上記を使用している方は、パリペリドンを使用する事が出来ない可能性があります。 パリペリドンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 アドレナリン<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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