低用量ピルと超低用量ピルの種類や違い、メリット・注意点など解説!

低用量ピルと超低用量ピルの種類や違い、メリット・注意点など解説! 低用量ピル

ピルとは

ピルは、避妊目的や月経周期の調節などの目的で使用される経口避妊薬です。一般的に、使用されることが多い低用量ピルを「ピル」と呼びます。低用量ピルは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンを配合して作った薬剤で、経口避妊薬やOCと呼ばれることもあります。

ピルの分類

ピルの種類画像

低用量ピルが一般的ですが、配合されている黄体ホルモンと卵胞ホルモンの割合の違いによっていくつかに分類されています。

分類 説明 効果
超低用量ピル 卵胞ホルモンの配合量が0.03㎎より少ないものです。ホルモンの量が低用量ピルより少ないため、副作用が起こりにくいと考えられています。避妊を目的とした使用はできません。 月経困難症や子宮内膜症の治療
低用量ピル 卵胞ホルモンの配合量が0.05㎎より少ないものです。
1日1回1錠を、正しく服用すると避妊効果が99.7%といわれています。なお、性感染症を防ぐ効果はありません。
避妊効果・生理周期の安定化・肌荒れの改善
中用量ピル 低用量ピルよりも卵胞ホルモンの含有量が多いものです。
生理日が大事なイベントと重なった際でも、計画的に前もって飲むことで予定日をずらすことができます。
生理不順、過多月経(生理の出血量が多い症状)、月経困難症の治療・生理日の移動
アフターピル 黄体ホルモンを主成分としているものです。妊娠の可能性がある場合に、性行為から72時間以内に1錠飲むと、84%の確率で避妊効果が期待されます。 緊急的に妊娠を防止する

ピルの服用率

ピルの服用率のグラフ画像

国連が発行した避妊法2019(Contraceptive Use by Method 2019)によると、日本のピル内服率は2.9%という結果でした。2.9%が多いのか少ないのか気になるかと思いますが、他の外国のピル内服率は、フランス33.1%、カナダ28.5%、英国26.1%、ノルウェー25.6%、タイ19.6%、米国13.7%、カンボジア13.7%、ベトナム10.5%、マレーシア8.8%、ミャンマー8.4%、香港6.2%、韓国3.3%、中国2.4%です。
日本のピル内服率は、海外と比べると低いようです。
ピルにはメリットと注意点がありますので、使用を考えている方はぜひこの記事をご覧ください。

ピル服用のメリット

ピルのメリット画像

生理痛の緩和(超低用量ピル・低用量ピル)

生理の時に、子宮内膜に存在するプロスタグランジンやブラジキニンは痛みを発生させる物質であり、生理痛を引き起こします。しかし、ピルを服用すると子宮内膜の増殖が抑えられるため、プロスタグランジンの量が減少し、月経痛が改善されます。月経痛の痛みから解放されるとともに、貧血も予防できるというメリットもあります。

生理不順の改善(超低用量ピル・低用量ピル)

ピルを服用することで、女性ホルモンバランスをコントロールすることができるため、生理周期の改善にも役立ちます。

ニキビや肌荒れの改善(超低用量ピル・低用量ピル)

女性ホルモンは肌症状にも大きく影響しますが、特に生理周期後半で多く分泌される黄体ホルモンは、皮膚の脂の分泌を促してしまい、皮脂腺を詰まらせてしまう原因となります。結果、ニキビなどができやすくなったりします。しかし、ピルを服用することによって、黄体ホルモン量を調節でき、減らすことができますので、皮脂の過剰な分泌を防ぐことができます。

PMSの改善(超低用量ピル・低用量ピル)

PMSは月経前症候群といい、月経3~10日間ほど続く精神的(イライラなど)もしくは身体的症状(倦怠感など)のことを指します。日本では月経のある女性の約70~80%が月経前に何らかの症状があるとされています。原因として、女性ホルモンのバランスが崩れることが考えられていますが、ピルを服用することで女性ホルモンのバランスを一定に保つことができるため、生理前のイライラや落ち込み、倦怠感といった症状から解放されます。

避妊への効果(低用量ピル)

飲み忘れがなかった場合、およそ99%以上の効果があるとされています。

がんのリスク軽減(低用量ピル)

ピルの定期的な服用によって、卵巣がんや子宮体がん、大腸がんなどの発症リスクを下げることが近年分かりました。
卵巣がん発生の機序としては、卵巣刺激が繰り返されることで誘発されるとされていますが、ピルを内服することでホルモンの量が減少し、刺激が少なくなるとされています。
また、子宮体癌も同様に、ホルモンが過剰に分泌することによって子宮内膜が厚くなり、子宮内膜症から子宮体癌になるとされています。こちらもピルを服用することによってホルモンバランスが安定し、発症リスクの低下につながるとされています。

ピル服用の注意点

血栓症のリスク(超低用量ピル・低用量ピル)

高くはありませんが、10000人に3~9人ほどの頻度で報告されています。ピルを服用する際に、採血や問診で血栓症のリスクを評価することが重要とされています。

子宮頸がんのリスク(低用量ピル)

はっきりとした原因は分かっていないものの、ごくわずかに発症リスクが上がることが指摘されています。低用量ピルを服用する時に、子宮がん検診や子宮頸がんの原因となるパピローマウイルスを含めた性病検査を定期的に実施するとよいでしょう。

悪心・嘔吐・頭痛などの副作用(超低用量ピル・低用量ピル)

個人差がありますが、ピルを服用した最初は悪心・嘔吐、不正出血、頭痛などの副作用が出る可能性があります。しかし、服用を続けていく中で2~3か月ほど経過すると、症状が治まることがほとんどとされています。ピル服用の最初にこのような副作用が出るのは、ホルモンバランスが一時的に変更され、安定しなくなることが原因とされています。

※以下の方はピルを服用することができません。

  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆を伴う片頭痛のある方
  • 中等度以上の高血圧のある方
  • 静脈血栓症、肺塞栓症、冠動脈疾患及び既往歴のある方
  • コントロールのつかない糖尿病の方
  • 乳がんの方
  • 重篤な肝障害、肝臓がん、肝腫瘍(良性、悪性)の方

ピルの購入方法

婦人科受診(超低用量ピル・低用量ピル・中用量ピル)

婦人科や産婦人科、レディースクリニックなどで購入することができます。検査などもピル処方と同時に行うことができます。

オンライン処方(超低用量ピル・低用量ピル)

直接検査を受けることは難しいですが、既に長い間ピルを服用されている方などは活用する場合も少なくありません。忙しい方も活用しやすいサービスといえるでしょう。

緊急避妊薬(アフターピル)がドラックストアでも購入可能に?

2023年6月26日、「緊急避妊薬(アフターピル)」市販化に向けた動きが、厚生労働省から発表されました。2024年3月までを調査期間として、それまでは1県1つを目安に指定された薬局でアフターピルが販売されることとなりました。
現在の体制では、必ず医療機関の受診が必須となっております。アフターピルは72時間以内に服用しないと避妊効果が減少するとされており、土曜日の夜に薬剤が欲しいと思った場合、多くの医療機関が休みである日曜日は何もできず、最短でも月曜日まで待たなければなりませんでした。
解決するために、市販化の動きがすすめられています。しかし、アフターピルはあくまで緊急での不要とすることは変えず、望まない妊娠を避けるためには低用量ピルの服用をお勧めします。

超低用量ピルの種類

超低用量ピルは主に、「月経困難症」や「子宮内膜症」の改善として使用されます。
1日1錠を決まった時間に服用し、各お薬に設けられている休薬期間中に生理に似た出血を起こします。1シートの服用期間は薬剤によって異なります。
ルナベル、ヤーズなどが販売されていますが、それぞれ後発品も出ています。

ルナベル詳細を見る
成分名ノルエチステロン
エチニルエストラジオール
製造販売ノーベルファーマル
剤形LD・ULD
適応
  • 月経困難症
  • 生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整
飲み方<月経困難症>
1日1錠を毎日一定の時刻に21日間経口投与し、その後7日間休薬します。28日間を投与1サイクルとし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。
<生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整>
1日1錠を毎日一定の時刻に、通常、14〜21日間経口投与します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏性素因のある患者
  • 乳癌、子宮内膜癌などのエストロゲン依存性悪性腫瘍、子宮頸癌及びその疑いのある患者
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
  • 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症等)
  • 血栓性素因のある患者
  • 抗リン脂質抗体症候群の患者
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 肝腫瘍のある患者
  • 脂質代謝異常のある患者
  • 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
  • 耳硬化症の患者
  • 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある患者
  • 授乳婦
  • 骨成長が終了していない可能性がある患者
起こりやすい副作用頭痛、悪心、上腹部痛、不正性器出血、希発月経、乳房痛
後発品フリウェル(沢井製薬・持田製薬・あすか製薬・東和薬品)

閉じる

ヤーズ配合錠詳細を見る
成分名ドロスピレノン
エチニルエストラジオール ベータデクス
製造販売バイエル薬品
剤形配合錠
適応
  • 月経困難症
飲み方1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(淡赤色錠から開始する)28日間連続経口投与します。
28日間を投与1サイクルとし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返す。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏性素因のある患者
  • 乳癌、子宮内膜癌などのエストロゲン依存性悪性腫瘍、子宮頸癌及びその疑いのある患者
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
  • 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症等)
  • 血栓性素因のある患者
  • 抗リン脂質抗体症候群の患者
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 肝腫瘍のある患者
  • 脂質代謝異常のある患者
  • 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
  • 耳硬化症の患者
  • 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある患者
  • 授乳婦
  • 骨成長が終了していない可能性がある患者
  • 重篤な腎障害又は急性腎障害のある患者
起こりやすい副作用不正子宮出血、悪心、頭痛、凝固検査異常
後発品ドロエチ(あすか製薬)

閉じる

ヤーズフレックス配合錠詳細を見る
成分名ドロスピレノン
エチニルエストラジオール ベータデクス
製造販売バイエル薬品
剤形配合錠
適応
  • 子宮内膜症に伴う疼痛の改善
  • 月経困難症
  • 生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整
飲み方<子宮内膜症に伴う疼痛の改善>
1日1錠を経口投与します。24日目までは出血の有無にかかわらず連続投与します。25日目以降に3日間連続で出血(点状出血を含む)が認められた場合、又は、連続投与が120日に達した場合は、4日間休薬してください。
休薬後は出血が終わっているか続いているかにかかわらず、繰り返します。
<月経困難症>
下記のいずれかを選択します。
・1日1錠を経口投与します。24日目までは出血の有無にかかわらず連続投与する。25日目以降に3日間連続で出血(点状出血を含む)が認められた場合、又は、連続投与が120日に達した場合は、4日間休薬します。
休薬後は出血が終わっているか続いているかにかかわらず、連続投与を開始する。以後同様に連続投与と休薬を繰り返します。
・1日1錠を24日間連続経口投与し、4日間休薬します。
以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。
<生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整>
1日1錠を、通常、14〜28日間連続経口投与します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏性素因のある患者
  • 乳癌、子宮内膜癌などのエストロゲン依存性悪性腫瘍、子宮頸癌及びその疑いのある患者
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
  • 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症等)
  • 血栓性素因のある患者
  • 抗リン脂質抗体症候群の患者
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 肝腫瘍のある患者
  • 脂質代謝異常のある患者
  • 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
  • 耳硬化症の患者
  • 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある患者
  • 授乳婦
  • 骨成長が終了していない可能性がある患者
  • 重篤な腎障害又は急性腎障害のある患者
起こりやすい副作用性器出血、悪心、頭痛
後発品ドロエチ(あすか製薬)

閉じる

◎ヤーズ
国内で初めて連続服用が可能となったLEP製剤です。これまでのピルでは休薬期間に頭痛や乳房痛などのホルモン関連症状がありましたが、減少が期待できます。
先発品にはヤーズとヤーズフレックスという2種類あります。
ヤーズの場合、1シート28錠中24錠は実薬で、残りの4錠はプラセボです。プラセボを入れているのは、4日間飲まないと飲み忘れが発生してしまうため習慣づけるためにプラセボを入れています。
一方、ヤーズフレックスの場合、1シート28錠中のすべてが実薬です。また、最長120日間服薬することが可能な点が特徴です。

<関連商品>

商品名 ヤーズ ヤスミン ヤミニLS
画像 ヤーズ画像 ヤスミン画像 ヤミニLS画像
一般名 エチニルエストラジオール・ドロスピレノン エチニルエストラジオール・ドロスピレノン エチニルエストラジオール・ドロスピレノン
価格 1箱あたり2,700円 1箱あたり2,430円 1箱あたり5,000円
メーカー Bayer(バイエル) Bayer(バイエル) ルピン社
購入ページ

◎ミニドズ
ミニドズは、ゲストデンとエチニルエストラジオールが含まれており、そのうちのエチニルエストラジオールを0.0015mgに抑えた超低用量ピルです。有効成分である、エチニルエストラジオールは女性ホルモンを補う作用を持っています。ホルモン量が他の薬剤と比較し少ないため、避妊効果はそのままで、副作用などの負担を減少させる期待があります。
24日間服用して4日間プラセボを服用します。飲み忘れを防ぎやすくなっております。

<関連商品>

商品名 ミニドズ
画像 ミニドズ画像
一般成分 エチニルエストラジオール・ゲストデン
価格 1箱あたり2,480円
メーカー Laboratorios Recalcine S.A
購入ページ

低用量ピルの種類

低用量ピルには一相性と三相性の2種類に主に分類されます。生理痛の軽減・PMS(月経前症候群)の改善・避妊効果に関しては、一相性も三相性も同様の効果が期待できます。
それぞれの違いをご紹介します。

一相性

何日分かがまとまっている1シートすべての薬剤の女性ホルモン配合量が一定のタイプを一相性といいます。

マーベロン詳細を見る
成分名デソゲストレル
エチニルエストラジオール
製造販売オルガノン
用量マーベロン21/マーベロン28
適応避妊
飲み方<21錠製剤>
1日1錠を毎日一定の時刻に計21日間連続経口投与し、その後7日間休薬します。同様の方法で、避妊する期間繰り返し投与します。

<28錠製剤>
1日1錠を毎日一定の時刻に白色錠を21日間連続経口投与し、続けて緑色錠を7日間、合計28日間連続投与します。次周期以降は、消退出血の有無にかかわらず、引き続き白色錠より投与を開始し、28日間連続投与します。したがって、1周期目の投与開始より休薬期間は一切とらない。通常、緑色錠服用中に月経(消退出血)が発来します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
  • エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
  • 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病網膜症等)
  • 血栓性素因のある女性
  • 抗リン脂質抗体症候群の患者
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 肝腫瘍のある患者
  • 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
  • 耳硬化症の患者
  • 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  • 授乳婦
  • 骨成長が終了していない可能性がある女性
  • 脂質代謝異常のある患者
起こりやすい副作用乳房痛、悪心、頭痛

閉じる

ファボワール詳細を見る
成分名デソゲストレル
エチニルエストラジオール
製造販売富士製薬工業
用量ファボワール錠21/ファボワール錠28
適応避妊
飲み方<ファボワール錠21>
1日1錠を毎日一定の時刻に計21日間連続経口投与し、その後7日間休薬します。同様の方法で、避妊する期間繰り返し投与します。

<ファボワール錠28>
1日1錠を毎日一定の時刻に白色錠を21日間連続経口投与し、続けて緑色錠を7日間、合計28日間連続投与します。次周期以降は、消退出血の有無にかかわらず、引き続き白色錠より投与を開始し、28日間連続投与します。したがって、1周期目の投与開始より休薬期間は一切とらない。通常、緑色錠服用中に月経(消退出血)が発来します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
  • エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
  • 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病網膜症等)
  • 血栓性素因のある女性
  • 抗リン脂質抗体症候群の患者
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 肝腫瘍のある患者
  • 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
  • 耳硬化症の患者
  • 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  • 授乳婦
  • 骨成長が終了していない可能性がある女性
  • 脂質代謝異常のある患者
起こりやすい副作用乳房痛、悪心、頭痛

閉じる

◎マーベロン
一相性に分類される、第3世代のお薬です。男性ホルモンの抑制効果が高いことが特徴です。第二世代の低用量ピルと比較すると、エストロゲンの配合量が減少しているため、胸の張りや頭痛などの副作用が起こりにくくなっているとも言われています。

<関連商品>

商品名 マーベロン マーシロン セラゼッタ フェミロン
画像 マーベロン画像 マーシロン画像 セラゼッタ画像 フェミロン画像
一般名 エチニルエストラジオール・デソゲストレル デソゲストレル・エチニルエストラジオール デソゲストレル エチニルエストラジオール・デソゲストレル
価格 1箱あたり1,600円 1箱あたり1,600円 1箱あたり2,160円 1箱あたり1,980円
メーカー MSD・N.V. Organon オルガノン オルガノン MSD(メルク・アンド・カンパニー)
購入ページ

三相性

1シートの中で、薬のホルモン配合の比率が生理周期に合わせて3段階に分かれています。自然なホルモンバランスの変化に近い特徴を持っています。そのため、不正出血が起こりにくいといわれています

トリキュラー詳細を見る
成分名レボノルゲストレル
エチニルエストラジオール
製造販売バイエル薬品
用量トリキュラー錠21/トリキュラー錠28
適応避妊
飲み方<トリキュラー錠21>
1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)21日間連続投与し、7日間休薬します。以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。

<トリキュラー錠28>
1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)28日間連続投与します。
以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
  • エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
  • 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病網膜症等)
  • 血栓性素因のある女性
    ・抗リン脂質抗体症候群の患者
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 肝腫瘍のある患者
  • 脂質代謝異常のある患者
  • 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
  • 耳硬化症の患者
  • 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  • 授乳婦
  • 骨成長が終了していない可能性がある女性
起こりやすい副作用下腹部痛、乳房緊満感、悪心・嘔吐、頭痛

閉じる

ラべフィーユ詳細を見る
成分名レボノルゲストレル
エチニルエストラジオール
製造販売富士製薬工業
用量ラベルフィーユ21錠/ラベルフィーユ28錠
適応避妊
飲み方<ラベルフィーユ21錠>
1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)21日間連続投与し、7日間休薬します。以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。

<ラベルフィーユ28錠>
1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)28日間連続投与します。
以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
  • エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
  • 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病網膜症等)
  • 血栓性素因のある女性
  • 抗リン脂質抗体症候群の患者
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 肝腫瘍のある患者
  • 脂質代謝異常のある患者
  • 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
  • 耳硬化症の患者
  • 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  • 授乳婦
  • 骨成長が終了していない可能性がある女性

閉じる

◎トリキュラー
トリキュラーは日本で一番処方されている低用量ピルです。発売した年の順番に第1世代・第2世代・第3世代・第4世代と分類されていますが、トリキュラーは第2世代に分類されています。レボノルゲストレルと呼ばれる黄体ホルモンを使用しており、不正出血が起こりにくく安定した周期を作りやすいことが第二世代ピルの特徴です。

<関連商品>

商品名 トリキュラー オブラル-L ロエッテ
画像 トリキュラー画像 オブラル-L画像 ロエッテ画像
一般名 エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル
価格 1箱あたり1,080円 1箱あたり1,300円 1箱あたり1,980円
メーカー Bayer(バイエル) ワイス Pfizer(ファイザー)
購入ページ

◎ダイアン35
これまでの低用量ピルは外国人の体格に合わせて作られていたため、体格が比較的小柄な日本人では副作用が強く出てしまう課題がありました。そこで、小柄なアジア人向けの低用量ピルとして開発されたのがダイアン35です。主成分が他の低用量ピルと異なり、「サイプロトロン酢酸塩(酢酸シプロテロン)」を使用しています。本有効成分は、精子に含まれる男性ホルモンを抑える作用があるので、服用中約21日間は排卵が起こらない作用を持っています。

<関連商品>

商品名 ダイアン35 ジネット35【ダイアン35ジェネリック】 スーシー【ダイアン35ジェネリック】
画像 ダイアン35画像 ジネット35【ダイアン35ジェネリック】画像 スーシー【ダイアン35ジェネリック】画像
一般名 エチニルエストラジオール・ 酢酸シプロテロン エチニルエストラジオール・ 酢酸シプロテロン エチニルエストラジオール・ 酢酸シプロテロン
価格 1箱あたり2,130円 1箱あたり1,980円 1箱あたり2,000円
メーカー Bayer(バイエル) Cipla(シプラ) BIOLAB Co.,Ltd
購入ページ

中用量ピルの種類

生理日の移動に主に使用される薬剤です。以前は3種類ほど中用量ピルが販売されていましたが、現在はプラノバールのみの販売となっています。生理を遅らせたいか、早めたいかで飲み方が変わってきます。低用量ピルと比較し、吐き気や頭痛などの副作用リスクが少し高く、避妊効果も7割~8割と少し低めとなっています。

生理を早めたいとき

月経がきてから1週間以内に病院を受診し、月経開始後1週間あたりからおよそ10日間服用します。服用終了後2~3日で月経が始まります。

生理を遅らせたいとき

月経予定日の5~7日前からホルモン剤を服用し始め、遅らせたい日程の最終日まで飲み続けます。飲み続けている間は生理はこず、服用をやめてから数日で生理が来ます。早める方法より確実であるとされています。

プラノバール詳細を見る
成分名ノルゲストレル
エチニルエストラジオール
製造販売あすか製薬
剤形配合錠
適応避妊
飲み方
  • 機能性子宮出血
  • 月経困難症、月経周期異常(稀発月経、頻発月経)又は生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、過多月経、子宮内膜症、卵巣機能不全
禁忌
  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症又はその既往歴のある患者
  • エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 前回妊娠中に黄疸又は持続性そう痒症の既往歴のある患者
  • 前回の妊娠中に悪化した耳硬化症の既往歴のある患者
  • 妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
  • 鎌状赤血球貧血のある患者
  • デュビン・ジョンソン症候群、ローター症候群の患者
  • 脂質代謝異常のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  • 診断の確定していない異常性器出血のある患者
起こりやすい副作用悪心、嘔吐、熱感、不正出血、浮腫

閉じる

<関連商品>

商品名 オブラルG【プラノバール・ジェネリック】
画像 オブラルG【プラノバール・ジェネリック】画像
一般成分 ノルゲストレル・エチニルエストラジオール
価格 1箱あたり1,190円
メーカー Pfizer(ファイザー)
購入ページ

アフターピルの種類

黄体ホルモンを主成分としており、緊急避妊として使用されます。72時間以内に1錠アフターピルを使用します。作用としては、アフターピル服用によって、5~7日間排卵が抑制されます。ただし、性交から時間が経過してしまうと、薬剤の効果が低下することが分かっているため、早く飲むことが重要です。

ノルレボ詳細を見る
成分名レボノルゲストレル
製造販売あすか製薬
用量1.5㎎
適応緊急避妊
飲み方性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある女性
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 妊婦
起こりやすい副作用頭痛、消退出血、悪心、不正子宮出血、倦怠感

閉じる

レボノルゲストレル詳細を見る
成分名レボノルゲストレル
製造販売富士製薬工業
用量1.5㎎
適応緊急避妊
飲み方性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与します。
禁忌
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある女性
  • 重篤な肝障害のある患者
  • 妊婦

閉じる

◎ノルレボ錠
日本で初めて発売されたアフターピルです。国際的にも標準的な緊急避妊法として位置づけられています。

<関連商品>

商品名 ノルレボ ナイピル アイピル ポスティノール マドンナ アンウォンテッド72
画像 ノルレボ画像 ナイピル画像 アイピル画像 ポスティノール画像 マドンナ画像 アンウォンテッド72画像
一般成分 レボノルゲストレル レボノルゲストレル レボノルゲストレル レボノルゲストレル レボノルゲストレル レボノルゲストレル
価格 1箱あたり3,300円 1箱あたり2,980円 1箱あたり3,640円 1箱あたり3,650円 1箱あたり3,650円 1箱あたり4,050円
メーカー Laboratoire HRA Pharma社 エプシロン社 Cipla(シプラ) Gedeon Richter社 Biopharm Chemicals マンカインドファーマ
購入ページ

◎エラ
これまでのアフターピルは、性行為から72時間以内の服用が必要でしたが、エラは5日以内であっても85%ほどの確率で避妊効果があるとされています。ノルレボの有効成分とは異なる、ウリプリスタール酢酸エステルが使用されています。

<関連商品>

商品名 エラ
画像 エラ画像
一般成分 ウリプリスタール酢酸エステル
価格 1箱あたり4,950円
メーカー Abdi ibrahim
購入ページ

ピル内服における必要な検査について

ピルの内服には、メリットがたくさんありますが、血栓リスクや副作用などの注意点もあります。何か起こったときには早めに気づくためにも定期的に検査をしておく必要があります。

◎ピル処方時に必要な検査
『低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)』によると、ピルを処方する際に必要な検査は、身長・体重測定、血圧測定の2つです。
加えて、家族に血栓症の方がいる、軽めの高血圧症など血栓症のリスクとなりうる人は、血液検査も行われます。

◎ピル内服後に必要な検査
内服後も定期的な検査が必要です。副作用が起きていないか確認する問診と血圧測定、体重測定、半年から1年ほどに1回のペースで血液検査、1年ごとに子宮がんの検査を行うことが推奨されています。
血栓症のリスクが高い人は、血液凝固検査を行う場合があります。

血栓症が疑われる症状は以下の通りです。

  • 激しい腹痛
  • 激しい胸痛、息苦しい、押しつぶされるような痛み
  • 激しい頭痛、めまい
  • 見えにくい所がある、視野が狭い、舌のもつれ、失神、けいれん、意識障害
  • ふくらはぎの痛み・むくみ、握ると痛い、赤くなっている
  • 手足の脱力、手足のまひ

異常がみられた場合には、すぐに病院を受診しましょう。

ピルの費用

ピルは低用量ピルか、低量ピルか、中用量ピルかアフターピルか、そして保険適応範囲内かどうかで費用が変わってまいります。

◎LEPとは?
月経困難症や子宮内膜症の治療で使用する際は、保険適応の範囲内となります。

◎OCとは?
避妊を目的に薬剤を使用する場合、保険適応の範囲外となり自費となります。

<費用の目安(1カ月当たり)※初診料や検査料が別途かかる場合がございます。>

LEP(保険適応内)OC(保険適応外)
超低用量ピル先発約2000円~
後発 約500円~
低用量ピル先発約2000円~約3000円~
後発約1500円~約2000円~
中用量ピル先発約5000円~8000円
アフターピル先発約5000円~12000円

よくある質問

出典

【参考元:日本産婦人科学会月経前症候群】
タイトルとURLをコピーしました