ピルとは
ピルは、避妊目的や月経周期の調節などの目的で使用される経口避妊薬です。一般的に、使用されることが多い低用量ピルを「ピル」と呼びます。低用量ピルは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンを配合して作った薬剤で、経口避妊薬やOCと呼ばれることもあります。
ピルの分類
低用量ピルが一般的ですが、配合されている黄体ホルモンと卵胞ホルモンの割合の違いによっていくつかに分類されています。
分類 | 説明 | 効果 |
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超低用量ピル | 卵胞ホルモンの配合量が0.03㎎より少ないものです。ホルモンの量が低用量ピルより少ないため、副作用が起こりにくいと考えられています。避妊を目的とした使用はできません。 | 月経困難症や子宮内膜症の治療 |
低用量ピル | 卵胞ホルモンの配合量が0.05㎎より少ないものです。 1日1回1錠を、正しく服用すると避妊効果が99.7%といわれています。なお、性感染症を防ぐ効果はありません。 |
避妊効果・生理周期の安定化・肌荒れの改善 |
中用量ピル | 低用量ピルよりも卵胞ホルモンの含有量が多いものです。 生理日が大事なイベントと重なった際でも、計画的に前もって飲むことで予定日をずらすことができます。 |
生理不順、過多月経(生理の出血量が多い症状)、月経困難症の治療・生理日の移動 |
アフターピル | 黄体ホルモンを主成分としているものです。妊娠の可能性がある場合に、性行為から72時間以内に1錠飲むと、84%の確率で避妊効果が期待されます。 | 緊急的に妊娠を防止する |
アフターピルの関連コラム
ピルの服用率
国連が発行した避妊法2019(Contraceptive Use by Method 2019)によると、日本のピル内服率は2.9%という結果でした。2.9%が多いのか少ないのか気になるかと思いますが、他の外国のピル内服率は、フランス33.1%、カナダ28.5%、英国26.1%、ノルウェー25.6%、タイ19.6%、米国13.7%、カンボジア13.7%、ベトナム10.5%、マレーシア8.8%、ミャンマー8.4%、香港6.2%、韓国3.3%、中国2.4%です。
日本のピル内服率は、海外と比べると低いようです。
ピルにはメリットと注意点がありますので、使用を考えている方はぜひこの記事をご覧ください。
ピル服用のメリット
生理痛の緩和(超低用量ピル・低用量ピル)
生理の時に、子宮内膜に存在するプロスタグランジンやブラジキニンは痛みを発生させる物質であり、生理痛を引き起こします。しかし、ピルを服用すると子宮内膜の増殖が抑えられるため、プロスタグランジンの量が減少し、月経痛が改善されます。月経痛の痛みから解放されるとともに、貧血も予防できるというメリットもあります。
生理不順の改善(超低用量ピル・低用量ピル)
ピルを服用することで、女性ホルモンバランスをコントロールすることができるため、生理周期の改善にも役立ちます。
ニキビや肌荒れの改善(超低用量ピル・低用量ピル)
女性ホルモンは肌症状にも大きく影響しますが、特に生理周期後半で多く分泌される黄体ホルモンは、皮膚の脂の分泌を促してしまい、皮脂腺を詰まらせてしまう原因となります。結果、ニキビなどができやすくなったりします。しかし、ピルを服用することによって、黄体ホルモン量を調節でき、減らすことができますので、皮脂の過剰な分泌を防ぐことができます。
PMSの改善(超低用量ピル・低用量ピル)
PMSは月経前症候群といい、月経3~10日間ほど続く精神的(イライラなど)もしくは身体的症状(倦怠感など)のことを指します。日本では月経のある女性の約70~80%が月経前に何らかの症状があるとされています。原因として、女性ホルモンのバランスが崩れることが考えられていますが、ピルを服用することで女性ホルモンのバランスを一定に保つことができるため、生理前のイライラや落ち込み、倦怠感といった症状から解放されます。
避妊への効果(低用量ピル)
飲み忘れがなかった場合、およそ99%以上の効果があるとされています。
がんのリスク軽減(低用量ピル)
ピルの定期的な服用によって、卵巣がんや子宮体がん、大腸がんなどの発症リスクを下げることが近年分かりました。
卵巣がん発生の機序としては、卵巣刺激が繰り返されることで誘発されるとされていますが、ピルを内服することでホルモンの量が減少し、刺激が少なくなるとされています。
また、子宮体癌も同様に、ホルモンが過剰に分泌することによって子宮内膜が厚くなり、子宮内膜症から子宮体癌になるとされています。こちらもピルを服用することによってホルモンバランスが安定し、発症リスクの低下につながるとされています。
ピル服用の注意点
血栓症のリスク(超低用量ピル・低用量ピル)
高くはありませんが、10000人に3~9人ほどの頻度で報告されています。ピルを服用する際に、採血や問診で血栓症のリスクを評価することが重要とされています。
子宮頸がんのリスク(低用量ピル)
はっきりとした原因は分かっていないものの、ごくわずかに発症リスクが上がることが指摘されています。低用量ピルを服用する時に、子宮がん検診や子宮頸がんの原因となるパピローマウイルスを含めた性病検査を定期的に実施するとよいでしょう。
悪心・嘔吐・頭痛などの副作用(超低用量ピル・低用量ピル)
個人差がありますが、ピルを服用した最初は悪心・嘔吐、不正出血、頭痛などの副作用が出る可能性があります。しかし、服用を続けていく中で2~3か月ほど経過すると、症状が治まることがほとんどとされています。ピル服用の最初にこのような副作用が出るのは、ホルモンバランスが一時的に変更され、安定しなくなることが原因とされています。
※以下の方はピルを服用することができません。
- 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
- 前兆を伴う片頭痛のある方
- 中等度以上の高血圧のある方
- 静脈血栓症、肺塞栓症、冠動脈疾患及び既往歴のある方
- コントロールのつかない糖尿病の方
- 乳がんの方
- 重篤な肝障害、肝臓がん、肝腫瘍(良性、悪性)の方
ピルの購入方法
婦人科受診(超低用量ピル・低用量ピル・中用量ピル)
婦人科や産婦人科、レディースクリニックなどで購入することができます。検査などもピル処方と同時に行うことができます。
オンライン処方(超低用量ピル・低用量ピル)
直接検査を受けることは難しいですが、既に長い間ピルを服用されている方などは活用する場合も少なくありません。忙しい方も活用しやすいサービスといえるでしょう。
緊急避妊薬(アフターピル)がドラックストアでも購入可能に?
2023年6月26日、「緊急避妊薬(アフターピル)」市販化に向けた動きが、厚生労働省から発表されました。2024年3月までを調査期間として、それまでは1県1つを目安に指定された薬局でアフターピルが販売されることとなりました。
現在の体制では、必ず医療機関の受診が必須となっております。アフターピルは72時間以内に服用しないと避妊効果が減少するとされており、土曜日の夜に薬剤が欲しいと思った場合、多くの医療機関が休みである日曜日は何もできず、最短でも月曜日まで待たなければなりませんでした。
解決するために、市販化の動きがすすめられています。しかし、アフターピルはあくまで緊急での不要とすることは変えず、望まない妊娠を避けるためには低用量ピルの服用をお勧めします。
超低用量ピルの種類
超低用量ピルは主に、「月経困難症」や「子宮内膜症」の改善として使用されます。
1日1錠を決まった時間に服用し、各お薬に設けられている休薬期間中に生理に似た出血を起こします。1シートの服用期間は薬剤によって異なります。
ルナベル、ヤーズなどが販売されていますが、それぞれ後発品も出ています。
成分名 | ノルエチステロン エチニルエストラジオール |
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製造販売 | ノーベルファーマル |
剤形 | LD・ULD |
適応 |
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飲み方 | <月経困難症> 1日1錠を毎日一定の時刻に21日間経口投与し、その後7日間休薬します。28日間を投与1サイクルとし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。 <生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整> 1日1錠を毎日一定の時刻に、通常、14〜21日間経口投与します。 |
禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 頭痛、悪心、上腹部痛、不正性器出血、希発月経、乳房痛 |
後発品 | フリウェル(沢井製薬・持田製薬・あすか製薬・東和薬品) |
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成分名 | ドロスピレノン エチニルエストラジオール ベータデクス |
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製造販売 | バイエル薬品 |
剤形 | 配合錠 |
適応 |
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飲み方 | 1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(淡赤色錠から開始する)28日間連続経口投与します。 28日間を投与1サイクルとし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返す。 |
禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 不正子宮出血、悪心、頭痛、凝固検査異常 |
後発品 | ドロエチ(あすか製薬) |
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成分名 | ドロスピレノン エチニルエストラジオール ベータデクス |
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製造販売 | バイエル薬品 |
剤形 | 配合錠 |
適応 |
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飲み方 | <子宮内膜症に伴う疼痛の改善> 1日1錠を経口投与します。24日目までは出血の有無にかかわらず連続投与します。25日目以降に3日間連続で出血(点状出血を含む)が認められた場合、又は、連続投与が120日に達した場合は、4日間休薬してください。 休薬後は出血が終わっているか続いているかにかかわらず、繰り返します。 <月経困難症> 下記のいずれかを選択します。 ・1日1錠を経口投与します。24日目までは出血の有無にかかわらず連続投与する。25日目以降に3日間連続で出血(点状出血を含む)が認められた場合、又は、連続投与が120日に達した場合は、4日間休薬します。 休薬後は出血が終わっているか続いているかにかかわらず、連続投与を開始する。以後同様に連続投与と休薬を繰り返します。 ・1日1錠を24日間連続経口投与し、4日間休薬します。 以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。 <生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整> 1日1錠を、通常、14〜28日間連続経口投与します。 |
禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 性器出血、悪心、頭痛 |
後発品 | ドロエチ(あすか製薬) |
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◎ヤーズ
国内で初めて連続服用が可能となったLEP製剤です。これまでのピルでは休薬期間に頭痛や乳房痛などのホルモン関連症状がありましたが、減少が期待できます。
先発品にはヤーズとヤーズフレックスという2種類あります。
ヤーズの場合、1シート28錠中24錠は実薬で、残りの4錠はプラセボです。プラセボを入れているのは、4日間飲まないと飲み忘れが発生してしまうため習慣づけるためにプラセボを入れています。
一方、ヤーズフレックスの場合、1シート28錠中のすべてが実薬です。また、最長120日間服薬することが可能な点が特徴です。
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商品名 | ヤーズ | ヤスミン | ヤミニLS |
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一般名 | エチニルエストラジオール・ドロスピレノン | エチニルエストラジオール・ドロスピレノン | エチニルエストラジオール・ドロスピレノン |
価格 | 1箱あたり2,700円 | 1箱あたり2,430円 | 1箱あたり5,000円 |
メーカー | Bayer(バイエル) | Bayer(バイエル) | ルピン社 |
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◎ミニドズ
ミニドズは、ゲストデンとエチニルエストラジオールが含まれており、そのうちのエチニルエストラジオールを0.0015mgに抑えた超低用量ピルです。有効成分である、エチニルエストラジオールは女性ホルモンを補う作用を持っています。ホルモン量が他の薬剤と比較し少ないため、避妊効果はそのままで、副作用などの負担を減少させる期待があります。
24日間服用して4日間プラセボを服用します。飲み忘れを防ぎやすくなっております。
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商品名 | ミニドズ |
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一般成分 | エチニルエストラジオール・ゲストデン |
価格 | 1箱あたり2,480円 |
メーカー | Laboratorios Recalcine S.A |
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低用量ピルの種類
低用量ピルには一相性と三相性の2種類に主に分類されます。生理痛の軽減・PMS(月経前症候群)の改善・避妊効果に関しては、一相性も三相性も同様の効果が期待できます。
それぞれの違いをご紹介します。
一相性
何日分かがまとまっている1シートすべての薬剤の女性ホルモン配合量が一定のタイプを一相性といいます。
成分名 | デソゲストレル エチニルエストラジオール |
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製造販売 | オルガノン |
用量 | マーベロン21/マーベロン28 |
適応 | 避妊 |
飲み方 | <21錠製剤> 1日1錠を毎日一定の時刻に計21日間連続経口投与し、その後7日間休薬します。同様の方法で、避妊する期間繰り返し投与します。 <28錠製剤> 1日1錠を毎日一定の時刻に白色錠を21日間連続経口投与し、続けて緑色錠を7日間、合計28日間連続投与します。次周期以降は、消退出血の有無にかかわらず、引き続き白色錠より投与を開始し、28日間連続投与します。したがって、1周期目の投与開始より休薬期間は一切とらない。通常、緑色錠服用中に月経(消退出血)が発来します。 |
禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 乳房痛、悪心、頭痛 |
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成分名 | デソゲストレル エチニルエストラジオール |
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製造販売 | 富士製薬工業 |
用量 | ファボワール錠21/ファボワール錠28 |
適応 | 避妊 |
飲み方 | <ファボワール錠21> 1日1錠を毎日一定の時刻に計21日間連続経口投与し、その後7日間休薬します。同様の方法で、避妊する期間繰り返し投与します。 <ファボワール錠28> 1日1錠を毎日一定の時刻に白色錠を21日間連続経口投与し、続けて緑色錠を7日間、合計28日間連続投与します。次周期以降は、消退出血の有無にかかわらず、引き続き白色錠より投与を開始し、28日間連続投与します。したがって、1周期目の投与開始より休薬期間は一切とらない。通常、緑色錠服用中に月経(消退出血)が発来します。 |
禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 乳房痛、悪心、頭痛 |
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◎マーベロン
一相性に分類される、第3世代のお薬です。男性ホルモンの抑制効果が高いことが特徴です。第二世代の低用量ピルと比較すると、エストロゲンの配合量が減少しているため、胸の張りや頭痛などの副作用が起こりにくくなっているとも言われています。
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三相性
1シートの中で、薬のホルモン配合の比率が生理周期に合わせて3段階に分かれています。自然なホルモンバランスの変化に近い特徴を持っています。そのため、不正出血が起こりにくいといわれています
成分名 | レボノルゲストレル エチニルエストラジオール |
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製造販売 | バイエル薬品 |
用量 | トリキュラー錠21/トリキュラー錠28 |
適応 | 避妊 |
飲み方 | <トリキュラー錠21> 1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)21日間連続投与し、7日間休薬します。以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。 <トリキュラー錠28> 1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)28日間連続投与します。 以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。 |
禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 下腹部痛、乳房緊満感、悪心・嘔吐、頭痛 |
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成分名 | レボノルゲストレル エチニルエストラジオール |
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製造販売 | 富士製薬工業 |
用量 | ラベルフィーユ21錠/ラベルフィーユ28錠 |
適応 | 避妊 |
飲み方 | <ラベルフィーユ21錠> 1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)21日間連続投与し、7日間休薬します。以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。 <ラベルフィーユ28錠> 1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(赤褐色糖衣錠から開始する)28日間連続投与します。 以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返します。 |
禁忌 |
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◎トリキュラー
トリキュラーは日本で一番処方されている低用量ピルです。発売した年の順番に第1世代・第2世代・第3世代・第4世代と分類されていますが、トリキュラーは第2世代に分類されています。レボノルゲストレルと呼ばれる黄体ホルモンを使用しており、不正出血が起こりにくく安定した周期を作りやすいことが第二世代ピルの特徴です。
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商品名 | トリキュラー | オブラル-L | ロエッテ |
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一般名 | エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル | エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル | エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル |
価格 | 1箱あたり1,080円 | 1箱あたり1,300円 | 1箱あたり1,980円 |
メーカー | Bayer(バイエル) | ワイス | Pfizer(ファイザー) |
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◎ダイアン35
これまでの低用量ピルは外国人の体格に合わせて作られていたため、体格が比較的小柄な日本人では副作用が強く出てしまう課題がありました。そこで、小柄なアジア人向けの低用量ピルとして開発されたのがダイアン35です。主成分が他の低用量ピルと異なり、「サイプロトロン酢酸塩(酢酸シプロテロン)」を使用しています。本有効成分は、精子に含まれる男性ホルモンを抑える作用があるので、服用中約21日間は排卵が起こらない作用を持っています。
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中用量ピルの種類
生理日の移動に主に使用される薬剤です。以前は3種類ほど中用量ピルが販売されていましたが、現在はプラノバールのみの販売となっています。生理を遅らせたいか、早めたいかで飲み方が変わってきます。低用量ピルと比較し、吐き気や頭痛などの副作用リスクが少し高く、避妊効果も7割~8割と少し低めとなっています。
生理を早めたいとき
月経がきてから1週間以内に病院を受診し、月経開始後1週間あたりからおよそ10日間服用します。服用終了後2~3日で月経が始まります。
生理を遅らせたいとき
月経予定日の5~7日前からホルモン剤を服用し始め、遅らせたい日程の最終日まで飲み続けます。飲み続けている間は生理はこず、服用をやめてから数日で生理が来ます。早める方法より確実であるとされています。
成分名 | ノルゲストレル エチニルエストラジオール |
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製造販売 | あすか製薬 |
剤形 | 配合錠 |
適応 | 避妊 |
飲み方 |
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禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 悪心、嘔吐、熱感、不正出血、浮腫 |
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商品名 | オブラルG【プラノバール・ジェネリック】 |
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一般成分 | ノルゲストレル・エチニルエストラジオール |
価格 | 1箱あたり1,190円 |
メーカー | Pfizer(ファイザー) |
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アフターピルの種類
黄体ホルモンを主成分としており、緊急避妊として使用されます。72時間以内に1錠アフターピルを使用します。作用としては、アフターピル服用によって、5~7日間排卵が抑制されます。ただし、性交から時間が経過してしまうと、薬剤の効果が低下することが分かっているため、早く飲むことが重要です。
成分名 | レボノルゲストレル |
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製造販売 | あすか製薬 |
用量 | 1.5㎎ |
適応 | 緊急避妊 |
飲み方 | 性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与します。 |
禁忌 |
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起こりやすい副作用 | 頭痛、消退出血、悪心、不正子宮出血、倦怠感 |
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成分名 | レボノルゲストレル |
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製造販売 | 富士製薬工業 |
用量 | 1.5㎎ |
適応 | 緊急避妊 |
飲み方 | 性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与します。 |
禁忌 |
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◎ノルレボ錠
日本で初めて発売されたアフターピルです。国際的にも標準的な緊急避妊法として位置づけられています。
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◎エラ
これまでのアフターピルは、性行為から72時間以内の服用が必要でしたが、エラは5日以内であっても85%ほどの確率で避妊効果があるとされています。ノルレボの有効成分とは異なる、ウリプリスタール酢酸エステルが使用されています。
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商品名 | エラ |
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一般成分 | ウリプリスタール酢酸エステル |
価格 | 1箱あたり4,950円 |
メーカー | Abdi ibrahim |
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アフターピルの関連コラム
ピル内服における必要な検査について
ピルの内服には、メリットがたくさんありますが、血栓リスクや副作用などの注意点もあります。何か起こったときには早めに気づくためにも定期的に検査をしておく必要があります。
◎ピル処方時に必要な検査
『低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)』によると、ピルを処方する際に必要な検査は、身長・体重測定、血圧測定の2つです。
加えて、家族に血栓症の方がいる、軽めの高血圧症など血栓症のリスクとなりうる人は、血液検査も行われます。
◎ピル内服後に必要な検査
内服後も定期的な検査が必要です。副作用が起きていないか確認する問診と血圧測定、体重測定、半年から1年ほどに1回のペースで血液検査、1年ごとに子宮がんの検査を行うことが推奨されています。
血栓症のリスクが高い人は、血液凝固検査を行う場合があります。
血栓症が疑われる症状は以下の通りです。
- 激しい腹痛
- 激しい胸痛、息苦しい、押しつぶされるような痛み
- 激しい頭痛、めまい
- 見えにくい所がある、視野が狭い、舌のもつれ、失神、けいれん、意識障害
- ふくらはぎの痛み・むくみ、握ると痛い、赤くなっている
- 手足の脱力、手足のまひ
異常がみられた場合には、すぐに病院を受診しましょう。
ピルの費用
ピルは低用量ピルか、低量ピルか、中用量ピルかアフターピルか、そして保険適応範囲内かどうかで費用が変わってまいります。
◎LEPとは?
月経困難症や子宮内膜症の治療で使用する際は、保険適応の範囲内となります。
◎OCとは?
避妊を目的に薬剤を使用する場合、保険適応の範囲外となり自費となります。
<費用の目安(1カ月当たり)※初診料や検査料が別途かかる場合がございます。>
LEP(保険適応内) | OC(保険適応外) | ||
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超低用量ピル | 先発 | 約2000円~ | |
後発 | 約500円~ | ||
低用量ピル | 先発 | 約2000円~ | 約3000円~ |
後発 | 約1500円~ | 約2000円~ | |
中用量ピル | 先発 | – | 約5000円~8000円 |
アフターピル | 先発 | – | 約5000円~12000円 |