成分名 |
バクロフェン |
適応症状 |
脳脊髄疾患に由来する重度の痙性麻痺(既存治療で効果不十分な場合に限る)など |
簡易説明 |
バクロフェンは、脳から筋肉への筋肉緊張の伝達を抑え筋弛緩作用を表すことから、痛みやしびれ感などを緩和する薬です。
筋肉を緊張させている神経をしずめる作用があるほか、筋肉の血流改善効果もあり、身体のこわばり感やつっぱり感をやわらげます。
動作や歩行の回復を助けますが、病気の原因そのものを治療することはできません。 |
処方可能な診療科目 |
内科/神経内科/脳神経内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程度
薬代1管あたりの目安:0.005%約1159円/0.05%約23045円/0.2%約23012円
薬代1錠あたりの目安:5mg約13円/10mg約22円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【ギャバロン髄注0.005%】
薬価基準収載年月 : 2005年9月
販売開始年月 : 2005年12月
再審査結果公表年月 : 2018年3月
国際誕生年月 : 1970年9月
【ギャバロン髄注0.05%】
販売開始年月 : 1981年1月
薬価基準収載年月 : 2005年9月
販売開始年月 : 2005年12月
再審査結果公表年月 : 2018年3月
国際誕生年月 : 1970年9月
【ギャバロン髄注0.2%】
薬価基準収載年月 : 2005年9月
販売開始年月 : 2005年12月
再審査結果公表年月 : 2018年3月
国際誕生年月 : 1970年9月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:第一三共】
ギャバロン髄注0.005%
ギャバロン髄注0.05%
ギャバロン髄注0.2% |
関連製品(ジェネリック) |
【リオフェン JSun Pharma Laboratories Ltd】 |
海外での使用実績 | バクロフェンについて、アメリカでは1996年から脳病変由来の痙縮に対して承認されています。 |
効果・作用 |
バクロフェンは、脳から筋肉への筋肉緊張の伝達を抑え筋弛緩作用をあらわすことから、脳脊髄疾患に由来する重度の痙性麻痺(既存治療で効果不十分な場合に限る)の治療に用いられ、痛みやしびれ感などを緩和する薬です。
筋肉の血流改善効果もあり、身体のこわばり感やつっぱり感をやわらげるはたらきがあり、筋肉を緊張させている神経をしずめる作用があります。
何らか理由によって筋肉の緊張がおきて、張りがある状態が続くことで、肩こり・腰痛・頭痛などがおこる場合がありますが、脳から脊髄を経て筋肉に指令が伝わることで筋肉の緊張がおこることから、このような筋肉の緊張は、脳からの指令が大きく関与しています。
本薬は薬剤毎それぞれの作用によって、脳から脊髄、そして筋肉へと伝わり、筋肉緊張の伝達などを抑えることで筋肉の緊張を緩和する筋弛緩作用をあらわします。
筋緊張状態による腰痛症や緊張型頭痛のなどの症状改善や、脳血管障害、脳性麻痺、頸部脊椎症などにおける筋肉がつっぱったまま動かなくなる状態である痙性麻痺の改善が期待できます。
ただし、本剤は筋肉をほぐし、痛みをやわらげて痙性麻痺など筋肉がこわばる病気や、脳卒中の後遺症の治療に用いられ、動作や歩行の回復を助けますが、病気の原因そのものを治療することはできません。 |
使用方法 |
▼用法用量
[スクリーニング(効果の確認)]
・本剤専用のポンプシステムを植込む前に本剤の効果を確認するため、スクリーニングを実施してください。スクリーニングには髄注0.005%(0.05mg/1mL)を用います。
・成人にはバクロフェンとして1日1回50μg[髄注0.005%を1mL(1管)]をバルボタージ法(ポンピング)により髄腔内投与し、抗痙縮効果を1?8時間後に確認します。期待した効果が認められない場合は、初回投与から24時間以降に75μg[髄注0.005%を1.5mL(1.5管)]に増量の上同様に髄腔内投与して1時間から8時間後に効果を確認してください。期待した効果が認められない場合、2回目の投与から24時間以降に100μg[髄注0.005%を2mL(2管)]に増量の上同様に髄腔内投与して1時間から8時間後に効果を確認してください。100μgでも効果が認められない場合、本剤の治療対象とはなりません。
・小児にはバクロフェンとして1日1回25μg[髄注0.005%を0.5mL(0.5管)]をバルボタージ法(ポンピング)により髄腔内投与して、抗痙縮効果を1時間から8時間後に確認してください。ただし、体格、症状などを考慮して増量することができますが、初回投与量の上限は50μg[髄注0.005%を1mL(1管)]とします。期待した効果が認められない場合、初回投与量が50μg未満である場合は50μg、50μgである場合は75μgに増量の上、髄腔内投与して1時間から8時間後に効果を確認してください。期待した効果が認められない場合、成人の用法・用量に準じて増量の上、同様に髄腔内投与して1時間から8時間後に効果を確認してください。100μgでも効果が認められない場合、本剤の治療対象とはなりません。 |
副作用 |
重大な副作用
▼依存性
バクロフェンの経口投与により幻覚・錯乱等が発現したという報告があります。精神依存形成につながるおそれがあることから、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
便秘/下痢/歩行困難/筋緊張/傾眠/嘔吐/筋力低下/発疹/筋緊張低下/眩暈/ふらつき/嘔気/しびれ/痙攣発作/嗜眠/昏睡/筋緊張亢進/肺炎/便失禁/過敏症/感覚減退/鼻咽頭炎/CRP上昇/ほてり/耳管開放/浮腫/LDH上昇/頚部痛/錯感覚/高血圧/期外収縮/四肢重感/カテーテル留置部位異常感覚/前立腺特異性抗原増加/副睾丸炎/前立腺炎/無力症/見当識障害/思考異常/アジテーション/重圧感/不眠症/言語機能障害/反応性遅延/背部痛/振戦/視神経調節障害/徐脈/呼吸抑制/口内乾燥/唾液分泌亢進/頻尿/灼熱感/皮膚潰瘍/転倒/悪寒/性機能障害/そう痒症/冷感/胃部不快感/排便障害/情緒不安定/呼吸困難/倦怠感/胸部不快感/うつ状態/会話障害/低換気/CK上昇/CPK上昇など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■バクロフェンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、ギャバロンにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ギャバロンの有効成分
バクロフェン
▼代表薬の添加物
塩化ナトリウム
■ポンプシステム植込み前に感染症に罹患している患者
ポンプシステム植込み前に感染症に罹患している患者で、感染症に罹患している患者では、術後の合併症のリスクが高まるため使用できません。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■てんかん患者及びその既往歴のある患者
てんかん患者及びその既往歴のある患者は、症状を誘発するおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が確認された場合は、直ちに投与を中止するなどの適切な処理を行ってください。
■精神障害のある患者
精神障害のある患者は、精神症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が確認された場合は、直ちに投与を中止するなどの適切な処理を行ってください。
■消化性潰瘍のある患者
消化性潰瘍のある患者は腹痛等の消化器系の副作用が報告されており、症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が確認された場合は、直ちに投与を中止するなどの適切な処理を行ってください。
■腎機能低下のある患者
腎機能低下のある患者は、本剤は大部分が未変化体のまま尿中に排泄されるため、このような患者は血中濃度が上昇するおそれがあります。用量の調節に注意して慎重に投与してください。異常が認められた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■肝障害のある患者
肝障害のある患者は、症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が確認された場合は、直ちに投与を中止するなどの適切な処理を行ってください。
■呼吸不全のある患者
呼吸不全のある患者は、本剤の筋弛緩作用により呼吸抑制があらわれるおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が確認された場合は、直ちに投与を中止するなどの適切な処理を行ってください。
■自律神経反射異常の既往歴を有する患者
自律神経反射異常の既往歴を有する患者は、侵害受容刺激あるいは本剤の突然の中止により、自律神経系反射異常発作が起こるおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が確認された場合は、直ちに投与を中止するなどの適切な処理を行ってください。
■高齢者
一般に高齢者では生理機能が低下していることから、比較的低用量で筋力低下、倦怠感等があらわれることがあるので、低用量(25μg)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。
■妊婦、産婦、授乳婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。動物実験(妊娠ラット静脈内投与試験)で胎盤を通過することが報告されています。
■小児等
小児においては、ポンプ植込みに十分な体格であることを考慮して慎重に投与してください。特にてんかん及びその既往歴のある患者では発作を誘発するおそれがあります。なお、3歳未満の患者における長期持続投与による使用経験は得られていません。
上記にあてはまる方は、バクロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。 バクロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・降圧薬
・中枢神経抑制薬
催眠鎮静薬、
抗不安薬、
麻酔薬 等
・アルコール
・オピオイド系鎮痛剤
モルヒネ 等
上記を使用している方は、バクロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。 バクロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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