成分名 |
セビメリン塩酸塩水和物 |
適応症状 |
シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善 |
簡易説明 |
・唾液の分泌を増やすお薬で、シェーグレン症候群における口腔乾燥症状を改善します。
・唾液腺に分布するムスカリン性アセチルコリン受容体(M3型)を刺激し、細胞情報伝達系のイノシトールリン脂質代謝回転を亢進して、唾液の分泌を増やします。そうすることで、口内の乾燥を防ぎ、それによる違和感をやわらげます。
・アセチルコリン類似化合物で、作用機序からは副交感神経刺激薬(コリン作動薬)に入ります。アセチルコリン受容体の一種のムスカリン受容体を刺激することからムスカリン受容体作動薬とも呼ばれます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/眼科/耳鼻咽喉科/歯科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~
薬代1カプセルあたりの目安:1カプセル30mg 約89.7円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月 : 2001年9月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
エボザックカプセル30mg【製薬メーカー:アルフレッサファーマ】
サリグレンカプセル30mg【製薬メーカー:日本化薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
唾液腺に分布するムスカリン性アセチルコリン受容体を刺激し、細胞情報伝達系のイノシトールリン脂質代謝回転を亢進して、唾液分泌を促進します。
アセチルコリン類似化合物で、副交感神経刺激薬に入ります。アセチルコリン受容体の一種のムスカリン受容体を刺激することからムスカリン受容体作動薬とも呼ばれます。
≪薬効病理≫
ヒト型M3受容体発現細胞において、細胞内情報伝達系のイノシトールリン脂質代謝回転を濃度依存的に促進させた。
≪作用機序≫
・キヌクリジン環を基本構造とする、新規な誘導体であるセビメリンは、動物においては主に脳のM1受容体と唾液腺のM3受容体に作用します。この時、ムスカリン受容体には直接作用するため、分類は副交感神経刺激薬(コリン作動薬)となる。細胞情報伝達系のイノシトールリン脂質代謝回転を濃度依存的に促進し、唾液分泌を含むムスカリン受容体の作用を増強することで薬剤としての効果を発現する。
≪コリン作動薬とは≫
アセチルコリンを模倣してコリン作動性線維に作用する薬物である。コリン作動薬には、ムスカリン作用とニコチン作用があるが、副交感神経作用薬としての働きは前者に相当する。
≪ドライマウスとは≫
ストレスや薬の副作用などで口の中が乾燥する状態。他の疾患の一症状として現れることもある。進行すると口の中がう蝕や痛みなどを引き起しやすい環境となる。女性に多い症状といわれており、薬の副作用やストレス・緊張による交感神経の刺激で唾液の分泌量が少なくなることで起こります。シェーグレン症候群(自己免疫疾患)などほかの病気や年齢による唾液量の低下も原因となります。また口で呼吸することで唾液が蒸発してしまい乾燥を感じる場合もあります。
≪シェーグレン症候群とは≫
・主として中年女性に好発する涙腺と唾液腺を標的とする 臓器特異的 自己免疫疾患です。全身性の臓器病変を伴う全身性の自己免疫疾患でもあります。
・シェーグレン症候群は膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、混合性結合組織病) に合併する二次性シェーグレン症候群と、これらの合併のない 原発性 ・シェーグレン症候群に分類されます。 原発性 シェーグレン症候群の病変は3つに分けることができます。
①目の乾燥(ドライアイ)、口腔乾燥の症状のみがある患者さんで、ほとんど゛健康に″に暮らしている患者さんもいますが、ひどい乾燥症状に悩まされている人もいます。
②全身性の何らかの臓器病変を伴うグループで、諸臓器への リンパ球浸潤 、増殖による病変や 自己抗体 、高γグロブリン血症などによる病変を伴う患者です。
③悪性リンパ腫や原発性マクログロブリン血症を発症した状態です。経過を見ますと、約半数の患者さんは10年以上経っても何の変化もありませんが、半数の患者さんは10年以上経つと何らかの検査値異常や新しい病変がみられます。 |
使用方法 |
1回30mgを1日3回、食後に経口投与する |
副作用 |
主な副作用
セビメリン塩酸塩水和物には、副作用が起こる可能性があります。
セビメリン塩酸塩水和物を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
嘔気、腹痛、下痢、多汗、嘔吐、血清アミラーゼ上昇、尿中NAG上昇、眩暈、頻尿、倦怠感、中性脂肪上昇
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
間質性肺炎増悪
その他の副作用
振戦、不眠、うつ病、傾眠、霧視、食欲不振、消化不良、鼓腸放屁、便秘、唾液腺痛、唾液腺腫大、胃部不快感、脈拍不整、高血圧、頻脈、心悸亢進、心電図異常、呼吸困難、肺浸潤、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値低下、白血球減少、発疹、皮膚そう痒、LAP上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇、肝機能異常、ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、尿蛋白陽性、BUN上昇、頭痛、血清カリウム低下、味覚異常、総コレステロール上昇、悪寒、筋肉痛、胸痛、浮腫、熱感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・妊婦/授乳者
・気管支喘息/狭心症/虹彩炎/重篤な虚血性心疾患/消化管閉塞/心筋梗塞/てんかん/パーキンソニズム/パーキンソン病/膀胱頚部閉塞/慢性閉塞性肺疾患
■セビメリン塩酸塩水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方エボザックは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼エボザックの有効成分
セビメリン塩酸塩水和物
▼代表薬の添加物
乳糖水和物
カプセル:ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・間質性肺炎/肝障害/甲状腺機能亢進症/消化性潰瘍/腎結石/腎障害/膵炎/胆石/尿路結石/胆嚢障害/過敏性腸疾患/高度唾液腺腫脹/高度唾液腺疼痛/前立腺肥大に伴う排尿障害/全身性進行性硬化症
上記にあてはまる方は、セビメリン塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 セビメリン塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 コリン作動薬/塩化アセチルコリン/塩化ベタネコール/コリンエステラーゼ阻害剤/ネオスチグミン/塩化アンベノニウム/アセチルコリン放出促進作用を有する薬剤/シサプリド/モサプリド//硫酸アトロピン/臭化水素酸スコポラミン/抗コリン作用を有する薬剤/フェノチアジン系トランキライザー/クロルプロマジン/三環系抗うつ剤/アミトリプチリン塩酸塩/イミプラミン塩酸塩/肝酵素誘導作用をもつ医薬品/フェノバルビタール/リファンピシン類/肝薬物代謝酵素CYP2D6を阻害する薬剤/キニジン硫酸塩水和物/薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤/イトラコナゾール/エリスロマイシン/チトクロームP450の非特異的阻害薬/シメチジン
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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