プロポフォール

成分名

プロポフォール

適応症状

全身麻酔の導入/全身麻酔の維持/集中治療の人工呼吸中の鎮静など

簡易説明

プロポフォールは全身麻酔の導入や維持、集中治療における人工呼吸中の鎮静等にもちいられる薬です。
適切な麻酔深度が得られるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を調節する必要があり、プロポフォールとして4mgから10mg/kg/時の投与速度で適切な麻酔深度が得られます。
なお、疾患の種類や症状の程度を考慮して、必要とする鎮静深度に応じて投与速度を増減し、必要に応じて鎮痛剤を併用します。

処方可能な診療科目

内科/精神神経科/脳神経内科/麻酔科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1000円~5000円程
薬代1管あたりの目安:1%20mL約736円
薬代1瓶あたりの目安:1%50mL約1016円/1%100mL約1217円
薬代後発薬1管の目安:1%20mL約501円
薬代後発薬1瓶の目安:1%50mL約677円/1%100mL約1110円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。

厚生労働省による認可、または発売年月日

【1%ディプリバン注】
薬価基準収載年月 : 1995年11月
販売開始年月 : 1995年12月
再審査結果公表年月 : 2006年12月
効能又は効果追加承認年月 : 1999年3月

【1%ディプリバン注-キット】
薬価基準収載年月 : 2001年6月
販売開始年月 : 2001年6月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:サンドファーマ】
1%ディプリバン注20mL/50mL/100mL
1%ディプリバン注-キット20mL/50mL

関連製品(ジェネリック)

【プロポフォール静注2%50mL「マルイシ」丸石製薬】
【プロポフォール静注1%20mL/50mL/100mL「マルイシ」 丸石製薬】
【プロポフォール1%静注20mL/50mL/100mL「VTRS」 マイランEPD】
【プロポフォール1%静注20mL/50mL/100mL「日医工」 日医工】
【プロポフォール1%静注20mL/50mL/100mL「ファイザー」マイラン製薬】
【プロポフォール静注1%20mL/50mL/100mL「FK」フレゼニウスカービジャパン】

海外での使用実績

外国で、本剤とアルフェンタニール(麻薬性鎮痛剤)を併用すると、アルフェンタニールの血中濃度が上昇する[20.2%±12.6(SD)]との臨床報告があります。また、サルにおいてバルビタール身体依存交差能、弱い身体依存形成能及び明らかな強化効果を有することが示されています。

効果・作用

プロポフォールは全身麻酔の導入や、全身麻酔の維持・集中治療の人工呼吸中の鎮静などにもちいられる薬剤で、導入時は患者の全身状態を観察しながら、就眠が得られるまで静脈内に投与して使用します。
また、疾患の種類や症状の程度を考慮して、必要とする鎮静深度に応じて投与速度を増減し、必要に応じて鎮痛剤を併用することもあり、使用前にアンプル又はバイアルを振盪することなど使用にあたっては適切にもちいてください。
本薬はワンポイントカットアンプルですが、アンプルカット時は異物混入を避けるため、エタノール綿等で清拭してからカットすることや、バイアルは使用前にゴム栓部をエタノール綿等で清拭してください。
その他、エマルジョンに分離を認めた場合には使用しないでください。
急速投与又は過量投与により、循環器や呼吸器系の抑制が起こる可能性があることから、呼吸器系が抑制された場合には、酸素による人工換気を行ってください。
また、循環器系が抑制された場合には患者の頭部を下げ、重篤な場合には血漿増量剤、昇圧剤を使用してください。
重篤な症例で多剤を併用している場合は、重度肝機能異常が現れる可能性があるので、注意してください。

使用方法

▼用法用量
[全身麻酔の導入及び維持]
<導入>
・成人には本剤を0.05mL/kg/10秒(プロポフォールとして0.5mg/kg/10秒)の速度で、患者の全身状態を観察しながら、就眠が得られるまで静脈内に投与します。なお、ASAIII及びIVの患者には、より緩徐に投与します。
・成人には本剤0.20mLから0.25mL/kg(プロポフォールとして2.0~2.5mg/kg)で就眠が得られます。高齢者においては、より少量で就眠が得られる場合があります。就眠後は必要に応じて適宜追加投与します。

<維持>
・酸素もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスと併用して、本剤を静脈内に投与します。適切な麻酔深度が得られるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を調節します。
・成人には、本剤0.4mLから1.0mL/kg/時(プロポフォールとして4~10mg/kg/時)の投与速度で適切な麻酔深度が得られます。また、鎮痛剤(麻薬性鎮痛剤、局所麻酔剤等)を併用してください。なお、局所麻酔剤併用時には通常より低用量で適切な麻酔深度が得られます。

<集中治療における人工呼吸中の鎮静>
・成人(高齢者を含む)には本剤を0.03mL/kg/時(プロポフォールとして0.3mg/kg/時)の投与速度で、持続注入にて静脈内に投与を開始して、適切な鎮静深度が得られるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を調節します。
・成人には本剤0.03mLから0.30mL/kg/時(プロポフォールとして0.3~3.0mg/kg/時)の投与速度で適切な鎮静深度が得られます。
なお、疾患の種類、症状の程度を考慮して、必要とする鎮静深度に応じて投与速度を増減してください。また、必要に応じて鎮痛剤を併用してください。

副作用

重大な副作用
低血圧/痙攣/舌根沈下/一過性無呼吸/てんかん様体動/反弓緊張/重篤な徐脈/心室性期外収縮/覚醒遅延/アナフィラキシー/血管浮腫/気管支痙攣/不全収縮/心室頻拍/左脚ブロック/肺水腫/横紋筋融解症/筋肉痛/脱力感/CK上昇/CPK上昇/血中ミオグロビン上昇/尿中ミオグロビン上昇/頻脈/不整脈/血圧変動/急激な体温上昇/筋硬直/血液暗赤色化/チアノーゼ/過呼吸/ソーダライムの異常加熱/ソーダライムの急激な変色/発汗/アシドーシス/高カリウム血症/ミオグロビン尿/重篤な悪性高熱類似の臨床症状など

その他の副作用
Al-P上昇/LDH上昇/γ-GTP上昇/ビリルビン上昇/腎機能障害/変色尿/白濁尿/緑尿/白血球増加/低蛋白血症/低アルブミン血症/静脈炎/血栓症/ST低下/振戦/咳嗽/嘔吐/膵炎/多幸症/性欲抑制不能/譫妄/しびれ感/術後発熱/戦慄など

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■プロポフォールを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、ディプリバンにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ディプリバンの有効成分
プロポフォール

▼代表薬の添加物
[1%ディプリバン注(20mL)]
ダイズ油 100mg、濃グリセリン 22.5mg、精製卵黄レシチン 12mg、エデト酸ナトリウム水和物 0.055mg、pH調整剤 適量

[1%ディプリバン注(50mL)]
ダイズ油 100mg、濃グリセリン 22.5mg、精製卵黄レシチン 12mg、エデト酸ナトリウム水和物 0.055mg、pH調整剤 適量

[1%ディプリバン注(100mL)]
ダイズ油 100mg、濃グリセリン 22.5mg、精製卵黄レシチン 12mg、エデト酸ナトリウム水和物 0.055mg、pH調整剤 適量

■小児(集中治療における人工呼吸中の鎮静)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していないことから使用できません。投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■ASAIII、IVの患者及び衰弱患者
ASAIII、IVの患者及び衰弱患者は、無呼吸、低血圧等の呼吸循環抑制が起こるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■循環器障害、呼吸器障害、腎障害、肝障害及び循環血液量減少のある患者
循環器障害、呼吸器障害、腎障害、肝障害及び循環血液量減少のある患者は、無呼吸、低血圧等の呼吸循環抑制や覚醒遅延が起こるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■てんかん発作の既往歴のある患者
てんかん発作の既往歴のある患者は、痙攣があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■薬物依存の既往歴のある患者
薬物依存の既往歴のある患者は観察を十分に行い、慎重に投与してください。

■薬物過敏症の既往歴のある患者
薬物過敏症の既往歴のある患者は観察を十分に行い、慎重に投与してください。

■脂質代謝障害の患者又は脂肪乳剤投与中の患者
脂質代謝障害の患者又は脂肪乳剤投与中の患者は、本剤1.0mLあたり約0.1gの脂質を含有することから、血中脂質濃度が上昇する可能性があります。血中脂質が過剰になるおそれのある患者については、血中脂質をモニターし本剤又は併用中の脂肪乳剤の投与量を調節してください。

■高齢者
一般に高齢者は、肝、腎機能及び圧受容体反射機能が低下していることが多く、循環器系等への副作用があらわれやすいので観察を十分に行い、慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、プロポフォールを使用する事が出来ない可能性があります。
プロポフォールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・ベンゾジアゼピン系薬物(ジアゼパム、ミダゾラム等)
・バルビツール酸系薬物
・全身麻酔剤(亜酸化窒素等)
・局所麻酔剤
・中枢神経系抑制剤(麻薬性鎮痛剤等)
・アルコール
・降圧剤
・抗不整脈剤(β1遮断剤)(塩酸エスモロール、塩酸ランジオロール等)

上記を使用している方は、プロポフォールを使用する事が出来ない可能性があります。
プロポフォールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
プロポフォールの使用前に食事をしても良いですか?

本剤投与にあたっては、原則としてあらかじめ絶食させておくこと。

1%ディプリバン注 添付文書

【上記引用元:サンドファーマ】

プロポフォールは患者自身で使用することはできますか?

本剤の使用に際しては、一般の全身麻酔剤と同様、麻酔開始より患者が完全に覚醒するまで、麻酔技術に熟練した医師が、専任で患者の全身状態を注意深く監視すること。

1%ディプリバン注 添付文書

【上記引用元:サンドファーマ】

参考元一覧

1%ディプリバン注 添付文書【サンドファーマ】

1%ディプリバン注 医薬品インタビューフォーム【サンドファーマ】

デプロメール錠 25 デプロメール錠 50 デプロメール錠 75 患者向医薬品ガイド【Meiji Seikaファルマ】

1%ディプリバン注および 1%ディプリバン注-キット出荷調整解除のお知らせ【サンドファーマ】

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