タファミジスメグルミン

成分名

タファミジスメグルミン

適応症状

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの末梢神経障害の進行抑制
トランスサイレチン型心アミロイドーシス<変異型>
トランスサイレチン型心アミロイドーシス<野生型>

簡易説明

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーという、トランスサイレチンたんぱく質が遺伝的に変異を起こすことが原因となり、アミロイドと呼ばれる物質が全身に溜まる病気の、末梢神経障害の進行抑制する薬です。トランスサイレチンに結合することで安定化させ、アミロイドの形成を抑える働きがあります。トランスサイレチン型心アミロイドーシス(野生型/変異型)の治療にも使用されてます。

処方可能な診療科目

内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約10,000円~
薬代1カプセルあたりの目安:1カプセル20mg約9716.5円/カプセル
※病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
高額療養費制度の対象になるため患者の年齢、所得水準によっても異なってきます。
指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーは指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 2013年11月

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

ビンダケルカプセル20mg【製薬メーカー:ファイザー】

関連製品(ジェネリック)

【製薬メーカー:Pfizer Laboratories Div Pfizer Inc】
Vyndaqel capsule, liquid filled 20 mg (NDA)
Vyndamax capsule, liquid filled 61 mg (NDA)

効果・作用

▼作用機序
タファミジスはTTRの天然構造である4量体の2つのサイロキシン結合部位のうち少なくとも1つに結合することで4量体を安定化させ、その解離及び変性を抑え、新たなTTRアミロイド形成を抑えます。

▼トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(TTR-FAP)とは
トランスサイレチンたんぱく質が遺伝的に変異が原因で、アミロイドという物質が全身に沈着する病気です。症状は≪下痢、視力の低下、しびれ、感覚障害、吐き気≫など、さまざまな症状が現れます。発症年齢は国より様々で、熊本県、長野県、石川県、ポルトガル、スウェーデン、では20歳代~40歳代での発症がみられます。予後や平均寿命は、アミロイド沈着の影響を受ける臓器、遺伝子変異のタイプ、診断と治療開始のタイミングなどによって様々で、発症してすぐ亡くなる方もいれば、高齢で、長生きされる方もいます。また、肝移植を行わなかった場合、診断されてからの平均余命は7~12年といわれてます。

▼トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(TTR-FAP)の原因
タンパク質のトランスサイレチンの遺伝的な変異が原因で起こります。トランスサイレチンは肝臓で作られるたんぱく質で、甲状腺ホルモンなど他の物質と結合しながらビタミンAを輸送する働きがあります。遺伝的な変異でトランスサイレチンが病的に凝集すると、線維状の物質になり、これが全身に沈着することになります。

▼病気が遺伝する確率
両親のいずれかが病気の場合、その子どもは50%の確率で病気を引き継ぐデータがあります。TTR-FAPの多くは、家族歴(患者の家族や近親者の病歴や健康状態、死因などの記録)が明らかな症例です。

▼症状
・脳の症状
脱力、感覚異常、話にくさなどの症状が一時的にあらわれてすぐ消える。
・眼の症状
ものが見えにくい
・手の症状
しびれ、冷たい感覚がある、温かさを感じにくい
・泌尿器科の症状
残尿感、勃起障害、射精障害
・自律神経の症状
立ち眩み、めまい
・循環器系の症状
動悸、不整脈
・消化器系の症状
腹痛、下痢、吐き気、
・足の症状
冷たい感覚がある、ピリピリとした痛み、うまく歩けない
・その他の症状
汗をかきにくい、疲れやすい、急激な体重減少

使用方法

〈トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの場合〉
成人にはタファミジスメグルミンとして1回20mgを1日1回経口投与してください。

〈トランスサイレチン型心アミロイドーシスの場合〉
成人にはタファミジスメグルミンとして1回80mgを1日1回経口投与してください。
※忍容性がない場合は減量できる

≪用法用量に関連する注意≫
〈効能共通〉
・本剤とタファミジス遊離酸61mgを含む薬との取り扱い、取り違えに注意してください。
〈トランスサイレチン型心アミロイドーシス〉
・タファミジス遊離酸61mgを含む、薬1カプセル投与時の血漿中タファミジス濃度は、タファミジスメグルミン80mg投与時に相当します。
〈トランスサイレチン型心アミロイドーシス〉
・タファミジス遊離酸61mgを含む製剤の副作用の許容が認められず減量が必要な場合、本剤を使用してください。
〈トランスサイレチン型心アミロイドーシス〉
本剤からタファミジス遊離酸61mgを含む製剤に替える場合は、タファミジスメグルミン80mgを投与している方、またはタファミジスメグルミン80mgの投与が必要な方には、タファミジス遊離酸61mgを含む製剤1カプセルに替えることができます。

副作用

主な副作用
タファミジスメグルミンには、副作用が起こる可能性があります。
タファミジスメグルミンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

回転性めまい、聴力低下、網脈絡膜症、眼痛、高眼圧症、上強膜炎、眼乾燥、γ-GTP増加、肝機能検査値上昇、肝酵素上昇、肝腫大

その他の副作用
悪心、四肢痛、筋攣縮、血小板減少症、血中ビリルビン増加、筋痙縮、肝臓うっ血、背部痛、貧血、頚部痛、腱痛、関節炎、関節痛、筋肉痛、筋肉疲労、アミロイドーシス、疲労、咽頭炎、咳嗽、筋力低下、骨折、赤血球増加症、国際標準比増加、上咽頭炎、膵腫瘤、気管支炎、低血圧、扁桃炎、睡眠時無呼吸症候群、頭痛、呼吸困難、起立性低血圧、高血圧、上室性期外収縮、心室性頻脈、副鼻腔炎、口腔咽頭痛、頻脈、左脚ブロック、鼓腸、食欲減退、心不全、胃腸障害、僧帽弁閉鎖不全症、便秘、鼻炎、下痢、胃食道逆流性疾患、上腹部痛、腹痛、失神、不眠症、嘔吐、腹部膨満、腹部不快感、胃炎、一過性脳虚血発作、INR増加、胃腸炎、軟便、歯感染、消化管運動障害、食道炎、しゃっくり、肛門出血、早期満腹、口内乾燥、痔核、神経痛、房室ブロック、平衡障害、消化不良、味覚消失、下肢静止不能症候群、気分変化、記憶障害、尿路感染、傾眠、うつ病、感覚鈍麻、三尖弁閉鎖不全症、緊張性頭痛、錯感覚、味覚異常、異常感覚、血尿、勃起不全、皮膚そう痒症、感覚消失、感染性皮膚潰瘍、外陰部腟カンジダ症、チェーン・ストークス呼吸、尿閉、腟感染、発疹、湿疹、皮疹、斑状丘疹状皮疹、四肢膿瘍、心電図異常、皮膚色素沈着障害、じん麻疹、皮膚病変、リンパ腫、多汗症、血中尿素増加、不整脈、末梢性浮腫、甲状腺機能低下症、歯肉腫脹、インフルエンザ、倦怠感、髄膜炎、インフルエンザ様疾患、血中コレステロール増加、浮動性めまい、徐脈、血中テストステロン減少、体重減少、発熱、蜂巣炎、鼓膜障害、体液貯留、基底細胞癌、女性化乳房、耳そう痒症、血中クレアチニン増加、耳痛、胆汁うっ滞、膀胱炎、耳不快感、視力障害、難聴、脱毛症、霧視、肝機能異常、AST増加、血中尿酸増加、プロトロンビン時間延長、リンパ節症、胆汁うっ滞性黄疸、門脈血栓症、足底筋膜炎、大赤血球症、慢性閉塞性肺疾患、喀血、白血球減少、慢性気管支炎、胸水、レッチング、感染性腸炎、上気道感染、喘息、心停止、排便回数増加、洞結節機能不全、狭心症、心拍数減少、大動脈弁閉鎖不全症、動悸、便習慣変化、おくび、憩室、失語症、筋緊張低下、口腔障害、眼出血、十二指腸潰瘍、心窩部不快感、裂孔ヘルニア、健忘、嚥下障害、膵炎、末梢腫脹、甲状腺機能亢進症、異常感、錯乱状態、直腸ポリープ、灼熱感、精神的機能障害、末梢性ニューロパチー、腎感染、白内障、腎腫瘤、尿路痛、光線角化症、尿中ウロビリノーゲン増加、斑状出血、皮膚乾燥、腎機能障害、急性腎障害、血中クレアチン増加、真菌感染、肺炎、糸球体濾過率減少、尿中蛋白陽性、水分過負荷、低ナトリウム血症、鉄欠乏、悪寒、過敏症、胸部不快感、無力症、低カリウム血症、高尿酸血症、蒼白、乳房腫脹、痛風、転倒、乳房腫瘤、扁平上皮癌

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■タファミジスメグルミンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ビンダケルは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ビンダケルの有効成分
タファミジスメグルミン
▼代表薬の添加物
マクロゴール400、モノオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート80
(カプセル本体)ゼラチン、濃グリセリン、D-ソルビトール・ソルビタン液、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、中鎖脂肪酸トリグリセリド

妊婦/授乳者
過敏症

使用に注意が必要な方
新生児/乳児/幼児/小児
重度肝機能障害
肝移植後
NYHA心機能分類3度のトランスサイレチン型心アミロイドーシス
NYHA心機能分類4度のトランスサイレチン型心アミロイドーシス
トランスサイレチンのV30M変異型以外の変異を有するTTR−FAP

上記にあてはまる方は、タファミジスメグルミンを使用する事が出来ない可能性があります。
タファミジスメグルミンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
BCRPの基質となる薬剤
メトトレキサート製剤
ロスバスタチン
イマチニブ

上記を使用している方は、タファミジスメグルミンを使用する事が出来ない可能性があります。
タファミジスメグルミンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
服用中で副作用以外で気を付けることはありますか?

妊娠中の使用はできません、この薬を飲んでから1ヵ月間は、妊娠しないよう、本人あるいはパートナーの方が適切な避妊法を用いるよう注意してください。※妊娠がわかった場合、妊娠を希望する場合は、主治医に相談してください。

ビンダケルカプセル20mg

【上記引用元:ファイザー株式会社】

タファミジスを含む薬(ビンマックカプセル)からビンダケルカプセルに変更する場合の注意点はなんですか?

以前服用していた、タファミジスを含む薬の残りは絶対に服用しないでください。ビンダケルカプセルと重複して服用したりすることがないよう注意が必要です。

ビンダケルカプセル20mg

【上記引用元:ファイザー株式会社】

参考元一覧

ビンダケルカプセル20mg【ファイザー株式会社】

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。