成分名 |
プリミドン |
適応症状 |
小型<運動>発作/失立<無動>発作/精神運動発作/てんかんの強直間代発作/てんかんのジャクソン型発作/てんかんの焦点発作/てんかんの大発作/てんかんのけいれん発作/てんかんの全般けいれん発作/点頭てんかん/ミオクロニー発作/BNSけいれん/幼児けい縮発作など |
簡易説明 |
プリミドンは、中枢神経系に作用して神経細胞の興奮抑制作用により、大発作強直間代発作・ジャクソン型発作を含む焦点発作・精神運動発作などの治療に用いられる薬です。
古くからある抗てんかん薬で、フェノバルビタールに類似した抗けいれん作用を示します。
てんかん発作を予防しますが、一般には他の薬が効ないときに第二選択されます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/神経内科/脳神経内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程度
薬代1錠あたりの目安:250mg約8円
薬代1gあたりの目安:99.5%約27円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【プリミドン錠250mg「日医工」】
販売開始年月 : 1956年1月
【プリミドン細粒99.5%「日医工」】
販売開始年月 : 1981年11月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:日医工】
プリミドン錠250mg「日医工」
プリミドン細粒99.5%「日医工」 |
関連製品(ジェネリック) |
なし |
海外での使用実績 | プリミドンは2019年1月時点で米国にて販売されています。 |
効果・作用 |
プリミドンは、中枢神経系に作用するはたらきがあり、神経細胞の興奮抑制作用により、てんかんのけいれん発作などの治療に用いられる薬です。
てんかんは脳内で神経が異常に興奮することなどによっておこりますが、症状は全身のこわばりやけいれん・意識の消失・体の一部に症状があらわれるなど多様です。
脳には神経細胞が集積していることから、神経伝達物質などの作用により神経細胞が興奮しシグナルが伝わり神経伝達がおこります。
神経の興奮伝達に関わる物質としてナトリウムイオン・カルシウムイオン・塩化物イオン・などがありますが、その中でもNa+やCa2+は興奮性のシグナルとして作用して、Clーは抑制性のシグナルとして作用します。
脳内においてClーの通り道であるCl-チャネルを含むGABA受容体-BZD受容体-Cl-チャネル複合体へClーの流入が促進すると神経興奮が抑制されます。
本剤はGABA受容体-BZD受容体-Cl-チャネル複合体におけるCl-チャネルを開口して、この神経細胞内へのClーの流入を促進することにより神経興奮を抑制します。
古くからある抗てんかん薬で、フェノバルビタールに類似した抗けいれん作用を示し、てんかん発作を予防しますが、一般には他の薬が効ないときに第二選択されます。 |
使用方法 |
▼用法用量
・プリミドンとして、成人では治療初期3日間は1日0.25gを就寝前に経口投与します。以後3日間毎に0.25gずつ増量して、症状によっては発作の消長を考慮して、1日量1.5gまで漸増し、2回から3回に分割経口投与します。なお、必要によっては1日量2.0gまで増量することができます。
・小児に対しては、治療初期3日間は1日0.125gを就寝前に経口投与します。以後3日間から4日間毎に0.125gずつ増量して、2歳までは0.25gから0.50g、3歳から5歳までは0.50gから0.75g、6歳から15歳までは0.75gから1.00gまで漸増し2回から3回に分割経口投与します。なお、症状によっては発作の消長を考慮して、さらに増量してもよいです。 |
副作用 |
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
重大な副作用
▼皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼再生不良性貧血(頻度不明)
再生不良性貧血があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあります。用量及び使用期間に注意し慎重に投与してください。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安・不眠・けいれん・悪心・幻覚・妄想・興奮・錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることが報告されています。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、剥脱性皮膚炎があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
注意力低下/集中力低下/反射運動能力低下/眩暈/頭痛/倦怠感/情動変化/神経過敏/酩酊状態/記憶障害/構音障害/性格変化/運動失調/心悸亢進/複視/眼振/嘔吐/クル病/骨軟化症/歯牙形成不全/甲状腺機能検査値異常/血清T4値異常/ヘマトポルフィリン尿/流涎など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■プリミドンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、プリミドンにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼プリミドンの有効成分
プリミドン
▼代表薬の添加物
[プリミドン錠250mg「日医工」]
・カルメロースカルシウム、ポビドン、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
[プリミドン細粒99.5%「日医工」]
・ヒドロキシプロピルセルロース
■バルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者
バルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者には使用できません。投与しないでください。
■急性間欠性ポルフィリン症の患者
急性間欠性ポルフィリン症の患者は、ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■虚弱者
虚弱者は呼吸抑制を起こすおそれがあります。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■呼吸機能の低下している患者
呼吸機能の低下している患者は、呼吸抑制を起こすおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症のある患者
頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症のある患者は、本剤の作用が強くあらわれるおそがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■心障害のある患者
心障害のある患者は、血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■甲状腺機能低下症の患者
甲状腺機能低下症の患者は、甲状腺機能の異常をきたすおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■腎機能障害患者
腎機能障害患者は、症状の悪化、また、血中濃度上昇のおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■肝機能障害患者
肝機能障害患者は、症状の悪化、また、血中濃度上昇のおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。妊娠中に本剤を投与された患者の中に、口唇裂、口蓋裂等を有する児を出産した例が多いとの疫学的調査報告があります。
■授乳婦
授乳を避けさせてください。母乳中に移行し、乳児に過度の眠気を起こすおそれがあります。
■高齢者
高齢者は投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行ってください。呼吸抑制を起こすことがあります。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあります。
上記にあてはまる方は、プリミドンを使用する事が出来ない可能性があります。 プリミドンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・カルバマゼピン
・ラモトリギン
・ドキシサイクリン
・メチルフェニデート
・中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体等
・三環系抗うつ剤
・抗ヒスタミン剤
・アルコール
・モノアミン酸化酵素阻害剤
・チアジド系降圧利尿剤
・アセタゾラミド
・アセトアミノフェン
上記を使用している方は、プリミドンを使用する事が出来ない可能性があります。 プリミドンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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