コロナ後遺症の症状とは?長引く倦怠感・咳・味覚障害などの治療法から2025年最新研究まで解説

新型コロナウイルス

コロナ後遺症とは?

コロナ後遺症画像

コロナ後遺症とは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかった後、回復したように見えても、4週間以上にわたって続く様々な症状や健康上の問題点を言います。
医学的には「罹患後症状(りかんごしょうじょう)」「Post COVID-19 Condition」とも呼ばれています。

世界保健機関(WHO)によると、コロナ後遺症は「COVID-19への感染が確認または疑われる人に現れる症状で、通常は感染から3ヶ月以内に発症し、少なくとも2ヶ月間続き、他の疾患による症状では説明できないもの」と定義されています。
1).WHO:Post COVID-19 condition
重要なのは、これらの症状が他に原因となる病気はないにも関わらず、日常生活に影響を及ぼす点です。
コロナ感染が軽症だった方でも後遺症が出ることがあり、性別や年齢を問わず誰にでも起こりうる可能性があるのです。
厚生労働省の調査では、診断12か月後においても約30%に何らかの後遺症が見られていると言われています。
2).厚生労働省:厚生労働科学特別研究事業 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の長期合併症の実態把握と病態生理解明に向けた基盤研究
症状の多くは時間とともに改善しますが、中には数ヶ月、場合によっては1年以上続くケースもあります。
「いつまで続くの?」という不安は多くの方が抱えていますが、現時点では明確な終息時期を予測することは難しいのが実情です。
後遺症は単なる体調不良にとどまらず、就労や学業、家庭生活など社会生活全般に影響を及ぼすことがあります。
見た目には健康そうに見えるため、周囲の理解を得にくいという問題も指摘されています。
厚生労働省は後遺症に関する相談窓口を各地に設置し、専門外来の情報提供なども行っています。
症状が続く場合は、まずはかかりつけ医に相談し、必要に応じて専門医療機関を紹介してもらうことが大切です。

WHOをはじめ世界中で研究が進められていますが、まだ解明されていない点も多くあります。
ただし、徐々に知見が蓄積され、効果的な対処法の開発も進んでいます。
今後も研究が進み、より効果的な治療法や支援体制が整備されることが期待されています。
一人で抱え込まず、適切なサポートを受けながら回復への道を歩んでいきましょう。

コロナ後遺症の主な症状

コロナ後遺症による症状は人によって大きく異なり、軽度から重度まで幅広く現れます。
後遺症は感染の重症度に関わらず発症する可能性があり、軽症だった方でも長期的な症状に悩まされるケースがあります。
主な症状として身体症状、精神症状、味覚・嗅覚障害、消化器症状の4つが報告されています。
具体的にどんな症状が現れるのか詳細を見ていきましょう。

①身体症状:倦怠感、息切れ、咳、頭痛、筋肉痛

身体症状画像

身体症状は最も多く報告されているコロナ後遺症の一つです。
特に倦怠感は非常に一般的で、日常生活に支障をきたすほどの強い疲労感として現れることがあります。
この疲労感は休息をとっても改善しにくいという特徴があります。
息切れや咳は肺機能の回復が完全ではない場合に起こり、軽い運動や階段の上り下りでも息苦しさを感じることがあります。
頭痛は後頭部や側頭部に鈍痛として現れることが多く、集中力低下の原因にもなります。
筋肉痛は特定の部位だけでなく全身に広がることもあり、「体が鉛のように重い」と表現する患者さんも少なくありません。
これらの症状は波があり、良い日と悪い日を繰り返すことが特徴です。
症状の強さや組み合わせは個人差が大きいため、自分に合った対処法を見つけることが重要です。

②精神症状:不眠、不安、抑うつ

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コロナ後遺症として精神面への影響も無視できません。
不眠は多くの方が経験する症状で、寝付きが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたり、朝早く目覚めて再び眠れなくなったりします。
質の良い睡眠が取れないことで日中の疲労感がさらに悪化する悪循環に陥ることもあります。
不安や抑うつ感は、身体症状が長引くことによるストレスや、将来への不確実性から生じることがあります。
「いつまでこの状態が続くのか」という不安は多くの方が抱えている悩みです。
これらの精神症状は人それぞれの性格や環境、サポート体制によっても大きく異なります。
誰かに話を聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなることがありますので、一人で抱え込まずに家族や友人に相談することをおすすめします。

③味覚・嗅覚障害

味覚・嗅覚障害画像

味覚・嗅覚の異常は、コロナ感染初期から特徴的な症状として知られていますが、後遺症としても残ることがあります。
完全に味や匂いがわからなくなる場合もあれば、味覚や嗅覚が変化して、今までおいしいと感じていた食べ物が不快に感じるようになることもあります。
特に嗅覚障害は生活の質に大きく影響します。
火事や腐敗した食品などの危険な匂いを感知できなくなるリスクがあるほか、食事の楽しみが減ることで食欲不振や栄養状態の悪化につながることもあります。
幸いにも、多くの場合は時間とともに徐々に改善していきますが、回復には個人差があり、数ヶ月かかるケースもあります。
嗅覚トレーニング(日常的に異なる香りを意識的に嗅ぐ練習)が回復を早める可能性があるという研究結果も出ています。
3).COVID’s toll on smell and taste: what scientists do and don’t know

④消化器症状:下痢、食欲不振

消化器症状画像

消化器系の症状も後遺症として報告されています。
下痢は比較的よく見られる症状で、腸内環境の変化が原因と考えられています。
通常の胃腸炎のような激しい症状ではなく、軽度ながらも長期間続く緩やかな下痢が続く方が多いです。
食欲不振は味覚・嗅覚障害と関連していることもありますが、それだけでなく全身の倦怠感や体調不良から食べる意欲そのものが低下することもあります。
十分な栄養が取れないことで体力回復が遅れ、他の症状も長引く原因となることがあります。
これらの消化器症状についても、人によって症状の現れ方や持続期間は様々です。
水分摂取を心がけ、消化に良い食事を少量ずつ摂るなど、自分の体調に合わせた工夫が大切です。

後遺症に使用されている治療薬

治療薬画像

コロナ後遺症の治療には、症状に合わせた薬が用いられています。
しかし重要なのは、これらの薬はあくまで「対症療法」であり、後遺症そのものを根本的に治す、いわゆる「特効薬」ではないという点です。
しかし確実に症状を和らげながら、体が自然に回復するのを助ける役割を果たします。
以下では、主な症状別に使われる治療薬について詳しく解説します。
用法・用量を守って適切に使用することが大切です。

呼吸器症状

呼吸器症状に対しては、複数の薬が症状緩和に用いられています。
吸入薬である「アスタリンインヘラー」や「セロフロインヘラー」は、気管支を拡張し、炎症を抑え、呼吸を楽にする効果があります。
これらは吸入することにより薬の成分が直接肺に届くため、少ない量で十分な効果を発揮します。
息苦しさがある場合は気管支拡張薬である「メプチン」が用いられ、狭くなった気道を広げて呼吸を楽にします。
また、痰がからむ症状には去痰薬「ブロムヘキシン」が、しつこい咳には「DMR-20/30」などの咳止めが効果的です。
いずれも当サイトメデマートで販売している商品であり、個人輸入という形でネット上から簡単に購入することが可能です。
但し、これらはあくまで症状を和らげるための対症療法であるため、用法・用量を守って使用することが重要です。
呼吸リハビリテーションなど非薬物療法と併用することで、より効果的な回復が期待できます。

吸引器気管支拡張薬去痰薬咳止め
商品名アスタリンインヘラーセロフロ インヘラーメプチンブロムヘキシンDMR-20/30
画像アスタリンインヘラーセロフロ インヘラーメプチンブロムヘキシンDMR-20/30
有効成分サルブタモール硫酸塩100mcgサルメテロールキシナホ酸塩25mcg
フルチカゾンプロピオン酸エステル125mcg/250mcg
プロカテロール塩酸塩水和物25mcg
ブロムヘキシン塩酸塩
8mg
デキストロメトルファン20mg/30mg
メーカーCipla(シプラ)Cipla(シプラ)大塚製薬Ipca Laboratories(アイピーシーエー ラボ)West-Coast(ウエストコースト)
販売サイトアスタリンインヘラーの購入はこちらセロフロ インヘラーの購入はこちらメプチンの購入はこちらブロムヘキシンの購入はこちらDMR-20/30の購入はこちら

精神・神経症状

コロナ後遺症による不安やうつ、睡眠障害といった精神・神経症状に対しても、症状を和らげるための薬が使用されます。
睡眠障害に対しては「ハイプナイト」などの睡眠導入剤が使用されます。
これらは超短時間型の睡眠薬です。
服用後すぐに効果が現れますが持続時間が短いのが特徴です。
まれに日中眠気が出る可能性があるため危険な作業に従事しない様注意しましょう。
不安症状には「バスピン」のような抗不安薬が使われることがあります。
これは脳内の神経伝達物質に作用し、過剰な不安や緊張を和らげる効果があります。
うつ症状が強い場合は「ダキシッド」などの抗うつ薬が検討されることもあります。
効果を感じられるようになるまで2~4週間必要なため、飲んですぐ効果が出ないからと言って自己判断で休薬しないよう注意が必要です。
これらの薬は、心理療法や生活習慣の改善と組み合わせることで効果を発揮します。
医師や薬剤師と相談しながら、適切な用量と期間を守って使用することが大切です。

睡眠薬抗不安薬抗うつ薬
商品名ハイプナイトバスピンダキシッド
画像ハイプナイトバスピンダキシッド
有効成分エスゾピクロン1mg/2mg/3mgブスピロン塩酸塩5mg/10mgセルトラリン塩酸塩50mg/100mg
メーカーConsern Pharma(コンサーンファーマ)Intas Pharmaceuticals(インタスファーマ)Pfizer(ファイザー)
販売サイトハイプナイトの購入はこちらバスピンの購入はこちらダキシッドの購入はこちら

頭痛・筋肉痛

コロナ後遺症による頭痛や筋肉痛には、主に解熱鎮痛薬「カルポル」などが使用されます。
これらは中枢神経に作用することで痛みを感じにくくする働きをします。
痛みの原因となる物質(プロスタグランジン)の生成を抑え、症状を和らげます。
胃に負担をかけにくいタイプの痛み止めなので胃腸の弱い人でも使いやすい薬です。
頭痛はタイプに応じて薬剤が選ばれることもあります。
緊張性頭痛には筋弛緩作用のある薬が、片頭痛には特異的な治療薬が検討されることもあります。
また、筋肉痛に対しては温熱療法やストレッチなどの非薬物療法と併用することで、より効果的に症状を緩和できる場合があります。
長期使用による副作用のリスクもあるため、症状が落ち着いた時点で中止することが大切です。

解熱鎮痛薬
商品名カルポル
画像カルポル
有効成分アセトアミノフェン500mg
メーカーGlaxo SmithKline Pharmaceuticals Ltd(グラクソ・スミスクライン製薬株式会社)
販売サイトカルポルの購入はこちら

動悸・不整脈

コロナ後遺症による動悸や不整脈には、心拍数を調整するβ遮断薬「ビセレクト」などが用いられることがあります。
これらは交感神経の働きを抑え、心臓の拍動を落ち着かせる効果があります。
動悸や息切れを感じる方にとって症状の軽減に役立ちます。
ただし、これらの薬にも副作用があり、特に喘息やCOPDなどの呼吸器疾患がある方は使用に注意が必要です。
また、急に服用を中止すると症状が悪化することがあるため、医師の指示に従った服用が大切です。
生活習慣の見直し(十分な休息、カフェインやアルコールの制限など)と併せて取り組むことで、より効果的な症状管理が期待できます。
対症療法であることを理解した上で、それでも不安な症状があれば、自己判断せず必ず医師に相談しましょう。

β遮断薬
商品名ビセレクト
画像ビセレクト
有効成分ビソプロロールフマル酸塩5mg
メーカーIntas Pharmaceuticals(インタスファーマ)
販売サイトビセレクトの購入はこちら

医療機関に相談すべきタイミング

相談タイミング画像

コロナ感染から回復したように見えても、その後も続く症状に悩まされた場合、基本的には、日常生活に支障をきたす症状が2週間以上続く場合には医療機関への相談をおすすめします。
早めの受診が回復への近道です。
とくに以下の3点に該当する場合は、医療機関への受診が必要です。
①後遺症の原因となる新型コロナウイルスに感染後、発症から3ヶ月経過している。
②後遺症と思わしき症状が2ヵ月以上続いている。
③日常生活に支障を来し始めてきた。

最も注意すべきは、息切れや胸痛など心肺機能に関わる症状です。
これらは放置すると重大な合併症につながる可能性があるため、迷わず受診しましょう。
コロナ後遺症の症状は多岐にわたるため、主な症状に応じた診療科選びが大切です。
呼吸器症状であれば呼吸器内科、頭痛や神経症状であれば脳神経内科、精神的な症状であればメンタルクリニックなどが適切です。
分からない場合は、かかりつけ医や総合診療科に相談するのがおすすめです。
最近では「コロナ後遺症外来」を設けている医療機関も増えていますので、お住まいの地域の情報を調べてみるとよいでしょう。

コロナ後遺症は個人差が大きく、完全に解明されていない部分もありますが、適切な対症療法によって多くの方が徐々に回復しています。
症状を我慢せず、早めに医師に相談することが回復への第一歩となります。

2025年最新研究

EAT画像

2025年現在、コロナ後遺症の謎が科学的に解明されつつあります。
日本発の研究により、なぜ症状が長引くのか、そして効果的な治療法の可能性が明らかになりました。

京都のスタートアップ企業サイバーオミックスの渡辺亮博士らの研究チームは、最新技術を駆使して、コロナ後遺症の根本原因に迫りました。
彼らが注目したのは「上咽頭」という鼻の奥にある部位です。
ここで重要な発見がありました。
研究では、コロナ感染から回復したはずの患者さんの上咽頭に、なんとコロナウイルスの一部(スパイクRNA)が長期間残っていることが判明しました。
このウイルスの「残り火」が慢性的な炎症を引き起こし、様々な後遺症の原因となっていたのです。
特に驚くべきは、この炎症が単なる「残り火」ではなく、体の免疫システムを常に過剰に働かせる「スイッチが入りっぱなし」状態を作り出していたことです。
これがコロナ後遺症の正体だったのです。
この研究では、「上咽頭擦過療法(EAT)」という日本で生まれた治療法が注目すべき効果を示しました。
これは上咽頭を専用の器具で優しく擦ることで、残存ウイルスや炎症を起こしている組織を取り除く方法です。
治療後、患者さんの上咽頭からウイルスRNAが減少または消失し、過剰な免疫反応も落ち着いていくことが確認されました。
まさに火種を消し去ることで、体全体の不調が改善する可能性を示したのです。
2025年現在、この研究成果をもとに臨床応用が進み、多くのコロナ後遺症に悩む方々に新たな希望をもたらしています。
最新医学の進歩により、長年の謎であったコロナ後遺症の原因解明と効果的な治療法の確立が現実のものとなりつつあります。
4).Spatial transcriptomics of the epipharynx in long COVID identifies SARS-CoV-2 signalling pathways and the therapeutic potential of epipharyngeal abrasive therapy

まとめ

コロナ後遺症は感染から回復後も4週間以上続く様々な症状で、適切な対処が重要です。
まず、コロナ後遺症は「人それぞれ症状が異なる」という点がカギです。
倦怠感や息切れといった身体症状から、不眠や不安などの精神症状まで、症状の現れ方は個人差が大きいことが分かっています。
治療については、現時点では根本的な特効薬はなく、各症状に合わせた対症療法が中心となります。
呼吸器症状には吸入薬や去痰薬、精神症状には睡眠薬や抗不安薬などが症状緩和に役立ちますが、これらはあくまで「症状を和らげる」ためのものです。
症状が長引く場合は自己判断せず、医師または薬剤師への相談が必須です。
特に日常生活に支障をきたす症状が続く場合は早めの受診を心がけましょう。
最新研究では、上咽頭におけるウイルス残存と慢性炎症の関連性など、徐々に後遺症のメカニズムが解明されつつあります。
こうした研究の進展により、より効果的な治療法が今後期待できるでしょう。
コロナ後遺症と向き合うには、正しい知識を持ち、無理をせず、適切な医療サポートを受けることが大切です。
一人で抱え込まず、周囲の理解を得ながら、焦らず回復を目指しましょう。

出典

厚生労働省(新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&A)
1).WHO:Post COVID-19 condition
2).厚生労働省:厚生労働科学特別研究事業 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の長期合併症の実態把握と病態生理解明に向けた基盤研究
ファイザー株式会社(新型コロナを学ぶ)
3).COVID’s toll on smell and taste: what scientists do and don’t know
4).Spatial transcriptomics of the epipharynx in long COVID identifies SARS-CoV-2 signalling pathways and the therapeutic potential of epipharyngeal abrasive therapy
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