アセトアミノフェン

成分名

アセトアミノフェン

適応症状

【効能1】
頭痛/耳痛/症候性神経痛/腰痛症/筋肉痛/打撲痛/捻挫痛/月経痛/分娩後痛/がんによる疼痛/歯痛/歯科治療後の疼痛/変形性関節症

【効能2】
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛

【効能3】
小児科領域における解熱・鎮痛

簡易説明

アセトアミノフェン(パラセタモール)は、解熱鎮痛薬の一種で、軽度の発熱や悪寒、頭痛などの症状を抑えます。
アスピリンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬とは違い、抗炎症作用がないタイプのお薬で、作用が穏やかなことから子供や赤ちゃんの解熱によく処方されます。

処方可能な診療科目

内科/整形外科/リウマチ科/産婦人科/歯科/形成外科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

約100円~1000円程度(薬価:4.6円~10.6円)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

保険収載年月:1959年3月

国内のジェネリック認可

ジェネリック有り

関連製品(先発薬)

アセトアミノフェン【製薬メーカー:東洋製化=小野=健栄】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:吉田製薬】/アセトアミノフェン原末【製薬メーカー:長生堂=日本ジェネリック】/アセトアミノフェン原末【製薬メーカー:マイラン=ファイザー】/アセトアミノフェン原末【製薬メーカー:丸石】/カロナール原末【製薬メーカー:あゆみ製薬】/ピレチノール【製薬メーカー:岩城】

関連製品(ジェネリック)

ミオゾンプラス【製薬メーカー:Macleods】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:高田】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:武田テバファーマ=武田】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:武田テバ薬品=武田テバファーマ=武田】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:辰巳】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:長生堂=日本ジェネリック】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:東和】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:ニプロ】/アセトアミノフェン【製薬メーカー:丸石】/アセトアミノフェンDS【製薬メーカー:高田】/アセトアミノフェンDS【製薬メーカー:東和】/カロナール【製薬メーカー:あゆみ製薬】/コカール【製薬メーカー:三和】など

効果・作用

アセトアミノフェンは解熱鎮痛剤として使用頻度の高い医薬品ですが、詳細な作用機序については未だに解明されていません。
今現在で考えられる機序は、脳の視床下部にある体温調節中枢に作用し、発汗を促す末梢血管が拡張し、汗を出すことにより皮膚表面で蒸発、気化熱で体の熱を奪うという解熱作用と、痛みを感じる視床と大脳皮質の閾値を高め、痛みを取る鎮痛作用があると言われています。
アスピリンなどと比較しても、胃腸障害などの副作用も軽いため、欧米では高い頻度で使用されています。
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と比べると腎障害作用がほとんど問題にならないため、腎機能の落ちている乳幼児や高齢者には処方しやすいお薬となります。

使用方法

【効能1】
通常、成人はアセトアミノフェンとして、1回300~1000mgを経口服用し、服用間隔は4~6時間以上とします。
なお、年齢、症状により適宜増減しますが、1日総量として4000mgを限度として下さい。
また、空腹時の服用は避けることが望ましいとされています。

【効能2】
通常、成人はアセトアミノフェンとして、1回300~500mgを頓用します。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
ただし、原則として1日2回までとし、1日最大1,500mgを限度として下さい。
また、空腹時の服用は避けることが望ましいとされています。

【効能3】
通常、幼児及び小児はアセトアミノフェンとして、体重1kgあたり1回10~15mgを経口服用し、服用間隔は4~6時間以上とします。
なお、年齢、症状により適宜増減しますが、1日総量として60mg/kgを限度として下さい。
ただし、成人の用量を超えないようにし、空腹時の服用は避けることが望ましいとされています。
1回服用量の目安は下記のとおりです。
・体重10kg1回 100~150mg
・体重20kg1回 200~300mg
・体重30kg1回 300~450mg

副作用

【主な副作用】
チアノーゼ/血小板減少/血小板機能低下/出血時間延長/悪心/嘔吐/食欲不振/過敏症など

【重大な副作用】
ショック/アナフィラキシー/呼吸困難/全身潮紅/血管浮腫/蕁麻疹/中毒性表皮壊死融解症/Toxic Epidermal Necrolysis/TEN/皮膚粘膜眼症候群/Stevens-Johnson症候群/急性汎発性発疹性膿疱症/喘息発作/劇症肝炎/肝機能障害/黄疸/AST上昇/ALT上昇/γ-GTP上昇/顆粒球減少症/間質性肺炎/咳嗽/発熱/肺音異常/間質性腎炎/急性腎不全

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

【慎重投与】
・アルコール多量常飲者
・絶食、低栄養状態、摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱水症状のある患者
・肝障害又はその既往歴のある患者
・消化性潰瘍の既往歴のある患者
・血液の異常又はその既往歴のある患者
・出血傾向のある患者
・腎障害又はその既往歴のある患者
・心機能異常のある患者
・過敏症の既往歴のある患者
・気管支喘息のある患者
・高齢者
・小児など

【重要な基本的注意】
・解熱鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
・急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・発熱、疼痛の程度を考慮し投与すること。
・原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
・原因療法があればこれを行うこと。
・過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う高齢者及び小児等又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
・高齢者及び小児等には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。
・感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染症を合併している患者に対して用いる場合には適切な抗菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に投与すること。
・他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
・本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)との併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがあることから、特に総合感冒剤や解熱鎮痛剤等の配合剤を併用する場合は、アセトアミノフェンが含まれていないか確認し、含まれている場合は併用を避けること。
・また、アセトアミノフェンを含む他の薬剤と併用しないよう患者に指導すること。
・アセトアミノフェンの高用量投与により副作用として腹痛・下痢がみられることがある。本剤においても同様の副作用があらわれるおそれがあり、上気道炎等に伴う消化器症状と区別できないおそれがあるので、観察を十分行い慎重に投与すること。
・重篤な肝障害が発現するおそれがあるので注意すること。
・長期投与する場合にあっては定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。
・慢性疾患に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮すること。

併用禁忌薬

【併用注意】
リチウム製剤/炭酸リチウム/チアジド系利尿剤/ヒドロクロロチアジド等/アルコール(飲酒)/クマリン系抗凝血剤/ワルファリンカリウム/カルバマゼピン/フェノバルビタール/フェニトイン/プリミドン/リファンピシン/イソニアジド/抗生物質/抗菌剤

よくある質問
アセトアミノフェンは授乳中に服用しても問題はないですか?

授乳中に薬は移行しますが安全性の高い薬ですので服用しても問題はありません。

アセトアミノフェンとロキソニンはどちらが効きますか?

鎮痛剤の種類によって効果は個人差がでますのでロキソニンを服用して効果がまずしかったらアセトアミノフェンを併用してみて下さい。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。