ケトプロフェン

成分名

ケトプロフェン

適応症状

腰痛症(筋・筋膜性腰痛症、変形性脊椎症、椎間板症、腰椎捻挫)/変形性関節症/肩関節周囲炎/腱・腱鞘炎/腱周囲炎/上腕骨上顆炎(テニス肘等)/筋肉痛/外傷後の腫脹・疼痛/関節リウマチ など

簡易説明

モーラステープ(一般名:ケトプロフェン貼付剤)は非ステロイド系の鎮痛消炎剤で、炎症の原因となるプロスタグランジンの合成を阻害して、炎症を抑え、痛みを和らげます。
通常、腰痛症、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘など)、筋肉痛、外傷後の腫れや痛みの改善、および関節リウマチにおける関節局所の鎮痛に用いられます。

処方可能な診療科目

整形外科/手外科/リウマチ科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

薬価(各1枚)
・モーラスパップXR240mg(20cm×14cm 久光製薬):49.2円
・モーラスパップXR120mg(10cm×14cm 久光製薬):32.4円
・モーラステープL40mg(10cm×14cm 久光製薬):31.6円
・モーラスパップ60mg(20cm×14cm 久光製薬):26.0円
・モーラステープ20mg(7cm×10cm 久光製薬):21.1円
・ミルタックスパップ30mg(10cm×14cm ニプロファーマ):17.1円
・モーラスパップ30mg(10cm×14cm 久光製薬):17.1円

※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2002年10月

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

ミルタックスパップ(ニプロファーマ)

関連製品(ジェネリック)

・パッペンKパップ30mg(佐藤製薬)
・ケトプロフェンテープ30mg「サワイ」(沢井製薬)
・タッチロンパップ30(救急薬品)
・タッチロンテープ20(救急薬品)
・パテルテープ20(大石膏盛堂)
・フレストルテープ20mg(東和薬品)
・ケトプロフェンテープ20mg「ラクール」(三友薬品)
・タッチロンテープ40(救急薬品)
・パテルテープ40(大石膏盛堂)
・フレストルテープ40mg(東和薬品)
・ケトプロフェンテープ40mg「ラクール」(三友薬品)
・タッチロンパップ60(救急薬品)

効果・作用

〇効果
本剤は下記疾患並びに症状を鎮痛・消炎する効果があります。
腰痛症(筋・筋膜性腰痛症、変形性脊椎症、椎間板症、腰椎捻挫)、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛
また、関節リウマチにおける関節局所の鎮痛にも効果があります。

〇作用
モーラステープは、有効成分ケトプロフェンが皮膚から患部に浸透して炎症を鎮め、腫れや痛みを緩和します。
モーラステープの有効成分ケトプロフェンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)といわれるもので、このケトプロフェンには、炎症にかかわるプロスタグランジンという物質の産生を抑える作用があります。
本剤は何らかの原因で筋肉や腱に発症した炎症に対して、皮膚からケトプロフェンを吸収させて症状を緩和します。

使用方法

通常、1日1回患部に貼付します。必ず指示された使用方法に従ってください。
損傷皮膚や粘膜、湿疹または発疹のある部位には、皮膚刺激を招くおそれがあるので使用しないでください。
使い忘れた場合は、気が付いた段階で貼ってください。次に使う時間が迫っていたら、1回分を飛ばして、その後は指示通りに使用してください。2回分を一度に使ってはいけません。
誤って多く使用した場合は、医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自己判断で使うのを止めないでください。

副作用

主な副作用
局所発疹/過敏症/蕁麻疹/顔面浮腫/皮膚剥脱/眼瞼浮腫/消化性潰瘍/皮下出血

重大な副作用
発赤/接触皮膚炎/皮膚そう痒感/発疹/紅斑/ショック/光線過敏症/皮膚刺激感/皮膚腫脹/皮膚浮腫/皮膚水疱/皮膚糜爛/重度皮膚炎症状/皮膚色素沈着/皮膚色素脱失/全身に皮膚炎症状が拡大し重篤化/強い皮膚そう痒/アナフィラキシー/喘息発作/アスピリン喘息/呼吸困難/乾性ラ音/喘鳴/呼吸困難感

その他の副作用
皮膚剥脱/蕁麻疹/眼瞼浮腫/顔面浮腫/消化性潰瘍

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
〇以下の疾患や症状のある方
アスピリン喘息/過敏症/光線過敏症/紅斑/刺激感/腫脹/そう痒/発疹/発赤/非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作/スプロフェン、チアプロフェン酸、フェノフィブラートに対する過敏症/オクトクリレン、オキシベンゾンを含有する製品に対する過敏症

〇妊娠後期の方
ケトプロフェンの外皮用剤を妊娠後期の女性に使用した場合、胎児動脈管収縮が起きることがあるので、妊娠後期の方は使用できません。

使用に注意が必要な方
〇気管支喘息のある方
アスピリン喘息患者が潜在しているおそれがあるため、慎重に使用してください。

〇高齢者
類薬(0.3%ケトプロフェン貼付剤)の市販後調査の結果、高齢者で副作用(接触皮膚炎)の発現率が有意に高かったので、高齢者に使用する場合は、貼付部の皮膚の状態に注意しながら慎重に使用してください。

〇妊婦、産婦、授乳婦等
妊婦(妊娠後期以外)、産婦、授乳婦等に対する安全性は確立していません。
シクロオキシゲナーゼ(*)阻害剤(経口剤、坐薬)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告があります。
またケトプロフェンの外皮用剤を妊娠中期の女性に使用し、羊水過少症が起きたとの報告もあるので、該当する方は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ必要最小限の量を使用してください。
(*)シクロオキシゲナーゼ:体内で炎症や痛みなどを引き起こす「プロスタグランジン(PG)」という物質を生成する酵素

〇小児等
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)ため、なるべく使用を避けてください。

上記にあてはまる方は、ケトプロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。
ケトプロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
【メトトレキサート製剤】
ケトプロフェンとメトトレキサートを併用した場合、メトトレキサートの作用が増強される可能性があります。関節リウマチの治療でメトトレキサートを使用している方は、モーラステープを使用される前に、必ず医師にご相談ください。

上記を使用している方は、ケトプロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。
ケトプロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
上記の他に注意事項はありますか?

本剤は抗炎症薬であるNSAIDsの一つ・ケトプロフェンが配合された経皮吸収型外用薬です。
モーラステープは病気の原因そのものを治すのではなく、あくまでも炎症や痛みといった症状を緩和する対症療法としての薬です。また、 関節リウマチに関しても、同じく痛みを緩和する対症療法として使用するものです。症状に応じて薬物療法以外の療法も考慮してください。

モーラステープは市販されていますか?

モーラステープは医療用医薬品に分類されるため市販していませんが、同じ成分、効果の医薬品が市販薬として販売されています。
モーラステープに配合されている薬効成分ケトプロフェンは、オムニードケトプロフェンパップという商品名で販売されています。
価格については店舗によって異なりますが、医療機関に受診して薬局で交付をしてもらうよりも場合によっては市販を購入することで価格を抑えることができる可能性もあります。
モーラステープとは違い、短期的に痛みを抑えることを目的とした製品であるため効能に関節リウマチの適応はありませんが、様々な痛みを抑える効果を期待できます。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。