モフェゾラク

成分名

モフェゾラク

適応症状

外傷後、肩関節周囲炎、頚腕症候群、手術後、抜歯後、腰痛症等の消炎・鎮痛

簡易説明

痛みを増強させる物質が生成されるのを阻害し、痛みを和らげる薬です。
強力な鎮痛作用・抗炎症作用を持っています。
即効性はなく、作用時間も長くはないため、1日3回の服用が必要になります。
解熱に関しての臨床はありませんが、作用する物質の中に体温調節を担っているものがあるため、そこに作用することによって解熱の効果もあるとされていますが、主な使用目的は鎮痛と抗炎症になります。

処方可能な診療科目

内科/整形外科/歯科など

健康保険の適応

健康保険適用

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:75mg22.5円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1994年11月発売

国内のジェネリック認可

現在ジェネリックはありません。

関連製品(先発薬)

ジソペイン錠75【製薬メーカー:二プロESファーマ】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリックはありません。

効果・作用

本剤の作用機序を簡潔に記すと、プロスタグランジンを作るときに必要であるシクロオキシゲナーゼを阻害することによって、鎮痛や抗炎症作用を発揮します。
体内には、アラキドン酸から様々な物質が作られるアラキドン酸カスケードという経路があります。
カスケードは滝を意味し、滝のように物質が作られることに由来しています。
何らかの原因で組織が損傷したり炎症を起こしたりするとホスホリパーゼA2という酵素が活性化し、細胞膜の構成成分であるリン脂質からアラキドン酸が遊離します。
遊離したアラキドン酸に酵素のCOXが作用するとPG群が作られます。
COXにはCOX-1とCOX-2が存在し、COX-2が炎症の起きている部位で作られていることがわかっています。
痛みを感じる経緯は、発痛物質がポリモーダル受容体に作用し、脊髄を通って脳内に伝達されることで痛みを感じます。
発痛物質とPGが同時に作用することによって、痛みの増強が生じます。
そこで本剤はCOXに結合して働きを邪魔する作用を持って、PGが作られるのを抑えているのです。
強力な鎮痛作用・抗炎症作用を持ち合わせています。
即効性は期待できず、作用時間も長くはないため、1日3回の服用が必要になります。
解熱に関しての臨床結果は明確には記されていませんが、作用する物質の中に体温調節を担っているものがあり、そこに作用することによって解熱の効果を得られるのではないかと考えられています。

使用方法

モフェゾラクとして、1回75mgを1日3回食後に経口投与します。
頓服として使用する場合は1回75~150mgを経口投与します。
なお、年齢、症状により適宜増減します。

副作用

主な副作用
胃痛・胃部不快感・眠気・むくみ・悪心・嘔吐・腹痛・胃重感・口内炎・食欲不振・腹部膨満感

重大な副作用
発疹・ショック・アナフィラキシー様症状・浮腫・呼吸困難・喘息発作・アスピリン喘息・消化管出血・吐血・下血・血便・肝機能障害・黄疸・AST上昇・ALT上昇・γ-GTP上昇・LDH上昇・Al-P上昇・血小板減少・消化性潰瘍がみられることがあります。
その他の副作用として、BUN上昇・点状出血・過敏症・蕁麻疹・紅斑・乏尿・血尿・しびれ・振戦・血圧上昇・発熱・動悸・味覚異常・胸やけ・下痢・便秘・白血球増多・貧血・かゆみ・クレアチニン上昇・めまい・立ちくらみ・頭痛・眼瞼の腫れなど

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・消化性潰瘍のある方
・重篤な血液の異常のある方
・重篤な肝障害、腎障害のある方
・重篤な心機能不全のある方
・重篤な高血圧症の方
・本剤の成分に過敏症の既往歴のある方
・アスピリン喘息またはその既往歴のある方

■モフェゾラクを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ジソペイン錠75はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ジソペイン錠75の有効成分
モフェゾラク75mg
▼ジソペイン錠75の添加物
乳糖水和物, カルメロースカルシウム, ヒドロキシプロピルセルロース, ステアリン酸マグネシウム, ヒプロメロース, 酸化チタン, カルナウバロウ

使用に注意が必要な方
・消化性潰瘍の既往歴のある方
・血液の異常またはその既往歴のある方
・出血傾向のある方
・肝障害・腎障害またはその既往歴のある方
・心機能異常のある方
・高血圧症の方
・過敏症の既往歴のある方
・気管支喘息の方
・SLE(全身性エリテマトーデス)、潰瘍性大腸炎、クローン病の方
・高齢者、小児

上記にあてはまる方は、モフェゾラクを使用する事が出来ない可能性があります。
モフェゾラクを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・抗凝固剤(ワルファリン、ダビガトランエテキシラート等)
・抗血小板剤(クロビドグレル等)
・スルホニル尿素系血糖降下剤(トルブタミド等)
・炭酸リチウム
・ACE阻害剤A-2受容体拮抗剤
・降圧剤(β遮断剤,、ACE阻害剤,、A-2受容体拮抗剤)
・チアジド系利尿薬(ヒドロクロロチアジド等)
・フロセミド
・ニューキノロン系抗菌剤
・イグラチモド

上記を使用している方は、モフェゾラクを使用する事が出来ない可能性があります。
モフェゾラクを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
服用時に注意することはありますか?

空腹時の服用は、胃の粘膜を傷つけてしまう可能性があります。できるだけ食直後に服用するようにしてください。もしどうしても空腹時に服用する場合は、胃の粘膜を保護するためにコップ1杯の牛乳などを飲んでから服用するようにしてください。

本剤の服用によって、痛みの原因は解消されますか?

本剤の使用目的は、原因療法ではなく対症療法で、あくまでも痛みをとることが目的です。痛みが取れたからといって原因が解消されるわけではありません。原因がわかっている場合は、原因に沿った薬を処方してもらうようにしてください。本剤を服用するなどの対症療法と合わせて、原因となっている根本を治療していくことをおすすめします。

妊娠中の服用に何か影響はありますか?

結論から申し上げると、妊娠中の方への本剤の処方は推奨されていません。母体から胎児へ薬が移行することによって胎児のPGが減少し、肺動脈と大動脈をつなぐ動脈管と呼ばれる部分が収縮してしまうためです。
胎児はおなかの中では呼吸をしていないため、肺をほとんど使っていません。そのため、本来は肺に流れるはずの血液を動脈管を通して大動脈に流しています。
動脈管が収縮すると、肺高血圧症を起こしやすくなるなど、胎児に悪影響が出る場合があります。
また妊娠末期の羊水は胎児の尿が主だといわれており、胎児の腎機能が低下すると尿量が減少し、羊水過少症につながる恐れがあります。
以上のことから、妊娠中の服用は推奨されていません。もし服用が必要な場合は、アセトアミノフェン等の比較的安全な薬を処方してもらうようにしてください。

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