成分名 |
プラノプロフェン |
適応症状 |
【ニフラン錠75mg】
1.下記疾患ならびに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、歯根膜炎、痛風発作
2.下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
3.外傷後、小手術後ならびに抜歯後の消炎・鎮痛
【ニフラン点眼液0.1%】
外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎、前眼部ブドウ膜炎、術後炎症) |
簡易説明 |
プラノプロフェンは、サリチル酸系とプロピオン酸系薬剤の薬理作用を併せ持つ三環構造を基本骨格とする化合物として創製されました。我が国初のプロピオン酸系の酸性非ステロイド性消炎鎮痛・抗炎症・解熱剤になります。
本剤は1982年12月にニフランカプセル75mgの販売を開始しました。その後、高齢者や嚥下困難な患者での服用の容易化を目的にフィルムコーティング錠でのニフラン錠75mgの剤形を新たに追加しました。
プラノプロフェンは強力な鎮痛・抗炎症・解熱作用を有し、臨床的には関節リウマチ、変形性関節症、頸肩腕症候群、痛風発作などの疼痛・炎症並びに急性上気道炎の疼痛・発熱に対して優れた効果が認められている非ステロイド性消炎鎮痛になります。
痛みや炎症の原因となる物質(プロスタグランジン)の生合成を抑制し、痛みや炎症をやわらげます。また、視床下部の体温調節中枢に作用し、熱を下げます。
同様に点眼液においても炎症の原因物質であるプロスタグランジンの生合成抑制作用などにより炎症を抑えます。その為、通常、眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、眼の手術後などの炎症の抑制に用いられます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/泌尿器科/リウマチ科/耳鼻咽喉科/歯科/口腔外科/眼科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
疾患により治療方針・検査項目が異なります。
病院によっても若干前後しますがおおよそ以下の通りになりますが、検査する項目が多ければさらに加算されます。また、痛み止めは根本的治療ではなくあくまで対症療法となります。急性上気道炎においても対症療法ですので熱以外の症状があれば、例えば咳・痰、吐き気などあれば相応の薬が処方されます。食事がとれないほどであれば点滴などもすることもあるでしょう。またリウマチ疾患であればさらにリウマチ専用の薬を使用することとなりますし、痛風であれば尿酸値に作用する薬を使用することとなり、別途加算され薬剤料はさらに値上がります。眼科領域においても同様で炎症性疾患における対症療法になる為、根本的治療ができるのであればそちらを優先します。
診察料としては3500円~5000円
検査料としては3500円~
薬剤料としては900円~(点眼薬であれば180円/本~) |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【ニフラン錠75mg】
2009年7月1日製造販売承認
2009年9月25日薬価基準収載
1988年9月5日発売
【ニフラン点眼液0.1%】
2007年12月薬価基準収載
1988年10月販売開始 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
ニフラン錠75mg【製薬メーカー:田辺三菱製薬株式会社】
ニフラン点眼液0.1%【製薬メーカー:千寿製薬株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
プラノプロフェンカプセル75mg「日医工」、プラノプロフェン点眼液0.1%「わかもと」、プラノプロフェン点眼液0.1%「日新」、プラノプロフェン点眼液0.1%「ニットー」、プラノプロフェン点眼液0.1%「日点」、プラノプロフェン点眼液0.1%「参天」 |
効果・作用 |
【ニフラン錠75mg】
関節リウマチ、変形性関節炎、腰痛症、頸肩腕症候群、歯根膜炎、痛風発作の消炎・鎮痛に用います。
また急性上気道炎の解熱・鎮痛に用います。
外傷後、小手術後並びに抜歯後の消炎・鎮痛に用います。
【ニフラン点眼液0.1%】
眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎、前眼部ブドウ膜炎、術後炎症における炎症性疾患の対症療法に用います。
プラノプロフェンは非ステロイド性消炎鎮痛になります。
作用機序はアラキドン酸カスケード中のシクロオキシゲナーゼ阻害によるプロスタグランジン生合成抑制作用であると考えられています。
抗炎症、鎮痛作用は末梢性で、解熱作用は視床下部の体温調節中枢への作用と言われています。
非ステロイド性消炎鎮痛の主な効果は、炎症がある局所におけるプロスタグランジン(prostaglandin;PG)の産生阻害になります。組織が損傷されると、ホスホリパーゼA2により、細胞膜のリン脂質からアラキドン酸が遊離されます。遊離されたアラキドン酸はシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase;COX)やペルオキシダーゼを含むPGH(prostaglandin H)合成酵素複合体の基質となり、PGG2、PGH2 へと変換されます。さらに各組織に特異的なPG合成酵素によりPGE2( prostaglandin E2)など種々の化学伝達物質が合成され、損傷組織へ放出されます。PG自体に発痛作用はないが、ブラジキニンなどの発痛物質の疼痛閾値を低下させます。また、局所での血流増加作用や血管透過性の亢進、白血球の浸潤増加など、炎症を増強させる作用を有します。したがって、NSAIDsは遊離されたアラキドン酸からPGを合成する経路の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼの働きを阻害することにより抗炎症・鎮痛作用を発揮するとされています。
また、発熱時には種々のサイトカインの産生が促進され、視床下部にある体温調節中枢におけるPGE2の合成を増加させ体温を上昇させるように視床下部に働きかけます。NSAIDsは発熱時に産生されるPGE2の合成を阻害することで、解熱作用をもたらすとされています。 |
使用方法 |
【ニフラン錠75mg】
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、歯根膜炎、痛風発作の消炎・鎮痛、外傷後、小手術後並びに抜歯後の消炎・鎮痛の場合、
プラノプロフェンとして、通常、成人1回75mgを1日3回食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜憎悪減する。屯用の場合には1回75mgを経口投与する。
痛風発作にはプラノプロフェンとして、成人1回150mg~225mgを1日3回、その後翌日から、通常成人1回75mgを1日3回食後に経口投与する。
急性上気道炎の解熱・鎮痛の場合、
通常、成人にはプラノプロフェンとして、1回75mgを頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大225mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
使用に際し重要な注意事項は以下の通りになります。
( 1 )消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
( 2 )慢性疾患(関節リウマチ, 変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には, 次の事項を考慮すること。
1 )長期投与する場合には定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行うこと。 また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を講ずること。
2 )薬物療法以外の療法も考慮すること。
( 3 )急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
1 )急性炎症、疼痛、発熱の程度を考慮し投与すること。
2 )原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
3 )原因療法があればこれを行うこと。
( 4 )患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
( 5 )感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。
( 6 )他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
( 7 )高齢者及び小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。
【ニフラン点眼液0.1%】
通常、1回1~2滴を1日4回点眼する。なお、症状により適宜回数を増減する。
使用に際し重要な注意事項は以下の通りになります。
⑴本剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
⑵眼の感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には観察を十分行い、慎重に投与すること。 |
副作用 |
【ニフラン錠75mg】
重大な副作用は以下の通りとなります。
1)ショック・アナフィラキシー(頻度不明)
2)喘息発作の誘発(0.1%未満)
3)皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症(頻度不明)
4)急性腎障害、ネフローゼ症候群(頻度不明)
5)消化性潰瘍、胃腸出血(頻度不明)
6)肝機能障害、黄疸(頻度不明)
7)間質性肺炎、好酸球性肺炎(頻度不明)
その他の副作用としては以下の通りとなります。
1)消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、胃痛、腹痛、胃・腹部不快感、下痢(0.1~5%未満)
便秘、口内炎、口渇、胸やけ(0.1%未満)
2)過敏症
発疹(0.1~5%未満)
かゆみ、蕁麻疹(0.1%未満)
3)血液
顆粒球減少、血小板減少、血小板機能低下(出血時間の延長)(頻度不明)
4)肝臓
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇(0.1%未満)
Al-P、LDH、γーGTPの上昇(頻度不明)
5)精神神経系
頭痛、ふらつき感、眠気、倦怠感、耳鳴り、不眠、めまい(0.1%未満)
6)腎臓
浮腫(0.1~5%未満)
BUN上昇(頻度不明)
【ニフラン点眼液0.1%】
1)過敏症
発疹、蕁麻疹(頻度不明)
接触性皮膚炎(0.1%未満)
2)眼
刺激感、結膜炎、充血、掻痒感、眼瞼発赤、腫脹、眼瞼炎、眼脂(0.1~5%未満)
涙液、びまん性表層角膜炎、異物感、結膜浮腫(0.1%未満)
3)呼吸器
気道狭窄(頻度不明)
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 【ニフラン錠75mg】
(1)消化性潰瘍のある患者
(2)重篤な血液の異常のある患者
(3)重篤な肝障害のある患者
(4)重篤な腎障害のある患者
(5)重篤な心機能不全のある患者
(6)重篤な高血圧症の患者
(7)本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者
(8)アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴
のある患者
(9)妊娠末期の女性
【ニフラン点眼液0.1%】
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
ニフラン点眼液0.1%の成分は以下の通り
プラノプロフェン
ホウ酸
ホウ砂
ポリソルベート80
エデト酸ナトリウム水和物
ベンザルコニウム塩化物
使用に注意が必要な方 使用に注意が必要な方は以下の通りとなります。
(1)出血傾向のある患者
(2)SLE(全身性エリテマトーデス), 潰瘍性大腸炎, クローン病の患者
(3)非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で, 本剤の長期投与が必要であり, かつミソプロストールによる治療が行われている患者
(4)高齢者
上記にあてはまる方は、プラノプロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。 プラノプロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 【ニフラン錠75mg】
(1)抗凝固剤
ワルファリン、ダビガトランエテキシラート等
(2)抗血小板剤
クロピドグレル等
(3)スルホニル尿素系血糖降下剤
トルブタミド等
(4)炭酸リチウム
(5)ACE阻害剤、A-Ⅱ受容体拮抗剤
(6)降圧剤
β遮断剤、ACE阻害剤、A-Ⅱ受容体拮抗剤
(7)チアジド系利尿剤
ヒドロクロロチアジド系、フロセミド
(8)ニューキノロン系抗菌剤
(9)イグラチモド
上記を使用している方は、プラノプロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。 プラノプロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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