サリチル酸ナトリウム

成分名

サリチル酸ナトリウム

適応症状

症候性神経痛

簡易説明

サリチル酸ナトリウムは、痛みや炎症の原因となる物質が作られるのを抑制する作用があります。炎症による、痛みや腫れをやわらげます。主に症候性神経痛の治療に使用されます。サリチル酸ナトリウムは酸性であるため、神経末梢に存在する痛みを伝える神経繊維の興奮を抑えることができます。また、炎症を引き起こす物質の産生を抑制することによって、炎症による痛みや過敏症状を和らげる効果があります。

処方可能な診療科目

内科/神経内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代後発薬1錠の目安:0.5mg59円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:2014年6月

国内のジェネリック認可

国内ジェネリック認可あり

関連製品(先発薬)

該当なし

関連製品(ジェネリック)

サリチル酸ナトリウム静注0.5g「日新」【製薬メーカー:日新製薬-山形】
サリチル酸Na静注0.5g「イセイ」【製薬メーカー:コーアイセイ】

効果・作用

サリチル酸ナトリウムは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一種であり、炎症や痛みの緩和に用いられます。主に症候性神経痛の治療に使用されます。症候性神経痛は、神経が損傷されたり病気になったりすることによって引き起こされる慢性的な痛みの状態であり、しばしば炎症や腫れが伴います。

▼作用機序
サリチル酸ナトリウムの作用機序は、主にコクサイドの抑制、中枢神経系への作用、解熱効果、抗炎症効果、血栓抑制効果が知られています。サリチル酸ナトリウムは、コクサイドを抑制することで、プロスタグランジンの生成を阻害し、痛みや炎症を緩和します。また、中枢神経系に作用して、痛みを緩和する効果があります。さらに、発熱の原因となるプロスタグランジンE2の生成を抑制することで、解熱効果があります。さらに、サイトカインの生成を抑制することで、炎症を抑制します。また、血液をサラサラにする作用があり、血栓ができにくくなるため、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの病気の予防に効果があります。

▼サリチル酸ナトリウムの効果
サリチル酸ナトリウムの疼痛緩和効果があります。サリチル酸ナトリウムがコクサイドと呼ばれる酵素を抑制することで、プロスタグランジンの生成を阻害します。プロスタグランジンは、炎症や組織損傷によって引き起こされる痛みの原因物質の一つであり、その生成を抑制することで痛みを緩和します。また、中枢神経系に作用して痛みを緩和する効果もあります。
解熱効果については、中枢神経系に作用して、発熱の原因となるプロスタグランジンE2の生成を抑制することで、体温を下げる効果があります。また、炎症を引き起こすサイトカインの生成を抑制することで、腫れや赤み、熱感などの症状を和らげる抗炎症効果もあります。
他にも、血液をサラサラにし、決戦をできにくくすることで、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの病気の予防に効果がある、血栓抑制効果や、尿酸値を下げる痛風の治療効果もあります。

▼サリチル酸ナトリウムの作用
≪COX阻害作用≫
サリチル酸ナトリウムは、COX(シクロオキシゲナーゼ)を阻害することで、プロスタグランジンの生成を抑制します。COXには、COX-1とCOX-2の2つのアイソザイムがあり、COX-1は炎症反応を制御するための生理的なプロスタグランジンの生成に関与し、COX-2は炎症時に産生されるプロスタグランジンの生成に関与します。これにより、炎症を引き起こすプロスタグランジンの生成が抑制され、炎症や痛みを和らげる効果があります。

≪血小板凝集抑制作用≫
サリチル酸ナトリウムには、血液の凝固を防ぐ作用があります。血小板は、血管壁に傷がついたときに凝集して、傷を塞ぐ役割を果たしていますが、血小板が過剰に凝集することで血栓ができ、血管を詰まらせることがあります。サリチル酸ナトリウムは、血小板が凝集する際に必要な酵素であるトロンボキサンA2の生成を抑制することで、血小板凝集を抑制します。そのため、サリチル酸ナトリウムは心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症の予防にも用いられます。

≪熱・痛み・発疹の抑制作用≫
サリチル酸ナトリウムは、中枢神経系にも作用し、熱や痛みを抑制する効果があります。また、皮膚の発疹を抑制する効果もあります。

使用方法

サリチル酸ナトリウムとして、1回0.5~1gを1日1~数回静脈内注射してください。
なお、年齢、症状により適宜増減します。

副作用

主な副作用
貧血、過敏症、発疹、浮腫、鼻炎様症状、結膜炎、白血球減少、血小板減少、耳鳴、難聴、眩暈

重大な副作用
ショック、胸内苦悶、血圧低下、顔面蒼白、脈拍異常、呼吸困難、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、剥脱性皮膚炎、再生不良性貧血

その他の副作用
黄疸、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、腎障害、胃痛、食欲不振、悪心、嘔吐、消化管出血

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
1)妊婦/授乳者
2)過敏症
3)15歳未満の水痘
4)15歳未満のインフルエンザ
5)■サリチル酸ナトリウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方サリチル酸ナトリウム静注0.5g「日新」 は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼サリチル酸ナトリウム静注0.5g「日新」の有効成分
サリチル酸ナトリウム
▼代表薬の添加物
日本薬局方ピロ亜硫酸ナトリウム
pH調整剤

使用に注意が必要な方
1)高齢者
2)新生児/乳児/幼児/小児
3)アレルギー性鼻炎
4)潰瘍性大腸炎
5)肝障害
6)気管支喘息
7)クローン病
8)出血傾向
9)消化性潰瘍
10)食物アレルギー
11)腎障害
12)蕁麻疹
13)薬物に対するアレルギー
14)消耗性疾患
15)高熱を伴う高齢者
16)高熱を伴う幼児・小児
17)15歳未満の水痘
18)15歳未満のインフルエンザ

上記にあてはまる方は、サリチル酸ナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。
サリチル酸ナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
糖尿病用薬
インスリン製剤
トルブタミド

上記を使用している方は、サリチル酸ナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。
サリチル酸ナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

サリチル酸ナトリウムに関する
よくある質問
非ステロイド性消炎鎮痛剤を使ってる場合、なにか注意点ありますか?

非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。

添付文書サリチル酸ナトリウム静注0.5g「日新」

【上記引用元:日新製薬株式会社】

投与したときの注意点はありますか?

投与後少なくとも10分間は患者を安静の状態に保たせ、観察を十分に行うこと。

添付文書サリチル酸ナトリウム静注0.5g「日新」

【上記引用元:日新製薬株式会社】

参考元一覧

添付文書サリチル酸ナトリウム静注0.5g「日新」【日新製薬株式会社】

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。