シメトリド・無水カフェイン

成分名

シメトリド・無水カフェイン

適応症状

シメトリド・無水カフェインは鎮痛剤としての効果を持ちます。適応症状としては整形分野における腰痛症や症候性神経痛、術後疼痛内科的分野においては頭痛や炎症による咽頭痛・耳痛、婦人科の分野においては月経痛、歯科の分野においては歯痛と幅広い症状に対して効果を示します。

簡易説明

シメトリド・無水カフェインは鎮痛薬として杏林製薬株式会社により開発されました。服薬すると脳に作用する事で痛みの感覚を抑えますが、幅広く使用されているNSAIDsとは作用機序が異なり、別の配合剤として考えられております。主成分であるシメトリドは脳に作用する事で鎮痛効果を示し、無水カフェインはその鎮痛効果を増強する為と持続時間を延長させる目的で配合されております。

処方可能な診療科目

内科/外科/整形外科/産婦人科/歯科/口腔外科/耳鼻咽喉科/脳神経外科内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:約11円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1966年11月5日製造販売承認(旧販売名として)
2009年6月26日製造販売承認(販売名変更による)
1965年11月1日薬価基準収載(旧販売名として)
2009年9月25日薬価基準収載(販売名変更による)
1965年12月10日販売

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

キョーリンAP2配合顆粒【製薬メーカー:杏林製薬株式会社】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

シメトリド・無水カフェインは幅広い領域において痛み止めの効果がある医薬品として杏林製薬株式会社が開発しました。その作用は鎮痛剤として承認されており、解熱作用や抗炎症作用はあっても比較的弱く確実性に劣るものでした。薬理学的によく同一分類される医薬品にはアニリン系解熱鎮痛剤があります。例えばアセトアミノフェンが代表的な医薬品になりますが、どちらもNSAIDsとは作用機序が異なります。シメトリドもアセトアミノフェンも副作用が少なく比較的使用しやすい医薬品であることは類似していると言えます。
シメトリド・無水カフェインは腰痛症、症候性神経痛、頭痛、月経痛、炎症による咽頭痛・耳痛、歯痛、術後疼痛に適応症を持ちます。

その作用機序についてですが、シメトリドは間脳視床下部に作用して鎮痛効果を示すと言われております。臨床検査においてはシメトリド400mgの鎮痛効果とリン酸コデイン30mgはほぼ同等の効果を持つことが示されております。類似比較されているアセトアミノフェンの作用機序は視床と大脳皮質の痛覚閾値の上昇効果により鎮痛作用を示すとされており、シメトリドとはまた若干作用の仕方が異なっております。
配合されている無水カフェインについてはシメトリドの効果を高める目的で開発されました。臨床検査においてはシメトリド単味と比較した際に、無水カフェインを配合した方が1.85~2.42倍鎮痛効果が増強されたと報告されております。また無水カフェインを配合する事によって作用時間が延長する事も認められております。

もともと1966年11月5日に承認された効能効果は「手術後の疼痛、腫瘍の疼痛、検査後の疼痛、咽頭痛、腰痛、神経痛、関節痛、頸肩腕症候群の疼痛、頭痛、排尿痛、生理痛、婦人科領域の疼痛、眼痛、歯痛、耳痛」の15項目でした。しかし1980年8月14日、再評価結果に伴う一部変更承認によって「腫脹の疼痛、検査後の疼痛、頸肩腕症候群の疼痛、関節痛、排尿痛、婦人科領域の疼痛、眼痛」の7項目が削除されました。これは有効と判断する根拠がないものと判定された為適応症から削除する事になりました。

使用方法

通常成人においては1回0.5gを1日3~4回経口投与する事とされております。なお、年齢や患者の症状によっては適宜増減する事ができます。
主な使用方法としては鎮痛作用が強いというわけではありませんので、単剤で使用するというよりはポンタール散50%等他の痛み止めと混合して使用されることが多い医薬品になります。鎮痛剤ではあるものの副作用は比較的少ないのが特徴です。しかし胃腸障害を考慮して食後で処方されることが多いようです。

副作用

過敏症、精神神経系、消化器、その他の副作用が挙げられます。

発生頻度は以下の通りです。
1)過敏症
発疹(0.1%未満)
2)精神神経系
眠気、めまい、頭痛、不眠(0.1~5%未満)
3)消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、口渇、胸やけ(0.1~5%未満)
便秘、口内炎(0.1%未満)
4)その他
悪寒、胸部圧迫感、倦怠感、心悸亢進(0.1%未満)

0.1%未満であっても心悸亢進等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

■シメトリド・無水カフェインを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、キョーリンAP2配合顆粒はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼キョーリンAP2配合顆粒の有効成分
シメトリド・無水カフェイン
▼代表薬の添加物
・精製大豆レシチン、乳糖水和物、カルメロースカルシウム、ポリソルベート 80、ヒドロキシプロピルセルロース

使用に注意が必要な方
1)腎機能障害患者
代謝、排泄遅延する事により、副作用が発現しやすくなる恐れがある為、使用に注意が必要になります。
2)肝機能障害患者
腎機能障害患者同様に代謝、排泄が遅延してしまい、副作用が発現しやすくなる恐れがある為、使用に注意が必要になります。
3)妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対する安全性は確立していないため投与しないことが望ましいとされております。
4)高齢者
高齢者では一般的に肝機能や腎機能が低下していることが多い為、高い血中濃度が持続する恐れがあります。高い血中濃度が持続すると副作用発現の危険があり、使用に注意が必要とされております。

上記にあてはまる方は、シメトリド・無水カフェインを使用する事が出来ない可能性があります。
シメトリド・無水カフェインを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
無水カフェインは何のために入っていますか?

無水カフェインは主成分であるシメトリドの作用を強める目的で配合されております。無水カフェイン自体の効果としては中枢神経に作用して興奮作用をもたらすほか、心拍数の増加、利尿作用などが挙げられます。中枢神経を刺激する為眠気や疲労感を取りますが、夜には不眠で眠れなくなることもある為注意が必要です。

インタビューホーム

【上記引用元:日本新薬株式会社】

飲んだらどのくらいで効果が出ますか?

服用後の最高血中濃度は1時間位と報告されております。ですので急な痛みを取りたいときには頓服疼痛時で処方されることもあります。

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【上記引用元:日本新薬株式会社】

食事による影響はありますか?

食事による影響は示されておりません。NSAIDsとは作用機序が異なる為胃に負担をかける可能性は低いと言えます。それでも消化器症状の副作用が報告されておりますので可能であれば食後に服薬すると良いでしょう。

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【上記引用元:日本新薬株式会社】

参考元一覧

インタビューホーム 【日本新薬株式会社】

医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】

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