ブコローム

成分名

ブコローム

適応症状

手術後及び外傷後の消炎及び腫脹の緩解
関節リウマチ、変形性関節症、膀胱炎、多型滲出性紅斑、急性副鼻腔炎、急性中耳炎、子宮付属器炎における消炎、鎮痛、解熱
痛風の高尿酸血症の是正

簡易説明

非ステロイド性抗炎症・痛風治療剤としての作用があります。

ブコロームは毛細血管の透過性亢進を抑制することにより炎症を抑えたり、腎での尿酸の再吸収を抑制し、血中尿酸値を下げたりする働きがあります。
通常、手術・外傷後の炎症・腫脹の緩解、関節リウマチ、変形性関節症、膀胱炎、急性中耳炎などの消炎・鎮痛・解熱、痛風の高尿酸血症の治療に使用されております。
消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではありませんので根本的治療を優先してください。

痛風患者の尿酸値を下げる作用も認められます。
本来痛風患者の治療においてはまず痛み止めを用いて痛みを抑えることから開始します。
痛みが落ち着いてきたらいよいよ尿酸値を下げる薬を開始します。これは痛風発作の起きている状態で尿酸値を下げようとすると痛風発作が悪化することが分かっているからです。
しかりブコロームは鎮痛・消炎作用と尿酸値を下げる作用両方兼ね備えており初期からの投与が可能とされております。しかり尿酸値を下げる作用はそれほど強いものではないため発作が落ち着いたら別の治療薬に切り替えて尿酸値を下げていく必要があります。

また、相互作用の面から併用することでワルファリンカリウムの作用を強めることが分かっており、lこの作用を利用することでワルファリンカリウムの服用量を減らすことが可能となり、ワルファリンカリウムの作用増強剤としての使われることもあります。

処方可能な診療科目

内科/外科/整形外科/泌尿器科/リウマチ科/耳鼻咽喉科/産婦人科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

疾患により治療方針・検査項目が異なります。
病院によっても若干前後しますがおおよそ以下の通りになりますが、検査する項目が多ければさらに加算されます。また、痛み止めは根本的治療ではなくあくまで対症療法となります。例えばリウマチであればさらにリウマチ専用の薬を使用することとなりますし、痛風であれば尿酸値に作用する薬を使用することとなり、別途加算され薬剤料はさらに値上がります。
診察料としては3500円~5000円
検査料としては3500円~
薬剤料としては700円~(痛風の高尿酸血症の是正であれば360円~)

厚生労働省による認可、または発売年月日

2008年8月11日製造販売承認
2008年12月19日薬価基準収載
1989年1月19日販売開始

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

パラミヂンカプセル300mg【製薬メーカー:あすか製薬株式会社】

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

主に、手術後及び外傷後の炎症及び腫脹の緩解、「関節リウマチ、変形性関節症、膀胱炎、多型滲出性紅斑、急性中耳炎、子宮付属器炎」における消炎、鎮痛、解熱、また痛風の高尿酸血症の是正に使用します。

ブコロームは非ステロイド性消炎鎮痛剤になります。

【非ステロイド性消炎鎮痛剤の作用機序は以下の通りになります】
アラキドン酸は特異的なホスホリパーゼA2により細胞膜リン脂質から遊離し、シクロオキシゲナーゼにより参加され、プロスタグランジンG2が形成されます。
さらに、プロスタグランジンG2は過酸化反応によりプロスタグランジンH2に変換されます。
シクロオキシゲナーゼは2つの酵素活性を持ちます。
その後、プロスタグランジンH2は各種合成酵素によりPGE2、PGI2、PGF2α、PGD2、TXA2等に変換されます。
これらの代謝物はそれぞれ異なる細胞膜受容体、すなわちPGE2受容体、PGD2受容体、PGI2受容体、PGF2α受容体、TXA2受容体を介して様々な生理活性を示します。
また、産生されたPGsは炎症局所で増加した発痛物質のブラジキニンの痛覚受容体感受性の閾値を低下させることにより、疼痛を憎悪させると考えられております。
非ステロイド性消炎鎮痛剤はシクロオキシゲナーゼの疎水性チャネルを封鎖することでアラキドン酸が酵素活性部位に結合することを防ぎ、PGE2やPGI2の産生を阻害して抗炎症、鎮痛効果を発揮します。
解熱効果も著名ではありませんが明らかに認められております。

痛風の高尿酸血症の是正にも用いますがその作用機序はよくわかっておりませんが尿酸排泄作用をもっております。尿酸の再吸収を抑制することで排泄を促進すると考えられております。

使用方法

ブコロームとして、通常成人1日600~1200mg(2カプセル~4カプセル)を2~4回に分割経口投与します。
ただし、リウマチ疾患には1日900~1200㎎(3カプセル~4カプセル)、痛風の高尿酸血症の是正には1日300~900mg(1カプセル~3カプセル)を経口投与します。

他の消炎鎮痛剤との使用は避けることが望ましいとされております。
食事による影響はないとされておりますが他の非ステロイド性消炎鎮痛剤同様に胃腸障害の副作用を考慮し食後に服用することが望ましいとされております。

使用に際し重要な注意事項は以下の通りになります。
1)消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
2)慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・長期投与による使用においては定期的に尿検査、血液検査及び肝機能検査等を行うこと。
・薬物療法以外の療法も考慮すること。
3)急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・急性炎症、疼痛及び発熱の程度を考慮し、投与すること。
・原則として長期投与を避けること。
・原因療法があればこれを行うこと。
4)患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。

副作用

重大な副作用
(1)中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群(いずれも頻度不明)

▼中毒せ表皮壊死症とは
中毒性表皮壊死症とは、全身が広範囲にわたり赤くなり、全身の10%以上にやけどのような水ぶくれ、皮膚の剥がれ、ただれなどが認められる、高熱(38度以上)、皮膚や口にできるぶつぶつ、目が赤くなるなどの症状を伴う重症の皮膚障害です。

▼皮膚粘膜眼症候群とは
皮膚粘膜眼症候群は別名スティーヴンス・ジョンソン症候群とも呼ばれ、口唇・口腔、目、鼻、外陰部などの粘膜にびらん(ただれ)が生じ、全身の皮膚に紅斑(赤い斑点)、水泡(水ぶくれ)、びらんなどが多発する病気です。発熱や全身倦怠感などの全身症状も出現します。

その他の副作用
「血液」
白血球減少、出血傾向(0.1%~5%未満)
血小板減少(0.1%未満)
貧血(頻度不明)

「肝臓」
肝機能検査値異常(AST上昇、ALT上昇、ALP上昇等)(頻度不明)

「過敏症」
発疹(0.1~5%未満)

「消化器」
悪心、下痢、食欲不振、胃痛、腹痛、胃部不快感(0.1~5%未満)
嘔吐、軟便、腹部不快感、口内炎、口渇(0.1%未満)

「精神神経系」
眠気(0.1~5%未満)
頭痛、ふらつき感(0.1%未満)

「その他」
発熱、胸部灼熱感(0.1%未満)

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
使用できない患者は次の通りになります。
(1)消化性潰瘍のある患者
(2)重篤な血液の異常のある患者
(3)重篤な肝障害のある患者
(4)重篤な腎障害のある患者
(5)ブコロームの成分に対し過敏症のある患者

▼パラミヂンカプセル300mgの有効成分
ブコローム300mg
▼パラミヂンカプセル300mgの添加剤
カルメロールカルシウム
ショ糖脂肪酸エステル
タルク
ステアリン酸マグネシウム
乳頭水和物
カプセル本体:酸化チタン、ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム

(6)アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者
これらの患者はその疾患を悪化させる可能性がある為併用禁忌とされております。

使用に注意が必要な方
(1)合併症・既往歴等のある患者
(2)気管支喘息の患者
(3)潰瘍性大腸炎の患者
(4)クローン病の患者
(5)感染症を合併している患者
(6)妊婦
(7)高齢者

上記にあてはまる方は、ブコロームを使用する事が出来ない可能性があります。
ブコロームを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
併用に注意が必要な医薬品として以下があります。
【クマリン系抗凝血剤】
ワルファリンカリウム(ワーファリン顆粒0.2%、ワーファリン錠1mg、ワルファリンK錠1mg「日新」、、ワルファリンK錠1mg「テバ」、ワルファリンK錠1mg「トーワ」、ワルファリンK錠1mg「NP」、ワルファリンK錠1mg「F」、ワーファリン錠5mg、ワルファリンK錠0.5mg「NP」、ワルファリンカリウム錠0.5mg、ワーファリン錠0.5mg、ワルファリンK錠0.5mg「トーワ」、ワルファリンK錠0.5mg「テバ」、ワルファリンK錠2mg「NP」、ワルファリンカリウム錠2mg、ワルファリンK細粒0.2%「NS」

クマリン系抗凝固剤を併用することで、抗凝血剤の作用を増強することがあります。
併用が必要な場合、本剤の投与量を減らすこととされております。

上記を使用している方は、ブコロームを使用する事が出来ない可能性があります。
ブコロームを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
カプセルが飲めないときはどうしたらよいか?

カプセルを外して(脱カプセルをして)服薬しても問題ありません。ただし味は苦いですのでオブラートなど使用するとよいでしょう。

パラミヂンカプセル300mgは処方箋がなくても購入できますか?

パラミヂンカプセル300mgは処方箋医薬品に該当しておりますので処方箋がなければ購入することはできません。

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医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。