ゾルミトリプタン

成分名

ゾルミトリプタン

適応症状

片頭痛<家族性片麻痺性・孤発性片麻痺性・脳底型・眼筋麻痺性片頭痛を除く>

簡易説明

「片頭痛」の痛みをとる薬です。頭痛発現時に使用されます。片頭痛は、一度収縮した脳の血管が逆に過剰に広がっておこり、過剰な太さに広がった血管は三叉神経に刺激を与え、痛みの原因となる物質が放出され血管の周りに炎症がおきます。ゾルミトリプタンは、セロトニンの作用に関係し、抗炎症作用や血管収縮作用により片頭痛発作時の痛み、吐き気や、光や音に対する過敏などを改善する作用があります。

処方可能な診療科目

内科/神経内科/脳神経内科/脳神経外科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:2.5mg約574.2円
薬代後発薬1錠の目安:2.5mg約152.5円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 2001年8月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

ゾーミッグ錠2.5mg
ゾーミッグRM錠2.5mg

関連製品(ジェネリック)

【製薬メーカー:マイランEPD/タカタ/JG/日新/トーワ/ファイザー/アメル/日医工】
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「VTRS/高田製薬/日本ジェネリック/日新製薬-山形/東和薬品/マイラン製薬/共和薬品工業/日医工」

効果・作用

片頭痛の急性期治療薬です。化学構造的にトリプタン系に分類されます。片頭痛は慢性頭痛の一つで、症状は頭の血管が拡張し、ズキンズキンと脈打つような頭痛です。人によっては、発作の前に目がチカチカするなど特前兆が現れます。ゾルミトリプタンは、拡張した血管を収縮させたり、血管周囲の炎症を抑え、片頭痛の痛みをやわらげます。頭痛発現時に早期服用すると効果的です。片頭痛発作時の吐き気や、光や音に対する過敏などを改善する働きがあります。国内2番目のトリプタン系片頭痛治療薬です。

▼薬理作用
片頭痛の原因では、一度収縮した脳の血管が逆に過剰に広がっておこるという考えがあります。過剰な太さに広がった血管は三叉神経という神経に刺激を与え、痛みの原因となる物質が放出され血管の周りに炎症がおきます。これによりさらに血管が広がり、三叉神経にさらに刺激を与え、大脳に伝わり痛みとして認識され頭痛がおきるとされてます。

▼作用機序
ヒト5-HT1Bまたは、5-HT1D受容体に対して高い親和性を示します。N-脱メチル体は、ゾルミトリプタンの2〜7.9倍の5-HT1B/1D受容体親和性をしめします。単回経口投与したとき、N-脱メチル体の血漿中濃度は、未変化体の約半分で、N-脱メチル体も片頭痛改善効果に寄与していると思われます。

▼特徴
頭痛発現時に使用する急性期治療薬です。痛みが起きてから飲んでも、効果が期待できます。対症療法薬なので、頭痛の原因そのものを治すことはできません。
第2世代のトリプタン系薬です。生物学的利用率がよく、高い効果が期待できます。やや副作用がでやすいです。錠剤、水なしで飲める口腔内速溶錠(RM錠)があります。どこでもすぐ飲めるのが利点です。

▼他のトリプタン系薬
イミグラン
ゾーミッグ
レルパックス
マクサルト
アマージ

使用方法

成人には1回2.5mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与してください。
※効果が不十分な場合には、追加投与をすることができますが、前回の投与から2時間以上あけてください。
※2.5mgの経口投与で効果が不十分の場合は、次回片頭痛発現時から5mgを経口投与することができます。ただし、1日の総投与量を10mg以内にしてください。
(用法用量に関連する注意)
片頭痛の頭痛発現時に限り使用してください。予防的に使用しないでください。
投与により全く効果が認められない場合、その発作に対して追加投与をしないでください。(このような場合は、再検査の上、頭痛の原因を確認してください。)
重度肝機能障害患者は、1日の総投与量を5mg以内とするなど慎重に投与してください。
CYP1A2阻害剤と併用する場合、1日の総投与量を5mg以内とするなど慎重に投与してください。

副作用

主な副作用
ゾルミトリプタンには、副作用が起こる可能性があります。
ゾルミトリプタンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

圧迫感、頭痛、動悸、悪心、口内乾燥、嘔吐、傾眠、めまい、知覚減退、知覚過敏、異常感覚

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

アナフィラキシー、アナフィラキシーショック、不整脈、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、虚血性心疾患様症状、一過性胸痛、一過性胸部圧迫感、重篤な発作性頻脈、薬剤の使用過多による頭痛、てんかん様発作

その他の副作用
無力症、熱感、重圧感、絞扼感、疼痛、関節痛、背部痛、頚部痛、倦怠感、頻脈、消化管虚血、消化管梗塞、腸管虚血、腸管梗塞、脾梗塞、血性下痢、腹痛、嚥下困難、多尿、尿意切迫、筋肉痛、疲労、じん麻疹、血管浮腫、過敏症状、高血圧、下痢、頻尿、筋脱力

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ゾルミトリプタンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ゾーミッグは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ゾーミッグの有効成分
ゾルミトリプタン
▼代表薬の添加物
酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸Mg、セルロース、デンプングリコール酸Na、ヒプロメロース、マクロゴール400、マクロゴール6000、無水乳糖

妊婦/授乳者
過敏症
虚血性心疾患
心筋梗塞
脳血管障害
末梢血管障害
異型狭心症
冠動脈攣縮
エルゴタミン投与中
エルゴタミン誘導体含有製剤投与中
コントロールされていない高血圧症
モノアミン酸化酵素阻害剤<MAO阻害剤>投与中
一過性脳虚血性発作
5−HT1B/1D受容体作動薬投与中
モノアミン酸化酵素阻害剤<MAO阻害剤>投与中止2週間以内

使用に注意が必要な方
高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
重度肝機能障害
CYP1A2阻害剤と併用
虚血性心疾患
脳血管障害
WPW症候群
重篤な不整脈
重度肝機能障害
コントロールされている高血圧症
てんかんを起こしやすい器質的脳疾患
ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群
冠動脈疾患の危険因子を有する
心血管系の疾患が認められない
心臓副伝導路と関連した不整脈
中等度肝機能障害
痙攣を起こしやすい器質的脳疾患

上記にあてはまる方は、ゾルミトリプタンを使用する事が出来ない可能性があります。
ゾルミトリプタンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
モノアミン酸化酵素阻害剤
CYP1A2阻害剤
シメチジン
フルボキサミンマレイン酸塩
キノロン系抗菌剤
シプロフロキサシン
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
塩酸パロキセチン水和物
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
塩酸ミルナシプラン
デュロキセチン塩酸塩

上記を使用している方は、ゾルミトリプタンを使用する事が出来ない可能性があります。
ゾルミトリプタンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
エルゴタミンを含有する製剤
酒石酸エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
エルゴタミン誘導体含有製剤
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
ナラトリプタン塩酸塩
5-HT1B/1D受容体作動薬
マレイン酸メチルエルゴメトリン
コハク酸スマトリプタン
臭化水素酸エレトリプタン
安息香酸リザトリプタン
マレイン酸エルゴメトリン

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ゾルミトリプタンに関する
よくある質問
この薬の飲んで眠気はきたりすることありますか?

片頭痛あるいは本剤投与により眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作に従事させないよう十分注意すること。

添付文書ゾーミッグ錠2.5mg

【上記引用元:沢井製薬株式会社】

トリプタン系の薬剤の注意点はありますか?

本剤を含むトリプタン系薬剤により、頭痛が悪化することがあるので、頭痛の改善を認めない場合には、「薬剤の使用過多による頭痛」の可能性を考慮し、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと

添付文書ゾーミッグ錠2.5mg

【上記引用元:沢井製薬株式会社】

参考元一覧

添付文書ゾーミッグ錠2.5mg【沢井製薬株式会社】

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