メロキシカム

成分名

メロキシカム

適応症状

関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸 肩腕症候群における消炎・鎮痛

簡易説明

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される。抗炎症作用、解熱・鎮痛などの作用を有する。
アラキドン酸からシクロオキシゲナーゼによりプロスタグランジンが合成される過程にて、本剤はシクロオキシゲナーゼの働きを阻害することいよって炎症局所におけるプロスタグランジンの生合成を阻害して消炎・鎮痛作用を示す。

処方可能な診療科目

整形外科/内科など

健康保険の適応

健康保険の適応あり

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
モービック錠5mg  1錠/23.30円
モービック錠10mg  1錠/36.50円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

モービック錠5mg 販売開始 2005年 1 月
モービック錠10mg 販売開始 2005年 1 月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

モービック錠5mg、モービック錠10mg

関連製品(ジェネリック)

ジェネリック医薬品:メロキシカム錠5mg「クニヒロ」、メロキシカム錠10mg「クニヒロ」、メロキシカム錠5mg「トーワ」、メロキシカム錠10mg「トーワ」、メロキシカム錠5mg「NP」、メロキシカム錠10mg「NP」、メロキシカム錠5mg「NPI」、メロキシカム錠10mg「NPI」、メロキシカム錠5mg「TYK」、メロキシカム錠10mg「TYK」、メロキシカム錠5mg「YD」、メロキシカム錠10mg「YD」、メロキシカム錠5mg「アメル」、メロキシカム錠10mg「アメル」、メロキシカム錠5mg「日医工」、メロキシカム錠10mg「日医工」、メロキシカム錠5mg「科研」、メロキシカム錠10mg「科研」、メロキシカム錠5mg「ケミファ」、メロキシカム錠10mg「ケミファ」、メロキシカム錠5mg「サワイ」、メロキシカム錠10mg「サワイ」、メロキシカム錠5mg「タカタ」、メロキシカム錠10mg「タカタ」、メロキシカム錠5mg「タナベ」、メロキシカム錠10mg「タナベ」、メロキシカム錠5mg「EMEC」、メロキシカム錠10mg「EMEC」

効果・作用

痛みを増強させるプロスタグランジンはシクロオキシゲナーゼによって生成される。メロキシカムはこのシクロキシゲナーゼの働きを阻害することによってプロスタグランジンを減少させる。これによって鎮痛効果を示す。
NSAIDsは主にアラキドン酸からシクロオキシゲナーゼにて合成されるプロスタグランジンの合成を阻害する。1991年にシクロオキシゲナーゼには2種類存在することが発見され、シクロオキシゲナーゼ–1は主に生理機能に関与しており、シクロオキシゲナーゼ–2は主に炎症に関わっていることがわかった。本剤はシクロオキシゲナーゼ–2への阻害活性を示す。その理由は、アラキドン酸の活性部位のスペースがシクロオキシゲナーゼ–1の方がシクロオキシゲナーゼ–2よりも狭いと考えられている。それは、構造学的にチアゾール基の5'位に突出したメチル基を有し,このメチル基の配置がシクロオキシゲナーゼ–2の選択性に関与していると考えられている。

使用方法

成人に対しメロキシカムとして10mgを1日1回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、 1日最高用量は15 mgとする。

本剤はin vitro試験においてシクロオキシゲナーゼ-1よりシクロオキシゲナーゼ-2の方を強く阻害することが確認されている。シクロオキシゲナーゼ-1の阻害により胃腸障害の副作用が発現しやすいとされている。しかし、日本人を対象にした臨床試験において選択性低いNSAIDsと本剤を比較したところ、本剤の安全性がより高いことは検証されていない。

眼の調節障害や眠気を催すなどの精神神経症状の発現の可能性があるため、服用中は自動車の運転や高所作業などは控えるようにしなければならない。

副作用

消化管出血/消化管穿孔/吐血/下血などの胃腸出血/大腸炎/急性腎不全/喘息/無顆粒球症/皮膚粘膜眼症候群/中毒性壊死融解症/アナフィラキシー様症状/肝炎・重篤な肝機能障害

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
▼消化性潰瘍の人
プロスタグランジン合成阻害により、胃粘膜防御能が低下し消化性潰瘍が悪化する可能性がある。
▼重篤な血液の異常がある人
▼重篤な肝障害がある人
▼重篤な腎障害がある人
▼重篤な高血圧症の人
▼本剤の成分、サリチル酸塩(アスピリン等)又は他のNSAIDsに対して過敏症の既往歴のある人
▼妊婦又は妊娠している可能性のある人
ラットの妊娠前及び妊娠初期投与試験において、黄体数、着床数及び生存胎児数が減少し、着床率の低下と着床後死亡率の増加がみられた。ラットの器官形成期投与試験において妊娠期間の延長及び死産児数の増加がみられた。ウサギの器官形成期投与試験において有意ではないが着床後死亡率の増加がみられた。ラット周産期及び授乳期投与試験において、妊娠期間の延長及び分娩時間の遷延、死産児数及び生後4日までの死亡児数の増加がみられた。
動物実験において上記の報告があったことから妊婦または妊娠の可能性のある人への投与は禁忌とされている。

使用に注意が必要な方
▼消化性潰瘍の既往歴がある人
プロスタグランジンの産生を低下させるため、胃粘膜の防御能が低下するため注意が必要。
▼NSAIDsの長期投与による、消化性潰瘍のある人で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療中の人
ミソプロストールはNSAIDsによる消化性潰瘍の治療薬。ミソプロストールに抵抗性を示すNSAIDs性消化性潰瘍もあるため、本剤使用により悪化する可能性があるため、注意が必要。
▼血液の異常又はその既往歴のある人
悪化又は再発させる可能性があるため。
▼抗凝血剤の投与中の患者
▼肝障害またはその既往歴がある人
肝障害を悪化またはは再発させる可能性があるため。
▼腎障害またはその既往歴がある人
腎障害の悪化または再発させる可能性があるため。
▼心機能異常のある患者
心機能異常を悪化させる可能性があるため。
▼高血圧症のある人
血圧が上昇する可能性があるため。
▼気管支喘息の人
気管支喘息の患者のうち、アスピリン喘息が含まれるため、本剤の内服によって喘息発作の誘発の可能性があるため。
▼出血傾向のある患者
血小板機能異常により、出血傾向を増大させる可能性があるため。
▼炎症性腸疾患のある人
症状が悪化する可能性があるため。
▼高齢者
高齢者では、副作用が現れやすいため注意が必要。少量(1日1回5mg)から開始して、適宜患者の状態を確認しながら投与する。

上記にあてはまる方は、メロキシカムを使用する事が出来ない可能性があります。
メロキシカムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
▼ACE阻害剤
糸球体濾過量が減少し、腎障害のある患者では、急性腎不全を起こす可能性があるため。
▼ARB
糸球体濾過量が減少し、腎障害のある患者では、急性腎不全を起こす可能性があるため。
▼選択的セロトニン再取り込み阻害剤
選択的セロトニン再取り込み阻害剤には、血小板凝集抑制作用があるとされており、本剤と併用することで出血傾向が増大する可能性があるため。
▼プロスタグランジン合成阻害剤
両剤ともプロスタグランジン合成阻害作用を有するため、消化性潰瘍や胃腸出血などの副作用のリスクを増大させる可能性があるため。
▼抗凝固剤
出血傾向が増大するため注意が必要。
▼抗血小板薬
出血傾向が増大するため注意が必要。
▼血栓溶解剤
出血傾向が増大するため注意が必要。
▼コレスチラミン
本剤の作用が減弱する可能性がある。
▼経口血糖降下薬
本剤の作用が増強する可能性がある。
▼リチウム製剤
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告がある。本剤と併用する場合は、リチウム中毒のリスクを回避するため、リチウムの血中濃度をモニタリングするなど十分な注意が必要。
▼キニジン
本剤の作用が減弱する可能性がある
▼メトトレキサート
メトトレキサートの作用を増強させる可能性があるため。
▼利尿薬
急性腎不全の可能性があるため、注意が必要。
▼シクロスポリン
シクロスポリンによる腎毒性が増強される可能性があるため。

上記を使用している方は、メロキシカムを使用する事が出来ない可能性があります。
メロキシカムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ジュースやコーヒーで薬を飲んでもいいですか?

水やぬるま湯で服用してください。

市販の薬と一緒に飲んでも問題ないですか?

一般用医薬品としてドラッグストアなどで販売されているものでも、本剤と併用すると副作用のリスクが高まるなどの危険があります。ドラッグストアなどで一般用医薬品を購入する際に、薬剤師に相談してください。

食事と本剤の影響について注意点はありますか?

用法は食後投与になっています。そのため、基本的には食後に内服するのが望ましいと考えられます。しかし、空腹時と食後投与での血中濃度などを比較したデータによると大きな差異はなかったことから、本剤の吸収に対する食事の影響は少ないものと考えられています。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。