成分名 |
チアプロフェン酸 |
適応症状 |
・関節リウマチ、変形性関節症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腰痛症の消炎や鎮痛
・急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)、手術後及び外傷後の消炎・鎮痛の解熱や鎮痛 |
簡易説明 |
チアプロフェン酸は、熱を下げたり、痛みを和らげる薬剤です。チアプロフェン酸の中で最も強い作用が期待される薬剤をスクリーニングし開発されたため、高い有効性が示されています。これまでの薬剤に比べて胃粘膜刺激作用が弱いという特徴を持っています。日本ではサノフィが販売しており、歴史の長い薬剤の1つとなっています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/リウマチ科/整形外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~3,000円
【スルガム錠100mg】
薬剤あたりの目安:8.4円/錠(製薬メーカー:サノフィ)
【スルガム錠200mg】
薬剤あたりの目安:13.7円/錠(製薬メーカー:サノフィ)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1994年3月発売 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
スルガム錠100mg/200mg【製薬メーカー:サノフィ】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 |
イタリアやオーストラリアやニュージーランドなど世界60か国以上で販売されています。 |
効果・作用 |
チアプロフェン酸は、熱を下げる・痛みを和らげる強い作用を持っています。胃粘膜において、PGE2の合成を抑制しますが、PGI2への抑制作用が弱いことから胃粘膜への刺激がこれまでの薬剤と比較して弱いという特徴を持っています。
承認までに国内174施設、合計1195名を対象に臨床試験を実施しています。それぞれの疾患名に対して有効性を検討しています。詳細は以下の通りです。
<有効以上>
関節リウマチ・・70/224(31.3%)
変形性関節症・・88/152(57.9%)
頚肩腕症候群・・69/128(53.9%)
肩関節周囲炎・・30/68(44.1%)
腰痛症・・65/136(47.8%)
外傷後の消炎・鎮痛・・78/172(45.3%)
手術後の消炎・鎮痛・・49/68(72.1%)
急性上気道炎・・110/173(63.6%)
<やや有効以上>
関節リウマチ・・164/224(73.2%)
変形性関節症・・ 132/152(86.8%)
頚肩腕症候群・・93/128(72.7%)
肩関節周囲炎・・ 53/68(77.9%)
腰痛症・・107/136(78.7%)
外傷後の消炎・鎮痛・・ 158/172(91.9%)
手術後の消炎・鎮痛・・ 60/68(88.2%)
急性上気道炎・・155/173(89.6%) |
使用方法 |
<関節リウマチ、変形性関節症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腰痛症の消炎や鎮痛の場合>
・本剤100mを1回2錠1日3回服用します。200㎎上の場合は、1錠を1日3回経口投与してください。
<急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)、手術後及び外傷後の消炎・鎮痛の解熱や鎮痛の場合>
1回200mを症状が出た際に、服用してください。ただし、1日2回を超えて飲まない、空腹のタイミングで服用しないことを注意してください。 |
副作用 |
主な副作用
主な副作用として泌尿器系の、頻尿や排尿困難や膀胱炎、血尿、膀胱痛などがあげられます。割合としては臨床試験で3.35%の方に副作用が発現していました。
項目別の発現頻度は以下の通りです。
消化器嘔吐・・胃部不快感/腹痛/食欲不振/胃重感/胸やけ/下痢/口内炎(0.1~5%未満)、胃炎/腹部膨満感/便秘/舌のあれ/口角炎/口渇/唾液分泌亢進(0.1%未満)
過敏症・・発疹(0.1~5%未満)、光線過敏症/紅斑/そう痒(0.1%未満)
精神神経系・・眠気/めまい/ふらつき感/頭痛(0.1%未満)
循環器・・頻脈(0.1%未満)
血液・・貧血/白血球増多(0.1~5%未満)
肝臓・・AST(GOT)/ALT(GPT)/Al-P上昇(0.1~5%未満)、黄疸(0.1%未満)
腎臓・・浮腫/BUN上昇(0.1~5%未満)、高カリウム血症/蛋白尿(0.1%未満)
泌尿器・・膀胱痛/排尿困難/頻尿/血尿/膀胱炎(頻度不明)
耳・・耳鳴/耳づまり感(0.1%未満)
その他・・脱力感/倦怠感/ほてり/胸痛/味覚異常/舌のしびれ/尿糖(0.1%未満)
重大な副作用
<消化性 潰瘍、胃腸出血>
消化性潰瘍・胃腸出血などがでるリスクがありますので、症状が出た際には投与を中止してください。
<ショック、アナフィラキシー>
胸内苦悶、冷汗、血圧低下、頻脈、呼吸困難、喘鳴、血管浮腫、蕁麻疹、そう痒はアナフィラキシーショックの初期症状の可能性がありますので、上記の症状が出た場合には投与を中止して医療機関を受診してください
<スティーブンジョンソン症候群>
皮膚の粘膜に異常がみられる場合がありますので、注意をしてください。
<喘息発作>
症状があらわれることがありますので、もし出た場合には投与を中止して医療機関を受診してください。
<白血球減少と血小板の機能低下>
出血時間の延長がもたらされる場合がございますので、注意をしながら投与をしてください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■チアプロフェン酸を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼スルガム錠の有効成分
チアプロフェン酸
▼代表薬の添加物
【スルガム錠100㎎】
トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ヒプロメロース、酸化チタン、ヒドロキシプロピルセルロース、プロピレングリコール
【スルガム錠200㎎】
トウモロコシデンプン、ポリオキシエチレン[160]ポリオキシプロピレン[30]グリコール、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ヒプロメロース、酸化チタン、ヒドロキシプロピルセルロース、プロピレングリコール
・以前、チアプロフェン酸を使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
・消化性潰瘍のある方は、消化性潰瘍を悪化させることがあるので使用できません。
・重篤な血液の異常のある方は、血液異常を悪化させる恐れがあるので使用できません。
・重篤な肝障害のある方は、肝障害を悪化させる恐れがあるので使用できません。
・重篤な腎障害のある方は、腎障害を悪化させる恐れがあるので使用できません。
・重篤な心機能不全のある方は、心機能不全を悪化させる恐れがあるので使用できません。
・アスピリン喘息のある方、もしくは以前かかったことのある方は、重篤な喘息発作があらわれことがあるので使用できません。
・気管支喘息もしくは以前かかったことのある方は、重篤な喘息発作があらわれることがあるので使用できません。
・妊娠末期の女性への安全性は確立していないので、使用できません。
使用に注意が必要な方 ・以前消化性潰瘍にかかったことのある方は、再発する可能性があります。
・非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与によって消化性潰瘍をもっている方で、本剤の長期投与が想定され、さらにミソプロストールによる治療が行われている方は、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、慎重に投与してください。
・血液の異常もしくは以前症状があった方は、悪化や再発のリスクがあるため注意をしてください。
・出血傾向のある方は、血小板の機能が異常となるリスクがあるので注意をしてください。
・肝障害もしくは以前症状があった方は、悪化や再発のリスクがあるため注意をしてください。
・腎障害もしくは以前症状があった方は、悪化や再発のリスクがあるため注意をしてください。
・心機能障害のある方は悪化させるリスクがあるため注意をしてください。
・高齢者
・潰瘍性大腸炎の方は症状悪化のリスクがあるため注意をしてください。
・クローン病の方は症状が悪化する恐れがあります。
上記にあてはまる方は、チアプロフェン酸を使用する事が出来ない可能性があります。 チアプロフェン酸を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 <抗凝固剤(ワルファリン/ダビガトラン/エテキシラートなど)、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(クロピドグレル等)>
併用により、出血のリスクが上昇する可能性があります。
<カリウム製剤>
高カリウム血症の報告があるので、併用する際には本剤を減量してください。
<炭酸リチウム>
併用することで血中のリチウム濃度が上昇して、リチウム中毒を起こす可能性があるため注意をしてください。
<ニューキノロン系抗菌剤(オフロキサシンなど)>
痙攣をおこすことがあるので、注意をしてください。
<選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミン/パロキセチンなど)>
消化管出血の恐れがあります。
<チアジド系利尿降圧剤>
降圧作用や利尿作用を減弱する恐れがありますので、併用する際には本剤を減量するなど注意をしてください。
<カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトンなど)、エプレレノン>
併用によって、降圧作用が弱まったり、腎機能が悪い方に対しては重度の高カリウム血症があらわれるとされているので注意をしてください。
腎機能が悪化している方ではさらに悪化する危険性があるため注意をしてください。
上記を使用している方は、チアプロフェン酸を使用する事が出来ない可能性があります。 チアプロフェン酸を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
チアプロフェン酸に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
スルガム錠 添付文書 |
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