エテンザミド

成分名

エテンザミド

適応症状

頭痛/歯痛/生理痛/発熱

簡易説明

・サリチル酸系の解熱鎮痛消炎剤の一種で、腫れや痛みを和らげ、熱を下げる解熱・鎮痛薬です。
・抗炎症作用と鎮痛作用があり、市販の頭痛薬や総合感冒薬に配合され、アセトアミノフェン、カフェイン、イブプロフェンなど他の鎮痛成分と一緒に使われるのが一般的です。
・炎症や、痛みの元となる体内物質「プロスタグランジン」の生成を阻害することで解熱・鎮痛に効果を発揮すると考えられております。
・「アスピリン」と同じ作用があり、体内で加水分解されサリチル酸となることによって、胃粘膜に障害を起こすのに対し、エテンザミドはサリチルアミドになるため、胃に対する副作用は比較的軽いものとなっております。
・非ステロイド抗炎症薬(NSAID)に分類されており、古くから利用されております。

処方可能な診療科目

内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安 :約7.8円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1988年4月発売年月日

国内のジェネリック認可

国内のジェネリック認可なし

関連製品(先発薬)

エテンザミド「ヨシダ」【製薬メーカー:吉田製薬】

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

▼エテンザミドの作用▼

・サリチル酸系の解熱鎮痛消炎剤の一種で、一般的に販売されている頭痛薬や総合感冒薬に配合されており、頭痛・歯痛・生理痛や発熱を抑制する薬です。
・「ホルマリン誘発性疼痛モデル」において、エテンザミドが疼痛行動を抑制することが明らかになっております。
・作用のメカニズムは、脊髄後角にある痛覚過敏との関連性が報告されている「セロトニン2B受容体」の拮抗作用の可能性があります)
・エテンザミドがイブプロフェンによる胃粘膜傷害を軽減することも明らかになっており、胃平滑筋ある「セロトニン2B受容体」の拮抗作用である可能性があります。
・炎症や発熱を引き起こす「プロスタグランジン(PG)」という物質の生合成を抑えることで解熱・鎮痛の効果が発揮すると考えられております。

◆痛覚過敏について◆
・頭痛を繰り返す原因の一つとしては、「痛覚過敏」が関係している事が判明してきております。
エテンザミドを解熱鎮痛薬に配合することで、痛みの伝わりを抑制し、繰り返す痛みを緩和、胃粘膜傷害を軽減することが期待されております。
・体内で炎症を起こし、痛みのもととなる「プロスタグランジン(PG)」がありますが、エテンザミドは末梢および中枢でのPG合成を阻害することで解熱作用、鎮痛作用を発揮します。また痛覚過敏に関係するといわれる脊髄のセロトニン2B受容体に拮抗することで、鎮痛に効果を発揮すると期待されております。

◆NSAIDsについて◆
エテンザミドは、NSAIDsに分類される成分です。非ステロイド性の抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)の頭文字から「エヌセイズ」と呼ばれることもございます。
市販薬の成分に含まれているおなじみの、「アスピリン」「ジクロフェナク」「インドメタシン」「イブプロフェン」といった成分も、NSAIDsの仲間となっております。

◆ACE処方◆
エテンザミドの鎮痛作用は必ずしも強いものではありません。そのため一般的には、他の鎮痛薬と組み合わせて用いられます。特に「アセトアミノフェン」「カフェイン」「エテンザミド」を配合し異なる3種類の鎮痛成分を配合することで、副作用のリスクを抑制し、より高い鎮痛作用が得られると期待されております。
それぞれの成分の英語の頭文字をとり、ACE処方と呼ばれております。


▼エテンザミドの効果・作用まとめ▼
①サリチル酸系の解熱鎮痛消炎剤の一種の解熱・鎮痛薬です。
②市販の頭痛薬や総合感冒薬に配合されており、他の鎮痛成分と一緒に使われるのが一般的となっております。
③効き目が柔らかく、胃腸障害などの副作用が少ないのが特徴です。
④ホルマリン誘発性疼痛モデルにおいて、疼痛行動を抑制します。
⑤プロスタグランジンの生成を阻害することで解熱・鎮痛に効果を発揮します。

使用方法

・食後すぐに多めの水(コップ1杯)で服用してください。(頓服の場合も、できるだけ食後にしてください)
・カゼでは頓服が原則となります。(頓服の指示がある場合、症状のひどい時だけ服用してください)

副作用

主な副作用
・発疹
・浮腫
・喘息発作
・耳鳴
・めまい
・貧血
・出血時間の延長
・食欲不振
・吐き気
・嘔吐
・胸やけ
・消化管潰瘍の悪化
・腎障害
・肝障害

重大な副作用
・消化管潰瘍(胃痛、腹痛、下血、吐血)。
・腎臓の重い症状(尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹)
・肝臓の障害(だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色になる)
・喘息発作の誘発(咳込む、ぜいぜいする、息をするときヒューヒュー音がする、息切れ、呼吸しにくい)

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・アスピリン喘息
・過敏症
・重篤な肝障害
・重篤な心機能不全
・重篤な腎障害
・消化性潰瘍
・重篤な血液異常
・非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作
・15歳未満の水痘
・15歳未満のインフルエンザ
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児

使用に注意が必要な方
・胃腸の悪い方
・腎臓の悪い方
・肝臓の悪い方
・喘息の方
・アレルギーがある方
・妊娠中の方
・高齢者

上記にあてはまる方は、エテンザミドを使用する事が出来ない可能性があります。
エテンザミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
・抗凝血薬のワルファリン
・気分安定薬のリチウム(リーマス)
・チアジド系利尿薬
・クマリン系抗凝血剤

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
生理痛にも効きますか?

生理痛の緩和に効果はございます。

インフルエンザの解熱剤として使われてますか?

インフルエンザの解熱剤として使用すると、ライ症候群と呼ばれる脳の機能障害を発症するリスクが高まると言われていますので、注意が必要です。(アスピリンとライ症候群の関連性に因果関係にあるのか不明な部分もありますが 、インフルエンザの解熱剤としては、アセトアミノフェンを使用するのが一般的となっております)

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