ザルトプロフェン

成分名

ザルトプロフェン

適応症状

関節リウマチ/変形性関節症/腰痛症/肩関節周囲炎/頸肩腕症候群/手術後/外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛 など

簡易説明

ソレトン錠80(一般的名称:ザルトプロフェン)は、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に分類される解熱鎮痛薬の一つです。
関節リウマチ、腰痛症、肩関節周囲炎(五十肩)、頸肩腕症候群(肩こり)などの痛みに使用される痛み止めです。
NSAIDsの一般的な作用であるプロスタグランジン生合成阻害の他に、ブラジキニンを強く抑える作用も確認されており、痛みに対して非常に強い効果が期待できるという特徴があります。
また、比較的COX-2選択性質が高く、消化管障害の副作用が少ないことが想定される薬です。

処方可能な診療科目

整形外科/リウマチ科/手外科/歯科/口腔外科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

薬価(80mg 1錠あたり)
ソレトン錠80(日本ケミファ):13.90円
ペオン錠80(ゼリア新薬):13.30円

※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1993年9月

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

ソレトン錠(ケミファ)
ペオン錠(ゼリア)

関連製品(ジェネリック)

・ザルトプロフェン錠80mg「YD」(陽進堂)
・ザルトプロフェン錠80mg「サワイ」(沢井製薬)
・ザルトプロフェン錠80mg「トーワ」(東和薬品)
・ザルトプロフェン錠80mg「杏林」(キョーリンリメディオ)
・ザルトプロフェン錠80mg「日医工」(日医工)
・ザルトプロフェン錠80「タツミ」(辰巳化学)

効果・作用

〇効果
ソレトン錠80(一般名:ザルトプロフェン錠)は、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、手術後・外傷後並びに抜歯後の炎症等の疾患や症状を消炎、鎮痛する効果があります。
本剤の鎮痛効果(痛みの原因となるプロスタグランジンという物質の生合成を阻害する作用、及び発痛物質であるブラジキニンを抑制する)は痛み止めの定番であるロキソニンやボルタレンの成分よりも強いことが確認されています。

〇作用
本剤は、アラキドン酸代謝系におけるシクロオキシゲナーゼ阻害によりプロスタグランジン生合成を抑制することで鎮痛、及び抗炎症作用をあらわします。また、白血球遊走抑制作用、及びライソゾーム酵素遊離抑制作用等の白血球細胞膜安定化作用も抗炎症作用の一機序になっているものと考えられます。

使用方法

ザルトプロフェン1回80mgを1日3回経口服用します。
頓用の場合は、1回80〜160mgを経口服用します。

副作用

主な副作用
胃不快感/胃痛/嘔気/心窩部痛/下痢/胃重感/胸やけ/口内炎/悪心/食欲不振/腹痛

重大な副作用
ショック/アナフィラキシー/呼吸困難/血圧低下/冷汗/悪寒/発疹/かゆみ/紅潮/顔面浮腫/浮腫/蕁麻疹/急性腎障害/腎障害/ネフローゼ症候群/BUN上昇/血中クレアチニン上昇/乏尿/蛋白尿/低蛋白血症/肝機能障害/黄疸/AST上昇/ALT上昇/Al−P上昇/γ-GTP上昇/消化性潰瘍/大腸潰瘍/出血/出血性大腸炎/小腸潰瘍/穿孔/無顆粒球症/白血球減少/血小板減少/皮膚粘膜眼症候群/中毒性表皮壊死融解症/Stevens−Johnson症候群/Toxic Epidermal Necrolysis/TEN/溶血性貧血/再生不良性貧血

その他の副作用
嘔吐/便秘/腹部膨満感/舌炎/口渇/眠気/眩暈/頭痛/しびれ/しびれ感/過敏症/光線過敏症/皮疹/湿疹/そう痒/ヘモグロビン減少/ヘマトクリット値低下/赤血球減少/好酸球増加/血小板増加/白血球増加/血尿/ほてり/頻尿/倦怠感/排尿痛/排尿障害/発熱

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
(症状を悪化させる可能性があります)
・消化性潰瘍のある方
・重篤な血液の異常のある方
・重篤な肝機能障害のある方
・重篤な腎機能障害のある方
・重篤な心機能不全のある方
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
・アスピリン喘息のある方

使用に注意が必要な方
【特定の背景を有する方】
・ 潰瘍性大腸炎のある方
・クローン病のある方
・感染症を合併している方
・慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)のある方:
長期服用する場合には定期的に尿検査、血液検査及び肝機能検査等を行ってください。また薬物療法以外の療法も考慮してください。
・急性疾患のある方:
原則として長期投与を避け、急性炎症、疼痛及び発熱の程度を考慮し、服用してください。また薬物療法以外の療法も考慮してください。

【上記以外の方】
・高齢者:
高齢者が服用する際には消化器症状等患者の状態を観察しながら、投与回数を減らしてください(例えば1回1錠1日2回)か又は休薬するなど必要最低限の使用にとどめるよう慎重に服用します。本剤は血漿蛋白結合率が高く、また、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では、血漿アルブミンが減少していることが多く、腎機能も低下していることがあり、高い血中濃度が持続するおそれがあります。
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性:
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください(服用する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に服用してください)。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告があります。
また妊娠末期のラットに投与した実験で、胎仔動脈管収縮が報告されています。
・授乳婦:
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止の検討が必要です。(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されています)。
・小児等:
副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に服用してください(小児等を対象とした臨床試験は実施していません)。

上記にあてはまる方は、ザルトプロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。
ザルトプロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
【ニューキノロン系抗菌剤】(エノキサシン等)
痙攣を誘発することがあるので、用量を調節するなど注意してください。

【クマリン系抗凝血剤】(ワルファリンカリウム等)
抗凝血作用を増強するおそれがあるので、用量を調節するなど注意してください。

【スルホニル尿素系血糖降下剤】(トルブタミド等)
血糖降下作用を増強するおそれがあるので、用量を調節するなど注意してください。

【チアジド系利尿剤】(ヒドロクロロチアジド等)
チアジド系利尿剤の作用を減弱するとの報告があります。

【リチウム製剤】(炭酸リチウム)
リチウム製剤の作用を増強するとの報告があるので、リチウム製剤の用量を調節するなど注意してください。

【免疫抑制剤】(メトトレキサート)
メトトレキサートの作用を増強するとの報告があるので、メトトレキサートの用量を調節するなど注意してください。

上記を使用している方は、ザルトプロフェンを使用する事が出来ない可能性があります。
ザルトプロフェンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
服用にあたり、上記以外に注意する点はありますか?

本剤を含む消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、あくまでも対症療法です。予めご了承ください。
また、他の消炎鎮痛剤との併用はなるべく避けてください。

眠くなる成分は含まれていますか?

薬の副作用の定番と言える眠気に関しては、ソレトンでは0.09%の頻度とされており、実際に経験することはあまりないと言えます。ソレトンの成分はいわゆる眠気を引き起こす成分とは言えないため、基本的には眠気に関する心配は必要ないと考えられます。

ソレトン錠80mgは市販で購入できますか?

ソレトンの成分であるザルトプロフェンは市販薬の成分としては販売されていないため、市販では購入できません。

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医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。