ブシラミン

成分名

ブシラミン

適応症状

関節リウマチ

簡易説明

ブシラミンは関節リウマチを治療する医薬品です。
リウマチは体の免疫系が関与している膠原病の一種になります。関節に強い炎症が発症して、痛み・腫れが発生します。時間経過により関節の骨・軟骨が破壊されてしまい、変形が起こり、その機能が失われてしまいます。

ブシラミンは抗リウマチ薬になります。体の免疫機能の異常を正常化してくれる働きがあります。正常化すると関節の痛み・腫れが引いて、病気の進行を遅延させます。高い効果が期待でき、約63%くらいの割合で効果が出ているとデータがあります。

処方可能な診療科目

内科、リウマチ・膠原病・アレルギー内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
リマチル錠50mg 28.2円/錠
リマチル錠100mg 40.3円/錠
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

100mg/1987年9月、50mg/1992年8月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

リマチル錠50mg【あゆみ製薬】、リマチル錠100mg【あゆみ製薬】

関連製品(ジェネリック)

ブシラミン錠100mg【トーワ】、ブシラミン錠50mg【トーワ】、ブシラミン錠50mg【日医工】、ブシラミン錠100mg【日医工】、ブシラミン錠50mg【小林化工】、ブシラミン錠100mg【小林化工】

効果・作用

ブシラミンは疾患修飾性抗リウマチ薬の部類になります。免疫調節薬とも呼ばれます。
中度くらいまでの関節リウマチに有効とされている抗リウマチ薬です。
詳しい作用機序はまだ解明されていませんが、免疫系を調節し炎症・痛みを鎮めてくれます。
従来のメタルカプターゼの改良薬です。臨床試験においても関節リウマチに有効性が確認されています。副作用は軽減されていますが、定期的な検査が必要になります。昨今では他薬が処方される事が増え、処方数は減少しています。
現在の関節リウマチ治療においては、メトトレキサートをアンカードラッグ(最も重要な薬)として、効果が不十分な場合に生物学的製剤を使用する、という方法が普及し始めています。
しかし、間質性肺炎、腎機能障害、ウイルス性肝炎等によって、メトトレキサートの使用が不可能な場合も多く、その際は患者の症状に合わせ、メトトレキサート以外のブシラミンなどの抗リウマチ薬を選ぶ事が重要になってきています。
また、メトトレキサートは単体使用より、抗リウマチ薬を併用した方が高い効果得られるとされており、ブラシミンが使用される事があります。
ブシラミンは日本国内で開発された薬剤であり、システインの誘導体です。
SH製剤のD-ペニシラミンとは異なり、分子内にSH基を二つ有しています。
ブシラミンは日本と韓国でのみ使用されている為、国際的なデータは少ない。

使用方法

本剤は消炎鎮痛剤等で充分な効果がなかった場合に用いる。
通常、成人1回ブシラミンとして100mgを、1日3回【300mg】を食後に経口投与します。
患者の年齢や症状、忍容性、本剤での反応によって、効果を得る事が出来た後には、1日量100mg~300mgで投与します。1日最大用量は300mgになっています。

副作用

主な副作用
リウマチの薬というのは副作用が多い傾向にあります。
比較的に多いのは、発疹、発赤、吐き気、皮膚の痒み、口内炎、味覚異常等になります。味覚異常に亜鉛を補給する事で改善があるようです。

重大な副作用
重い副作用で特に注意が必要とされているのは、血液障害と腎障害、肺障害になります。血液の血球が減少してしまったり、尿蛋白、血尿が見られる事がありす。
重症化してしまう事は滅多にありませんが、発熱・喉の痛み、出血傾向、空咳、息苦しくなる、等の初期症状には注意してください。
他には稀ですが、筋無力症、多発性筋炎等、他の免疫系の症状が発症してしまう事があります。

【重い副作用】
滅多にないとされていますが、念のため、初期症状等にご注意ください。
・重度の血液成分の異常・・発熱、口内炎、喉の痛み、樽さ、皮下出血(血豆・青痣)、鼻血・歯肉出血等の出血傾向
・腎臓の重度の症状・・尿の減少・出ない、血尿、尿の濁り・泡立ち、浮腫み、樽さ、吐き気、腰痛、側腹部痛、発熱、発疹
・肺障害(間質性肺炎等)・・息苦しさ、息切れ、空咳、発熱、痰
・肝臓の重度の症状・・樽さ、吐き気、食欲不振、発疹、発熱、痒み、皮膚、または白目が黄色化、尿が茶褐色化
・重度の皮膚・粘膜障害・・発疹、水膨れ、発赤、膿、皮剥け、皮膚の熱感、皮膚の痛み、痒み、唇や口内の爛れ、目の充血、喉の痛み、発熱、全身倦怠感
・新たに発症する免疫系の症状・・脱力、瞼が下がる、筋力低下、手足の痺れ、麻痺、発赤、筋肉痛、皮下出血、神経痛、関節痛、視覚異常
・ショック、アナフィラキシー・・胸が苦しい、気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、全身発赤、手足の冷え・手足のしびれ、蕁麻疹、顔の浮腫み・顔の腫れ、喉の腫れ、血圧低下、息苦しい、眩暈、視界が暗くなる、意識薄れ

その他の副作用
【その他の副作用】
痒み、食欲不振、下痢、頭痛など

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
血液障害のある方、および骨髄機能が低下している方【骨髄機能低下による重篤な血液障害の報告がある方】

腎障害のある方【ネフローゼ症候群などの重篤な腎障害が発症する恐れあり】

本剤に対し過敏症の既往歴のある方

使用に注意が必要な方
血液障害の既往歴のある方【骨髄機能低下による重篤な血液障害が発症する恐れあり】

腎障害の既往歴のある方【ネフローゼ症候群等の重篤な腎障害が発症する恐れあり】

肝障害のある方【肝機能検査値の上昇などが発症する恐れあり】

・重要な基本的注意

本剤投与の際、関節リウマチの治療法をしっかり把握し、症状、副作用の発症に気を付けながら使用する。

本剤の投与開始に当たって,主な副作用、用法・用量などを把握し、
特に咽頭痛、発熱、紫斑、呼吸困難、乾性咳嗽などの症状があった際は医師に相談するようにしましょう。

本剤は遅効性なので、効果が発現するまでは、既に投与している消炎鎮痛剤などは継続しながら併用する方が良い。
本剤を6ヶ月間、継続投与しても効果が出てこない場合は投与を中止しましょう。

本剤の投与前に、必ず血液、肝機能、腎機能などの検査をします。
投与中には症状を観視し、毎月1回血液、尿検査などの検査を行います。

上記にあてはまる方は、ブシラミンを使用する事が出来ない可能性があります。
ブシラミンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
特になし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
3ヶ月前リウマチ(両手首に痛み)と診断されて、アザルフィジンEN500mgを服用する事でかなり改善しました。医師からは完治を目指す為と、アザルフィジンに加えてブシラミン100mgを処方されたのですが、2種類の治療薬を飲むことは、問題ない治療法なのでしょうか。

軽度のリウマチに対する第1段階の治療としては併用は問題ありません。

両手首の痛みでリウマチと診断されて、昨年3月から朝、晩とアザルフィジンEN錠500mgとブシラミン錠100mgを服用しています。1月の検診の時、ほとんど痛みはないので薬の服用を辞めたいと伝えましたが、ぶり返す可能性があるとの事で、服用は長期継続をしてくださいとの事でした。リウマチ治療薬は長期継続が必要なのでしょうか?

リウマチは症状が改善しても、服薬を中止すると再燃することがよくあります。長期継続は必要な傾向にあるとされています。

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