成分名 |
ペンタゾシン |
適応症状 |
各種のガンに対する鎮痛、術後、心筋梗塞、胃・十二指腸潰瘍、腎・ 尿路結石、閉塞性動脈炎、胃・尿管・膀胱検査器具使用時、麻酔前投薬および麻酔補助 |
簡易説明 |
錠剤と注射製剤がある。錠剤については、癌性疼痛に対し適応を持ち、疼痛緩和に用いられる。注射製剤については手術の後などに除痛を目的として、生理食塩水にアタラックス–Pなどと一緒に使われることがある。。さらに、ソセゴン注15mgと30mgがあるがソセゴン注30mgには麻酔前投薬や麻酔補助の適応しかない。 |
処方可能な診療科目 |
内科/整形外科/呼吸器/消化器/血管外科 |
健康保険の適応 |
健康保険の適応あり |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
適応疾患や検査などにより異なるため費用目安は不適。
また、多くが院外処方となるため、調剤薬局で薬をもらうのにも費用がかかる。
薬局での費用も処方日数や薬局によっても費用が異なる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
ソセゴン錠25mg 販売開始 2012 年10月
ソセゴン注15mg 販売開始 2012年10月
ソセゴン注30mg 販売開始 2012年10月 |
国内のジェネリック認可 |
注射製剤のみジェネリック医薬品あり。 |
関連製品(先発薬) |
ソセゴン錠25mg、ソセゴン注射液15mg、ソセゴン注射液30mg |
関連製品(ジェネリック) |
ペンタゾシン注射液15mg、ペンタゾシン注射液30mg |
効果・作用 |
非麻薬性の鎮痛剤であり、部分アゴニスト。中枢神経系における刺激電動系を抑制することによって鎮痛作用を示す。
ペンタゾシンの作用発現は迅速であり、静注では2〜3分、皮下注、筋注では15〜20分で鎮痛効果が得られる。持続時間はおよそ3〜4時間であるとのデータがある。
強力な鎮痛作用と弱いオピオイド拮抗作用がある。鎮痛効果は医療用麻薬であるモルヒネの2分の1〜4分の1程度の効力がある。モルヒネほどではないが、長期連用によって身体的依存を生じる可能性がある。
通常の投与経路で体内によく吸収されるが、血中濃度には個体差が大きく、また、同一個人でも時間的変動が激しいとされている。血中濃度の個体差は、薬物代謝の個体差が大きいためと考えられている。経口投与のペンタゾシン製剤にはペンタゾシンの 100分の1量のナロキソン塩酸塩が配合されている。ナロキソン塩酸塩は麻薬などのオピオイド製剤に拮抗して、解毒効果を有する。ペンタゾシンには、そのナロキソン塩酸塩が配合されているが、経口投与の場合、肝臓にて肝初回通過効果を受けるため、ペンタゾシンに拮抗的に作用しない。 |
使用方法 |
◆ソセゴン錠
通常、成人に対し、1回 25〜50mg を経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。必要に応じ追加投与する場合には、 3〜5時間の間隔をあける。
◆ソセゴン注射液
鎮痛の目的に用いる場合
通常、成人に対し1回15mgを 筋肉内または皮下に注射する。その後必要に応じて、 3〜4時間毎に反復注射が可能。 なお、症状により適宜増減する。
麻酔前投薬および麻酔補助に用いる場合
通 常、30〜60mg を筋肉内、皮下または静脈内に注射するが、症例により適宜増減する。
使用に際し、眠気やふらつきなどの症状が現れるため自動車の運転や機械作業などは行わない。
連用により、薬物依存を呈することがあるため、慎重に投与する。また、薬物依存の既往歴がある患者には注意が必要。連用後に急な中止を行うと、振戦、不安、不眠、興奮、悪心、冷感、動悸などの禁断症状が現れることがある。
本剤は、向精神薬第2種に分類されるため、管理に注意が必要。
保管する際には、薬局内の人目につかないところで保管する。また、保管場所は施錠が可能でなければならない。ただし、業務中などで薬剤師などのスタッフがいる際には必ず施錠しなくても良い。
廃棄の際は、医療用麻薬とは異なるため、廃棄届などは必要ない。しかし、廃棄した旨の記録は必要である。廃棄方法は、焼却、酸やアルカリによる分解など向精神薬が回収不可能な方法にて行う。
譲り受けや譲り渡し、廃棄などの際には品名・数量・譲り受け/譲り渡し/廃棄の年月日、譲受け又は譲渡しの相手方の営業所等の名称・所在地を記録して、最終記録日から2年間保存しなけれなばならない。
また、薬局内で管理するソセゴン錠・ソセゴン注射液に錠剤では120錠、注射製剤では10アンプル以上の滅失、盗取、所在不明その他の事故が生じたときは必要な事項を「向精神薬事故届」により都道府県知事に届け出なければならない。 |
副作用 |
ショック/アナフィラキシー/呼吸抑制/依存性/無顆粒球症/中毒性表皮壊死融解症/神経原性筋障害/痙攣など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ▼ペンタゾシン又はナロキソンに対し過敏症の既往歴のある人
▼頭部傷害がある人又は頭蓋内圧が上昇している人
本剤使用により頭蓋内圧が上昇する可能性があるため。
▼重篤な呼吸抑制状態にあるまたは全身状態が著しく悪化している患者
呼吸抑制が悪化する可能性があるため。
▼ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中または投与中止後1週間以内の人
相互作用により、オピオイド離脱症状が発現する可能性があるため。
使用に注意が必要な方 ▼薬物依存の既往歴のある人
▼麻薬依存の人
本剤は医療用麻薬に対して拮抗作用を有するため、麻薬依存の患者に使用することによって離脱症状を呈する可能性があるため。
▼胆道疾患のある人
本剤を大量投与した際にOddi括約筋の機能不全になる可能性がある。
▼心筋梗塞の人
肺動脈圧や血管抵抗性を上昇させる可能性がある。
▼肝機能障害のある人
肝機能障害により、肝機能が低下している場合、本剤の作用が強く現れる可能性があるため。
▼高齢者
生理機能の低下などにより、本剤の血中濃度が高く推移する可能性があるため。
▼妊婦・産婦・授乳婦など
妊娠または妊娠してる可能性のある女性には、治療の有益性が危険性を上回ると判断した時のみ投与する。なお、胎児に対する安全性の確立はされていない。
▼小児
低出生体重児・新生児・乳児・幼児・小児に対する安全性は確立していない。
上記にあてはまる方は、ペンタゾシンを使用する事が出来ない可能性があります。 ペンタゾシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ▼モルヒネ製剤
本剤と併用することによって本剤の作用が増強される可能性がある。併用する場合は、本剤またはモルヒネ製剤の用量について減量するなどの検討が必要。さらに本剤の高用量の投与では、モルヒネ製剤の作用に対し拮抗することがあるため、モルヒネ製剤とは併用しないことが望ましい。
▼ブプレノルフィン塩酸塩/エプタゾシン臭化水 素酸塩等/ベンゾジアゼピン誘導体・その他の鎮静剤/ジアゼパム/ニトラゼパム/メダゼパム等/バルビツール酸誘 導体/アルコール
本剤の作用が増強される可能性がある。
▼セロトニン神経系賦活作用を有する抗うつ剤
中枢のセロトニン作動活性が増強すると考えられ、抗うつ薬の作用が増強。それにより、不安感や悪心、発汗、紅潮などの症状を呈する可能性がある。併用する場合には、本剤またはセロトニン神経系賦活作用を有する抗うつ剤の用量を減量するなどの検討が必要。
▼メサドン塩酸塩
本剤との併用により、メサドン塩酸塩の作用を減弱させる可能性がある。また、退薬症状を呈する可能性がある。
ウサギによる動物実験では、本剤とサリチルアミドとの併用により本剤の最高血中濃度が約2倍程度になり、サリチルアミドの最高血中濃度は約2.5倍になるとの報告がある。そのため、サリチルアミドは本剤との併用には注意を払う必要があると考えられる。
上記を使用している方は、ペンタゾシンを使用する事が出来ない可能性があります。 ペンタゾシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ▼ナルメフェン塩酸塩水和物
本剤の作用点であるオピオイドμ受容体に対し拮抗作用を示し、本剤の作用を減弱する。また、受容体の競合的阻害により本剤の離脱症状が生じる場合もあるため。
手術を控えている患者などは事前に医師や薬剤師に相談し、可能であれば1週間以上前から中止しておくのが望ましい。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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