ジメチルイソプロピルアズレン

成分名

ジメチルイソプロピルアズレン

適応症状

湿疹/熱傷/その他の疾患によるびらん及び潰瘍 など

簡易説明

植物由来の軟膏で、非ステロイド性です。主に湿疹、やけど、皮膚潰瘍などに用いられ、皮膚を保護し、炎症を和らげます。
比較的軽い症状に適しており、ステロイド外用薬のような劇的な効果は期待できませんが、副作用も比較的少なく、長期にわたって使用しても安心です。また、生まれたばかりの赤ちゃんからご高齢の方まで、年齢や性別に関わらず外用することができます。そのため、万能なキズ薬のような立ち位置の薬です。
別名グアイアズレンとも呼ばれます。

処方可能な診療科目

皮膚科/内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約,1000円~,2000円
薬代10gあたりの目安:約35.3円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:1958年7月(アズノール軟膏0.033%)

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

アズノール軟膏0.033%【製薬メーカー:日本新薬】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

ジメチルイソプロピルアズレンは天然由来成分で、カミツレというヨーロッパ原産のキク科の植物がそのルーツです。その頭花を乾燥したものが古くから民間薬として用いられており、それが近代になって、このカミツレの薬効が化学物質のアズレンに基づくことが実験的に証明され、その類縁体であるジメチルイソプロピルアズレンが、薬品として使われるようになりました。

ジメチルイソプロピルアズレンには、抗炎症作用、ヒスタミン遊離抑制作用、創傷治癒促進作用、抗アレルギー作用があります。それにより、湿疹、熱傷や、その他の皮膚疾患によるびらんや潰瘍に効果を発揮します。

より詳細な作用の説明と裏付けは以下です。
・抗炎症作用
炎症による腫れや痛みを鎮めます。
【薬効を裏付ける試験成績】皮下及び腹腔内投与により、デキストラン浮腫、ヒアルロニダーゼ浮腫、ホルマリン浮腫(ラット)を、また塗布により、紫外線紅斑(ウサギ)、クロトン油皮膚炎(ウサギ)、テレビン油皮膚炎(マウス)、熱性炎症(マウス)を抑制します。
・ヒスタミン遊離抑制作用
ヒスタミンとはアレルギー症状を引き起こす化学物質です。ヒスタミン遊離抑制作用とは、ヒスタミンの働きを抑えることでアレルギーが引き起こされるのを抑制する作用のことです。これにより、かゆみが取り除かれます。
【薬効を裏付ける試験成績】各種ヒスタミン遊離物質によるラット組織のヒスタミン遊離を抑制します。その作用機序は、下垂体-副腎系を介するものでなく、組織細胞に対する直接的な局所作用であると考えられています。
・創傷治癒促進作用
傷の直りを促進します。
【薬効を裏付ける試験成績】塗布により、機械的皮膚剥離、火傷等の実験的創傷に対し治癒促進作用を示します(ウサギ)。
・抗アレルギー作用
皮膚過敏反応を軽減する効果があります。
【薬効を裏付ける試験成績】腹腔内投与及び塗布により受動性皮膚過敏反応を軽減します(ラット)。

使用方法

通常、症状により適量を1日数回塗布してください。

副作用

主な副作用
・皮膚刺激感等の過敏症状
・接触性皮膚炎
※調査総症例784例中、副作用は4例(0.51%)に認められ、いずれも熱感、そう痒感、ヒリヒリ感等皮膚の刺激症状でした。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方。
・下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼アズノール軟膏0.033%の有効成分
ジメチルイソプロピルアズレン
▼添加物
精製ラノリン/白色ワセリン

使用に注意が必要な方
・妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与して下さい。
・授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討して下さい。

上記にあてはまる方は、ジメチルイソプロピルアズレンを使用する事が出来ない可能性があります。
ジメチルイソプロピルアズレンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ジメチルイソプロピルアズレンに関する
よくある質問
以前、成分がアズノール軟膏と同じハスレン軟膏という薬を使っていましたが、今は手に入らないようです。なぜですか?

平成27年5月開催の薬剤委員会の結果、新規採用及び採用中止になった医薬品の詳細等をお知らせします。販売中止に伴う切換え品目:ハスレン軟膏→アズノール軟膏

医薬品情報だよりNo.1611

【上記引用元:独立行政法人国立病院機構 仙台医療センター薬剤部 医薬品情報管理室】

アズノール軟膏を使っていますが、色が青いので、体に悪いような気がしてしまいます。大丈夫なのでしょうか。

本剤は淡青色~淡青緑色の軟膏剤で、わずかに特異なにおいがあります。また、天然物由来の成分が含まれるため、色調や稠度に多少の違いがあります。また、一部液化することもありますが、効能その他に変わりはありません。

アズノール軟膏0.033%・添付文書

【上記引用元:日本新薬株式会社】】

天然成分とのことですが、口の中の傷に使用することはできますでしょうか。

本剤の口腔内への使用は適用外であり、有効性、安全性の確認は行っておりません。口腔用製剤(アズノールST錠、うがい液など)への変更を推奨します。

アズノール軟膏0.033%のよくあるご質問

【上記引用元:日本新薬株式会社】】

参考元一覧

アズノール軟膏0.033%・添付文書 【日本新薬】
アズノール軟膏0.033%・インタビューフォーム 【日本新薬】

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