成分名 |
セルリポナーゼアルファ(遺伝子組換え) |
適応症状 |
セロイドリポフスチン症2型 |
簡易説明 |
セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)を主成分とする医薬品であるブリニューラ脳室内注射液150mgはセロイドリポフスチン症2型治療剤になります。
セロイドリポフスチン症2型は、ライソゾームのセリンプロテアーゼであるトリペプチジルペプチダーゼ1の欠損を特徴とする、JOY進行性の神経変性を伴う重度の遺伝的疾患であり、日本では難病指定されています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/脳神経外科内科/精神科/麻酔科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
薬代1瓶あたりの目安:150mg約1,32,800円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
ライソゾーム病は指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
ブリニューラ脳室内注射液150mgはセルリポナーゼ アルファを主成分としていますが、こちらの商品はBioMarin Pharmaceutical Japan株式会社が2019年9月20日に製造販売を承認、2019年11月19日に薬価基準収載。その後2020年1月6日に販売が開始となりました。 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ブリニューラ脳室内注射液150mg【製薬メーカー:BioMarin Pharmaceutical Japan株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 |
米国においては、Brineuraと言う薬品名で、2017年4月27日に承認されました。
欧州連合(EMA)においては、Brineuraと言う薬品名で、2017年5月30日に承認されました。
ウクライナにおいては、Brineuraと言う薬品名で、2018年7月13日に承認されました。
ブラジルにおいては、Brineuraと言う薬品名で、2018年7月16日に承認されました。
オーストラリアにおいては、Brineuraと言う薬品名で、2018年8月11日に承認されました。 |
効果・作用 |
セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)を主成分とする医薬品であるブリニューラ脳室内注射液150mgは、セロイドリポフスチン症2型に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)は遺伝子組換えヒトTPP1酵素前駆体であり、カチオン非依存性マンノース6リン酸受容体を介してリソソーム内に取り込まれます。その後生体内においてプロテアーゼにより活性化され、セロイドリポフスチン症2型において認められるリソソーム内に蓄積したポリペプチドからトリペプチドを切断する事により、その蓄積物質の増加を抑制する事が期待されています。
【セロイドリポフスチン症2型とは】
セロイドリポフスチン症2型は遺伝性の病気であるライソゾーム病の一種で、神経セロイドリポフスチン症の14種類の病型のうちの1つになります。重度で進行が速い小児の神経変性疾患になります。神経変性疾患とは、脳や脊髄の神経細胞のうちの特定の神経細胞(認知機能に関連する神経細胞、運動に関連する神経細胞等)が徐々に障害を受けて脱落してしまう病気を指します。
NCLでは、リポフスチン顆粒という貯蔵物質が神経細胞や網膜等の細胞内にあるタンパク質や脂質に蓄積する事によって、主に痙攣発作や認知障害(退行)、視力喪失(失明)を引き起こします。
CLN2の発生率は10万人に0.5人と非常にまれで日本においては難病指定になります。 |
使用方法 |
通常、セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、300mgを2週間に1回、脳室内に投与します。なお、患者の状態、及び年齢に応じて適宜減量する事が認められています。
また、2歳未満の患者では、下表を参考に減量を考慮していきます。
①出生~生後6ヶ月未満:100mg
②生後6ヶ月~1歳未満:150mg
③1歳~2歳未満:初めの4回目までの投与量は200mg、その後5回目以降の投与量は300mg
となります。 |
副作用 |
重大な副作用
1)アナフィラキシー(頻度不明)
その他の副作用
免疫系障害、神経系障害、胃腸障害、全身障害及び投与部位の状態、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)免疫系障害
過敏症(38%)
2)神経系障害
痙攣(38%)、てんかん、全身性強直性間代性発作、頭痛(10%以上)
ミオクローヌス、髄液細胞増加症(0.1%以上10%未満)
3)胃腸障害
嘔吐(25%)
4)全身障害及び投与部位の状態
発熱(46%)
びくびく感(0.1%以上10%未満)
5)その他
医療機器の問題(0.1%以上10%未満)
免疫系障害の過敏症等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)脳室腹腔シャント又は脳室心房シャントを実施中の患者
脳内におけるセルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)の曝露量が減少し、有効性が期待できません。医療機器関連合併症が生じるリスクがある為使用できません。
2)脳室アクセスデバイスからの漏出、医療機器不具合、医療機器関連感染症の急性徴候が認められる患者
有効性の低下と感染合併症が生じるリスクがある為使用できません。
3)本剤の成分及び添加物に対して過敏症の既往歴のある患者
■セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ブリニューラ脳室内注射液150mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ブリニューラ脳室内注射液150mgの有効成分
セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)
▼代表薬の添加物
・リン酸水素二ナトリウム七水和物、リン酸二水素ナトリウム一水和物、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム水和物
使用に注意が必要な方 1)合併症・既往歴等のある患者
①徐脈、伝導障害、器質的心疾患の既往がある患者
伝導障害や器質的心疾患の発現には注意が必要です。
2)妊婦
動物実験による生殖発生毒性試験は実施していません。また臨床試験では妊娠女性は除外されています。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断する場合にのみ投与する事とされています。
3)授乳婦
授乳婦を対象とした臨床試験は実施しておりません。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する必要があります。
4)小児等
2歳未満の患者においては、投与量を減量し、慎重に投与を行う事。1歳未満の患者における投与経験はありません。
上記にあてはまる方は、セルリポナーゼアルファ(遺伝子組換え)を使用する事が出来ない可能性があります。 セルリポナーゼアルファ(遺伝子組換え)を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
セルリポナーゼアルファ(遺伝子組換え)に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【BioMarin Pharmaceutical Japan株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】
医療関係者による患者様への説明用資料 【BioMarin Pharmaceutical Japan株式会社ホームページ】
総合製品情報概要 【BioMarin Pharmaceutical Japan株式会社ホームページ】
投与ガイド 【BioMarin Pharmaceutical Japan株式会社ホームページ】 |
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