成分名 |
オザグレルナトリウム |
適応症状 |
オザグレルナトリウムを主成分とするカタクロット注射液20mg/40mgの効能・効果は、①くも膜下出血後の脳血管攣縮及びこれに伴う脳虚血症状の改善、及び②急性期の脳血栓症に伴う運動障害の改善に対し適応を持ちます。 |
簡易説明 |
オザグレルナトリウムを主成分とするカタクロット注射液20mg/40mgはトロンボキサン合成酵素阻害剤になります。オザグレルナトリウムは研究の結果、トロンボキサンA2に基づく血管平滑筋収縮及び血小板凝集を著名に抑制する事が確認されました。その結果、クモ膜下出血術後の脳血管攣縮とこれに伴う脳虚血症状の改善及び脳血栓症(急性期)に伴う運動障害を改善する事から適応を持ち販売に至りました。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/脳神経外科内科/麻酔科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
薬代1瓶あたりの目安:20mg約500円/40mg約900円
薬代後発薬1瓶の目安:20mg約200円/40mg約370円/80mg約700円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
オザグレルナトリウムを主成分とするカタクロット注射液20mg/40mgは2005年2月24日に製造販売が承認され、2005年7月8日薬価基準に収載されました。その後2018年12月1日に発売が開始されました。 |
国内のジェネリック認可 |
国内のジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
カタクロット注射液20mg/40mg【製薬メーカー:丸石製薬株式会社】
注射用カタクロット20mg/40mg【製薬メーカー:丸石製薬株式会社】
キサンボンS注射液20mg/40mg【製薬メーカー:キッセイ薬品工業株式会社】
キサンボン注射用20mg/40mg【製薬メーカー:キッセイ薬品工業株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
オザグレルNa点滴静注80mg/100mLバッグ「IP」【製薬メーカー:ネオクリティケア製薬株式会社】
オザグレルNa点滴静注80mg/200mLバッグ「FY」【製薬メーカー:株式会社富士薬品】
オザグレルNa点滴静注80mgバッグ「タカタ」【製薬メーカー:高田製薬株式会社】
オザグレルNa点滴静注80mgバッグ「テルモ」【製薬メーカー:テルモ株式会社】
オザグレルNa点滴静注液20mg/40mg/80mg「ケミファ」【製薬メーカー:日本薬品工業株式会社】
オザグレルNa点滴静注液20mg/40mg/80mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品株式会社】
オザグレルNa静注液20mg/40mg/80mg「日医工」【製薬メーカー:日医工株式会社】
オザグレルナトリウム点滴静注液40mg/80mg「JD」【製薬メーカー:ジェイドルフ製薬株式会社】
オザグレルNa注80mgシリンジ「IP」[キット製剤]【製薬メーカー:ネオクリティケア製薬株式会社】
オザグレルNa注80mgシリンジ「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品株式会社】
オザグレルNa注射液20mg/40mg/80mgシリンジ「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
オザグレルNa注射液80mgバッグ「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
オザグレルNa注射用20mg/40mg「SW」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
オザグレルNa点滴静注20mg/40mg「FY」【製薬メーカー:株式会社富士薬品】
オザグレルNa点滴静注20mg/40mg/80mg「IP」【製薬メーカー:ネオクリティケア製薬株式会社】
オザグレルNa点滴静注20m40mg/80mg「タカタ」【製薬メーカー:高田製薬株式会社】
オザグレルNa点滴静注20m/40mg/80mggシリンジ「NIG」【製薬メーカー:日医工岐阜工場株式会社】 |
海外での使用実績 |
韓国でXANBONが発売されています。 |
効果・作用 |
オザグレルナトリウムを主成分とするカタクロット注射液20mg/40mgの効能・効果は、①くも膜下出血後の脳血管攣縮及びこれに伴う脳虚血症状の改善、及び②急性期の脳血栓症に伴う運動障害の改善に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
細胞膜のリン脂質はホスフォリパーゼによりアラキドン酸へ変換されます。このアラキドン酸はシクロオキシゲナーゼによりPGG2に変換され、PGG2はPGH2へと変換していき、このPGH2が動脈壁においてPGI2合成酵素が作用する事で、プロスタサイクリン(PGI2)となり、血管平滑筋弛緩作用・血小板凝集抑制作用を示します。また、PGH2が血小板においてトロンボキサンA2合成酵素が作用する事でトロンボキサンA2(TXA2)となり、これが血管平滑筋収縮作用・攣縮作用、血小板凝集作用を示しす事によりバランスをとっています。
オザグレルナトリウムはトロンボキサン合成酵素を選択的に阻害してトロンボキサンA2の産生を抑制し、プロスタサイクリンの産生を促進して、両社のバランス異常を改善するとともに、血小板凝集抑制作用を示します。更に、脳血管攣縮及び脳血流量の低下を抑制し、脳の微小循環障害やエネルギー代謝異常を改善する事によって、くも膜下出血術後の脳血管攣縮及びこれに伴う脳虚血症状を海前する事、並びに脳血栓症急性期に伴う運動障害も改善します。 |
使用方法 |
【クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善】
通常成人に使用する場合には、オザグレルナトリウムとして、1日量80mgを適当量の電解質液又は糖液で希釈を行い、24時間かけて静脈内に持続投与を行います。投与は、くも膜下出血術後早期に開始し、2週間持続投与する事が望ましいとされています。なお、患者の年齢、及び症状によって適宜増減する事が認められています。
【脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善】
通常成人に使用する場合には、オザグレルナトリウムとして、1回量80mgを適当量の電解質液又は糖液で希釈を行い、2時間かけて1日朝夕2回の持続静注をおよそ2週間かけて行います。なお、患者の年齢、及び症状によって適宜増減する事が認められています。 |
副作用 |
重大な副作用
1)出血
【クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善】
出血性脳梗塞・硬膜外血腫・脳内出血(1.7%)、消化管出血(0.5%)、皮下出血(0.8%)、血尿(頻度不明)
【脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善】
出血性脳梗塞・硬膜外血腫・脳内出血(0.5%)、消化管出血(0.1%)、皮下出血(0.1%)、血尿(0.1%)
2)ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫、冷感等が現れる事があります。
3)肝機能障害、黄疸
著しいAST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等を伴う重症な肝機能障害(0.01%)、黄疸(頻度不明)が現れる事があります。
4)血小板減少(0.06%)
5)白血球減少、顆粒球減少(いずれも頻度不明)
6)腎機能障害
重篤な腎機能障害(急性腎障害等)が現れる事があります。(頻度不明)
その他の副作用
過敏症、循環器、血液、肝臓、腎臓、消化器、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)過敏症
発疹等(0.1~3%未満)
蕁麻疹、紅斑(0.1%未満)
喘息(様)発作、掻痒(頻度不明)
2)循環器
上室性期外収縮、血圧下降(0.1%未満)
3)血液
貧血(0.1~3%未満)
4)肝臓
AST(GOT)・ALT(GPT)、LDH、アルカリホスファターゼの上昇等(0.1~3%未満)
ビリルビン上昇(0.1%未満)
5)腎臓
BUN上昇(0.1~3%未満)
クレアチニン上昇(0.1%未満)
6)消化器
嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振、膨満感(0.1%未満)
7)その他
発熱(0.1~3%未満)
頭痛、胸内苦悶感、注射部の発赤・腫脹・疼痛、ほてり、悪寒・戦慄、関節炎、CRP上昇(0.1%未満)
CK(CPK)上昇(頻度不明)
過敏症の発疹等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)出血している患者(出血性脳梗塞、硬膜外出血、脳内出血又は原発性脳室内出血を合併している患者)
出血を助長する可能性がある為使用できません。
2)重篤な意識障害を伴う大梗塞の患者、脳塞栓症の患者
出血性脳梗塞が発現しやすい為使用できません。
3)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■オザグレルナトリウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、カタクロット注射液20mg/40mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼カタクロット注射液20mg/40mgの有効成分
オザグレルナトリウム
▼代表薬の添加物
・pH調整剤
4)脳塞栓症の恐れのある患者(心臓細動、心筋梗塞、心臓弁膜疾患、感染性心内膜炎及び瞬時完成型の神経症状を呈する患者)
脳塞栓症の患者は腫㏍せう性脳梗塞が発現しやすい為使用できません。
使用に注意が必要な方 1)出血している患者(消化管出血、皮下出血等)
出血を助長する可能性がある為使用には注意が必要です。
2)出血の可能性のある患者(脳出血の既往歴のある患者、重症高血圧患者、重症糖尿病患者、血小板の減少している患者等)
出血を助長する可能性がある為使用には注意が必要です。
3)抗血小板剤、血栓溶解剤、抗凝固剤を投与中の患者
4)高齢者
一般的に高齢者では生理機能が低下している為使用には注意が必要です。
5)妊婦、産婦、授乳婦等
6)小児等
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない為使用には注意が必要です。
上記にあてはまる方は、オザグレルナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 オザグレルナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 1)抗血小板剤(チクロピジン、アスピリン等)
2)血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)
3)抗凝血剤(ヘパリン、ワルファリン、アルガトロバン等)
併用する事により出血傾向の増強を来す恐れがある為併用には注意が必要です。
上記を使用している方は、オザグレルナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 オザグレルナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
オザグレルナトリウムに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【丸石製薬株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】
よくあるご質問 【丸石製薬株式会社ホームページ】 |
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