成分名 |
フィブリノゲン加第xiii因子 |
適応症状 |
組織の接着・閉鎖
(ただし、使用できるのは縫合あるいは接合した組織から血液、体液または体内ガスの漏出をきたし、他に適切な処置法のない場合のみ) |
簡易説明 |
フィブリノゲン加第XIII因子は、外科手術の際に、組織の接着・閉鎖を目的として使用される薬剤です。血液内のフィブリノゲン、血液凝固第 XIII 因子、トロンビン、カルシウムイオンが作用すると、フィブリンと呼ばれる凝固物質を生成します。
副作用も比較的少ない薬剤で、現在日本では2種類の薬剤が発売されています。 |
処方可能な診療科目 |
消化器外科/一般外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
この薬は処方薬ではありません。
ベリプラストPコンビセット組織接着用【製薬メーカー:CSLベーリング】0.5mL2キット1組8561.8円(薬価)
ベリプラストPコンビセット組織接着用【製薬メーカー:CSLベーリング】1mL2キット1組12081.1円(薬価)
ベリプラストPコンビセット組織接着用【製薬メーカー:CSLベーリング】3mL2キット1組33459.5円(薬価)
ベリプラストPコンビセット組織接着用【製薬メーカー:CSLベーリング】5mL2キット1組59353.1円(薬価)
ボルヒール組織接着用【製薬メーカー:KMバイオロジクス】0.5mL4瓶1組6236.9円(薬価)
ボルヒール組織接着用【製薬メーカー:KMバイオロジクス】1mL4瓶1組10851.6円(薬価)
ボルヒール組織接着用【製薬メーカー:KMバイオロジクス】2mL4瓶1組21355.6円(薬価)
ボルヒール組織接着用【製薬メーカー:KMバイオロジクス】3mL4瓶1組29787.3円(薬価)
ボルヒール組織接着用【製薬メーカー:KMバイオロジクス】5mL4瓶1組49541.1円(薬価) |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:<ベリプラストPコンビセット組織接着用>2003年12月
発売年月日:<ボルヒール組織接着用>1991年11月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ベリプラストPコンビセット組織接着用【製薬メーカー:CSLベーリング】
ボルヒール組織接着用【製薬メーカー:KMバイオロジクス】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
フィブリノゲン加第XIII因子は、血液が固まる作用を最終的に模倣します。血液凝固作用を応用した生理的な組織接着剤で、フィブリノゲンはトロンビンの作用により可溶性フィブリン塊となり、さらにCa2+存在下でトロンビンにより活性化された血液凝固第因子により物理的強度をもった尿素不溶性の安定なフィブリン塊となり、組織を接着します。この安定化されたフィブリン塊の中で、線維芽細胞が増殖し、膠原繊維や肉芽基質成分が産生されることで、組織修復を経て治癒に至ります。
<ベリプラストPコンビセット組織接着用>
脳神経外科領域及び消化器外科領域での一般臨床試験を実施しています。
1.脳神経外科での開頭手術における硬膜縫合部に本剤を適用した結果、髄液漏れなし率は95.1%でした。41例中39例への効果が示され、ベリプラストの有効性が認められました。
2.消化器外科での食道領域、肝・胆・膵領域または大腸領域の吻合部において、本剤を適用した結果、リークなし率は81.1%でした。37例中30例に効果が示され、ベリプラストの有効性が認められました。
<ボルヒール組織接着用>
承認時までに国内延べ42施設で一般臨床試験を実施しました。有効性評価対象例数382例における成績の概要は下記の通りです。
有効以上の有効率を示しおり、ベリプラストの効果が認められました。
【消化器・一般外科】
・消化管縫合部補強・・90.8(138/152)
・組織閉鎖・・79.5(62/78)
・組織接合・・100.0(2/2)
【心臓・血管外科】・・93.8(75/80)
【肺外科】・・69.2(27/39)
【脳神経外科】・・100.0(25/25)
【微小血管外科】・・100.0(12/12)
【産婦人科】・・100.0(16/16) |
使用方法 |
全体での発現頻度は高くはありませんが、主に、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、フィブリノゲン上昇などがあげられます。
項目別の発現は以下の通りです。頻度は不明です。
精神神経系・・頭痛
消化器・・嘔吐
肝臓・・黄疸、肝機能異常
一般的全身障害・・過敏症、発熱、胸痛
重大な副作用としてはショックに注意をしてください。 |
副作用 |
主な副作用
全体での発現頻度は高くはありませんが、主に、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、フィブリノゲン上昇などがあげられます。
項目別の発現は以下の通りです。頻度は不明です。
精神神経系・・頭痛
消化器・・嘔吐
肝臓・・黄疸、肝機能異常
一般的全身障害・・過敏症、発熱、胸痛
重大な副作用
重大な副作用としてはショックに注意をしてください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■フィブリノゲン加第XIII因子を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼フィブリノゲン加第XIII因子の有効成分
フィブリノゲン加第XIII因子
▼代表薬の添加物
【ベリプラストPコンビセット組織接着用】
人血清アルブミン、L-アルギニン塩酸塩、L-イソロイシン、L-グルタミン酸ナトリウム水和物、クエン酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、塩化ナトリウム
【ボルヒール組織接着用】
人血清アルブミン、グリシン、D-マンニトール、クエン酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム
・以前、フィブリノゲン加第XIII因子を使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
使用に注意が必要な方 ・重篤な肝障害、汎発性血管内凝固症候群(DIC)が考えられる病態を有する方は血管内への流入により、血栓の形成あるいはDIC状態を悪化させるおそれがあります。
・溶血性・失血性貧血の方はヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できません。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがありますので、このような症状には注意をしてください。
・免疫不全患者・免疫抑制状態の方はヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できません。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがあります。
上記にあてはまる方は、フィブリノゲン加第xiii因子を使用する事が出来ない可能性があります。 フィブリノゲン加第xiii因子を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 <凝固促進剤(レプチラーゼ)、抗線溶剤(トランサミン)>
血液凝固作用が増強され、併用により血栓形成傾向があらわれることがあります。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
フィブリノゲン加第xiii因子に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
ベリプラストPコンビセット組織接着用添付文書
ボルヒール組織接着用添付文書
ベリプラストPコンビセット組織接着用くすりのしおり |
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